○徳永
政府委員 年次別にふえました数字の統計的な資料があるのでございますが、実はただいま用意いたしておりませんので、概数だけで御了承をお願いしたいと思います。御
承知のように増設をあまり歓迎しないという意思表示は、役所といたしましてはことしの三月の
操短勧告の際にあわせて
態度を表明したのであります。今御指摘のように
生産調節の
段階と一部ふえることとは、いわばある意味の
矛盾を含んでおるのでありますが、さりとてこれを法的な規制の仕方もございませんので、行政的なやり方によりまして押えるということを三月に考えまして新たにふえました
設備につきましては、二月に、一定の時期までに具体的な計圃をお届けいただいたもの、しかしてそれができ上
つたかどうかということは、役所が確認したもの、それ以外のものにはその当時
統制しておりましたトル綿の割当をやりませんよという通牒を出したのであります。それによりましても、その以前の朝鮮ブームの
影響もありまして紡績はもうかるなというようなことから、非常に大きな
計画があ
つたようでありまして、結局確認の一般の打切りはことしの十月末日現在であ
つたのであります。十月末日現在におきまして確認いたしました
設備が七百四十万錘程度であ
つたと記憶しております。そのうちには、実は確認の数字のほかに、約二十万錘の
—— 私どもはこれを
調査設備と呼んでおりますが、そういうものを含んでおります。
調査設備といいますのは、三月までに
計画をお届けいただかなか
つたけれども、
設備といたしましてはでき上
つたものが含まれておるわけであります。最初の役所の側の意思表示の
通り、確認のものにつきましては、ドル綿は割当をいたしますが、確認でない、事実でき上
つたもの、これは役所流の感覚で言えば、政治的なものでありますが、さりとてでき上
つたものに一切原料をやらぬというようなわけにも行くまいということもございますが、少くとも今われわれの
統制しておりますドル綿は、最初からそういう意思表示もしてお
つたことでもあるので、それにはお上げいたしませんという
態度をと
つておるわけでございます。
将来の見通しの問題になるわけでありますが、これもいろいろと私ども側面的な資料をつかもうとしておるのでありますが、紡機メーカーのところにあります受注の数字とか、あるいは業界内部で多少の整理をしたいということとか、いろいろございますが、まだ完全に根を絶つ
状況でないというのが現状ではないかと思います。ただ役所内部におきましては、御
承知の
通り今綿花のAA
制度を割当
制度にかえようということを
検討しておりますが、これが
実現いたしました場合には、
設備をやたらにふやしてみても、原料がもらえないということにもなりますので、今後さらに無理な
設備がつくられることの牽制には今よりははるかに大きな効果を上げるようになるのではなかろうかと考えております。