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1952-11-04 第15回国会 衆議院 議院運営委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十一月四日(火曜日)     午後二時四十四分開議  出席委員    委員長 福永 健司君       尾崎 末吉君    押谷 富三君       菅家 喜六君    佐藤洋之助君       篠田 弘作君    高木 松吉君       田嶋 好文君    坪川 信三君       中田 政美君    羽田武嗣郎君       平野 三郎君    三池  信君       村上  勇君    石田 一松君       小泉 純也君    佐藤 芳男君       椎熊 三郎君    園田  直君       山本 粂吉君    池田 禎治君       土井 直作君    松井 政吉君       吉川 兼光君    井手 以誠君       田中織之進君    八木 一男君       渡辺 惣蔵君    武知 勇記君  出席国務大臣         国 務 大 臣 緒方 竹虎君  委員外出席者         議     長 大野 伴睦君         副  議  長 岩本 信行君         議     員 岡田 春夫君         事 務 総 長 大池  眞君     ――――――――――――― 十一月四日  委員安平鹿一君辞任につき、その補欠として八  木一男君が議長の指名で委員選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  大池事務総長辞表取扱いに関する件  各委員会理事員数及び各派割当に関する件  提出予定議案その他について内閣官房長官より  説明聽取  小委員選任に関する件  開会式に関する件  立太子の礼及び成年式祝賀に関する件  衆議院規則中改正に関する件  事務局及び法制局人事承認に関する件  次回の本会議開会の件     ―――――――――――――
  2. 福永健司

    福永委員長 これより会議を開きます。  この際、議長から発言を求められておりますので、これを許します。
  3. 大野伴睦

    大野議長 御報告をいたしたいことがございます。大池事務総長より、先刻議員の改選に伴い辞表提出されておりますが、その処置について御意見があれば、この際承りたいと思います。
  4. 福永健司

    福永委員長 ただいまお聞き及びの通りでありますが、いかが取扱いますか
  5. 椎熊三郎

    椎熊委員 新国会法になつてからの事務総長立場は、重要な国会役員であります。他の官庁の役員等違つて、一たび選任されますと期限がない。停年法もございません。従つてこのままに存続すれば、永久死ぬまでもやれるようなふしぎな法規になつておる。これには一つ意味があつて、新国会法制定のときに、憲法趣旨にかんがみて、国会役員たるものはことごとく選挙ごと改選されて、議長、副議長はもとよりのこと、ひとり国会役員たる事務総長だけがそのままでいいという精神ではない。しかし新憲法精神は、一選挙内閣制を予想したものであつて、一年や半年で内閣がかわることを予想していなかつた憲法のように、私ども憲法制定委員としてそういう論議もしたことがある。従つて事務総長の権威ある地位を確保して行くためにも、期限等を付する必要なく、まず第一回二十二年に、選挙の煩を省略して選任したのでありますが、今回はその後における選挙議会構成がまつたく一新いたしました。議長、副議長常任委員長国会役員全部が更新されるのに、事務総長だけがそのままであつていいということは、いかにも事務総長としても区切りがつかなくて、そのままにしておくことはよき前例ではないと思う。この際先例を確立して将来間違いないような方法にするためには、選挙の直後において、新国会の新役員決定する際には、必ず事務総長も更新して行つた方がいい、こういう前例を確立しておいた方がいいと思います。従つて、具体的には大池事務総長から辞表が出ておるということだが、ひとまず辞表を受理しまして選挙なりその他の方法によつて新たに事務総長選任するという慣例をつくりたい。今回の具体的の場合、まだ私は各党の意見を聞いておりませんが、新憲法以来非常に貢献のある事務総長でありますし、練達堪能人格者でもありますから、再びこういう人を他から求めるということは至難のことであります。私は、こういうりつぱな事務総長をさらに国会に残しておくという意味からも、その人の立場を権威づける意味からも、この辞表の出ておる機会を善用いたしまして辞表を受理し、さらに本会議において、現在までやつてくれた大池さんを事務総長に推薦するという形にしておいた方が将来のために非常にいいのではないか、こういう考えを持つております。これは改進党の意見です。
  6. 土井直作

    土井委員 ただいま椎熊君からの事務総長身分上についての問題と、新しく国会開会される都度、言いかえまするならば、解散直後における国会において、国会のそれぞれの役員の更新が行われる際、あらためて国会信任を得るという新しい制度をこの際確立したいという問題については、私も同感であります。そういうような形において、将来国会構成を巌に行つて行くという前例をつくつて行くことは望ましいことでありますから、その点については賛意を表するものであります。しからば、具体的に事務総長をだれにするかという問題につきましては、お話がありましたように、大池事務総長は、ある意味においてまことに得がたい事務総長でありますので、この際適当な方法をもつて再選していただくことについては、わが党といたしましても異議のないところであります。そういう意味においての取扱いをしていただきたいと思います。
  7. 田中織之進

    田中(織)委員 わが党としても、前段の国会役員改選される機会事務総長改選を行うということについては賛成であります。具体的な問題につきましては、私の方としては、大池さんが従来新憲法のもとにやつて来られた事務総長としての才腕のすぐれておる点は、われわれ認めるにやぶさかではありません。しかし前国会の経験から考えますと、国会構成違つてつた関係とはいえ、われわれ野党の立場に立つものとしては、特にわが党としては、事務総長の、総長としての仕事ぶりの点については、多少遺憾の意を表さざるを得ない面もあるわけであります。しかしながら問題は、再選を実際的な形において決定するということになりますと、これはあらためて新任をするということでありますから、その点については、率直に申しまして多少の異論はありますけれども、われわれはその点については、事務総長終身官であるということに法律がなつておること自体が、党派にとらわれない、公正な立場でやられるという意味における一つ身分保障でもある。そういう趣旨を十分体せられて、今後総長としてやられることを期待する意味において、具体的な各党一致した形における再選については異議ありません。
  8. 武知勇記

    武知委員 私は椎熊君の発言に同意をいたします。
  9. 岡田春夫

    岡田春夫君 労農党としても、先ほど社会党左派の言われた意見にまつたく賛成であります。ただ、ここですぐ再選運営委員会できめるということではなくて、われわれの希望としては、それぞれの党に持ち帰つて愼重に討議された上でおきめ願つた方が、特に左派の諸君の筋としても立つだろうと思つております。
  10. 坪川信三

    坪川委員 ただいま椎熊君並びに土井君、武知君の御発言になつた通り自由党といたしましても、この点に対しましては同一意見であります。
  11. 福永健司

    福永委員長 ただいま御発言中、ここできめずにという御意見は、岡田君お一人のようであります。岡田君の方は、申し上げるまでもなく、表決権がないのでございますから、それでどうこうというのではありませんが、岡田君を除きまして、全部の委員各位がほぼ一致した御意見のようでございますので、ただいまの御発言のごとく決定……。
  12. 石田一松

    石田(一)委員 ちよつと待つてください。私は反対するのではないが、大池事務総長がおやりになつたことは相当に敬意を表する。しかしこれから後、もしどういう悪い事務総長ができるかもしれないから、選挙たびごと辞表を出して、受理して、活殺与奪の権を議院が持つておるんだというふうにしておく今度の方法が、原則的なものであろうというふうにも思いますが、むしろ私は、社会党左派の方がおつしやつたように、永久にその地位が保障されておるということで一党一派に偏しない厳正中立態度が保てるのであつて選挙ごと選挙で直されるということになりますと、どうしても多数を擁する政党の方に自分の気持が引かれるということも、人情としてあり得ると私は思います。その点等を特に考慮して今回のこの処置も十分慎重検討していただかないと、弊害を生むおそれがありやしないか、こういうことも考えますので、一応このことを意見として申し上げておきます。
  13. 椎熊三郎

    椎熊委員 非常にいい意見だと思う。ただ参議院では、前回半数改選があつた場合に、議長は任期中であるにもかかわらず、自分選挙してくれた半数がかわつたのだからという理由で辞表を出しました。事務総長もまたこれにならつて辞表提出した。その際、参議院運営委員会取扱いは、それに及ばずということで、辞表を撤回してもらつて、そのままになつておる。そういうやり方がいいのか。辞表が出たのに、そんなことはしなくてもいいというやり方一つ方法でしようけれども、やはり議長以下国会役員が更新される際に、国会役員中の権威ある存在である事務総長も、やはり更新された議会構成分子から信任を受けるという意味再選をした方が、私は権威づけられると思う。こういう考え方です。
  14. 土井直作

    土井委員 今、石田君が言われていることについて反駁するわけではありませんが、実際上、永久職として身分が保障されて、公平にやれるということもあり得るが、しかし身分が保障されておるがゆえに、逆に不公平なこともしていいという場合もできると思う。従つて国会構成の最高の面を処理するという立場から行きまして、やはり国会が解散されて新しい国会ができた都度、事務総長というものの身分が、国会承認を得ることによつて、その人の仕事がより公平に、より権威づけて行われるということが考えられる。そういう意味において今度の方法はきわめて適切な処置ではないかと思う。
  15. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 私も、今の社会党代表者の御意見には反対するものではありませんが、国会法による新たな先例になるようでありますから、また事務総長の職責がきわめて重大でありまするがゆえに、私の意見だけを申し上げておきたいと思います。国会法を見ますと、議長、副議長を除いた役員の中で、常任委員長になりますと、国会の決議によつてこれを罷免することもできるが、事務総長だけは全然永久職で、何らの規定もない。原則的な考えから言いますならば、永久職でありますならば、当然停年制のようなものが付随すべきが、法制としての考え方妥当性を持つものじやないかと思います。ここで停年制をつくるべしという意見を早急に申し上げようとしておるのではありませんけれども国会法につきましては、いずれ調査機関ができるでありましようから、調査機関にその問題を持ち込んで、もう少し愼重事務総長身分について考える、こういう一つ意見を、私は申し上げておきたいと思います。
  16. 福永健司

    福永委員長 ただいま吉川君から御発言の、国会法に関連することにつきましては、後刻さらに御協議を申し上げたいと存じております。いろいろ御意見がございましたが、いずれにいたしましても、結論といたしまして、この際再選をするということには御一致のようでございます。今回の取扱いは、右のごとくに取扱うに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 福永健司

    福永委員長 御異議ないようでございますので、さよう決定いたしました。  なお再選の手続につきましては、次回の本会議において、これを行いたいと思いますから、御了承願います。     ―――――――――――――
  18. 福永健司

    福永委員長 次に、理事選任を行いたいと存じますが、理事選任に先立ちまして各委員会理事員数及びその割当について御協議願いたいと存じます。従来の例によりますと、理事員数は、二十五人、二十人及び三十人の常任委員会にありましては五人。五十一人の予算委員会にありましては七人、十人の図書館運営委員会にありましては一人でありましてこれを新しい比率に割当てますと、五人の場合においては自由党二名、改進党、両社会党おのおの一名、予算の七人の場合におきましては、自由党四名、改進党、両社会党おのおの一名、図書館運営委員会の場合におきましては、一人でございますので自由党、こういうようになります。各委員会理事員数及びその割当につきましては、ただいま申し上げたところによることにいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 福永健司

    福永委員長 御異議ないようでございますので、その通り決定いたしました。     ―――――――――――――
  20. 福永健司

    福永委員長 それでは、ただいまの決定に基きまして、本委員会理事選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、理事委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 福永健司

    福永委員長 御異議なければ、自由党村上勇君、坪川信三君、改進党椎熊三郎君、社会党右土井直作君、社会党田中織之進君、右の五名を理事に指名いたします。  この際ちよつと付言して御了承をいただきたいと存じます。従来本委員会は、あまり理事会を頻繁に開いていなかつたのでありますが、現在の情勢にかんがみまして、今後はできるだけ理事会を活用いたしまして、本委員会運営円滑化能率化をはかりたいと存じますから、右御了承を願いたいと存じます。     ―――――――――――――
  22. 福永健司

    福永委員長 ちようど官房長官が見えましたので、官房長官に対しまして、質問その他があるようでございますから、この際それを先にいたします。
  23. 田中織之進

    田中(織)委員 官房長官にお伺いしたい第一点は、新内閣が組閣されてからあと施政方針演説並びに補正予算提出等の問題について、国会運営の建前から、当委員会として、政府側に対する要請事項もすでに決定されております。そのことは、官房長官としてもすでに御存じのことと思うのでありますが、どの程度準備が進んでおるか、この特別国会提出を予定されております案件等について、現在までおわかりになつておる点をお知らせ願いたい。  第二点は、すでに国鉄裁定の問題、公益事業委員会法政府からの提出議案がございますが、特に国鉄裁定は、前内閣当時に出したものだというふうに理解しております。この提案内容は、新内閣としてそのまま引続いて行われるものであるかどうか。たとえば国鉄裁定の問題については、公労法の十六條二項に基いて、予算上、資金上支出不可能だということで、不承認の議決を求める提案がなされておるのでありますが、その後ベース・アツプ等関係から見て、全面的に裁定不承認を求めるのでは安いような予算上の関係ができておるように新聞等で拝見いたしますので、引続き予算上、資金上不可能だということで、この裁定不承認を求める前の案件を、政府国会審議にまとうとしておるのか、その点を変更される用意があるのかどうか、この二点についてお伺いしておきます。
  24. 緒方竹虎

    緒方国務大臣 私官房長官でございます。どうぞよろしくお願いいたします。特に長い間引込んでおりましたため、新しい国会法等につきましてもまだ十分頭に入つていない点が多いので、いろいろ不行届きな点があろうかと思います。そういう点につきましても、しばらくの間お見過しをいただきたいと思います。  ただいま御質問の、政府の新しい国会に対する提案につきましては、実のところまだ何もきまつておりません。この間声明書を出しましたが、あれは政府の新しい方向だけ示したつもりでおるのであります。と申しますのは、今週一ぱいに、各省で新しい政府にふさわしい政策を研究する、それがもし今週一ぱいにでき上れば、来週中に閣議でそれを練り、その上で、法律案として国会の御審議を仰ぐものは決定するつもりであります。まだ各省検討中でありまして、私何も報告を聞いておりませんし、ここに申し上げるだけの用意を持つておりません。その中には、占領中の施策で多少行き過ぎである、あるいはその後事情の変化に伴つて現在の情勢に適切でないものがないとも限らないので、そういうものも是正したいという政府の意向であります。  第二番目にお尋ねになりました国鉄裁定の問題つにきましても、私が就任以後には、全然まだ閣議その他の議に上つておりません。これもはなはだ不都合でありますが、今日ここで申し上げるだけの準備を持つておりませんから、御了承願います。
  25. 田中織之進

    田中(織)委員 率直な官房長官の御答弁で、法律案等案件については、新内閣としての施策を逐次決定された上でないと出て来ないという点も理解できるのでありますが、この国会に当然提案を予定されておる補正予算、並びに次の自然休会後の再開冒頭に行われるであろうと期待しておる施政方針演説準備等の日取りがわかりますれば、大体お示しを願いたい。
  26. 緒方竹虎

    緒方国務大臣 これも、大蔵大臣が御承知通りかわりましたので、まだようやく手がつくかつかぬくらいのところにあるのじやないかと思いますが、議会が休会しました後の再々開後の劈頭くらいには出せるだろうと思つております。従いまして総理大臣演説大蔵大臣演説等は、そのときにごひろうできるだろうと予想しております。
  27. 池田禎治

    池田(禎)委員 政府もできたばかりであつて、私どもはこれをきつく言おうと思つておりませんが、補正予算の編成につきましても、ただいま田中君から申し上げましたが、国鉄裁定あるいは人事院のベース・アツプの勧告、こういう問題を予算に組まれてしまつてからあとで、それを論議したのでは困る。十分事実を御認識になつて、ぜひとも織り込んでもらわなければならぬ。これは当然議運の問題でありますが、われわれは実は総理大臣施政方針演説の前に、少くとも起きておるところの炭労及び電産のストに対してどういう態度をとつておるか、どうしなければならぬかということ、これはぜひとも国民の聞かんとするところである。ことに御承知のように、長期にわたつてストライキが行われて今日わが国の産業に大きな影響を与えておる。これはどうしても国民代表の府である国会がこれを取上げなければならぬのであつて、ざつくばらんに申しますと、政府は御都合が悪いかもしれぬが、われわれがこれらの点について国会審議をしないということは、民に対して申訳ないことでありますので、そういう点も含めて、官房長官はどういうふうなお考えをお持ちであるかということを、この際承りたい。
  28. 福永健司

    福永委員長 ただいまの点は、官房長官にというより、本委員会ないし本院においてきめることだと思います。ただいま池田君の御発言の点は、後刻御協議を申し上げます。
  29. 椎熊三郎

    椎熊委員 官房長官に出てもらつたのにつきまして、私は重大な運営委員会としての意思表示をしておいて、とくとお考えを願いたい問題がある。それは、前回までの内閣国会に対するやり方は、天下定評のあるがごとく、総理大臣が非常に国会を軽視しておる。国会に出て来る数が不足であります。重大なる議案を本会議審議の際も、ほとんど総理大臣がおらぬ。そういうことが、国会政府との間に非常に大きな摩擦の生じた重大な原因であります。最近の選挙の結果といたしまして、与野党の数が接近しておるから、国会運営は非常にむずかしかろうと新聞等に書いておりますが、私はそうではないと思う。ここは政策内容等を検討するところじやないのです。国会運営のためには国会法というものがありまして、虚心坦懐にこのルールを守つて行けば、与野党の数が接近しておつても、さして困難な問題が起らぬ。ただ一つ問題の起るのは、政府議会に対して不誠意な態度議会を軽視する、そういう事態が起る場合においては、容易ならぬ事態が発生すると思われる。聞くところによれば、緒方さんはみずから称して内閣の大番頭だと自称しておられる。それほどの大臣官房長官でありますから、世にいうところの側近茶坊主輩とは類を異にするであろうと私は思う。従つて、こういうりつぱな人官房長官になられた以上は、いかに吉田さんがわがままな方であつても、国政担当責任者として、十分あなたがそばにいて、そういう間違つた行動は是正していただかねばならぬ。そういうために、あなたのような大官房長官ができたことを、私は国家のために喜ぶ。そこであなたの御決心を聞きたい点は、旧来の内閣のように、国会を軽視するような態度を、総理大臣以下この内閣はとつてはならないということ、それに対するあなたの所信を承つておきたい。
  30. 緒方竹虎

    緒方国務大臣 はなはだ微力でありまするが、できるだけ御趣旨に沿うように努力します。
  31. 椎熊三郎

    椎熊委員 官房長官の御決意を聞いて国家のため慶賀にたえない。そこで、内閣ができた早々でたいへん御多忙でございましようが、われわれはさきの各派交渉会において、今度の特別国会の会期を六十日と決定いたしました。与党たる自由党もそれに賛成されまして、満場一致で確定したのであります。しかし内閣が成立した早々ですから、議会に対する準備用意等のことも勘案しまして、六十日の特別国会中、最後の期日から逆算して、三十日間は実質審議に入るということを約束してあります。この期日決定は、国会自体がやることですから、その決定に対する條件とも言うべき重大な点なのであります。従つて内閣はそのことを遵奉してもらわなければならぬ。立太子礼等もございまして、御多用ではありましようけれども実質審議三十日を侵すようなことがあつてはならないので、次に再々開される国会というものは、おそらく二十日か二十一、二日ごろにならなければ、この実質審議三十日を完全に守ることができないと私ども考えておるのですが、そういう條件付の六十日であつたということをお心得になつて準備をしておるかどうかということを承りたい。
  32. 土井直作

    土井委員 ただいま椎熊君から、この前の運営委員会において、最終日から逆算して三十日ということになつているが、それに対する政府用意いかん、こういう御質問でありますが、私はこの際官房長官にわれわれの希望を付しながら、これに対してお答えを願いたいと思います事柄は、現に電産の争議、あるいは国鉄裁定の問題、公務員給与のベース・アップの問題、炭労争議、これらは陰に陽に日本の各界、各層に影響を持つておるわけであります。ことに電産の争議のごときは、これが及ぼす影響きわめて重大であるということで、国民は非常な関心を持つておるのであります。もとより、こういう問題は労使双方の自主的な面において解決しなければならぬことはいうまでもありません。しかし、単にこれは自主的な解決にまつということで放置しておかるべき問題ではないのであつて政府もこれに対して、国民がいろいろな角度から被害をこうむつておる実情にかんがみて、政府意見等も適時出して行かなければならぬし、また態度等についてもこれを表明して行かねばならぬと思うのであります。そこで運営委員会としては、逆算して三十日は実質的審議に移るということでありますが、これらの問題等を十分考慮しまして、われわれといたしましては、政府準備待ちをしておる期間であります。政府準備が完了すれば、なるべく早く――審議期間三十日を実質的に与えなければならぬけれども、その前に審議に入り得ることが必要なのである。従つて政府としては鋭意努力をしてもらわねばならぬ。そこで、単に逆算三十日間の実質審議期間があればよろしいという漫然たるものの考え方ではなくて、むしろそれを数十日繰上げるくらいの熱意があつてしかるべきではないか。こういう事態にかんがみて、そうしなければならぬと思うのだが、そういう点について、ただいまの椎熊君の質問に答弁されると同時に、政府にそういう決意があるかどうか、また準備が完了できるかどうか、その完了の期日はどの程度であるか、この点について見通しがありますならば、この際御答弁願つておきたいと思う。
  33. 緒方竹虎

    緒方国務大臣 ただいま御意見のありましたところは、各閣僚にも伝えまして十分に御趣旨に沿うようにいたしますが、再々開期日を繰上げ得るほど準備がすみやかに整うかどうかということには、私ここで責任あることを申し上げかねます。
  34. 椎熊三郎

    椎熊委員 もう一つつておきますが、先ほどの官房長官のお話だと、施政方針の演説再々開劈頭にやりたい、その際は大蔵大臣の財政演説もしたい、こういうことであつたが、どういうものか、外務大臣の外交方針を明らかにするということを言つておられない。前内閣では、長きにわたつて吉田総理が外務大臣を兼任されておつた。末期に至つて専任外相を置きましたが、そういう関係で、特に外務大臣の外交方針演説というものをやつておらない。しかしながら総理大臣の施政方針、大蔵大臣の財政計画、そうして専任外務大臣の外交方針というものは、特に国会が強く要求するところであるが、今回はそういうことをやらぬという方針なのかどうか。やらぬということであれば、大きな間違いである。今のような世界の客観情勢からいつて、専任外務大臣があつて外交方針を明らかにしないというような内閣の存在は意義がありません。そういう用意があるのかないのか、明確に御答弁願いたい。
  35. 緒方竹虎

    緒方国務大臣 外交問題の重大なことは、今仰せの通りでありますが、演説を劈頭にいたすかどうか、まだきめておりませんので、はつきりしたことはここでお答えいたしかねます。
  36. 椎熊三郎

    椎熊委員 あなたほどの官房長官が、答弁できないということはおかしい。外交方針の演説をやるということが当然であつて、やらなかつたのは、吉田さんが外務大臣を兼任しておつたからやらなかつたのだ。専任の外務大臣ができた以上、当然やるべきだ。あなたもかつて官房長官を勤められたこともあり、情報局の総裁をやられた人だ。そんなことがわからないはずはない。鋭意努力してそれもやらせますと言わなければだめだ。
  37. 緒方竹虎

    緒方国務大臣 御趣旨の点は内閣に伝えます。
  38. 椎熊三郎

    椎熊委員 確約してもらいたい。外務大臣の外交演説がないという国会はあり得ない。それをやらぬということは、もつぱら吉田さんの議会軽視から来ている観念だから、いけないことだ。独立後の最初の国会で外交方針演説をぜひやつてもらわなければ、問題が起りますよ。
  39. 井手以誠

    ○井手委員 ただいまの外交方針演説については、議運で決定して、要求するようにしたいと思う。
  40. 土井直作

    土井委員 やるのがあたりまえで、従来は兼任だつたからやらなかつたまでだ。
  41. 福永健司

    福永委員長 井手君がそう言われるほどの御要求があつたということで、官房長官よろしゆうございますか――それではお帰りください。     ―――――――――――――
  42. 福永健司

    福永委員長 それでは、これから逐次事務総長から案件の説明をしてもらいまして、協議を進めていただきたいと存じます。
  43. 大池眞

    大池事務総長 私から御説明申し上げますが、案件第一の理事選任の件は、先ほど御決定になりました。従いまして、二の各委員会理事割当の件も決定済みであります。第三は、本委員会において従来小委員選任がございました。それは議院運営の小委員会、庶務小委員会、それに国会法等改正案起草小委員会、もう一つ院内の警察及び秩序に関する小委員会、この四つが設けられておりました。議運の小委員は十名でありましたが、これも今後やはり議長の方で必要が起るのじやないかと思いますので、従来通りこしらえることに御決定になれば、その員数等御決定を願いたいと思います。
  44. 福永健司

    福永委員長 それでは順次決定して行きます。  ただいまの議院運営委員は、従前通り設置することに御異議ありませんか。
  45. 土井直作

    土井委員 この際、先ほど委員長の話の中にありましたいわゆる議運の理事会、これをしばしば活用されるということであります。そうすると、議運の小委員というものは、実際上の面においては理事会とどういう関係を持つものか、屋上屋を重ねるようなことでは困るし、それから員数の点についても、十名もいるのかどうか、この点もひとつ勘案する必要がある。
  46. 椎熊三郎

    椎熊委員 小委員というものは抜いたらどうか。理事会でやればいい。
  47. 福永健司

    福永委員長 今きめてしまつたのだがね。
  48. 石田一松

    石田(一)委員 議運の小委員会をやめたらいいというお話がありましたけれども、これはたしか衆議院規則か何かに規定のあるものです。それなのにその方を省いて、運営委員会運営協議する理事会が、規則に規定してあるところの議運の小委員会の議にまで立ち入つてこれがやるということになつたら、理事会の越権行為です。だから、やはり議運小委員会は設けておいて、当然運営委員会協議事項、また議長の諮問事項等を特に協議するという機関がみければならぬと思う。理事会というものは、この運営委員会を円満に遂行するにとどまる理事会である。こういうように解釈しなければならぬ。
  49. 椎熊三郎

    椎熊委員 各常設委員会理事会というものは、運営を主としてやつておる。ですから、ここの委員会運営をやつてちつとも越権行為でないと思う。
  50. 土井直作

    土井委員 私は事務総長ちよつと聞きたいが、議運の小委員理事会というものとの職務の関係はどうなりますか。同じようなものじやないかと思うけれども……。
  51. 大池眞

    大池事務総長 理事会の方は、各常任委員会等で昔からやつてつて、その常任委員会にかけます前にいろいろ打合せ等をやる。理事会に事前にかけて、円満に行くためにやつておられます。議運の小委員という方は――議運の委員会にかけますと、多数決で委員会の正式の機関で決定して行くわけです。小委員という方は、昔で言うと各派交渉会というふうな形のものが残つておりまして、全員一致でないと強制力がない。話合いができたものはお互いに守ろうじやないかということで、議院運営の小委員会の規定等ができたのであります。
  52. 土井直作

    土井委員 要するに、仕事内容はどう違うかということです。
  53. 大池眞

    大池事務総長 議院運営の小委員の方は、むしろ議長の方から諮問をする機関です。今の運営理事会は……。
  54. 土井直作

    土井委員 それは知つておるが、仕事内容がどうかということだ。
  55. 大池眞

    大池事務総長 大体区別ないわけです。
  56. 土井直作

    土井委員 同じでしよう。
  57. 大池眞

    大池事務総長 同じです。
  58. 松井政吉

    ○松井委員 これも事務総長にお伺いするが、従来質問書を提出した場合、それに対する答え、それから請願が来書た場合の請願書の内容について、答えたらいいかどうかということをとりはからつた小委員会はどれですか。
  59. 大池眞

    大池事務総長 この議院運営委員会です。
  60. 松井政吉

    ○松井委員 従来、単にそういう問題に対する議長諮問でなくて、国会運営上の問題のみ論議した小委員会というものはどれですか。
  61. 大池眞

    大池事務総長 議院運営の中に小委員会ができておりましたので、議院運営委員会をわざわざ開かぬでも、小委員会でやつた方がスピーデイに行くのじやないかという場合に、議運の小委員会をしばしば開いておつたわけでありますから、内容は、結局本委員会にかけるべきものを事前にやるということでやつておりました。
  62. 松井政吉

    ○松井委員 そうすると、今度理事会でやろうとする事柄は、従来議運小委員会でやつて来たのですか。
  63. 大池眞

    大池事務総長 やつておりました。理事会というものを、今まではあまり開いたことがなかつたわけです。結局理事会を活用すれば、議運の小委員会の方にかかるものはきわめて少くなるとは事実だと思います。
  64. 松井政吉

    ○松井委員 理事会の数と、議運の小委員会の数とが同じではぐあいが悪いという御意見はありますか。
  65. 大池眞

    大池事務総長 議運の小委員の方は普通の比率で出しておりまして、会は、今申し上げた通り少数ですが、それに加わらない党派を入れて小委員会を設けるということも考えられると思います。前のときには、議運の小委員の方は十名でやつでおりました。
  66. 松井政吉

    ○松井委員 私のお伺いする点は、たとえば議運小委員会では、従来理事会のやる仕事までやつて来た。今度は理事会を活用することに先ほど決定したが、従来議運小委員があつたから、やはり十名の小委員会を持とう、こういうことですね。そうすると、理事会で取扱う事柄と、議運小委員会で取扱う事柄とが同じ内容で、同じ取扱い方であれば、議運小委員会を十名で持つ必要はなくなる。それを持たなければならぬというところには、理事会が五名で取扱う以外に、この小委員会が十名で取扱わなければならぬ運営上の事柄があるかどうかということをお伺いしておる。
  67. 福永健司

    福永委員長 懇談にいたします。     〔速記中止〕
  68. 福永健司

    福永委員長 速記を始めて。ただいま懇談中に、議院運営委員の数は五名といたしまして、理事会理事員数と一致せしめ、理事と小委員を兼ねるようなことにするのが、実際の運営がうまく行くのではないかというような御意見の一致を見たようでありますが、さよう決定いたしまして御異議ありませんか。
  69. 石田一松

    石田(一)委員 ちよつと待つた。それはおかしい。理事会というものは、非公開で秘密会議だ。その秘密会議で重大なことなどが協議されて、理事でもない、小委員でもないわれわれ委員は、すでに決定されたことをここで押しつけられるおそれが多分にある。そういう場合があるから、やはり正式の小委員会を設けておいて、それが理事会と別個の決断を下そうと、どうしようと――そんなことは当然なことであるが、問題でない。それがいつも一致しなければならぬと思うところに錯覚がある。議院運営の小委員会決定することと、理事会のやつたことが食い違つてもいい。食い違うときには、議運の小委員会の方の決定が尊重さるべきである。そういう気持でもつて、別個の立場で持たなければならぬ。いわゆる理事と小委員と同じ数にして行くということは、決して明朗な、円満な議事の運営を促進するゆえんではない。私はこういうように考えておる。
  70. 福永健司

    福永委員長 石田君から秘密会という御発言があつたが、秘密会ではないようでございます。
  71. 石田一松

    石田(一)委員 一般に聞かせますか。
  72. 大池眞

    大池事務総長 そのときの問題によつて、議運の小委員会の方は必ずしも秘密会でありません。
  73. 石田一松

    石田(一)委員 理事会は秘密会だ。議運小委員会でやられたものが、理事会でやられるということになると全部秘密になつてしまうから、それではいけない。
  74. 福永健司

    福永委員長 それではもう一度懇談にします。     〔速記中止〕
  75. 福永健司

    福永委員長 それでは懇談をとじます。  ただいま懇談中にお話合いがあつたのでございますが、議院運営委員会は、なお若干研究を要することがございますので、なお各位の御研究、御協議をいただきました上で、最後的の決定をいたしたいと存じます。  そこで議院運営の小委員会につきましては決定を後日に譲りまして、次に庶務小委員について御協議を願います。
  76. 大池眞

    大池事務総長 庶務小委員の方は、従来八名であります。八名といたしますれば、自由党四名、改進党二名、両社会党一名ずつ、これで一ぱいになるわけであります。従いまして無所属倶楽部等が入れないことになりますが、この点はどうなさいますか。庶務のことは、議員全般に関する福利関係その他いろいろありますので、小会派の方も一名くらい入れまして、九名くらいにしてもさしつかえないと思います。
  77. 土井直作

    土井委員 正式にやれば自由党四名だろうが、実際上は員数をふやさないで、その他の小会派にも委員を出すということにしてはどうですか。
  78. 福永健司

    福永委員長 それでは庶務小委員につきましては、数の按分をいたしますれば割当のない会派についても、全部というわけには行かぬと思いますが、具体的に、ただいまの場合は、無所属倶楽部は相当の数を持つておられますので、ここから委員一名を出していただき、自由党からあとうべくんば一名御割愛願うということで、右の小委員会構成いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 福永健司

    福永委員長 御異議ないようでございますから、さよう決定いたします。委員につきましては後刻それぞれ御申出を願いたいと存じます。
  80. 大池眞

    大池事務総長 次は院内の警察及び秩序に関する小委員会でございますが、これは事前に設けておきますか、何か問題でも起つたときに設けますか。
  81. 松井政吉

    ○松井委員 あとで相談しましよう。
  82. 福永健司

    福永委員長 それでは本小委員会は、決定を留保いたしまして、後日さらに御協議をいただくことにいたします。  次に、国会法等改正案起草小委員の件でございます。
  83. 大池眞

    大池事務総長 この前は四名でございまして、委員長が一人加わつて、それ以外は自由、改進、社会右派で一名、こういうことになつておりました。今度は左派等もございますので、一名ふやしていただきますと五名になりますが、それでよろしゆうご、さいますか。今の無所属の関係もありますが……
  84. 土井直作

    土井委員 一人だけでいいじやないですか。
  85. 椎熊三郎

    椎熊委員 どうせふやすなら、無所属倶楽部にもわたるようにしたらどうかね。委員長の外五名で……。
  86. 福永健司

    福永委員長 それでは国会法等改正案起算小委員は、委員長の外五名ということで、自由、改進、社会党両派、それから無所属倶楽部各一名の委員を出していただくことに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 福永健司

    福永委員長 御異議ないようでございますから、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  88. 大池眞

    大池事務総長 次は開会式の件でございますが、まず開会式をいつあげるかということを御決定願いたいと思います。参議院の方では、議院運営委員会を開かれまして、でき得べくんば十一月八日にあげたらどうかという話がきまつておるように承つております。従つて、衆議院側も十一月八日を目途といたしましてお願いをすれば、参議院とも意見が合うことになります。準備の都合もありますが、九日ということになりますと、立太子の礼に接近いたしますし、日曜日でもありますので、宮中でも……。
  89. 福永健司

    福永委員長 それでは開会式の日時は、十一月八日に決定するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  90. 福永健司

    福永委員長 御異議ないうようでありますから、さよう決定いたします。
  91. 大池眞

    大池事務総長 式の次第は従来通りで異論はないと思いますが、ただ問題のあります点を申し上げますと、衆議院議長が式辞を述べ、そのあと陛下から勅語を賜わつておりますので、従来の開会式の次第では、次に勅語を賜うということで次第ができております。これについて参議院側では、勅語という言葉が、ある意味において不穏当といいますか、行き過ぎではないか、今いかなるときでも勅語という言葉を使つておらない、お言葉を賜うということに次第書きの上で直してもらいたいという希望が、前回にもあつたわけであります。そのときには、中途半端でかえることもおかしいので、前回にはそのままで行こう、ついては、今度改選になりました新しい議会から考えようということになつておつたのであります。その改選というのは、もちろん解散を意味しておりません。一月二十二日に任期が終りますので、その際にはあらためて考えようということで懸案になつております。なぜ勅語を賜うという言葉を使つたかと申しますれば、これは宮内庁と打合せましたときに、重々しいこういう儀式の場合には、宮内庁としては勅語という言葉を使つておるということでできておつたためでありますが、それでは勅語というものを、文部省方面で何かに使つたことがあるか調べておけということで、調べましたところが、正式には一般には使つておらないという事実だけはあります。ここをどうされますか。
  92. 松井政吉

    ○松井委員 お言葉に賛成
  93. 椎熊三郎

    椎熊委員 問題にならなければいいけれども、問題になつた以上は、お言葉に直した方がいい。
  94. 大池眞

    大池事務総長 そうすれば議論がなくなります。
  95. 福永健司

    福永委員長 次第の中の「勅語を賜う」という言葉を、「お言葉を賜う」ということに改めることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  96. 福永健司

    福永委員長 それではさよう決定いたします。
  97. 大池眞

    大池事務総長 それでは勅語というのをお言葉に直すことによつてあとは一切同じにするということに御了承願います。  次は衆議院議長の式辞でございますが、これはいつも参議院と打合せをしてきめることになつております。従いまして、いつ打合会を開くか、日時を等も御決定願いまして、衆議院側の皆さんもお出ましを願いたいと思つておりますが、一応式辞の案だけをお手元に差上げて……。
  98. 篠田弘作

    ○篠田委員 それは今いりません、
  99. 福永健司

    福永委員長 式辞の案文等につきましては、理事会に御一任をいただきます。     ―――――――――――――
  100. 大池眞

    大池事務総長 次は、立太子の礼及び成年式祝賀がありますので、この際に皇太子殿下には賀詞を差上げる、天皇陛下にも賀詞を差上げる、これは先例になつておるわけであります。従いまして賀表並びに賀箋につきましては、議会開会中のことであるし――従来は議長の手元で差上げておりましたが、近く委員長等の改選の本会議もあることでございますから、特に院議をもつて差上げるという方が穏当ではないかと思います。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  101. 大池眞

    大池事務総長 そういう手続をとつていただきまして、賀表並びに賀箋の言葉につきましても理事会に御一任願いまして、同様御検討願いたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  102. 大池眞

    大池事務総長 これに関連いたしまして、各党の代表、つまり議会代表といたしまして、役員の各常任委員長等は参列することになつておりますが、議会の各党の代表といたしまして、衆議院側に九名、参議院側に五名割当つて来ておるわけであります。この九名をどういうぐあいに出しますか、御協議を願いたいと思います。ちようど大きい政党が四党ありますから、二名ずつにしていただけば八名で、あと一名残りますので、これをどうするか、それとも九名を按分で割当てますか。
  103. 椎熊三郎

    椎熊委員 与党は、委員長が行くということもあるから、二名ずつにしたらどうです。
  104. 大池眞

    大池事務総長 各党二名で八名ですと、あと一名残ります。
  105. 佐藤芳男

    佐藤(芳)委員 無所属に……。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     ―――――――――――――
  106. 大池眞

    大池事務総長 次は委員長、常任委員等の選任の本会議をいつ開くかという件でございます。
  107. 福永健司

    福永委員長 次回の本会議期日は、十一月七月ということでいかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  108. 福永健司

    福永委員長 御異議ないようでございますから、次回の本会議期日は十一月七日と決定いたします。     ―――――――――――――
  109. 大池眞

    大池事務総長 そうしますと、七日には各常任委員並びに委員長等の選挙選任等をお願いしたらばいかがかと思います。従いまして、前日までに候補者の氏名の御提出を願います。各党の数は前会においてきまつております。
  110. 福永健司

    福永委員長 それでは右の常任委員の氏名、委員長候補者の氏名等は、十一月七日の本会議に間に合うように、各党責任を持つて提出をいただきます。
  111. 大池眞

    大池事務総長 次は衆議院規則中改正に関する件でございます。これは、この前の国会のおしまいのときに大急ぎでやりましたのですが、電気通信委員会の所管事項のことでございます。これが日本電信電話公社に関する事項、国際電気通信株式会社に関する事項となつております。こうありますと、電波管理の問題が郵政の方に入つてしまつて従来からやつておつた電気通信の方に行かない関係になりますし、電信電話公社とか、電気通信株式会社とかいうものを所管事項の中に入れるのは、何か会社の監督みたいになつておもしろくないので、これを電気通信に関する事項、電波管理に関する事項とかえてもらいたいという当該委員会からの強い要求がございます。電波管理を電気通信に持つて行くか、郵政委員会に持つて行くかということは重大な問題でございますが、おかえを願つたらどうかと思います。
  112. 椎熊三郎

    椎熊委員 各常任委員会は、各官庁と結ぶような姿にできておる。今度の電気通信の公社並びに株式会社等の監督権は郵政省にある。従つて官庁中心にわける趣旨から行くと、電気通信委員会はなくてもいいので、所管事項を改めるなら、電気通信委員会を廃止すればいい。その方が一番合理的だと思う。
  113. 大池眞

    大池事務総長 この前の国会法改正の委員会でも、その議論が出ておりましたけれども、それが成案を得ないうちにああいうことになつてしまつたので、常任委員会として電気通信委員会が現実に残つております。現実に残つておりますけれども、所管事項が何もないということでも困るものですから、これだけこしらえたいわけであります。いずれ今後国会法の研究のときに根本はきめていただくこととして、それまで議長発議で、ただ正誤のような意味でお直しを願いたい。
  114. 福永健司

    福永委員長 衆議院規則中改正の件につきましては、ただいまお話のように決定するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  115. 福永健司

    福永委員長 御異議ないようでございますから、さよう決定いたします。
  116. 武知勇記

    武知委員 ちよつと関連して、お尋ねしたい。帰り新参で、静かに皆様のお話を伺つておりますと、旧議会以来の先例を非常に尊重されておるように考えます。新国会になつてから、新憲法国会法等に抵触せざる先例は、その効力をお認めになつておるのか、自然にこういうように尊重されたのか、あるいはお申合せでもあつたのか。椎熊君などはかなり長くここにおいでになつておるから、承りたい。
  117. 椎熊三郎

    椎熊委員 新国会法をつくる場合に、解釈上難点がある問題等、やたらにぶつつかつて、その際に申合せをしました。さしつかえのないものに関する限り、新憲法以前の、旧憲法時代の慣例を尊重する申合せがあります。それによつてつております。
  118. 武知勇記

    武知委員 それは何年のいつでありましよう。
  119. 大池眞

    大池事務総長 昭和二十二年五月十六日、第一回国会の召集目前に、準備のために各派交渉会を開きましたときに、新しい憲法並びに国会法ができて、これに全然抵触する分はいかぬが、抵触しない分については、従来の衆議院規則並びにそれらの先例は、これをなるべく尊重する、こういう申合せをいたしましてそれによつてつております。
  120. 武知勇記

    武知委員 そこで、ただいま問題になつておるわけではないが、やがて問題になるであろうと予想される委員長の表決の問題であります。衆議院の委員会先例彙集によりますと、委員会において、委員長はいまだかつて表決に加わつたことなしとはつきり先例に出ておるのであります。だから、この先例通りと解釈してよろしいですか。
  121. 椎熊三郎

    椎熊委員 当然です。
  122. 福永健司

    福永委員長 与党側どうですか。
  123. 平野三郎

    ○平野(三)委員 その問題は、法理上の解釈がありますから、きようはきめずに、さらに……。
  124. 椎熊三郎

    椎熊委員 法律上の解釈などは別です。新国会法に抵触せざるものは、旧憲法時代の慣例を尊重するという申合せが厳然として残つておる。旧憲法時代の慣例としては、委員長が表決に加わつたことなしと明記してある。従つてそれを尊重したとて、何も国会法に抵触しない。こういう問題こそ、旧来の尊い慣例を尊重して、われわれは何も学者でないから、法理論をやる必要はない。慣例を尊重して行くべきだ。
  125. 池田禎治

    池田(禎)委員 私はそういう質問が出るということが愚問で、日本の国会が開かれて以来六十数年たつておる。その間いまだかつて行われざることをここにおいて論議するということは、武知さんのような練達堪能の士において愚問だと思う。いまだかつて行われざることを、ここにおいてぶちこわすということは、やめてもらいたい。
  126. 尾崎末吉

    ○尾崎(末)委員 これは国会法衆議院規則等をずつと読んで行きますと、必ずしもおつしやるように、今の先例によることが新国会法あるいは新憲法その他に抵触しないと断定できるかどうか、疑問だと思う点が相当あります。ですから、今にわかにこういうことをはつきりせずに、もう少しお互い研究して行こうじやないですか。
  127. 椎熊三郎

    椎熊委員 問題にしなければいい。
  128. 武知勇記

    武知委員 私は、昔県会で採決をやつた事実がある。ところが、新憲法下の地方自治法百十六條によると「この法律に特別の定がある場合を除く外、普通地方公共団体の議会の議事は、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。」とある。昔は衆議院規則三十條、今は国会法五十條、それで委員長が採決を行う。但し「前項の場合においては、議長は、議員として議決に加わる権利を有しない。」と書いてあるから、議論の余地はないと思う。
  129. 椎熊三郎

    椎熊委員 懇談にしてもらいたい。
  130. 福永健司

    福永委員長 速記をやめて……。     〔速記中止〕     ―――――――――――――
  131. 福永健司

    福永委員長 速記を始めてください。  次に移ります。
  132. 大池眞

    大池事務総長 第十の特別委員会設置の件、これは従来は、海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会、公職選挙法改正に関する調査特別委員会、行政監察特別委員会の三つがありました。
  133. 椎熊三郎

    椎熊委員 わが党は、この問題は愼重に研究いたしました結果、海外同胞引揚げの委員会は、いまだ帰らざる同胞三十何万もあるということですし、国民の期待もまだ去つておらぬことでありますから、どうしても引揚げを促進する運動を国会内部に持たなければならぬ。従つて引揚げの委員会は、特別委員会として今回も御設置願いたい。それから行政監察の特別委員会は、懸案になつておる問題が非常に多い。そうして国会が行政府をにらむことにおいて非常な効果を上げておる。こういう委員会を廃するということはいけない。これは厳然として国会の権威を維持するために、行政府の監督たるの地位を明確にするために、この委員会を存置してもらいたい。もう一つ選挙法改正の特別委員会は、参議院選挙も来年の春行われるということで、参議院では、現在の公職選挙法では不備の点が多いので、そのまま委員会を存置して、これを改正するということに決定したそうです。そうすると、その案がもし出て来るとすれば、当然当院にも関係があることですし、私ども実際選挙をやつてみて、選挙法はこれで完全だとは思わない。当然いけないところは直さなければならぬ。そういう意味で、この委員会は三つとも存置を希望いたします。これはわが党の意見であります。
  134. 土井直作

    土井委員 わが党といたしましては、この問題についてはまだ最終的な結論には達しておらない、従つて、この問題は次回にお譲り願います。
  135. 福永健司

    福永委員長 本件は、本日は決定を留保いたしまして、なお御研究をいただいた上で御協議をいただくことにいたします。     ―――――――――――――
  136. 大池眞

    大池事務総長 十一に書いてあります各委員選挙並びに推薦をするようなものは、各党の方ででき上つております分については七日の本会議できめていただく、こういうことにお願いしたいと思います。
  137. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは各党とも出そろわなければだめでしよう。私の方はできておりますが、あなたの方は七日までにできますか。
  138. 土井直作

    土井委員 できます。
  139. 椎熊三郎

    椎熊委員 各党とも、七日の本会議までに間に合うようにきめようじやないですか。
  140. 福永健司

    福永委員長 それでは各種委員選挙及び推薦の件につきましては、できるだけ七日に選挙ないし推薦ができるように、それぞれお手配を願うことにいたします。どうしてもできない場合は、またそのときのことにいたします。     ―――――――――――――
  141. 大池眞

    大池事務総長 次の十二の文化財保護委員、十三以下十六までの委員の事後承認等につきましても、七日の本会議までに各党で御意見がきまりまして、間に合う分についてはこれを御上程を願いたい、こう考えております。  最後に緊急質問の件がございますが、これはたいへん多く出ております。従いましてこのうちでどう処理をするかということも、七日の委員会で御決定を願いたいと思つております。ただいま出ております分は十五でございます。
  142. 福永健司

    福永委員長 それでは緊急質問は、ただいまお話のように大分出ておるようでございますが、これをいかに取扱うかということは、次回に御協議を願います。
  143. 井手以誠

    ○井手委員 きようひとつぜひおきめ願いたい。緊急質問という意味からいつても……。
  144. 福永健司

    福永委員長 緊急質問は、いずれにしても本会議でやることでありますし、次回の運営委員会以前に本会議は開きませんから、次回の運営委員会で御協議願います。
  145. 井手以誠

    ○井手委員 次会はいつやりますか。
  146. 福永健司

    福永委員長 七日に本会議があるから、その前に運営委員会がございます。それで御了承を願います。     ―――――――――――――
  147. 大池眞

    大池事務総長 それから最後に、人事の件について御追認を願いたい件がございます。それは、解散中に厚生委員会の調査員の久武氏と法制局参事の茂串氏、この両氏からやめたいという辞任の申出があつたのであります。これはかつて委員会で、やめる場合には、その人の将来のこともいろいろあるし、解散中にやめる場合には議院運営委員会もありませんので、しかたがないから事務総長のところで適当に処理する、新任の場合には、次の議運が開会されるまで待つ、こういうお話合いがあつたわけでございます。厚生委員会の調査員の方は、内閣総理大臣の秘書官になるためにやめさせてくれということでありまして、茂串という法制局の参事は、大蔵省の方へ帰らなければならないのでやめさせてくれというお話であります。この二件は、やむを得ず承認いたしてございますので、御追認を願いたいと考えております。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  148. 福永健司

    福永委員長 御異議ないようですから、ただいまの件は追認するに決しました。
  149. 大池眞

    大池事務総長 従つて、大蔵省の方に参りました茂串君に関する後任として、履歴書をお手元に差上げてございます玉置明男という大蔵事務官をやつておる方でございますが、この御承認を……。(「それはこの次にしましよう」と呼ぶ者あり)その御承認あとでけつこうですから……。
  150. 土井直作

    土井委員 国会の職員を腰かけ的にやられることは迷惑である。各省から来て、各省に帰るんだからというような調子でやられることは迷惑です。できるだけやはり専門的な知識を持つてやらなければならぬことですから……。
  151. 大池眞

    大池事務総長 ごもつともでございます。この前も実は御説明申し上げました通り法制局ができまして、各省から職員に来てもらうときにそういう約束が……。
  152. 土井直作

    土井委員 それはいいけれども、また大蔵省から来るというのでしよう。また適当に帰るというのでは困る。
  153. 大池眞

    大池事務総長 もう一つ法制局の第三部の第一課長をやつております渡邊五六君は通産省から来ております。これも大体二年ぐらいということで、その後は本省に帰り得るということになつておりましたが、今回本省に帰りたいとのことであります。
  154. 土井直作

    土井委員 前に約束があるのはやむを得ませんが……。
  155. 大池眞

    大池事務総長 これだけは御承認願いたいと思います。あとの新任については御検討を願つてから……。そこで転出する分については、ひとつ御了承を願いたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  156. 福永健司

    福永委員長 それでは、渡邊君の転出については御承認を願つたことと決します。  次回の運営委員会は十一月七日の午前十一時に開きます。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時十五分散会