○
東畑説明員 予算等において問題に
なつております
米価等に関連した問題をまず御
説明申し上げます。
補正予算等もまだ
決定いたしませんので、最後のお話を申し上げることができないのははなはだ残念でございます。本
年度予算で、
米価を七千三十円から七千五百円に
引上げをいたしましたために、当初
予算で一応パリテイを想定いたしまして、裸で七千二百十四円という
予算が組んでございますが、
補正していただく必要があるのでございます。七千二百十四円と七千五百円の差額という問題が生じて参ります。
もう
一つは、
完遂奨励金を昨年は出しましたけれども、本
年度予算には計上いたしてございませんものを、完遂した場合に百円を出すことに
決定いたされましたので、百円の
義務供出分についての
補正がいるわけでございます。
それから
超過供出奨励金を二千五百円、幅五百円で、計三千円を出すことに相な
つたのでありますが、これも
予算上ございませんので、
超過供出した場合における三千円を
予算に
補正していただく必要があるのでございます。重要な
補正の問題はその三点でございます。
これが
生産者価格につきましては、大体
決定をいたしまして現に実行をいたしておるのでありますが、
消費者価格につきましては実はまだ
政府として
決定をいたしませず、前の七千二百十四円当時の
米価を
基準にして、十キロ六百二十円を
現実に実行いたしておるのであります。その六百二十円の
米価が、従来の建前で参りますと、
原価計算を積み上げたものでありますが、それで参りますと六百九十円に相なるのであります。六百九十円に
決定いたしましても、その上げる時期をいつにするかという問題でありますが、値上げする時期まではすでに安い米を配給いたしておりますので、それだけは
食糧庁においては
特別会計の
赤字ということになる。かりに六百九十円を十二月まで続けますと、それだけの
赤字でも
相当額になるのであります。
そのほか米の昨年の
超過供出奨励金がございます。これも実は
消費者負担にいたしておりませんので、これの二千円も
赤字に
なつているわけでございます。そのほか麦につきまして、売払い
価格と買入れ
価格との間に若干幅がございまして、これが
赤字になります。それから
学童給食をいたしておるのでありますが、これを原麦の半額で渡しておりますので、
赤字になります。
そういうものを総計して、かりに十二月まで上げないで、一月以後六百九十円にすると、
食管会計において大体百四億
程度の
赤字が出る。この
赤字はこれを
一般会計からもらわないと、
食管にそれだけ
赤字が出ることになるのであります。
なおわれわれ
事務当局としては、六百九十円で、はたして
家計費その他ができるかどうか、いろいろ実は
検討をいたしておりますが、
減税その他との
関係において、これは非常に問題になる点であります。
減税等が今きま
つております点から行きましたり、あるいは
公務員ベース等がきまりましたならば、一応われわれといたしましては六百九十円案でも
家計上に吸収はできるという
計算はできるのであります。昨年
超過供出奨励金二千円を
消費者負担にいたしませんでした例にかんがみまして、三千円の
超過供出奨励金を
消費者負担にしないという仮定をいたしますと、六百七十円
程度になるのであります。一升にいたしますと、片一方が九十八円弱であります。六百七十円にしますと、九十五円強という
程度の差になります。い
ずれにいたしましても
家計費上は吸収できるという
説明は、一応
減税、
公務員ベース・アツプ等を
考えまして、できるという
計算をいたしておるのであります。その点はまだ
政府として
決定いたしませんので、私から申し上げる
段階ではございません。
その次に
輸入補給金等につきましては、実は
相当高い
外米を買うという非難がございまして、われわれといたしましても、米の
輸入につきましては実は慎重を期したのでございますけれども、遺憾ながら昨年の
産米等の
集荷が
予定通り参りませんでしたために、
相当の
輸入をいたしましたのと、なおかつ
国際価格等が
相当高か
つたので、
予算で
考えておりまする以上に非常に値上げをせざるを得なか
つたために、特に米についてでありますが、
輸入補給金等の増が
相当いるのでございます。量といたしましては一応百五万トンと
考えております。
計画としましては、この前の
国会でも申し上げましたように、百一万トンを
基準にいたしておるのでありますけれども、時間的に繰上げ
輸入というような問題がありまして、
昭和二十七年
会計年度といたしますと、百五万トン強になるわけであります。それの
補給金の増がいるわけでありまして、これも六百九十円という
消費者米価にいたしますか、あるいはそれをかえるかということによりまして、
補給金に若干の差が出るのであります。六百九十円にいたしますれば、大体百七億出る。こういうように御了承願いたいと思います。その点も
米価問題にからみまして、まだ
決定をいたさない
段階でございます。
続いて
外米輸入の問題でございますが、先ほど申し上げましたように百五万トン、正確に申し上げますと百五万三千トンを
計画いたしておるのであります。すでに到着いたしましたものが四月から十月末までに五十二万八千トン、今後すでに
買付け済みのものが三十五万四千トンございますので、八十八万二千トンということになるわけであります。このほかに、まだビルマでありますとか、タイでありますとか、カリフオルニア、
イタリア等で若干手当中のものがありまして、
予算で
考えております百五万三千トンというものは確実に買えるのじやないかというように実は
考えております。時間的の
ずれでこういう
数字に
なつておるのでありますが、
計画といたしましては、
米穀年度で申し上げますと百一万トン、こういうように御了承願いたいと思います。
輸入計画につきましては前
国会以来いろいろ問題があ
つたのでありますが、大体百万トンを入れるという
予定でいろいろ実行いたしたのでありますが、百万トンを三、四万トン下まわりまして前
米穀年度は終
つたわけであります。前
米穀年度の需給は非常に苦しか
つたのでありますけれども、
ランニング・ストツク等を
相当食い込みまして本
米穀年度に引継いだわけであります。
本
米穀年度になりましてからの
供出状況でございますが、
供出は昨年と比べますと若干早く
なつております。私の方の
いろいろ統計のとり方でございますが、検査いたしましたのは一番末端における正確な
数字でございます。十月末の
検査数量で申しますと八百二十三万八千石ということに
なつております。昨年の同期と比較いたしますと、昨年は七百八十万石ということになりますので、四十四万石ばかりの増に
なつておりますが、買入れ
日報から申しますと十一月十一日で八百四十七万石、昨年の八百七万石
程度よりはやはり四十万石ぐらいの増に
なつております。
検査数量から買入れ
日報が到着いたしますまでに約十日間の
ずれがございますので、
現実はもう少し進んでおるように実は
考えております。ただいまのところ、
供出は比較的順調に参
つておると申し上げていいのではないかというふうに
考えております。
府県別の
割当等は、実はまだ数県におきまして若干
割当が
決定いたしませんので、
全国ベースの集計を申し上げるのはもうしばらくお待ちを願いたいと思います。
供出割当数量は、われわれが当初
予定いたしましたように、なかなか予見すること困難であ
つたということを遺憾ながら申し上げざるを得ない。二千六百万石という大きな
数字を
割当てることはなかなか困難であ
つた。従いまして
供出割当数量は若干それよりは下まわるのでありますが、
超過供出その他におきまして必要とする米の
集荷には遺憾なきを期したい、こういうふうに実は
考えておる次第であります。御
質問によりまして
お答えを申し上げます。