○清井
政府委員 昨日井上
委員より御要求になりました
資料は、一応原稿は整いましたのですが、
ちよつと不備がございまして、ただいま印刷し直しておる最中でございまして、本日までに間に合いませんでしたことをはなはだ恐縮に存じます。内容についてただいま御説明申し上げたいと思います。昨日御要求になりました
資料の第一点は、てん菜の価格の算出方法はどうかという問題でございますが、この点については昨日も
ちよつと口頭で御説明申し上げましたが、三千円と
決定いたしましたのは、次のような算出方法をも
つて数字を計算いたしておるのであります。すなわちてん菜価格を
決定いたします場合におきましては、昭和九年から十一年に至りますところの年次を
基準といたしまして、その
基準年次の基本を作別、すなわちばれいしよ、大豆、小豆、菜豆、小麦等の競合作物の
基準年次の農産物価格と、
決定しようとする年次の競合作物の各農産物価格との比率、たとえば昭和二十六年ならば二十六年の今申した農産物の価格と、昭和九年から十一年までのそれの価格との比率の平均値を求めまして、その平均値の数字を昭和九—十一年のてん菜の
基準価格にかける、こういうふうな方法によ
つて計算いたして三千円という数字を出したのであります。
これを数字的にもう少し詳しく申し上げますと、ばれいしよ、大豆、小豆、菜豆、小麦の五品目でありますが、ばれいしよの比率が五二四・七、大豆の比率が四五九・六、小豆の比率が五六〇・六、菜豆の比率が四七一・一、小麦の比率が二五四・一、こういうふうになりましたので、それの平均を求めまして四五四という数字が出たのであります。その数字を昭和九—十一年のてん菜価格の六円五十銭に乗じますと、二千九百七十三円八十三銭という数字が出ましたので、これをまるくして三千円という数字を計算いたしたのであります。これが昨日御要求のありました
資料の第一の問題であります。
それから次は、てん菜糖の
政府買上げに伴
つて特別会計がどういうふうになるかというお話でありましたが、この点につきましては昨日も御説明申し上げたのでありますが、私
どもといたしましては、できるだけてん菜の生産者に対して今後
補助奨励の施策を講じまして、品種の
改良なり反別の増収をはかり、あるいは経営の改善等をはかります一方、
生産力を高めることによりまして、できるだけその差額を縮めて参るという方法をと
つて参りたいと思います。しこうしててん菜糖価格と外国産糖の価格との差を漸次縮めて参りますまでの間は、特別会計でその所要額を負担することにな
つております。その金額につきましては昭和二十七年度は大体六億二千七百八十七万五千円、その数字が食管の特別会計の負担になるということになります。二十八年度においては五億一千二百万円、二十九年度は四億五千万円、三十年度は四億三千万円というふうにずつと低下いたしまして、大体三十二年度くらいで外国産の砂糖価格とマツチさせて行きたい、こういう
考え方でありまして、かりにそういうふうに
計画通りに行くといたしますと、その間の特別会計の負担は二十五億程度に相なるのではないか、これは一応の計算でございますが、そういうふうに私
どもは見ておるのであります。
それから第三の問題といたしまして、砂糖の輸入量を含め需給事情が百万トンくらいに
なつた場合の糖価の
見通しはどうなるかというお話でございますが、本年度におきまする砂糖の需給状況は、外糖の輸入量が九十二万四千トン、前年度の繰越量が九万五千トン、国内てん菜糖の生産高が二万八千トン、合計百四万七千トンというのが本年度の需給状況でございまして、現在の輸入糖価は精製糖にしてピクル当りの平均が消費税抜きで四千二百四十円とな
つております。明年度におきましては輸入量が九十二万三千トン、前年度繰越量が十七万八千トン、国内てん菜糖の生産高が三万六千トン、合計百十三万七千トンという
計画をいたしておるのでありまして、国際糖価も現状のままで行きますればさしたる急激な変動は予想されませんので、国内糖価は本年度程度すなわちピクル当り四千二百四十円程度の価格で推移するものと
考えられる次第であります。
それから第四点の、日本甜菜製糖株式会社のことについてでありますが、最近の貸借対照表、損益計算書を用意いたしておりますので、刷りものができ次第早く出したいと思
つております。