○砂田
委員 議事進行について。これはただいまの問題には関係ないことでございますが、
栄典法案は最近に
採決ざれる時期に到達していると思うのであります。この栄典法の修正に対し、われわれはこれから先の栄典ということのほかに、従来栄典を与えられてお
つた人々に対する待遇の問題について相当の修正を加えたいと
考えておるのであります。日清、日露の戦争の当時に非常な功績をあげ努力をした人々は、金鶏勲章を与えられていたが、
アメリカの勧告によ
つて、その功績の有無を問わず全部金鶏勲章は廃止されてしま
つた。そうして
日本の国家に対するほんとうの功績者に対する表彰をごとごとく侵略的のものなりとして、これは
政令によ
つて停止されておるのであります。これらの人に対しては、その勲章を今後価用することを許されるごとく修正をいたしたいと
考えておるのでありますが、これらの人に対して金鶏勲章の年金をもう一ぺん復活し得るかどうかということは、容易ならぬ財政上の
問題等もありますから、精神的にこういう人々に対して適当な慰めの
方法を講ずることもこの際必要だと
考えております。金鶏勲章を古い時代に与えられてもう六十歳、七十歳に達しているような人々に対する年金制度はやめになりましたが、こういう人たちは、靖国神社のお祭り等には今日でも自費をも
つて上京して来て参拝をし、その戦友を慰めるために努力を続けておるのであります。さような人々は、年金を復活してもらうよりも年に一度か二度のこの祭典に参列することを熱望しているものと思いますから、
採決のありますまでに、これは運輸
大臣が御折衝なさ
つて、鉄道公社の方から、そういうものに参列する人々に対しては無賃乗車券を与えるくらいの待遇はなさ
つても、決して悪いことではないと思う。運輸省は、ただ
大臣がなるべくはからいましよようというようなことをここで言うだけではだめですから、この機会に鉄道公社に折衝なさ
つてそれくらいの待遇を与えることができるかどうか、これはひとつ
採決の前に運輸
大臣から、この席に御
出席になり明言を得たいと
考えます。このことを
委員長から運輸
大臣に御折衝くださいまして、適当におはからいを願いたいということをこの機会に希望いたしておきます。