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1952-12-20 第15回国会 衆議院 電気通信委員会 第13号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十二月二十日(土曜日)     午前十一時二十五分開議  出席委員    委員長 橋本登美三郎君    理事 中村 梅吉君 理事 有田 喜一君    理事 原   茂君       岩川 與助君    砂原  格君       貫井 清憲君    楢橋  渡君       松井 政吉君    松前 重義君       三輪 壽壯君    阿部 五郎君       山田 長司君  出席政府委員         郵政政務次官  平井 義一君         郵政事務官         (大臣官房電気         通信監理官)  金光  昭君  委員外出席者         日本電信電話公         社理事         (営業局長)  田邊  正君         専  門  員 吉田 弘苗君         専  門  員 中村 寅市君     ————————————— 十二月十八日  委員松前重義辞任につき、その補欠として細  野三千雄君が議長指名委員に選任された。 同月十九日  委員松井政吉辞任につき、その補欠として松  前重義君が議長指名委員に選任された。 同月二十日  委員細野三千雄辞任につき、その補欠として  松井政吉君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 十二月十八日  笹岡村に電話架設請願高岡大輔紹介)(  第一二二一号)  大間々電話局舎新築に関する請願長谷川四郎  君紹介)(第一二七〇号)  砧電話自動局設置促進に関する請願橋本登美  三郎紹介)(第一二七一号)  佐野局電信電話整備拡充請願森下國雄君  紹介)(第一二七二号)  豊島区内電話架設請願山下春江紹介)  (第一三九七号)  砂川電報電話局庁舎新築促進に関する請願(南  條徳男紹介)(第一三九八号)  鳥取県下の電気通信施設整備拡張に関する請願  (足鹿覺紹介)(第一四五二号)  鳥取電話局自動式電話に切替え等の請願(足  鹿覺紹介)(第一四五三号)  電話整備拡充に関する請願山田長司君紹  介)(第一四五八号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法  律案内閣提出第一九号)   請 願  一 釧路市にテレビジヨン放送設置に関する請    願外一件(伊藤郷一君紹介)(第八五号)  二 江上郵便局電信電話事務開始請願(山    崎巖紹介)(第二七六号)  三 戦災並びに動員電話復旧に関する請願(    床次徳二紹介)(第三七一号)  四 釧路市にテレビジヨン放送設置に関する請    願外二件(伊藤郷一君紹介)(第五五二    号)  五 府中電話局電話交換方式改善等に関する    請願栗山長次郎紹介)(第六〇六号)  六 立川電報電話局舎新築等に関する請願(並    木芳雄紹介)(第七五七号)  七 釧路市にテレビジヨン放送設置に関する請    願外一件(伊藤郷一君紹介)(第七五八    号)  八 瀬戸市内電話増設促進に関する請願(早    稲田柳右工門紹介)(第八二二号)  九 市外電話架設に関する請願中野武雄君紹    介)(第一〇〇〇号) 一〇 日立電報電話局局舎新築等に関する請願(    山崎猛紹介)(第一〇〇一号) 一一 磯原町の電話設備拡充整備に関する請願(    橋本登美三郎紹介)(第一〇五〇号) 一二 秦野町電報電話局局舎建築に関する請願(    岩本信行紹介)(第一一五八号) 一三 笹岡村に電話架設請願高岡大輔君紹    介)(第一二二一号) 一四 大間々電話局舎新築に関する請願長谷川    四郎紹介)(第一二七〇号) 一五 砧電話自動局設置促進に関する請願橋本    登美三郎紹介)(第一二七一号) 一六 佐野局電信電話整備拡充請願森下國    雄君紹介)(第一二七二号) 一七 登臨区内電話架設請願山下春江君紹    介)(第二二九七号) 一八 砂川電報電話局庁舎新築促進に関する請願    (南條徳男紹介)(第二二九八号) 一九 鳥取県下の電気通信施設整備拡張に関する    請願足鹿覧紹介)(第一四五二号) 二〇 鳥取電話局自動式電話に切替え等の請願    (足鹿覺紹介)(第一四五三号) 二一 電話整備拡充に関する請願山田長司君    紹介)(第一四五八号)     —————————————
  2. 橋本登美三郎

    橋本委員長 これより開会いたします。  電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法律案議題とし、質疑を続けます。質疑はございませんか。——質疑はないものと認めまして、これにて本案に対する質疑は終了いたしました。  これより本案討論に付します。討論の通告があります。これを許します。中村梅吉君。
  3. 中村梅吉

    中村(梅)委員 ただいま議題になりました電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法律案に関しまして、私は自由党を代表して賛成の意を表するものであります。現在電話架設に対する国民要望はきわめて熾烈でありまして、日本電信電話公社が実際に電話を敷設する数一は、国民需要をはるかに下まわつておるのでありまして、現に電話申込みの積滞数が東京のみにても十万を越えており、大阪は七万、全国では四十数万を算するという状態でありまして、この事実は何よりもはつきりと電話需給状況の逼迫しておることを物語つておると思います。この電話需給のアンバランスの最大の原因は、建設資金の不足にあると思われます。建設資金を豊富に、大量に獲得することが、電話架設難を解決する最大のかぎでありまして、さき経営形態国幣から公共企業体に切りかえられましたのも、これによつて民間資金等建設資金調達源に加えようとすることが、大きなねらいであつたと思うのであります。本法律案はこの線に沿つて電信電話債券の一部を利用者負担方法によろうとするものでありまして、建設資金調達がきわめて困難な今日、この方法によることもやむを得ないものと考えられます。ただ電話級別債券引受額につきましては、地方実情にかんがみて、なるべく五級以下の下級局はこれを免除すること、並びに債券引受ける上級局地域電話架設計画が偏しませんように、すなわち都市偏重に陥りませんようにすることが適当であると思われるのであります。私はこの希望意見を付して、本案賛成の意を表するものであります。
  4. 橋本登美三郎

  5. 有田喜一

    有田(喜)委員 私は改進党を代表いたしまして、ただいま議題となつておりますところの電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法律案賛成するものであります。しかしこの際厳重なる警告と希望条件を付しておきたいと思うのであります。  すなわち本案は従来の設備拡張資金のほかに、臨時的措置として、電話加入希望者電信電話債券引受けしめまして、熾烈なる電話架設要望にこたえんとするものでありまして、電話拡張の緊切なる現状に照しまして、やむを得ない措置と思いますけれども、この債券引受くるにあらずんば、電話架設を認めないといつて債券引受を強要するということは、何と申しても変則的の措置と思われるのであります。電話設備拡張電話加入者が協力することばもとより必要でございますけれども、これを強制することは常道ではないと思います。可及的すみやかに、かかる変則的の措置をとらなくとも電話拡張が十分できるように、政府一段努力を払つていただきたいのであります。なお本案によりますと、六万円以下の債券引受政令にゆだねられておるようでありますが、先ほども中村委員から申されましたように、五級以下の地域に対してこの負担を強要するということは、地方実情に沿わないと思うのであります。政令制定の際におきましては、五級以下の地域に対してこれらの負担のかからないように善処していただきたいと思います。なおややもすると、かかる債券多額引受ける地方電話架設が見られて、この債券引受けをやらないようないわゆる郡部地域電話の普及しないおそれがありますので、この点は公共企業体としての本質にかんがみまして、地方郡部方面にも電話が適切に普及するように、万全の措置を講じていただきたいと思うのであります。  次に希望しておきたいことは、最近電話は相当復旧の度が見えて来たのでありますが、まだサービスは必ずしもよいとは言われない現状であります。ことに電話架設を申し込んだがなかなかつけてくれない、これが今日の実情であります。これを打開して行くには、何といつて資金調達が円滑に行くように努力いたさねばならぬと思いますが、郵政大臣はもつと政治力をお出しくださつて資金運用部資金多額電話拡張資金に充当するように、一段の御努力をお願いいたします。  ことに資金運用部資金は、御承知通り通信事業従業員の汗水流して努力及した結果であるところの、郵便貯金あるいは簡易保険あるいは郵便年金精立金がその大宗をなしておるので、これを電信電話設備拡張資金に充当することは理の当然であります。この点について一層の御努力を払つていただきたい。なおまた開発準備銀行よりの長期資金その他一般電話公債の公覆あるいは外資導入等、あらゆる方途を講ぜられまして資金調達をはかられ、電話設備拡張を実行され、サービス改善をはかられて、現在積滞電話四十数万といわれておりますが、これを可及的すみやかに一掃されるように、格段の御努力をお願いする次第であります。  なお最後希望しておきたいことは、この公社形態は、ややもすると官民の悪いところのみを取入れる風潮なしとしないのであります。かかる風潮はこの際一風していただきたい。何といつてもこの公社は、官民経営長所を取入れる、これが本法の制定趣旨でもあり、また公社のできたゆえんでもあると思うのでございまして、官の長所、民の長所を十分に発揮せられまして、電信電話事業合理化を一層促進していただきまして、よつてつて事業公共事業としての使命達成に邁進されんことを切に念願いたしまして、私の討論を打切る次第であります。
  6. 橋本登美三郎

    橋本委員長 次に松前重義君。
  7. 松前重義

    松前委員 私は日本社会党を代表しまして、政府提案電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法律案に対して、賛成の意を表します。  二、三の附帯条件希望を申し述べたいと思います。二十億の社債を発行せられるということは、先ほど来お話がありましたように、資金運用部資金によるということは、こういう設備資金におきましては当然のことであると思われるのであります。この点に対する今後の政府の御努力を特に希望する次第でありますが、しかしこの際におきまして、この社債によつて急速に電話に対する国民需要を満たすという意味におきまして、この方法によられるということは、今回はいたし方ないことであると思われるのであります。  次に二言、現在の地方における経済情勢、あるいはまたその他の条件に照し合せまして、最も適当なる公債引受額をきめるのが妥当だと思われるのでありますが、先ほど来各党より御発言のありました五級以下の問題につきましては、同じように公債引受負担をせしめないという方向に持つて行くことが妥当だと思われるのであります。同時にまた一級地、二級地、この二つの差は必ずしも初めの御内永いただいたあの案のように開きがないのではないか、むしろもう少し近めでもいいのではないかということも考えられるのでありまして、これらの問題につきましてはとくと御研究の上、本案の実行をされんことを希望する次第であります。  もう一つは、加入者何名について幾らというような公債引受額を決定しておられるのでありますが、一般原則としては当然かくあるべきものであると思われるのであります。けれども日本地域的ないろいろな現状を見てみまするときに、経済的にあるいは政治的に切り離すことができない一つのブロックをなした地域があるのでございます。一例を申し上げますならば、小田原湯本宮ノ下強羅というような箱根め温泉地帯のごときは、日本観光地帯として最も重要なところの一つでありますけれども電話が非常に不便であるという声を聞くのであります。これらはむしろ強羅にしても宮ノ下にしても、あるいは湯本にいたしましても、小田原並社債引受けさせて、しかるべく通話疏通の道を講じてやる。とるものはとつて施設をしてやるというようなことをしてやらなければ、いつまでも離れ小島で、あそこは不便な状態に放置されておるというようなことに相なるのでありまして、この点につきましては特に特例を設けて、いろいろお考えを願いたいのであります。これらは決してああいう遊覧地帯ばかりではありません。工場地帯あるいはまたその他の地域においてこのような切り離すことのできない一連の関係を持つている地域が存在するのでございます。これらに対しましては郵便事業と並行して発達して参りました電信電話事業でございますので、郵便局の所在地を中心として、一つ一つ加入者の数を中心として、この社債引受あるいは電話政策をきめておられるのでありますが、それらは電話特異性にかんがみて、一連神経中枢としての一端としてお考え願つて、そのやり方は総合一貫したものであつてほしいということを希望する次第でございます。  最後に一言申し上げておきたいことは、先ほど有田委員から御発言がございました能率向上の問題でございますが、これは私から喋々いたす必要はありません。しかしただいま公社において非常に御苦心になつておられ、これを政府のうちにおいてもいろいろ考究されておるようでございますが、少くとも今回のベース・アツプの問題を通じまして、この年末を控え、すみやかにこれらの問題の解決を希望するものであります。組合側はすでに信頼によつていわゆる実力行使を停止し、電信電話の年末運行をよからしめんがために努力をいたしておるような状態でございます。これらに対しまして特に政府におかれては十分なる御努力をお願い申し上げまして、これらの電信電話公社従業員の心からなる事業への協力と、これによる能率向上とを希望する次第であります。公社使命公社になりましていよいよ重大でございますので、特にいわゆる政府の従来の機関として、国営でやられておつた姿、すなわち国鉄や電電公社やあるいはその他の公社と並んで、同じようなわく内において政府において待遇その他を考えられるということは必ずしも妥当でないばかりか、公社なつた理由は全然ないと思われるのであります。おのおのその特異性を持ち、その能率に従いまして待遇改善し、そうして自主性をここに与えるということが、当然の公社経営上の根本問題であると思うのでありまして、政府においてはこれらの公社にいたしました目的とその趣旨を生かすように、十分なる措置を講ぜられんことを希望いたしまして、私の討論を終ります。
  8. 橋本登美三郎

  9. 原茂

    ○原(茂)委員 私は日本社会党を代表いたしまして、電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法律案賛意を表するのであります。この際特に二、三の希望を申し上げまして、本電話設備の急速なる拡充に資していただきたいと思うものであります。  各党討論によりまして大方意が尽されたように考えられるのでありますが、およそ電話設備というものは御承知のように、簡単に申しますと、経済動脈であると同時に、文化活動中枢であると私ども考えるのであります。従いましてこの意味から電話設備を扱う事業公共性が強く云々されて来るわけでありますが、かかる施設に対しまして今回のような加入者債券を強制的に負担しろという感を与える措置は、これは公共性という立場からいつても避けなければいけないことは、先ほど松前委員から御発言のあつた通りであります。従いまして本来ですと運用部資金をこれに充当するが当然ではありますが、今のわが国経済状態考えましたときに、急速にこの電話施設拡充をしようということが私どものやまれぬ希望でございますので、この点はひとつ冒頭に御承知置きを願いたい、かように考えるわけであります。従いまして一日も早く公社自体の本来持つております経営が、公共性というものを中軸にしての運営が完全にできますように、自主的な自己経営合理化をはかつていただきまして、特にこの事業が機械と人との完全にマッチした上で運営されるということを考慮の上に、人に対する、すなわち従業員職員に対する待遇改善に日々の努力を重ねていただきまして、この全職員経営合理化による余裕資金というものをやはり日々たくわえていただきまして、これによつての公共的な、最も辺鄙な場所電話設備拡充にも一部振り当てていただきたいことを特に強調するものであります。  なお賛意を表しますのに二、三の希望条件を次に申し上げてみたいと存じますが、その第一点はどうぞ都会に偏重することのないように、さき委員会におきましてもこのことを特に警告申し上げたわけでありますが、ぜひとも辺鄙な、非常に困つておる、今なかなか施設が行き届いていないところにこそ、十分にこの資金の注入をはかつていただきまして、文化施設の公平な恩典に浴するように留意していただくことが第一点であります。  第二点といたしましては、一級から五級まで、その以下も級地がわけてございますが、一番下の一万円負担というところを、実施の上においてぜひとも適宜に勘案していただきまして、これをなくして、上に編入するような考慮を払つていただいたらどうかというのがわが党の希望の第二点でございます。  第三点の希望といたしましては、さき委員会でもお伺いいたしましたが、単独あるいは共同の加入のできる人たちはよろしいのですが、一般大衆はまだまだ公衆電話に依存する度合いが非常に強いのであります。強いどころか、この公衆電話があることによつていろいろな利便を得ておりますので、ぜひともこの公衆電話拡充に対しましては、余力をかつて常にこれを実施して行こう、こういう経営威力を十二分に御発揮願いたい。  第四点といたしましては、さき実地視察の際にもこのことを聞いたのでありますが、電話に急速に加入したい、こういう考えのもとにその土地の有志たちが、一種の債券を発行するような形で金を集めて、局舎をつくつてこれを公社に提供するようなことを考えてみたり、あるいはある意味ではもし新規に電話が新設される場合には、優先的にその電話架設をしてやるということを含んだような形で資金を集めまして、すでに厖大な局舎工事が始まつておるというような場所もあるように聞いております。このことは、そういうところを事前に公社が了解いたしまして、それができた場合には優先的に二十八年度以降において電話架設をしてやろう、こういうような意図でございますと、そういう計画が持たれたところだけが優先的にこの文化的な施設を享受することができる、この意味ではある種の不公平と矛盾が起ると考えますので、こういうことが前例としてあるのでございましたら、どうぞ正式にこれを規正化していただきまして、はつきりとした形で、むしろ奨励する意味でこの制度を新たに確立する、こういう方法で、官と民あるいは公社民間とがまつたく一体となつて、この文化施設中枢であるところの電話設備の急速な拡充をはかるように御努力を願いたい、かように考えるわけであります。  以上四点の希望を申し述べまして、一日も早く完全な公社としての運営実施されまして、世界的なレベルまでわが国電話設備の急速な拡充と同時に、これの運用のできることを心から当局に希望申し上げまして、わが党の討論にかえるものであります。
  10. 橋本登美三郎

    橋本委員長 これにて討論は終局いたしました。  電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案原案通り可決すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立
  11. 橋本登美三郎

    橋本委員長 起立総員。よつて本案原案通り可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。本案に関する報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 橋本登美三郎

    橋本委員長 それではさよう決します。
  13. 平井義一

    平井(義)政府委員 ただいま可決をいただきました電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法律案、この実施に際しましては、各党委員皆様の御希望を十分に尊重いたしまして、この運用にあたりましてはその適正をはかるよう努力いたしたいと存じております。また電話拡充整備につきましては、政府といたしましてはさらに努力を続ける所存でありますが、各委員皆様におきましては、一層御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。     —————————————
  14. 橋本登美三郎

    橋本委員長 本日公報に掲載されました請願二十一件の審査に入ります。  まず日程第一、釧路市にテレビジヨン放送設置に関する請願外一件、第八五号、並びに日程第四、文書番号第五五二号、第七、文書番号第七五八号も同様でありますからして一括して議題といたします。この説明を求めます。中村専門員
  15. 中村寅市

    中村専門員 釧路市弥生町東栄小学校内釧路学校放送研究会代表者後藤鉄四郎外一名、釧路市北大通一丁目釧路商工会議所会頭清水源作外四名、釧路市長佐熊宏平外二名、紹介議員伊藤郷一君、本請願要旨は、北海道総合開発のもとに日本の進展に果している役割は大なるものがあるにかかわらず、日本放送協会テレビジヨン施設五箇年計画を見るに、札幌函館のみをあげ、地域狭少な内地と同一視していることははなはだ遺憾である。ついては東北海道の文教の強化、生活の向上のため、札幌市に次いで釧路市にテレビジヨン放送を設置されたいというのであります。
  16. 平井義一

    平井(義)政府委員 日本放送協会テレビジヨン施設五箇年計画によると、北海道では、札幌及び函館だけがその計画に入つておるのでありますが、釧路市にも同施設を設置されたいとの請願でございますが、テレビジヨん放送が、政治、社会、教育及び文化等の面に及ぼす効果は、まことに大なるものがありますので、請願の御趣旨はごもつともに存ずるのであります。御承知通り日本放送協会では、放送法の精神にのつとり、テレビジヨン放送につきましてもあまねく全国に普及させることを究極の目的といたしておりまして、いろいろ研究計画を立てているわけでございます。しかしながらこの事業を行うためには何分にも多額の経費を必要といたしますし、また受像機普及速度というような面も考え合せまして、協会では、大都市より始めて逐次地方に発展させたいという方針でおりまして、このことは郵政省といたしましても妥当なものと考えております。また請願の中に御引用になりました協会の五箇年計圃は、今後のテレビ事業の一応の目安として協会としては作成したものでありまして、いまだ最終的なものではないのでありまして、当省としましても認めたものでもありませんが、釧路が入つていないことは、現在の諸情勢から見て、あるいはやむを得ないのではないかとも考ラられるのでありますが、請願の御趣旨は、日本放送協会に連絡いたしまして、同協会において同協会使命を十分に考慮の上、今後の計画において善処するようにとりはからいたいと存ずる次第であります。     —————————————
  17. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第二七六号、江上郵便局電信電話事務開始請願請願議員がおりませんので中村専門員にお願いします。
  18. 中村寅市

    中村専門員 請願者福岡三瀦郁江村長永松瑞成外十七名、紹介議員山崎巖君、本請願要旨は、福岡県三瀦郡江上村は、和がさ、い製品、かわらの製造が盛んなところであるが、電報は現在、城島、大溝両郵便局より配達されるため、時間的に相当むだがあるばかりでなく、夜間雨天のときなどは実に不利不便があるから、近くの江上郵便局にも電報配達事務を開始し得るようにされたいというのであります。
  19. 平井義一

    平井(義)政府委員 御要望の御趣旨は十分承知いたしましたが、現在江上郵便局は、既設の電報取扱局たる城島、大溝両郵便局が近距離にありまた当該地域は両郵便局電報直配達区域であります関係上、さしむきは実現困難かと存ずる次第であります。     —————————————
  20. 橋本登美三郎

    橋本委員長 第三七一号、戦災並びに動員電話復旧に関する請願中村専門員
  21. 中村寅市

    中村専門員 請願者鹿児島市薬師町千三百二番地指宿秀彦、紹介議員床吹億二君、本請願要旨は、鹿児島市における罹災電話復旧は、戦前と同数か、それ以上に達したにもかかわらず、戦前電話のあつたもののうち、六百有余の電話だけが既得権を無視され、納得できない理由のもとに、昭和二十六年度以来たな上げ状態になつていることは、まことに遺憾である。ついては既得権の擁護並びに実質的の必要上、新設電話に優先して既得権者の電話復旧されたいというのであります。
  22. 平井義一

    平井(義)政府委員 御申出の戦災並びに動員電話復旧につきましては、御趣旨のほどごもつともでありますが、電話架設の申込みに対しましては、すべてこれに応ずることが最も望ましいことでありますが、公社においては設備資金等の不足のため、これに全面的には応じ得られないので、ここに一定の標準を設けまして、順位の高いものより順次架設をいたしている次第でありますが、戦災並びに動員電話は、同一順位内においては新規の申込みに優先して架設することにいたしておりますので、御了承をお願いいたします。     —————————————
  23. 橋本登美三郎

  24. 中村寅市

    中村専門員 請願者東京都北多摩郡府中町長小林茂一郎外一名、紹介議員栗山長次郎君、本請願要旨は、東京都北多摩郡府中町は、現在北多摩郡最大の官公衙地帯として、郡行政の中心をなし、また東京競馬場、東京芝浦電気、日本製鋼所、ビクターオート、日吉紡績、府中刑務所、米軍司令部等の施設を有する等、本町の発展に伴い電話需要度は急激に増加しているが、その電話交換方式は旧態依然たる磁石式であつて、多大の不利不便を来している。ついては新築整備された局舎を機会に、市外電話回線の増設とともに、電話交換方式を準即時通話方式に改善されたいというのであります。
  25. 平井義一

    平井(義)政府委員 府中電報電話局の施設拡充改善につきましては、その必要性は十分認められるのでありますが、現在全国には同趣旨の局が非常に多いので、その局の施設状況、局舎状況、あるいは将来の発展予想等、あらゆる面から検討を加え、必要度の高いものから逐次実現をはかつておりますが、現在の予算の幅では年々わずか数局しか実施できない状態であります。府中電話局につきましては、二十七年度計画として市外線二回線を増設済みであります。なお二十八年度にも二回線増設するよう計画いたしております。また準即時通話方式につきましては、局内外の施設の増設等を要し、相当大幅な拡張工事を行わなくてはなりませんので、厖大な資金を必要といたしますが、現在の拡張予算の幅では、緊急度の高い都心地区の基礎的設備すら計画通り実施することができない実情にありますので、まことに遺憾ではありますが、早急実現は困難な状態にあります。     —————————————
  26. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第八二二号、瀬戸市内電話増設促進に関する請願
  27. 中村寅市

    中村専門員 請願者瀬戸市陶生町十六番地瀬戸市電話増設促進委員長安藤政二郎外二名、紹介議員早稻田柳右エ門君、本請願要旨は、瀬戸市の電話施設は交換台およびケーブル線の現有量の飽和点に達し、電話の新架設希望潜は一千余名に達しているにもかかわらず、交換台及びケーブル線の増設なき限り、実現は不可能である。ついては瀬戸市に電話増設の方途をすみやかに講ぜられたいというのであります。
  28. 平井義一

    平井(義)政府委員 瀬戸市内電話設備につきましては、お申出の通り行き詰まつておりますので、公社におきましては、二十七年度計画として交換台一台を現在工事中であります。なお二十九年度以降といたしましては、さらに交換台を増設するよう考慮いたしております。     —————————————
  29. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一二七〇号、大間々電話局舎新築に関する請願
  30. 中村寅市

    中村専門員 請願者群馬県山田郡大間々町長北村吉三郎外三名、紹介議員長谷川四郎君、本請願要旨は、群馬県山田郡大間々町の大間々郵便局は、二十有余年前の設計であるため狭隘をきわめ、ことに電話交換機のごときは、これ以上拡張することは不可能である。この際大間々郵便局の電気通信関係を分離し、電話局を新築されたいというのであります。
  31. 平井義一

    平井(義)政府委員 大間々郵便局における電気通信業務の現状並びに郵政省に対する公社業務委託の趣旨から見まして、これを公社の直轄業務に改定して、新たに電報電話局を設置する必要は十分認められておるところでありますが、設備拡張予算が十分でないため、今ただちに電報電話局を設置することは困難な実情にありますが、将来できるだけ早い機会に御要望趣旨に沿うよう努力いたします。     —————————————
  32. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一〇〇〇号、東別院村に市外電話架設に関する請願
  33. 中村寅市

    中村専門員 請願者京都府南桑田郡東別院村長平田一義外四名、紹介議員中野武雄君、本請願要旨は、次の理由により京都府南桑田郡東別院村より三島郡見山局との市外電話架設されたいというのである。一、大阪府郡部に強力な共産党組織を有する関係上、短時間に連絡できる方途はこの電話の設置による以外にはない、二、現在大阪、吹田、豊中、茨木方面の商取引において中継局数が多いため自然時間を要することになる。
  34. 平井義一

    平井(義)政府委員 御要望趣旨が判然といたしませんが、東別院より大阪府、特に茨木方面への通話は、すべて亀岡、京都を経由しておりますが、東別院、亀岡及び京都、茨木間の回線を増設すれば、通話は相当改善されることと考えますので、予算を差繰りまして来年度以降でき得る限り早期に増設をはかるよう考慮いたします。     —————————————
  35. 橋本登美三郎

  36. 中村寅市

    中村専門員 請願者立川市議会議長櫻井三男外一名、紹介議員並木芳雄君、本請願要旨は、現在立川市立川電報電話局の加入電話は千百五十件で、加入積滞数は千件であるが、これに対する局舎並びに全交換機は昨年六月における不慮の災害により焼失し、目下狭険なるバラツク内で交換事務をとつている状態であり、しかも交換機が最も非能率的な磁石式であつて従業員の作業環境も悪く、従つて新規架設並びに通話サービスには遠く及ばず、市民の非難が高まつている。ついては立川電報電話局舎を新築するとともに、電話交換方式を自動式に改善されたいというのであります。
  37. 平井義一

    平井(義)政府委員 立川電報電話局の局舎新築及び改式につきましては、公社におきましては、局舎は二十七年度計画において実施することになつており、自動改式につきましては二十八年度において着工いたしますよう目下計画中であります。     —————————————
  38. 橋本登美三郎

  39. 中村寅市

    中村専門員 請願者日立市長高嶋秀吉外一名、紹介議員山崎猛君、本請願要旨は、日立市は戦災により荒廃し、電話設備も完全に焼失したため、現在加入申込の積滞は四百以上を数え、年とともにますく累積の傾向にあるから、次の事項をすみやかに実現されたいというのである。一、日立電報電話局舎の新築、二、交換を自動式に改式、三、市内線路設備拡充、四、市外回線の増設、イ、日立、東京間回線を五回線増設、口、日立、水戸間回線を六回線増設して即時式とする。
  40. 平井義一

    平井(義)政府委員 局舎の新営並びに設備改善にあらゆる努力を払つているのでありますが、御承知のごとく予算等の制約によりまして、いまだ御要望に十分沿い得ないことをはなはだ遺憾に存じておる次第であります。日立電報電話局の局舎につきましては、いまだ現局舎において交換台の増設が可能でありますので、現在のところ新築の計画は認めません。また交換方式を自動に改式することは、さきに申し上げました通り、現在の方式による交換台増設の余裕がありますので、二十七年度におきまして交換台二台を増設中であり、なお二十八年度にも増設するよう計画中でありますので、目下のところ時期尚早と存ぜられます。また市内線路設備拡充につきましても、予算の許す限り取運びたいと考えます。また市外回線の増設につき場ましては、日立、東京回線は二十七年度において一回線増設済みであり、二十八年度計画といたしまして一回線、計四回線とするよう計画が進められております。日立、水戸回線は二十七年度中に一回線増設することになつておりますので、計四回線となります。なお二十八年度において同区間にトールダイヤル二回線を増設するよう計画せられております。     —————————————
  41. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一〇五〇号、磯原町の電話設備拡充整備に関する請願
  42. 中村寅市

    中村専門員 請願者茨城県多賀郡磯原町長片寄富七外一名、紹介議員橋本登美三郎君、本請願要旨は、茨城県多賀郡磯原町は、常磐炭鉱の中核をなす軍内、山口の二大炭鉱を初め、大小の炭鉱が散在し、かつ隣村には将来を約束されたわが国屈指の大日本炭鉱が操業しており、一方本町を初め隣村高岡、華川、南中郷の各村から搬出される木材も県下有数であり、さらには本年度から都市計画が施行され、磯原駅を中心にますく発展が約束されると同時に極度に電話需要が増し、各所にその要望があるにかかわらず、その声はまつたく満たされず、産業開発上遺憾にたえない。ついては磯原町の電話設備拡充整備されたいというのであります。
  43. 平井義一

    平井(義)政府委員 磯原局の施設は、現在ほとんど加入者収容の余力がありませんので、二十八年度に交換機一台の増設を計画いたしておりますので、逐次御期待に沿い得ることと考えます。なお磯原より東京方面への通話は、現在水戸を中継しておりますが、本年十月に磯原、水戸聞に一回線増設いたし、さらに二十八年度においても水戸、東京間に三回線を増設するよう計画中でございますから、通話は相当改善される見込みでございます。
  44. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一一五八号、秦野町電報電話局局舎建築に関する請願
  45. 中村寅市

    中村専門員 請願者神奈川県中郡秦野町長中村新治、紹介議員岩本信行君、本請願要旨は、神奈川県中郡秦野町の電報電話局の局舎は老朽かつ狭隘のため、加入者収容もその限度に達しているばかりでなく、今後の新設加入者収容のためにも、新方式による交換機設置の必要上、ぜひとも新局舎が必要となり、現在目抜の場所に敷地を求めたが、いまだに設置許可がなく、敷地は荒れるにまかせている。ついては二日も早くこれが新局舎設置につき配慮されたいというのであります。
  46. 平井義一

    平井(義)政府委員 秦野町電報電話局の局舎新築につきましては、その必要性は認められるところでありますが、現在全国においてこのような立ちのきあるいは局舎の老朽、狭隘等により新築を必要とする局のうち、特に急を要するもののみにても約三百局余あるにもかかわらず、二十七年度に実施でき得るものは、そのうち約一〇%にすぎない状態でありますが、幸い当電報電話局新築用の敷地は、御地各位の御協力によりまして、すでに二十五年度において買収済みでありますし、同局舎は相当の悪条件にありますので、でき得れば急速実現をはかりたい所存であります。     —————————————
  47. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一二二一号、笹岡村に電話架設請願
  48. 中村寅市

    中村専門員 請願者新潟県北蒲原郡笹岡村村長酒井清一外一名、紹介議員高田大輔君、本請願要旨は、戦後文化、産業、経済各界の百般にわたり未曽有の大改革に遭遇し、生活の形態は極度の変貌を招来し、その過程たるや著しき破行現象を呈するに至り、特に産業、経済と不即不離の相関性を持つ通信文化面において、都市の復興度と地方設置の不均衡はますます巨溝を拡大しつつあります。かくのごとく文化に取残された僻地は、いよいよ生存は退敗し、社会より脱落することは自明の理でありますが、この見地に立脚してわれわれはつとにこれが要望を痛感させられるのであります。願わくば早急に電話架設を実現せられんことを伏してお願いするというのであります。
  49. 平井義一

    平井(義)政府委員 お申出の笹岡村は、既設交換局の水原局より四・二キロもありまして、加入区域外でありますが、建設予算に制約されますため、新規に架設する場合は距離に一定の制限を設けまして、この制限を越える加入申込みに対しては、超過部分に対する線路の建設に要する実費を負担していただける場合に、その申込みに応ずることといたしております。なお右の場合に、数名の加入者が共通に使用する多数共同加入電話方法によりますと、一人当りの負担がそれだけ少くて済むことになりますので、この方法を利用される希望がありましたならば、新潟電気通信部に御連絡くださるようお願いいたします。     —————————————
  50. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一二七一号、砧電話自動局設置促進に関する請願
  51. 中村寅市

    中村専門員 請願者世田谷区宇奈根町砧電話自動局設置促進委員会長竹村川二、紹介議員橋本登美三郎君、本請願要旨は、砧電話自動局を次の理由により昭和二十八年度中に設置されたいというのである。一、砧電話局の区域は日本有数の文化街である。二、管内に外国人が多数居住している。三、砧電話は現在飽和状態にある。四、電話架設によつて土地が発展する等。
  52. 平井義一

    平井(義)政府委員 御要望趣旨は十分認められるところであります。公社といたしましても、東京都電話整備計画の一環として考慮しておりますが、砧局の編入実施につきましては、まず自動交換方式に変更しなければなりませんし、このため必要な敷地を買収し、局舎を建築し、さらに区域編入のためには、中継ケーブル相手局の局内設備等に相当大幅な拡張工事を行わなければなりませんので、厖大な資金を必要といたしますが、現在の拡張予算の幅では、必要度のより高い都心地区の基礎的設備拡張整備すら計画通り実施することができない実情にありますので、砧局の改式合併につきましては、早急実現は困難であります。二十七年度において電話局敷地を購入し、局舎新築並びに市内編入は、二十八年度以降拡張予算の成立状況によつて、できるだけ早い時期に実施するよう努力いたします。なお応急処置といたしまして、二十七年度中に市内台一台増設し、御要望の一部に沿うよういたします。     —————————————
  53. 橋本登美三郎

  54. 中村寅市

    中村専門員 請願者栃木県佐野市長伊藤弘憲外五名、紹介議員森下國雄君、本請願要旨は、栃木県佐野局における電話加入者数は現在千二百七十五に達しているが、一たび市外通話を欲する場合、早朝及び夜間を除き、著しい待合せ時間の制圧を受け、その受ける支障は多大なものがある。ついては発展途上にあるセメント及びこれらに関連した工業を主軸とする一般産業の隆盛化を促進せしめるため、同局の電信電話施設整備拡充について、特別の厚配を賜りたいというのであります。
  55. 平井義一

    平井(義)政府委員 電話に対する需要はまことに熾烈でございまして、現在全国加入電話申込数は四十四万を数え、しかも年々増加の傾向にありますが、さらに架設希望しながら申込みを断念しているものを含めますと、実に百万を越えるものと予想される状況であります。しかるにこの厖大な需要に対する電話の増設は、極度の資金不足のため、年々そのわずか一割程度を満たし得るにすぎない状況であります。また市外電話につきましても、一般の通話需要は最近著しく増高し、逐年の回線増設をはるかに上まわつておりまして、全国的にその通話サービスはきわめて劣悪な状況にありますが、これを一挙に解決するためには、大幅な回線増設と莫大な経費を必要といたしますので、公社におきましては、全国的疏通状況をもにらみ合せ、必要度の高いものから順次拡充をはかるよう計画を進めている次第でございます。佐野局につきましては本年百端子を増設いたし、漸次電話増強に努めておりますが、なお市外通話につきましても、逐次待合せ時間の短縮等、通話サービス改善努力いたします。     —————————————
  56. 橋本登美三郎

  57. 中村寅市

    中村専門員 請願者豊島区長後藤喜三郎外一名、紹介議員山下春江君、本請願要旨は、豊島区は城北の玄関を占め、人口すでに二十六万を突破し、商工業繁華街及び住宅地として、近時目ざましい発展を遂げ、特に池袋駅を中心として銀行、商社の進出するところとなり、また地下鉄の延長、道路の拡張、あるいはデパートの建設等、特に新時代の中心地として面目一新の観があるが、これら経済活動に欠くことのできない電話が、この現勢に伴わないのははなはだ遺憾である。区内商工業者等より数千の新規電話架設希望者がおる現状に思いをいたし、豊島区発展のため、早急にこれが解決に御尽力を賜りたいというのであります。
  58. 平井義一

    平井(義)政府委員 豊島区内電話増設につきましては、公社におきましては、二十八年度において豊島電話局の新設を予定しておりますので、相当加入電話を収容し得る見込みでありますから、逐次御要望に沿うよう努力いたします。     —————————————
  59. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一四五二号、鳥取県下の電気通信施設整備拡張に関する請願
  60. 中村寅市

    中村専門員 請願鳥取県会議長木島公之、紹介議員足鹿覺君、本請願要旨は、最近興和紡績倉吉工場並びに日本。パルプ工場は操業を開始し、大阪機紡工場の作業開始も間近に迫つており、なお二、三の大会社の誘致も予想され、また大山総合開発計画政府の指導援助により漸次軌道に乗り出し、そのため基礎条件である交通通信の拡充強化が必要であるので、山陰、山陽間クーブルの新設並びに鳥取倉吉、米子間のクーブル敷設を突施されるとともに、電話局における旧式の磁石式単式交換機を共電式に改装して、利用不便をなくするとともに、農村においても県、町村の直属を迅速にして、産業、経済、文化その他の事項につき電気通信施設整備拡充されるとともに、日本電信電話公社のみの力の整備拡充は困難であるので、この際政府より大幅なる資金援助をされたいというのであります。
  61. 平井義一

    平井(義)政府委員 山陰、山陽間ケーブルの新設につきましては、公社におきましては二十八年度において長距離回線の増設を計画中でございます。鳥取倉吉、米子間ケーブル敷設については、他にもより早急に実施せねばならない区間が相当数ありますので、当面実施困難と考えます。  次に電話局の磁石式交換機をすべて共電式とすることにつきましては、現在全国には局舎あるいは交換機の収容余力がなく、加入者の増設が不可能となり、さらに設備の老朽はなはだしく、通話サービスが低下し、かつ加入申込みの積滞が著しく、早急に改式しなければならない局のみにても約百局に達しているにもかかわらず、年々これに必要な資金が十分でないため、わずかに数局を実施し得るにすぎない状況にありますので、目下のところでは県下の磁石式局をすべて共電式とすることは困難でございます。  なお申すまでもなく電信電話設備拡張改良の最大の隘路は、これに必要な資金調達でありまして、これが打開のため、政府資金の大幅な投入が必要でありまして、政府においてもその方面で努力をいたしております。     —————————————
  62. 橋本登美三郎

  63. 中村寅市

    中村専門員 請願北海道空知郡砂川町長森利雄、紹介議員南條徳男君、本請願要旨は、北海道砂川町の砂川電報電話局の庁舎は、昭和二十五年の機構改革による電通、郵政両省の分離以来、旧砂川郵便局舎の一部を使用して業務を遂行しているが、同庁舎は狭院で敷地も少く、民家との間に道路もなく、機器の置場はおろか、自転車も路上に放置している状態であり、電信電話の受付に多大の不便を感じている。今や産業、経済、文化、交通に空知の代表都市となりつつある人口二万六千の砂川町としては、一日も早く完備せる庁舎の実現を関係住民こぞつて要望しているから、局舎の新築をとりはからわれたいというのであります。
  64. 平井義一

    平井(義)政府委員 砂川電報電話局の局舎新築につきましては、公社におきましては二十六年度に敷地約三百坪を買収済みであり、局舎につきましては、二十七年度中に着工することとなつております。     —————————————
  65. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一四五三号、鳥取電話局自動式電話切替え等の請願
  66. 中村寅市

    中村専門員 請願鳥取市長入江和、紹介議員足鹿覺君、本請願要旨は、鳥取県は地勢及び風土の関係で産業経済あるいは文化の面で他府県に比し遅れていたが、最近日本。パルプ工場が操業を開始し、大阪機工紡績工場の作業開始も間近に迫り、なお二、三の大会社の誘致も予想される等、各般に面目を一新しつつあるので、通信施設拡充強化が強く要望されるに至つた。ついては早急に左記施設改善に特別の措置を講ぜられたい。一、鳥取電話局の自動電話への切りかえ、二、山陰、山陽間ケーブルの新設、三、鳥取電話局及び鳥取電報局の新局舎建築、四、鳥取、米子間ケーブル敷設、五、賀霧局加入区域の鳥取加入区域への合併。
  67. 平井義一

    平井(義)政府委員 御要望の件につきましては、次のような事情でございますから、御了無をお願いいたします。一、鳥取電話局の自動切りかえにつきましては、二十七年度中には実施するよう目下手配中であります。二、山陰、山陽間ケーブルにつきましては、二十八年度において長距離回線の増設を計画中であります。三、電話局舎はすでに竣工済みであり、電報関係局舎は目下工事中でありますが、本年中には完成の見込みでございます。四、鳥取、米子間ケーブル敷設につきましては、ほかにもより早急に実施せねばならない区間が非常に多いので、当面困難な状況でございます。五、電話交換局の区域の合併は、関係交換局の地域が行政上、社会上、経済しまつたく緊密一体化した場合において、関係地域相互間通話数、関係局間の距離等を勘案し、これを同一市内区域に統合することが妥当と認められるに至つた場合に、実施することを方針としておりますが、このような局は全国には相当数に透しているにもかかわらず、年々予算等の制約によりまして、二十七年度におきましても、特に急を要する数局を実施し得るにすぎない状況にあり、かつ前述の条件に照しても、賀霧島区域を鳥取局区域に合併することは、目下のところ実施困難でございます。     —————————————
  68. 橋本登美三郎

    橋本委員長 文書番号第一四五八号、電話整備拡充に関する請願紹介議員山田長司君。
  69. 山田長司

    山田(長)委員 本請願要旨は、わが国電話は、現在世界各国に比較いたしまして、その発展は著しく低下し、他産業施設に対しても非常に立ち遅れているために、政治、経済、文化、治安、その他の諸般の活動に最大隘路をなしております。また産業の振興と生産の手配を合理的にし、能率的に需要を円滑化するために、連絡、打合せに伴う冗費の節約の上からいつても、さらに生産の効果を大ならしめる上からいつても、あるいはコストを低減することからいつても、国民経済及び自立国家の基礎を築くためにも、電話の来す役割は実に大きいのでありまして、そのために国民日本電信電話公社に対して大きな期待をかけているが、電話拡充はただ一公社のみの力のよくするものではなく、国家的一大事業として発展させ、強力なる国策のもとに電話拡充整備をはかつていただきたい。そういう意味において、必要な資金調達に対しても、貸付を電信電話公社に対してすみやかなる援助措置を講ぜられたいというのであります。
  70. 平井義一

    平井(義)政府委員 御要望の御趣旨はまことにごもつともでございまして、電話整備拡充については日夜努力を重ねておりますが、現在わが国電話需要はまことに熾烈でありまして、その加入申込み数は四十四万に達しており、しかもこの申込みは年々増高の一途をたどりつつある状況であります。さらにこのほか加入希望しながら申込みを断念しているものを含めますと、実に百万を越えるものと予想されるのであります。これに対する電話の増設は、予算等の制約によりまして、年々その一割程度を満たし得るにすぎない状況であります。また市外電話につきましても、通話需要の増高は著しく、年々の回線増設をはるかに上まわつている実情でございます。この厖大な需要に対応し得る設備拡充を強力に推進するため、種々努力を尽しておりますが、根本的には拡張資金の問題でありまして、このためには政府資金の大幅な投入が必要であることは、まさに仰せの通りでございます。せつかくこのために努力しておりますが、どうか皆様の一層の御援助をお願いする次第でございます。
  71. 橋本登美三郎

    橋本委員長 以上二十一件の請願の採否の決定は、次会に行うことにいたします。  本日はこの程度にとどめ、次会は二十二日午後二時理事会、同二時半委員会を開会することにいたします。  本日はこれをもつて散会いたします。     午後零時三十六分散会