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1952-11-11 第15回国会 衆議院 建設委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十七年十一月八日
高木
松吉
君
田中
角榮
君
中島
茂喜
君
前田榮
之助君
安平
鹿一君 が
理事
に当選した。
—————————————
昭和
二十七年十一月十一日(火曜日) 午前十時三十二分
開議
出席委員
委員長
篠田
弘作
君
理事
高木
松吉
君
理事
中島
茂喜
君
理事
安平
鹿一君 淺利 三朗君
荒舩清十郎
君 宇田 恒君
内海
安吉君
佐藤虎次郎
君
仲川房次郎
君 西村 英一君
明禮輝三郎
君 小泉 純也君 武部 英治君
甲斐
政治
君 山下 榮二君 渡辺
惣蔵
君 荻野 豊平君
委員外
の
出席者
大蔵事務官
(
主計官
) 佐竹 浩君
建設事務次官
稻浦
鹿蔵君
建設事務官
(
官房長
)
石破
二朗君
建設事務官
(
大臣官房文書
課長) 水野 岑君
建設事務官
(
住宅企画課
前田
光嘉
君 長)建 設 技 官 (
河川局長
) 米田 正文君 建 設 技 官 (
道路局長
) 富樫 凱一君 專 門 員 西畑 正倫君 專 門 員
田中
義一君
—————————————
本日の
会議
に付した事件
国政調査承認要求
に関する件
建設行政
に関する
説明聽取
—————————————
篠田弘作
1
○
篠田委員長
これより
会議
を開きます。 まず
国政調査承認要求
に関する件についてお諮りいたします。
衆議院規則
第九十四條によりますと「
常任委員会
は、会期中に
限り議長
の
承認
を得てその
所管
に属する
事項
につき、
国政
に関する
調査
をすることができる」ということに
なつ
ております。本
委員会
といたしましては、
国土計画
、
地方計画
、
都市計画
、
住宅
、建築、
道路
、
河川
その他
建設行政
に関する
事項
、及び
調達庁
の業務並びにその
運営
に関する
事項
につきまして
国政調査
の
承認
を得たいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
篠田弘作
2
○
篠田委員長
御
異議
なしと認め、さよう
決定
いたします。 なお
議長
に提出すべき
国政調査承認要求書
の作成及び
提出手続
につきましては、
委員長
に御一任を願いたいと存じます。
—————————————
篠田弘作
3
○
篠田委員長
次に、
建設行政
、特に本
年度予算補正
につきまして
政府
より
説明
を聴取いたします。まず
石破官房長
より今日までの
折衝
の
経過
を
説明
願います。
石破二朗
4
○
石破説明員
お手元に配付いたしてあります一枚刷りの
昭和
二十七
年度
補正予算要求書
、これにつきまして概略御
説明
申し上げます。 御
承知
のごとく、今
年度
の
建設省所管
の
事業費
総
予算額
は、一番左の欄に書いてあります
通り
六百八十二億であります。これに対しまして、
補正予算
を
要求
いたしました額は五百二十一億であります。先般
大蔵省
におきまして
事務当局
より第一次
査定
として内報して参りました金額が六億六千万であります。それに対しまして
復活要求
いたしました額が百五十七億であります。これに対してさらに第二次
査定
として内報して参りました額が三百八十五万円であります。これに関しまして若干御
説明
申し上げます。
補正予算
の
要求
は、今年の八月末に
大蔵省
に提出いたしましたので、
建設省
といたしましては、
年度早々
でもありますし、当初
予算
の
不足
を補うためには相当の額を
要求
して仕事をする予定であ
つたの
でありますが、だんだん
補正予算決定
の時期が延びて
年度
も
経過
して参りますし、今日に
至つた
次第であります。
大蔵省
の
査定方針
なるものを伺
つて
見ますと、単に
予算
が足りないとか、あるいは
事業
が非常にはかど
つた
から、そのために金が足りなく
なつ
たという理由で
補正予算
を認めるわけには行かない、あくまでも
補正予算
という以上は、
予算編成
後生じた新
事態
に対処するものに限られるべきものである、こういう
趣旨
で
査定
したものと思われます。つまり、
大蔵省
の
説明
によりますと、新
事態
に対処するものとしてこれだけのものを認めるということですが、その
内訳
を申し上げますと、まず第一に
一般会計
の
一般
の部というところの一番上に一億九千八百八十五万四千円というのがあります。これは今年の
台風期
前に実は
建設省
におきまして各
府県
に、
予算
が
成立
すれば若干の
補助金
を出しましようというようなことで、各
府県
に勧奨いたしまして、いろいろの水防の
施設
を
整備
いたしたものに要する
経費
でございます。私
ども
といたしましては—これにつきましては大体この
程度
でよかろうと考えております。 次に、
事業関係
といたしまして四億六千二百万円
承認
に
なつ
ております。この
内訳
を申し上げますと、まず一番上の
河川等事業費
の中に二千万円認められておりますが、これは
法律
が新たに制定せられまして、
一般鉱害
の
復旧費
に対する
補助
であります。次に、
砂防事業費
というのに二億七千八百万円認められておりますが、これは
特殊土壌
の
地帶
の
砂防
に要します
経費
であります。これも新しい
事態
として認められたわけであります。次に
都市計画事業費
一億六千四百万円がありますが、これは本
年度
になりましてから、横浜と神戸の
接収地帯
が相当広範囲にわたり
解除
になりましたので、それの
区画整理
に要する
経費
であります。
合計一般会計
におきまして六億六千八十五万四千円に相なる次第であります。 なお、この第一次
査定
には、
建設省
の
所管
といたしましてこれだけでありますが、
大蔵省所管
の当年災の
災害予備金
に従来八十億計上してありましたものに対しまして、二十億
追加
に相
なつ
ております。そのうち
建設省所管分
はどの
程度
になりますか、まだはつきりしたことはわかりませんけれ
ども
、二十億計上いたされておるような次第であります。これに対しまして、
自分ども
といたしましては、とうていこれでは困ります。
大蔵省
の
査定方針
はわかりますけれ
ども
、若干
事業
が進捗したものにつきましては、これに
経費
を継ぎ足して、
経済効果
というものを発揮するようにしたい。また新
事態
に対処するものといたしましても、これでは
不足
だというような次第で、
復活要求
いたしたのであります。その額が百五十七億に相なる次第でありますが、これにつきまして、われわれが特に重要視いたしておるものにつきまして、若干御
説明
申し上げます。 一番右の欄を見ていただきます。
河川事業費
、そのうちの
直轄河川改修費
六億五千万というものを
復活要求
いたしております。これは
利根川
その他
直轄河川合計
十五
河川
、これの分でありますが、そのおもな
中身
を申し上げますと、
直轄河川
で
災害
にかか
つた
もの、これにつきまして、
災害復旧分
は
災害復旧
の
経費
から出るわけでありますが、それと同時に合併して行います
改良分
に要する
経費
、それからまた
用地取得
が意外にはかどりまして、団地として一括購入すれば非常に
経済
的に行くというために、
用地買収
に要する
経費
、それからさらに
附帯工事
で、若干この際や
つた
方が
経済
的であるというような
経費
、こういうものを考えまして、六億五千万というものを強く
要求
いたしております。その中でも、特に
災害
にかかりまして、どうしても
改良費
を継ぎ足さなければいかぬ分約一億ありますが、それを特に重要視いたしておるような次第であります。 その次に、
直轄河川総合開発費
一億、これを
要求
いたしておるのであります。これは
利根川上流
の
藤原ダム
、これが東京電力におきましても、明年はいよいよ相当な
経費
をつぎ込んで、
電力開発
を早急にやりたいというような
希望
があります。
建設省
におきましては本
年度
からいろいろ
調査
なり、それからまた若干の
準備工事
をいたしておるのでありますが、来年から本格的に
工事
をやるためには、どうしてもこの
程度
の金をつぎ込んで、
準備
を十分や
つて
おかなければいかぬであろうというようなことで、
要求
いたしておるような次第であります。 なお、これに関連いたしまして、
ダム
の
建設
に要する
経費
のうち、実はこのほかにも若干この際つけてもらえればつけてもらいたいというような箇所があるのでございます。たとえて申しますならば、
北海道
の
幾春別
でありますとか、あるいは
鬼怒川
の
五十里ダム
でありますとか、こういうような
ダム
につきましては、本
年度
の
治水関係
の
予算
ももう使い切
つて
おりますし、どうしてもこれに若干の
経費
を継ぎ足す必要はあるのでございますが、これは御
承知
のごとく、本
年度
から
継続費
に
なつ
た
関係
もあり、
工事
が進まない主たる
原因
は、
電力開発費
の
経費
の方が、出がはつきりしないというようなところにも
原因
がありますので、この方は強くは
要求
できないのじやなかろうか、かように考えておるような次第であります。 その次の
砂防事業費
でありますが、このうち特に考えております分は、
直轄砂防事業
の
渡良瀬
その他に要する
経費
であります。 その次に
道路事業費
を二十五億
復活要求
いたしております。その中で特にわれわれが重要視いたしておりますのは、
直轄通路改良費
四億九千万円でありますが、この
中身
は、来年十月に行われますお伊勢さんの行事に対応いたしまして、
三重国道
をこの際本
年度
中に若干でも
工事
をや
つて
おかなければ、来年の御遷宮の盛儀の
施行
に支障があるであろうというために、若干の
経費
をどうしても今年中にいただきたい、こういうわけで
要求
いたしております。
三重国道関係
だけで約二億二千万円くらい今年
補正
がなければうまく行くまいと考えております。その他新
京浜道路
でありますとか、あるいは
工事
途中におきまして
災害
にかかりました
鳥居峠
でありますとか、
大慶橋
でありますとか、いろいろありますが、そういう緊急やむを得ない
経費
を
要求
いたしておるのであります。 その次に、特に考えておりますのは
北海道道路改良費
六千万円、それからやはり
北海道
の
橋梁整備費
三千二百万円、こういうものを特に
要求
いたしたい、かように考えているような次第であります。
都市計画事業費
につきまして、特にわれわれが強く
要求
したいと思いますのは、
緊急浸水対策補助費
八千九百八十五万円であります。これは七月の豪雨におきまして京都、大阪、堺、名古屋、こういう諸
都市
が、
排水施設
が悪いために、相当の
浸水
による被害があ
つたの
であります。これは
土木施設
が破壊したのでありますれば、
災害復旧
として何とかすぐ手が打てるわけでありますが、
施設そのもの
はこわれておらぬのであります。
都市
の
排水施設
が悪いためにこういう
災害
が起
つたの
でありましてわれわれといたしましては、これは
災害復旧費
に相当するように取扱
つて
しかるべきものではなかろうか、かように考えて強く
要求
いたしておるのであります。 その次には
住宅
であります。二十四億
復活要求
しておりますが、この
中身
は
公営住宅
を一万戸建てたい、こういう
要求
であります。御
承知
のごとく、
公営住宅
三箇年十八万戸
建設計画
というのは、本
年度
の当初
予算成立
後御
決定
に
なつ
たような次第でありまして、本
年度
の当初
予算
では二万五千戸しか建てておらぬのであります。
補正予算
の当初におきましては、その差額の三万五千戸を
要求
したのでありますが、
年度
も大分
経過
いたしましたし、また自治体の
財政状況等
もありますので、三万五千戸全部この際
補正
することは、実際問題としても不可能な
状況
でありますので、われわれは一万戸だけせめて
建設
したい、かように考えている次第であります。 その次に、先ほど申し上げました
鬼怒川
の
総合開発事業費
二億五千万円、
幾春別
の
総合開発事業費
一億、これを
要求
いたしております。
最後
に
災害
でございます。
災害
は先ほど申しました
通り
、二十億
大蔵省所管
に
補正予算
が計上いたされておりますが、実はこれでは足らぬのでございまして、われわれといたしましては、この二十億のほかに、さらに
建設省所管分
といたしまして約二十億の
追加
を強く
要求
いたしております。その二十億の
災害復旧費
の
内訳
は、
過年度災害
が約十三億、二十七
年度
災害
七億、これだけを
要求
いたしております。
過年度災害
の十三億をどうして
要求
いたしたかと申し上げますと、これは
前回
の
国会
におきまして
災害復旧国庫負担法
の一部が
改正
になりまして、その
関係
によりまして
国庫負担分
がふえる
経費
を見込んでおるわけであります。あの
法律
が
改正
になりました結果、同じ
事業量
をやるといたしますれば、二十七
年度
におきまして約十三億
不足
を来します。その
経費
であります。それから本
年度
七億
要求
いたしておるのでありますが、これは
アグネス台風
、そのほかに
災害
が生じましたので、これだけ
追加要求
をいたしておるような次第であります。 なお申し落しましたが、
建設省所管
といたしましては、以上申し上げましたほかに、
住宅
金融公庫の
貸付金国庫負担金
といたしまして三十億円が
補正予算
に内定いたしております。
篠田弘作
5
○
篠田委員長
ただいま
前回
の
委員会
に
出席
されませんでした
稻浦事務次官
が
出席
をして、
ちよ
つとごあいさつを申し上げたいとい
つて
おりますが、いかがでごさいましようか。—それでは
稻浦
君。
稻浦鹿蔵
6
○
稻浦説明員
私
次官
の
稻浦
でございます。前
会ちようど次官会議
に呼び出されまして失礼いたしました。まことに
微力短才
でございますが、よろしく御鞭撻、御指導のほどお願い申し上げます。
篠田弘作
7
○
篠田委員長
次に、発言の
通告
があります。これを許します。
明禮輝三郎
君。
明禮輝三郎
8
○
明禮委員
今詳細な御
説明
を承りまして非常に御
努力
に
なつ
ておることは
承知
いたすわけであります。私は
愛媛
県でありますが、
愛媛
県の方からは、ほとんど
査定
が抹消されたということがわか
つたの
でありましようけれ
ども
、特に
災害復旧事業費
あるいは
公共事業費
についての
復活
を全面的にお願いしたいというて、人も来ております。また電報その他で交渉をされておるのでありますが、
財政
最も囲難な時分でありますから、あるいは
要求額
全部はどうかとも考えられます。また
大蔵大臣
もかわられてこんなふうにな
つたの
ではないかというふうにも見られるのでありますが、いずれにいたしましても第一次
復活要求
が百五十七億、今
説明
されたのは、これは
合計
がないからわかりませんが、そのくらいになるでございましよう。とにかく少くとも百五十七億くらいな
予算
はなければいかぬであろう、こう考えるのです。そこで私のお願いしたいことは、
佐藤建設大臣
は党の方の
有力者
でもありますから、この際党の方と連絡をとられて、この
復活要求
を全面的に支持されて、もしそれがならないときには
大臣
をやめるということでおやりを願いたいとい
つて
、この間もお願い申し上げておいたのであります。ただいまお示しの三十八億だけのものでは、これは何もできない。できないということになると、結局
建設省
の将来というか、その存在を無視されることになるのであります。これは
大臣
には言うておいたのでありますが、
次官
も出ておられますし、
局長
もおられますので、この
復活要求
に全力をあげていただきたいと思う。そういう意味で、本日も実は郷里に帰ろうと思うのをやめまして、
委員会
の
継続
をわれわれは申し出た次第であります。詳しいことはいずれにいたしましても、
一般
的な問題として、この百五十七億
程度
の
要求
はぜひ御尽力を願いたいと思う次第であります。おそらく
委員
の方々におかせられましても、これに対して全面的の協力、
努力
をされることは間違いないと思う次第であります。この点をお願いする次第であります。
篠田弘作
9
○
篠田委員長
稻浦次官
の
説明
に入る前に
石破官房長
から、一言申し落したことがあるそうでありますから、補足していただきます。
石破二朗
10
○
石破説明員
先ほど御
説明
の中に、
特別会計
の
特定道路整備事業費
の御
説明
を落しましたので、補足いたします。これも
建設省
といたしましては、この
復活要求
に非常に力を入れております。約十億
要求
しておるのでありますが、その中に特に本
年度
の
補正
でや
つて
おかなければならぬと思いますのは
橋梁
であります。御
承知
のごとく
橋梁
はそう短期にもできませんし、また早く
準備
しておかなければいかぬという
関係
もありますので、特に
橋梁
を早くやりたいという
趣旨
から、この
復活要求
を強く
要求
いたしておるような次第であります。
稻浦鹿蔵
11
○
稻浦説明員
補正予算
の
復活要求
に関しましては、われわれ
事務局
といたしましては、
大蔵省
と
折衝
しておりますが、
事務当局
としてはもうこれ以上進まない
状態
に
なつ
ております。と申しますのは、
大蔵当局
としましては、
前回
の
予算編成
後において、新しい
事態
が起
つた
ものに対しては
予算補正
をする、こういう
方針
でや
つて
おりますので、それに
従つて
、先ほど
官房長
から申し上げた
特殊土壌
とかあるいは
接収解除
の跡始末というようなものが出て来たのでありまして、
事業
のスピード・アツプする分に対しては、
大蔵省
としては
政府
の
方針
がきまらないから、これ以上われわれとしてはやれない、こういう話でございます。それも話はよくわかりますので、
大臣
といろいろ打合せいたしております。一昨日から昨日にかけて、いろいろ
閣議
をや
つて
おられますが、なかなか忙しいものですから
閣議
で
最後決定
を見ないそうでありまして、今また
閣議
をや
つて
おられます。それによ
つて政府
としては、どういう
方針
でやるかという
方針
をきめていただきたい、かように
佐藤大臣
に対してわれわれとしてお願いしておる次第であります。
大臣
もそのつもりで
閣議
で相当発言されるだろうと思います。それを期待しておる次第であります。さよう御了承願いたい思います。われわれとしては、これくらいのものは
補正予算
としてぜひ獲得したい、かように思
つて
いろいろくふうを凝らしておる次第であります。その点ひとつ御了承願いたいと思います。
内海安吉
12
○
内海委員
明禮君
の
質問
に関連して申し上げたいと思いますが、
明禮君
はこの前の
委員会
においても、
補正予算
の獲得については、
大臣
は職を賭してかかるべしということを
要求
されたようであります。私はこの意見に対して全面的に賛成です。それというのは、われわれはこのたびの
予算
においてもその
通り
、また今後においても実行しなければならぬというのは、たとえば、きようは
田中
君が来ておらぬけれ
ども
、
理事
である
田中
君も、
河川
の問題については、ずいぶん手ひどく
質問
をされてお
つた
はずである。また私はそれに関連して、
道路
問題について一応
大臣
の
説明
を求めたのであるけれ
ども
、ほとんど要領を得ないのであります。こういうような無
責任
な長官ではわれわれは信頼することができない。しかもその当日は、
ちようど大蔵省
における
予算
の
折衝
も、きようはきまるんだというにもかかわらず、実に緩慢なる
答弁
であ
つた
。そこで私は友人の
明禮君
の言われることは当然であると言うのであ
つて
、本日は
大臣
も出られて、われわれの
質問
に対して親切丁寧に
答弁
してくださることであろうと
思つた
ところが、どこへおいでに
なつ
たか
出席
もしておらぬというような有様である。そして、第一次の
補正予算
に対しても厖大なる
要求
をしておる、しかも第一次の
査定
においては、ほとんど二十分の一にもならぬような、まるで鼻をかんだようなひじ鉄を
大蔵省
から食
つて
おる。そうして第二次の
要求
においても、ごらんの
通り
十分の一にも達しておらぬ。こういうようなテーブル・プランによるところの数字をのみ並べて、しかもこの重大なる
責任
のある
常任委員会
に対していたずらに
質疑応答
をのみ続けさせるということは、まことに煩にたえぬと思う。少くともこれを計上し、これをどうしても実行しなければならぬというのが
建設行政
のほんとうの
決心
であり、
覚悟
であり、それでなか
つた
ならば、
建設行政
の
運営
はできないということであ
つた
ならば、まずも
つて
大蔵当局
と十分なる
折衝
を重ねて、しかる後やり得る
決心
があり、
覚悟
があるというような
方針
のもとに臨まれるのならばいいが、
責任
のある
答弁
のときには出て来ないというようなことでは、はなはだも
つて
いかぬと思うのであります。ゆえに本日はこの
明禮君
の
質問
に対しても
答弁
ができないでしよう。それからまた私の
質問
せんとするところに対しても、
大臣
は
責任
のある
答弁
ができないということも明らかに
なつ
ておるから、私の
質問
はこの次に譲りまして、私は本日は
希望
を述べまして終ることといたします。
篠田弘作
13
○
篠田委員長
ちよ
つと
内海
君に申し上げます。ただいま
建設大臣
は
閣議
へ
出席
中でありまして、今の
閣議
で
ちようど補正予算
を俎上に載せておるそうであります。
委員長
から、
閣議済み
次第
委員会
に
出席
するように
要求
してありますから、
大臣
が
出席
されましたならば、ひとつ
質問
を続行していただきたいと思います。 その次、
通告順
によりまして
甲斐政治
君。
甲斐政治
14
○
甲斐委員
私は二十七
年度
の
道路関係補正予算—
すでに先ほ
ども
二君によ
つて
言われておる
通り
、わが国の
道路
の
整備
は
国民的要望
であると思うのであります。
従つて
、われわれは今
年度
の
補正予算
中における
道路関係予算
についても、特に注目し、かつ期待してお
つたの
であります。しかるに、仄聞いたしますところ、当初の
要求
の九十四億は全面的に認められない。さらに
復活要求
としての二十五億さえも
見込み薄
だといわれるような
状態
であるやに聞いておるのであります。もちろん
国家財政
上、いろいろの事情もございましようが、どうしてもわれわれは、少くとも
最低額
の二十五億の
復活要求
が通らなければならぬ。これが削減されるというようなことは、どうしてもわれわれは
承認
いたしがたい。
政府当局
としても、この点について重ねて私は申し上げるが、先ほどの二君と私はま
つた
く同感でありまして、あくまで職を賭してもこれを貫徹する、その
努力
を拂われんことを期待して
質問
に移りたいと思います。 第一は
有料道路
に関する問題であります。
有料道路
の基本をなしておる
道路整備特別措置法
は、さきの十三
国会
において
成立
したのでありますが、
昭和
二十七
年度
の
予算
におきまして、
本法
の
成立
を見越してとりあえず十五億の
予算
を付し、さらに
本法施行
により必要と認められる二十五億の残りの十億は二十七
年度
補正予算
において組まるることを、前
大臣
当時からの
了解事項
として、すでに
建設省
はこれによ
つて工事
を進められてお
つた
はずでございます。しかるに今般の
補正予算
につきましては、この
要求額
が全面的に認められないということである。この第二次分に当る十億円の
要求額
がいれられない限りにおいては、
本法
に基く
工事
の
施行
が
経済
上とうてい不可能になることは申すまでもないのであります。かくのごときことは、われわれとしてはとうてい了解いたしがたい。これに対して
当局
としてはいかなる
措置
をとられんとするおつもりであるか。またその
折衝
の
経過
、見通し、本件に関する見解について、明確な具体的な御
答弁
をお願いしたいと思うのであります。第二点は、
特殊土壌地帶道路費
に関 する問題であります。
特殊土
じよう
地帶災害防除
及び
振興臨時措置法
も去る十三
国会
において
議員立法
として
成立
した
法律
でございます。この
本法制定
に伴う
予算
が二十七
年度
予算
には全然組まれていない。御
承知
のごとく
本法
は、鹿児島、
宮崎
ほか六県における
特殊土壌
のために、年々累積する
災害
を恒久的並びに臨時的に阻止復旧する
措置
を規定した
公共事業
に関する
臨時措置法
であります。私は
宮崎
県でございますから、この年々歳々こうむ
つて
おる
災害
については身をも
つて
痛切に感じておるのでありますが、
住民
といたしましては、昇天の慈雨を待つごとく
本法
による早急なる
工事
の
施行
を待ち望んでおるのであります。しかるに現在のところ、
建設省関係
の
本法
に関する
予算
の裏づけとしては、
河川局関係
だけが
特殊土壌対策砂防事業費負担金
として二億七千万円余りが認められたにすぎない。
道路局関係
において
要求
した
特殊土壌地帶道路費
当初
要求額
の三億五千万は認められない、
復活要求
の二億円さえも期待ができないような現状であると聞いております。今般
特殊土壌対策砂防事業費負担金
として一億七千万円は認められようとしておりますことは、まことに喜ばしく感ずるのでありますが、
本法
におけるもう一つの重要な
趣旨
であり、かつ現在日に日に
特殊土壌地帶
の
住民
に累を及ぼしておりまして、その早急なる
対策
が熱望されておるところの応急
対策
にしても、
特殊土壌
地帯
道路
費が認められない。これは
本法
の
趣旨
からしても、いかにも遺憾にたえないところであります。恒久、応急両
対策
が併行して、初めて
本法制定
の
趣旨
が現われるわけでありますから、むしろ優先さるべき応急
対策
としての
道路
費がなおざりにされるということは、これまたわれわれの了解に苦しむところであります。この点に関しまして
当局
の御見解を承りたいと思います。
稻浦鹿蔵
15
○
稻浦説明員
道路
の
事業費
が非常に少いことは、いつも問題になることでございまして、われわれとしてもほかの
予算
と比べて
道路
費をもう少し獲得したいということは大いに
努力
しておりますが、なかなか思うように参りません。皆さんの御支援によ
つて
ある
程度
ふえて参りましたが、その点今後とも御鞭撻を願いたい。 今御
質問
のありました
有料道路
の問題でございます。これも昨夜まで
大蔵当局
と
折衝
しておるのですが、結局
政府
の
方針
というものは、
公共事業
をスピード・アツプしてやるかどうかという問題がきまらないので、
大蔵当局
としても、
事務当局
としては
決定
しかねておる次第であります。多分今の
閣議
で何とかきめるんじやなかろうか。またきめてくれないとわれわれとしても非常に困りますから、この
閣議
でどつちかにきめるだろう、かように思
つて
おります。そして二十五億は前の
大臣
とも約束に
なつ
てお
つた
そうでありまして、その点も大いに強調しております。 それから
特殊土壌地帶
の
道路
の問題でございますが、これはどういうふうに考えたものですか、
砂防
の分だけを認めて来まして、
道路
は落しておるのです。何か間違いじやないかと思
つて
おります。同じ
法律
で
通り
まして、
建設省
としましては、各担当ごとに
要求
したのであります。
河川
あるいは
砂防
、あるいは
道路
と別々に
特殊土壌
の費用を
要求
したのですが、
砂防
に関するものに対して二億七千八百万円が認めて、あと落しておるのです。これも
大蔵当局
とわれわれとは
折衝
してその意思を通じておりますので、またその
折衝
を続けて行きたい、かように思
つて
おります。これなんかは
法律
で一方を認めて、一方で落しておる。何だかミステークじやないかという感じもいたしますので、その点を今
折衝
中でございますから、どうぞよろしくお願いいたします。
篠田弘作
16
○
篠田委員長
ただいま
大蔵省
佐竹
主計官
が
出席
されました。御
質問
があれば……。
甲斐政治
17
○
甲斐委員
佐竹
主計官
にこの点に関する御
答弁
をいただきたいと思います。
佐竹浩
18
○佐竹
説明
員 この問題につきましては、本来ならば主計
局長
からお答え申し上げねばなりませんが、
閣議
の
関係
で
局長
は
出席
できませんので、
説明
員からかわ
つて
お答え申し上げます。
特殊土壌
の
予算
の
関係
につきましては、いろいろの項目があるわけでございますが、どの
事業
に最も重点を置いて
予算
の配分をいたすべきかという問題が、実は中心問題としていろいろ議論をされたわけでございます。土壌、特にシラス
地帶
でありますとか、土壌の質が悪いために、これが崩壊をいたしまして、
災害
を惹起いたしておる
状況
でございますが、この
災害
を防止いたしますことが最も緊急ではなかろうかということで、最も根本の問題でございますところの
砂防
でございますとか、あるいは山の方の治山でございますとか、あるいは農地の保全
対策
でございまとか、こういう点に重点を置きまして、
予算
の配分を考えたわけでございます。何分にも
予算
の総わくとの関連の問題でございますので、十分に総わくが広げられますならば、この
事業
の範囲はできるだけ広げて行くのが望ましいわけでございますが、限られましたるわくの中で考えますと、最も緊急度の高い一番根本でありますところの
砂防
事業
、治山
事業
というところへ集中的に
予算
の配分をいたさざるを得なか
つた
というのが、
事務当局
としての考え方でございます。
甲斐政治
19
○
甲斐委員
事務当局
としてのお二人の
説明
を承りましたが、われわれはそれをも
つて
しても了解できないのでございます。あくまでもこの問題は
大臣
として
責任
を負うて、われわれの
希望
を達成されるように、また国民の要望に沿うように一層の
努力
を
希望
する次第であります。
篠田弘作
20
○
篠田委員長
山下榮一君。
山下榮二
21
○山下(榮)
委員
補正予算
については先ほどからいろいろ申し述べられたので、私もま
つた
く同感であるのであります。これ以上は
当局
の
努力
並びに
大臣
の
努力
によ
つて
、所期の目的を達成されるようにしていただきたい、こう考えてやまないものであります。 一つ伺
つて
みたいと思うのは、先般新聞によりますと、自動車に特別にガソリン税か何かをかけて、その費用を特別に
道路
補修に充てる、こういう計画を立てられたように見受けたのであります。その
経過
がいかようにな
つたの
か、今後どうお考えに
なつ
ておるのか、その辺のところを伺いたいと思うのであります。 次に、もう一つ伺いたいと思うのは、この
補正予算
の中にもあると思うのでありますが、海岸の防潮堤といいますか、こういうものの特別な保護あるいは改修というか、こういう計画を将来立てられるというような話も伺
つて
おるのでありまするが、一体どういう構想のものであるか、そういうこともお伺いいたしたいと思うのであります。ここに出ております
補正予算
に対する行き方はどういうものであるかということも、あわせて伺いたいと思うのであります。 そのほかに
河川
の将来に対するいろいろな改修その他の問題、あるいは
道路
の新設あるいは改善、修理等の問題等については、追
つて
明
年度
予算
等にも
関係
すると思うので、
大臣
の御
出席
のときに私は伺いたいと思うのであります。 ただここで一つだけ伺
つて
おきたいと思うのは、幸い事務
次官
をお見えに
なつ
ておるのでありますから、何か私の誤りかしれませんが、
河川
法の
改正
を行
つて
、新しい時代に対処する体制をとりたいというお考えがあるやに伺
つた
ことがあるのであります。考えてみますと、
河川
の改修あるいは
河川
の問題は、
砂防
と重大な
関係
を持
つて
おるようであります。ことにわが国のような細長い国できわめて奥行きの短かいところでは、年々
災害
が起
つて
おります
河川
の氾濫その他から考えまして、もつと
河川
改修その他に対する施工につき技術的な大きな改革が必要であるのではなかろうかということも、われわれしろうとながらに想像されるのであります。こういう地理的
関係
から考えて、ただ単なる従来のごとき
河川
の改修のみでなく、今国土総合開発問題とからんで
ダム
計画等も相当行われているようでありますが、これらと深い関連があるようにも想像されます。この総合開発問題等との兼ね合い、あるいは
河川
がひとり
建設省関係
だけではなく、農林省とも深い
関係
にある面もありますし、その他の
関係
省ともいろいろ関連があるやに思いますが、そういうこと対するいろいろな連絡、兼ね合い等がどういう方法で行われているものであるかということを一応伺
つて
みたいと思うのであります。要約いたしますと、
河川
改修あるいは
ダム
計画、こういうものと一連せるところの今後の計画、
方針
を一応伺
つて
みたいと思うのであります。いずれこういう根本的な
国土計画
と関連することにつきましては、
大臣
等も御
出席
の場合に詳しく伺
つて
みたいと思うのでありますけれ
ども
、本日は以上申し上げましただけを事務
次官
に一応伺
つて
おきたいと思います。
稻浦鹿蔵
22
○
稻浦説明員
河川
の問題について私からお答えいたします。私は日本の
河川
については、河水の統制と申しますか、
河川
の一元性というものを主張したいと思います。それは御
承知
の
通り
年々歳々莫大な
災害
を食ら
つて
おりまして、まず何と申しましても
災害
を防止あるいは軽減することが一番大きな問題であると思います。そこで、今まで
河川
の改修は堤防方式でや
つて
おりました。大体大
河川
については下流の方は終
つて
おりまして、改修のできているところは割合に
災害
が少いのです。しかし過去のいろいろな例から行きますと、同時に上流の
状態
が変化いたしましたので、再検討いたしてみますと、計画洪水量が相当ふえて参
つて
来まして、現在の
状態
で置いておけば相当危険な
状態
にあると思
つて
いるので、これに対して別の方式を考えなければならない。とい
つて
、堤防のかさ上げをしたり、あるいは川幅を広げるということは、
経済
上も、また現地の
状態
からもできませんので、どうしても上流に
ダム
をつく
つて
、河水の統制をやらなければならない。つまり洪水調節をやる。それによ
つて
下の
河川
に対する荷重を軽減して、
災害
の防止をや
つて
行くという方式が残されております。そこで
ダム
をつくり、できるだけ大きな貯水池をつく
つて
そこへ水をためておきまして、洪水のときにこれによ
つて
調節をやる。しかしそこにせつかく貯水いたしました以上、日本といたしましては、資源のないこの日本に、水だけが資源として残されておりますので、これをひとつできるだけ有効に使わなければならない。水力発電として動力に転換するとか、あるいは農業用水として使う、あるいは水道用水として使う、一つの水資源の最高度の利用を考えなければならない。そこで洪水調節と利水との
関係
をどういうふうに考えるかということが、われわれ
建設省
としては相当重大な問題に
なつ
ておるのでありまして、何とい
つて
もまず洪水防禦ということを主体に考えて行く。そうしてその洪水防禦を十分にでき得る範囲内において利水を考えて行かなければならぬじやないか、かように思
つて
いるのです。もちろん利水を軽視しているわけではないのですが、ウエートを考えれば治水、利水という方式で行きたい。この思想はアメリカでも行われているのでありまして、二十六個の
ダム
をつく
つて
テネシー・ヴアレーの開発をや
つた
、ああいう大きな成功もまずフラツド・コントロールをする、洪水調節を主体に考え、そして二十六個の
ダム
をつく
つて
、二十四個まではこうした原則で貯水池を使
つて
いるのであります。ただ二個の貯水池だけは電力プロパーに利用している、かような
説明
を聞いて帰りましたが、われわれとしても、大体そうした原則で日本の川をや
つて
参りたいと考えております。そこで農林省なり通産省との電力の
関係
が起
つて
来ますが、これはまずフラッド・コントロールを考えさせていただきましてその範囲内で十分に水を使
つて
いただくようにしたい。ただ洪水がそう大きなウエートをなしていない所がある。たとえば只見川のごときは洪水よりも電力の方が大きなウエートを持
つて
いる。そういうところはこの原則外で、電力発電プロパーにこれを有効に利用して行く、かように考えております。大体そうした考えで日本の
河川
を全部統一して行きたいと思
つて
おります。 それから自動車税のことにつきましては、
官房長
からお答えいたさせます。
石破二朗
23
○
石破説明員
主として自動車用の
道路
をよくするために新税を考えているかという御
質問
だ
つた
と思いますが、実は新税ではありませんので、考え方は大体かような
状況
であります。日本の
道路
特に舗装の
状況
が非常に悪いのでございまして、舗装の箇所の少いのはもちろん、せつかく舖装いたしましたのもこわれてしま
つて
おりまして、これではとうていいけませんので、この財源を何とか確保したいということのために、現在年々約百五十億
程度
に上りますが、ガソリン税を主として舗装
道路
の新設あるいは舗装の補修に充当したいと考えている次第であります。これは目下
建設省
において考えているという
程度
でありまして、
大蔵省
に対しましてもまだ正式に交渉を開始しているという段階には達しておりません。さよう御了承願いたいと思います。 なお防潮堤のお話が出ましたが、これは海岸保全法の問題等といたしまして、かねてから
国会
においても論議されている問題でありますが、この海岸保全法制定の問題は別といたしまして、われわれが
予算
の面において考えておりますのは、主として東京の海岸あるいは阪神間の海岸が先年の
災害
によりまして従来の防潮堤がこわれた、あるいは地盤沈下をいたしておりますので、これに要する
経費
を
要求
しております。もちろんこの防潮堤の問題は二十七
年度
当初
予算
が
成立
後に起
つた
問題ではないのでありますが、何分にも防潮堤は、一部囲んで一部あけてありますと何の意味もありません。国家の
財政
が許しますならば、この二十七
年度
においても
工事
を継ぎ足して行きたい、かような
趣旨
で
要求
いたしておるのであります。
篠田弘作
24
○
篠田委員長
中島
茂喜
君。
中島茂喜
25
○
中島
委員
大臣
の
出席
がないようでありますので、事務
次官
並びに佐竹
主計官
から
答弁
を願いたいと思います。 私は
公営住宅
建設
の三箇年計画の実施に伴う
予算
措置
についてお尋ねしたいのであります。第十
国会
におきまして制定されました
公営住宅
法の第六條の第三項に基きまして、第一期の
建設計画
として
昭和
二十七
年度
から二十九
年度
に至る三箇年間に総計十八万戸の
公営住宅
が
建設
されることになりまして、
公営住宅
法に基きまして内閣総理
大臣
から
国会
の
承認
を求められまして、本年の四月にこの計画は
国会
の
承認
を得ておるのであります。しかるに当時
昭和
二十七
年度
の
予算
としては、ただいま
補正予算
の
要求
説明
の際に
官房長
が触れておられましたように、わずかに五十億の
予算
がつけられまして二万五千戸分の計画が立てられてお
つたの
であります。そこで本
委員会
におきましては、当時西村
委員
を初め、ほかの
委員
諸君からも、この金額では計画の二十七
年度
の六万戸に対して、その半分にも達しないのではないか、これは
補正予算
の機会があるならばその際に三万五千戸分を計上するようにという
建設大臣
に対する強い
要求
がなされたのでございますが、その際に野田
建設大臣
は、極力その線に沿うように
努力
するということを言明されておるのであります。ところが、ただいま
官房長
の
予算
説明
を聞いておりますと、
建設省
が
要求
いたしております一万戸分の
予算
すらどうもあぶない、かように承
つたの
でございます。こういうことになりますと、
国会
におきまして内閣自身がその計画の
承認
を求め、しかも
建設大臣
がその線に沿うべく
努力
するということを言明しておりましたその事実から見まして、まさに
国会
を軽視するものである。また
佐藤建設大臣
は、前野田
建設大臣
から事務引継ぎを受けていないと言われるかもしれないけれ
ども
、これは
建設省
の
責任
者といたしまして、この点に対して極力
努力
をしなければならない
責任
があると私は考えておるのであります。
従つて
、これに対します事務
次官
並びに
主計官
の考え方をひとつ承りたい。
前回
の
委員会
並びに本日の
委員会
におきまして
官房長
の話を聞いておりますと、また
次官
の話の中にもありましたように、スピード・アップされました
工事
に対しましての
補正予算
は考えない、しかしながら当初
予算
が編成されましたそのあとに起りました新
事態
に対しては
追加
予算
を考える、かような
方針
のようであります。そうなりますと、この三箇年計画が
国会
の
承認
を得ましたのは二十七
年度
当初
予算
の編成後でありまして、本年の四月四日にこの
承認
を與えているのであります。
従つて
当然
補正予算
として残りの三万五千戸に対します
予算
措置
を講じて、いささかの不都合は起きないと私は考えておるのであります。この点につきましての
次官
並びに
主計官
の見解を承りたいと思います。
稻浦鹿蔵
26
○
稻浦説明員
建設省
としましては、
国会
の御意思を十分尊重しまして当初計画を実行して行きたい、かように
努力
しておる次第でございます。いろいろ
財政
の
関係
もありますし、また国の
方針
の
関係
で、まだ
決定
しないのであります。その点ひとつ御了承を願いたいと思います。
佐竹浩
27
○佐竹
説明
員
住宅
問題の今日の重要性は、私
ども
主計局も深く認識いたしておる次第でございまして、財源の許します限り、できるだけ
住宅
の
建設
戸数を増加して参りたいのはもちろんのことでございます。しかしながら、二十七
年度
の
補正
の問題といたしましては、一万戸の
建設
は何分にも巨額の財源を必要といたします。また三箇年間十八万戸の
建設計画
は、
国会
の御
承認
を得たところでありまして、できるだけ
財政
の許す限り、この御
承認
を得ました計画を実現すべく
予算
措置
を講ずる必要があるのでございますが、これは三箇年間におきまする目標の数字でございますので、二十七
年度
の
補正
といたしましては、財源の
関係
から
追加
は困難でございますが、二十八
年度
以降の問題といたしまして、できる限り戸数の増加について
努力
をいたしたいと考えておる次第であります。
中島茂喜
28
○
中島
委員
ただいま佐竹
主計官
の御
答弁
を聞いておりますと、三箇年間に十八万個、
従つて
本年は
補正予算
が困難であるので、あとに残されました二箇年におきまして十八万戸の目標を達成したい、かような
答弁
のようでありますが、本件が前
国会
で審議されました際の野田
建設大臣
の
答弁
は、三箇年平均をいたしまして六万戸ずつや
つて
行きたい、かように
答弁
をされておるのであります。
従つて
、
政府
部内におきまして、ただいまの
主計官
の
説明
と当時の野田
建設大臣
の
説明
とに食い違いが来ておる。こうした問題は、一年一年に解決しておかないで次々にこれを繰りや
つて
おきますと、
最後
にはどうにもこうにもならぬことに
なつ
てしまう。この
承認
を求めるのは、内閣総理
大臣
が
国会
の
承認
を求めるのでありまして、内閣の計画を実行するのでございますから、内閣自体が、自分たちが
国会
の
承認
を求めたその計画を放棄する、こういうことは
政府
の国民に対する信頼を失う最も重大事であると私は考えておるのであります。
従つて
、今回の
補正予算
の編成にあたりましては、特にその点を御考慮になりまして、二十七
年度
分六万戸は、六万戸できなければ、一万戸でも三万戸でもその目標の線に近づけて行く、かように一段の
努力
をされなければならないと考えるのであります。この点に対しまして、さらに事務
次官
なり、佐竹
主計官
の御見解を承
つて
おきたいと思います。
稻浦鹿蔵
29
○
稻浦説明員
建設省
としましては、御意見の
通り
努力
する
決心
でおります。
佐竹浩
30
○佐竹
説明
員 ただいまの御
趣旨
まことにごもつともであると存ずるのでございますが、二十七
年度
の問題といたしましては、何分にも財源の制限の
関係
がございますので、当初
予算
に対して戸数を
追加
いたすことは、今日の段階におきましてはきわめて困難であります。二十八
年度
以降の問題として、できる限り
努力
をいたしたいと考えております。
篠田弘作
31
○
篠田委員長
西村英一君。
西村英一
32
○西村(英)
委員
私の
質問
したいと思うのも、ただいま
中島
君からいろいろ
質問
がありましたことが第一点でございます。確かに
住宅
建設
については、新
事態
が起
つて
いるかと思う。当時十八万戸三箇年ということは、
財政
上からい
つて
、非常に苦しいのではないか。
従つて
そういうことを掲げることは、羊頭狗肉になる。ことにまた本計画は、
決定
すれば地方庁に通達して、また
建設
を
希望
する各町村にもこれを通達する計画に
なつ
ておるのであります。従いまして、ただ単に
政府
のペーパー・プランでは済まされないのであるから、そういうことを公表してやることは、羊頭狗肉になるから、もう少し
財政
と見合
つた
計画をしなければならぬのではないか。しかしわれわれは
住宅
の多からんことを
希望
するから、
承認
にはやぶさかでないという條件をつけてや
つた
と思うのであります。ところがただいま
中島
君のおつしやいましたようなことでありまするが、そういたしますと、一方において
住宅
公庫に対して三十億の金を出しておるのでありますが、
住宅
公庫に対して三十億の金を出すのと、
公営住宅
に対して二十四億の金を出すのとは、一体どちらが
住宅
として戸数がふえるわけでありますか、その点をまず一点お伺いしたいのであります。
石破二朗
33
○
石破説明員
お答えいたします。実は
住宅
金融公庫の方の三十億—これはしつかりした数字をきよう持
つて
来てないそうでありますから、後刻お届けいたしたいと思いますが、大体一万戸で、大体同じ数ではなかろうか。つまり
公営住宅
でありますと、二十四億で一万戸、金融公庫でありますと、三十億で約一万戸見当じやなかろうか、かような
状況
であります。正確な数字は後ほどお届けいたします。
西村英一
34
○西村(英)
委員
私の見解からすれば、同じ金で同じ戸数が建
つたの
だとすれば、むしろこの際
住宅
金融公庫よりも
公営住宅
の方に重点を置かなければならぬのではないか、こういう考えを私は持
つたの
でありますが、そういう点から行きましても、この
公営住宅
の三箇年計画は羊頭狗肉であ
つて
はいけない、絶対に守
つて
もらわなければならぬということで、重ねてこれを皆様方に御要望申し上げておきます。 それからもう一つの点は、これも確かに新
事態
の発生であると思うのでありますが、
公共事業費
につきましての国庫負担の
法律
が
改正
になりました。この点につきまして、さいぜんも、さらに
建設省関係
としては過
年度
分十三億、本
年度
分七億円という
要求
をしたけれ
ども
、これが新
事態
と認められない、あるいは大きい
予算
のわくの
関係
もあ
つて
はずれるということでありますが、
災害
につきましては、本年こそ
災害
が起らなか
つた
けれ
ども
、毎年
災害
のために国民が非常に困
つて
お
つたの
でありまして、
災害
が起らないからとい
つて
、
災害
のことを軽視するのはどうかと思う。この点については、佐竹さんはどうお考えに
なつ
ておるか。絶対にこの
法律
の
改正
に伴う
予算
以外はこれを認めて—そうでなくても
災害
は累積しがちであります。本年
災害
が非常に少いからということで、
大蔵当局
は
災害
をまた軽視するという傾向があるのじやないかと思われるのですが、これは佐竹さんから御
答弁
を願いたいと思います。
佐竹浩
35
○佐竹
説明
員 お答えいたします。
災害
関係
の
法律
改正
によりまして、国庫負担の増額を来すことは御指摘の
通り
でございますが、この点の
予算
措置
につきましては、従来過去におきまして実は前例があるのでございまして、か
つて
公共
土木施設
の全額国庫負担の
法律
が
決定
されましたときと、またその次に全額負担制度から新しい制度に切りかえられました場合、すなわち現行の約七割五分
程度
の負担率になりました新しい
法律
が制定されました場合と、この二回にわたりまして、当初
予算
で予定いたしました国庫負担の額が、
法律
改正
の結果、増加を来すという
事態
が過去においてもあ
つた
わけでございます。その場合におきましては、前例によりますと、
災害復旧事業費
の額を
補正予算
で増加いたしますことなく、既定のわくの中で操作をいたしておるのであります。もちろん翌
年度
以降におきましては、その分の調整は当然いたさなければならぬわけでございますが、当
年度
におきましては、従来の前例によりますと、当初
予算
の中で処理をいたしてお
つた
。かような
状態
でございますので、本
年度
の問題も、従来の例にならいまして処理をいたさざるを得ないという点が一つでございます。 また第二点の、当年災について七億円の
不足
があるというお話でございますが、この点は
建設
当局
の
査定
額が未確定の分もございまして推定によりますと、大体七億円
程度
が
不足
するのではなかろうかということでございます。ただこの七億円を
追加
いたすかいたさぬかという問題でございますが、このたびの当年災の
補正予算
を組みましたねらいといたしましては、その年に起りました
災害
を大体三割
程度
片づける。できれば
災害
を三箇年間に処理いたしますために、初
年度
におきまして大体三割
程度
を片づけるというねらいで、実は計算をいたしておるわけでございます。もしこの場合七億円を含めません場合にどういう姿になるかと申しますと、直轄
災害
の分は三割以上進んでいるものもございますし、まあ全体といたしまして大体三割
程度
というところで一応目標を達成できるのではないかということで、この分は
追加
をいたしておりませんが、いずれ
災害
査定
が確定をいたしました場合には、明
年度
以降において
過年度災害
として明確に処理されるべきものと考えます。
西村英一
36
○西村(英)
委員
結局のところ二十億
追加
の内定があ
つた
というお話で、これは過
年度
と本
年度
についての
追加
であります。そうすると三割
程度
はこなせるということが目安でありまして、その他のものは認めぬ、こういうことになると思います。そういたしますと、当然
過年度災害
につきましては、超過
工事
も原形復旧と同様に取扱われるということの
法律
の
改正
がありましたために、仕事量の非常な減になるのではないか。仕事量の減に
なつ
ても、従来はそれでや
つた
んだからというようなおつしやり方でありますが、それはあなた方が、本年
災害
が起らなか
つた
から、
災害
を軽視するということになるのではないか。かりに例年のように本年も九月、十月に
災害
が起
つた
ならば、これはまた当然
補正予算
に計上しなければならぬ。ところが、
災害
は忘れたころにということで、起らないと軽視するのでありますが、そういうことではどうも私はいけないと思うのでありまして、その考え方を是正していただきたい、かように私は
希望
する次第であります。 それからもう一つ
公共事業
のスピード・アツプのことであります。これは私
北海道
の
ダム
では見ませんが、五十里の
ダム
等を見た場合に感じたのでありますが、もし、かりに
予算
の増加がないとすれば、
建設
次官
はどう思いますか、五十里の
ダム
等はもうほとんど
予算
を使い果してしま
つた
わけであります。それで仕事場は半年は休むということになるのでございますが、どういうふうな処置をするつもりでございますか。
稻浦鹿蔵
37
○
稻浦説明員
結局
予算
がつかなければ休まなければならぬので、電気
予算
を期待しております。ところがそれもどうも期待はずれらしく非常に困
つて
おります。まあ五十里がおもなもので猿ヶ石とか胆沢の方は、開発会社の方で電気
予算
がつきますので、これは何とか切り抜けて行くことができるだろうと思いますが、五十里だけはそういう
状態
で、まことに申訳ないと思
つて
おります。
西村英一
38
○西村(英)
委員
それでよろしゆうございます。
篠田弘作
39
○
篠田委員長
渡辺
惣蔵
君。
渡辺惣蔵
40
○渡辺(惣)
委員
私は
建設大臣
が見えてから
質問
いたしたいと思
つて
お
つたの
ですが、
閣議
の
関係
で見えられないようですから、あなたにここで一言お聞きしておきたいと思います。それは実は
建設大臣
が
北海道
開発庁の長官を兼ねておりますので、
従つて
建設大臣
に
質問
いたしたいという意味であります。 私がお尋ねをいたしたいのは、これは
北海道
だけが、
北海道
開発庁というものが設置され、さらに昨年いろいろな混乱の中に
北海道
開発局というものができていることは、
次官
御存じの
通り
だと思います。そこで従来、
昭和
二十四年にできた
北海道
開発庁法案によると、
北海道
総合開発に関する企画推進の面を持
つて
お
つたの
であ
つて
、開発庁というものは実施機関ではないわけであります。しかるに昨年の六月以降、新たに
北海道
開発局というものができて、
北海道
開発
事業
に関する実施機関が出現いたしておるわけであります。そこで一体この
北海道
が、自治体としての道と、開発局という二元的な実施機関が出現しておりますので、この間の限界がしばしば混乱をいたしております。特に開発局の実施機関としての限界と、自治体たる道との限界をまず明らかにしていただきたいという
趣旨
から
質問
するわけであります。
稻浦鹿蔵
41
○
稻浦説明員
本州、九州、四国におきましても、地方
建設
局というのがありまして、直轄
事業
に対しては実施機関として
運営
をや
つて
おるのです。
北海道
もやはり
北海道
開発局といいますか、これが地方
建設
局と同じ立場においてや
つて
おるのでありますので、別に全国的に考えてかわ
つた
ところはないんじやないかと思います。ただ開発局は農林省あるいは運輸省、こういう三つの省を一つの局で扱
つて
や
つて
おりますので、何がか少し形がかわ
つた
ような気がしますが、それを分解しますと地方
建設
局と同じものであります。その点ひとつ御了承願いたいと思います。本州におきましても、県と、それから地方
建設
局とがありまして、両方仕事をや
つて
行
つて
いるのです。ただ仕事の量において、あるいは他の
府県
とある
程度
率が違うかもわかりませんが、形はそうかわ
つて
いないと思います。その点ひとつ御了承願いたいと思います。
渡辺惣蔵
42
○渡辺(惣)
委員
次官
の地方
建設
局と同じ性格だということの、もつとはつきりした自信を持
つた
答えを必要としているわけでありますが、もし各ブロツクにおける
建設
局と同じ性質でありますれば、私も了承するのでありますが、現実にできております
北海道
開発局は、そういう形からさらに進んで地方自治体の中にまで深入りをして来ているのであります。私の知る限りでは、地方
建設
事務所というものは、たとえば通路補修等についても、国が必要とする直轄しているものを修理、あるいは新築、改築等を担当しているはずだと思うのでありますが、
北海道
開発局は、最近の傾向を見ますと、そうではなくて、当然道が実施をすべき領域にまで入り込んで来て、完全なる道の二元行政が行われつつあるという具体的な事実があるわけであります。ことにその点は、
次官
は
北海道
開発庁のお役人でも何でもないので、
大臣
だけが兼務しているわけであります。
従つて
次官
に
質問
をすることは、非常に御迷惑な話だと思いますが、しかし
道路
行政その他につきましては、完全に重なり合
つて
おりますので、もう少し
責任
ある
答弁
を承りたいと思います。ことに
道路
法の
改正
法が十二月一日から実施されるというように承
つて
おるのであります。その場合特にここにお配りをいただいた
建設
関係
法律
の
改正
という項の中には省略をされておりますが、
道路
法の第八十八條の道等に関する特例という問題につきまして、特に
北海道
における
道路
の維持管理に至るまで、通の当然担当すべきものを開発局で実施することができるという規定を引用して、近く政令をも
つて
それを道からはつきり取上げて、開発
局長
にその
責任
を担当させるというような動きがあるように承るわけであります。そのために当然道が実施いたしております土木現業所十一箇所に対して、末端まで開発局が同じように
建設
事務所を設置して、人間をかかえ、機械をかかえて、小さなところまでささり込んで来ている。そういうことが
道路
行政に二元的ないろいろの障害を生み出しつつあるのであります。私の理解する限りにおきましては、道開発局等は、地方の行政官庁でできない
予算
の厖大なものとか、国が特に必要と認めるような重要な
工事
、あるいは
予算
関係
のものについて、特定のものを実施するのが開発局の任務であり、使命であると理解しているわけであります。そういう意味におきましては、
北海道
において開発局が設置されているということは、
北海道
の総合開発をする上においては任務があると理解しておりますし、開発局自身を否定しているのではありません。大いに歓迎しているのでありますけれ
ども
、土木現業所のまねごとをや
つて
、末端まで入
つて
来る。しかも
道路
の維持、管理に至るまで開発局の名において
一般
行政とかわらないことをやるということになりますと、末端行政の混乱を来し、地方自治を破壊する結果になるというふうに私は理解いたしますので、特に前段で
次官
はそうした
道路
行政の基本的な建前として、どういうふうに限界を置かれておるかということを承
つた
わけであります。
従つて
特に私が御
質問
いたしますのは、
改正
道路
法の実施に伴う政令等が出されるにあたりまして、この限界について混乱のないようにはつきりした態度をこの際示されることが、
道路
行政の一元化及び
北海道
の総合開発を推進し、地方自治確立のために特に必要である、こう考えますので、その点をひとつ明確にしていただきたいことを要望する次第です。
富樫凱一
43
○富樫
説明
員 ただいまのお尋ねに対してお答えいたします。現在
北海道
は
北海道
道路
令というもので
道路
の仕事をや
つて
おるわけでございます。
北海道
道路
令によりますと、国道は全額国で持つことに
なつ
ておりまして、維持まで全額国費ということに
なつ
ておるわけであります。従いましてその維持の仕事まで現在開発局でや
つて
おりますが、今度
道路
法の
改正
によ
つて
できます政令がどういうふうになさるべきか、それに管理まで入れるかどうかについては、ただいま研究中でございます。現在の通路令では管理まで入
つて
おりません。
佐藤虎次郎
44
○佐藤(虎)
委員
私は
大臣
のおいでに
なつ
たときに御
質問
いたしたいと思
つて
おりますが、ただいま佐竹
主計官
より
中島
君の
質問
に対して
答弁
があ
つた
言葉に意を強うしておりますが、大体二十七
年度
の
補正予算
の
建設省
としての
要求額
は、あまりにも
大蔵当局
に御遠慮しつつ
要求
してはおらぬか、かように感ずるものであります。私
ども
はこの
要求額
に承服できるものではなく、もつと国民の要望するところの
要求額
がまだあるのであろうと思うのでありますが、これに対しまして、佐竹
主計官
より二十七
年度
の
補正予算
は財源上やむを得ないが、二十八
年度
よりはお考えくださると言
つた
ことは、間違いないかどうか、それによ
つて
私
ども
は二十八
年度
は、佐竹
主計官
に
建設行政
に関するところの信頼の意を強うするものでありますが、二十八
年度
の当初
予算編成
に際しては、十分考えるという心魂をいま一ぺんはつきり承りたい。 それからいま一つは、事務
次官
さんでも通路
局長
さんでもけつこうですが、大体今日の日本の
道路
というものは封建制度時代にできたものや、あるいは封建制度時代の
道路
をそのままにと
つた
、いわゆるおかごの時代の
道路
をそのままで置いてあるところが多々あります。あるいは明治二十年、明治三十年のがた馬車時代の
道路
がずいぶん多い。それを今日のごとき文化の急激なる進展につれるところの機械文化というものの進歩に伴う自動車の横行に対して、その沿道におる
住民
の苦しんでいることは、
建設
当局
は知
つて
おられるだろうが、
大蔵当局
も知らないはずはないと信じているのです。過日私は厚生省に参りましてトラホーム、あるいは結核患者の統計を調べてみました。ところが終戰の二十年当時と、二十六年あるいは二十七年の今日のトラホーム、結核患者の増加というものは、以前の何十倍かに増加している。それはどこからよ
つて
来たものかというならば、今日、あのトラツクあるいは自動車が、非常なスピードを出して走る。このほこりによ
つて
眼をいため、あるいは呼吸気管をいためているという、人道上ゆゆしき問題が惹起されておるのであると私は信ずるのです。そこで私は
道路局長
さんなり、あるいは事務
次官
さんでけつこうでございますからお伺いいたしたいのは、日本の幹線国道を改修する
工事
には、現在の物価指数から見て一体どのくらいの
予算
があ
つた
らできるか。これによ
つて
二十七
年度
の
補正予算
を審議しながら、二十八
年度
の当初
予算
に織り込み得る、われわれの
委員会
としての
要求
もやがて生れて来るであろうと思いますから、その辺を一応伺
つて
おきたいと思います。
富樫凱一
45
○富樫
説明
員 国道の改良
工事
費がどのくらいかかるかというお尋ねでございましたが、現在の国道及びその
道路
法の
改正
によりまして、今度国道が一級、二級となります。今予想されております一級、二級国道、これが
道路
の幹線になるのでございますが、これを企画
通り
改修するといたしますと舗装を除いて二千三百億、これをもつと縮めまして一応通れるまでに直すのに一千七百億かかります。
佐竹浩
46
○佐竹
説明
員
財政
の許します範囲におきまして、極力
建設
に努めたいと考えております。
篠田弘作
47
○
篠田委員長
次会は公報をも
つて
お知らせいたします。本日はこれにて散会いたします。 午後零時八分散会