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門司委員 私は打切ることに賛成ですが、一応これは
自治庁長官にお
考え願いたいと思います。それから
大蔵省当局に聞いておいてもらいたいと思います。いわゆる二十七年度の
赤字の問題で、今
地方の
公共団体がいろいろ申しておりますが、実情を申し上げますと、
地方の
公共団体としては、都市によりましては別でありますが、いなかの小さなところでは、まだ大体べース・アップをしておらないところが半分以上私はあると思います。
町村に参りますと、ほとんどベース・アップをしていない。市に参りましても大体五十四・五%、もつと上まわるかもしれませんけれ
ども、半分以上はまだベース・アップができていない。そういう
状況であります。大都市方面に参りますと、そういうこともできません、国に準じた取扱いをしなければなりませんので、
従つて実情といたしましては、それを補うことのために、これを
自治体の
借入金の形において支弁されているものが相当ありはしないかと思う。現実にこれがあると私は思う。またこれらの問題は、起債の許可がない、あるいは起債のわくがないというようなことで、
自治体のやむを得ざる
一つの
処置として、ごく短い期間の市中銀行の
借入金が相当なされているのが私は現実だと思う。それらの問題を年度末までにきまりをつけておきませんで、次の二十八年度にこれが繰越されるということにな
つて参りますと、
自治体は非常に困ると思う。こういう点も
自治庁並びに
大蔵省は十分お
考えおきを願
つておきたいと思います。すでに
借入金によ
つて支払つた金であ
つて、これの穴埋めはどうしてもしなければならぬと思います。そういう点を十分よく知
つておいていただきたい。
もう
一つの問題は、公営事業に対する問題であります。公営事業におきましても、やはり起債のわくが非常にきゆうくつにな
つております
関係から、二十八年度は多少緩和されるように聞いておりますが、これらの問題にいたしましても、やはり一時の
借入金その他で、特別会計の方にもかなり
赤字が出ていはしないかと私は思う。
地方の
自治体の実態は
まつたくその
通りであります。私は名前を
はつきり言うことをここでは避けますが、ある市に参
つて市長に聞いてみますと、市に一時
借入金をするために、市長が個人保証をしておるということである。市に金を借りるために、市長さんが個人保証をしなければ、銀行が金を貸してくれぬということになると、これは余談になりますが、市長をやめても、こういう保証をしなければならぬかどうかということを疑われる。しかしこういうことをしなければ金を貸してくれないから、やむを得ずこういう
処置をと
つて金を借りておるということであります。こういう実情も
大蔵省は知
つておいていただきたい。何でも押しつけさえすれば、
地方の
自治体がや
つて行くだろうという
考え方でないようにしてもらいたい。実際上の問題は、実情をよく知
つていただいて、そういう
借入金に対しましても、現実の
赤字はやはり解消してもらうように、私はこの機会に要望しておきます。