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1952-02-20 第13回国会 参議院 予算委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年二月二十日(水曜日)    午後一時四十分開会   —————————————  出席者は左の通り。    理事            木村禧八郎君            石坂 豊一君            小林 政夫君            杉山 昌作君            佐多 忠隆君            岩間 正男君    委員            愛知 揆一君           池田宇右衞門君            泉山 三六君            白波瀬米吉君            杉原 荒太君            中川 幸平君            平林 太一君            宮本 邦彦君            岡本 愛祐君            小野  哲君            片柳 眞吉君            加藤 正人君            高良 とみ君            新谷寅三郎君            鈴木 直人君            中山 福藏君            荒木正三郎君            波多野 鼎君            松永 義雄君            山田 節男君            吉川末次郎君            駒井 藤平君            西田 隆男君            深川タマヱ君            堀木 鎌三君   政府委員    外国為替管理委    員会委員   大久保太三郎君    大蔵省主計局次    長       東條 猛猪君    大蔵省主計局次    長       石原 周夫君    食糧庁長官   東畑 四郎君   事務局側    常任委員会專門    員       野津高次郎君    常任委員会專門    員       長谷川喜作君   説明員    通商産業省通商    局次長     松尾泰一郎君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十七年度一般会計予算内閣  送付) ○昭和二十七年度特別会計予算内閣  送付) ○昭和二十七年度政府関係機関予算  (内閣送付) ○派遣議員の報告   —————————————
  2. 木村禧八郎

    理事木村禧八郎君) それではこれこれより会議を開きます。  本日は日程表に従いまして、貿易、外為特別会計、運輸につきまして、関係当局説明を聞くことになつております。なおその前に片柳眞吉委員より、食糧管理特別会計の当面の運用状況につきまして質問せられる予定になつておりますので、その質疑から始めて頂くことにいたします。片柳眞吉委員
  3. 片柳眞吉

    片柳眞吉君 私は最近の食糧行政状況に対しまして、三点につきまして政府当局説明を願いたいと思うのであります。  第一点は、最近の食糧管理特別会計運営状況でありまするが、最近我我が聞きますると、この年度内、即ち三月までに政府手持麦相当量製粉なり精麦業者にこれを売却をいたしたいということで、関係業者に話を進めているそうでありまするが、一体従来は委託加工製粉精麦をやつてつたのでありますが、而も委託加工方針は逐次延期をされまして本年の三月までは大体従来通り委託加工でやつて参るというふうに承知をしておつたのですが、突然、かような年度内相当量の麦を業者売却すると、こういうことが、どういう点からかような措置がとられたかという点を先ずお聞きをいたしたいのであります。一部の話では、かような方針の変更は、食糧管理特別会計資金繰り関係で、この際急遽現物を資金化しませんと、この年度の資金繰りができ得ないと、こういうような資金繰りの窮余の策からかような措置をとつているという見方をする業者のかたもあるのでありますが、果してさような点からかような措置がとられているのでありますか。或いは別の点からはこういう見方もできるのでありまして、来年度の予算を見て参りましても、四月からは麦の統制撤廃をするという予算の編成になつておりまするが、四月早々から統制を外す前提として、あらかじめ本年度内一定量原麦売却をするという見方もできるわけでありまするが、併し、かような見方で参りますると、麦の統制撤廃の問題は、これは非常な大きな問題でありまして、十分我々は審議をしなければならんと思いまするし、且つ又政府からは麦の統制撤廃に関する法案につきましては、何ら、まだどういうような法案を出すかということも、実は連絡もないのでありまして、昨日の農林委員会農林当局から、本国会に対する農林省関係政府提出法案説明がありましたが、その中にも実は麦の統制撤廃に関連する法案については、何ら実はお話がなかつたのであります。そうしますると、さような状況でありながら、統制撤廃前提として年度内原麦売却をいたしますることは、問題がまだ未定のうちに、具体的な着手にかかつたということにもなるので、これ又理解ができないのでありまして、従いまして今回の十万トン余の政府手持麦業者に急遽売却しまするのは、一体どういう関係からされたのでありまするか。最近業界でも原麦買取資金その他で非常な大きな問題にしているのであります。而も製粉精麦業者は、製粉に対しては比較的大きな業者もございまするけれども、概して中小企業が大部分であるのであります。かような原麦買取には恐らく非常な困難を感じておると思うのであります。従いまして先ずこの政府所有麦売却がどういう観点からされておりまするか、その理由を承知いたしたいのであります。又いずれにいたしましても、この原麦買取つて加工することになりますれば、この買取資金の点が非常に大きな問題になるのでありまして、これは曾つて食糧営団を民営に移す場合におきましても、一定延納を認めておりまするし、或いは又綿の関係も、買収加工に直しました際にも、相当期間延納を認めたわけでありますが、従いまして当然この措置に関連いたしまして、延納その他の金融措置がされて参りませんと、到底業者はこれを円滑に買取つて加工ができないことは明瞭なわけでありまして、新聞紙上等では或る一定延納は認める、併しその場合には銀行保証を要するというようなことでありまするが、そうなりますると、延納金利銀行保証料等を加えますると、相当高いコストにもなるかと思うのでありますが、かような延納その他の資金措置につきまして、どういうふうにお考えになつておりますか、併せてお聞かせを願いたいと思うのであります。  それから質問の第二は、これは衆議院でもいろいろ問題になつておりまするし、又過般の本会議でも小林議員から質問があつた問題でありまするが、今年の米の供出に関連いたしまして、政府匿名供出措置決定されたのであります。この問題の詳細につきましては、別途農林委員会等で詳しく又質問いたしたいと存じまするが、私が過般東北を旅行いたしまして現地の意向を聞きまして、痛切に感じた問題だけを本日は質問いたしまして、明確なる答弁を期待をいたすのであります。と申しますのは、匿名供出によつて超過供出をいたしましても税を増徴しない、或いは二千円の奬励金でありまするか、この二千円の分については今後立法的乃至行政的措置によつて免税措置にするという方針が示逹をされておりまするが、併し理論的には免税措置はつきりしますれば、実は匿名供出というようなややこしい手続をとることがすでにナンセンスになると思いまするが、その問題は別といたしましても、宮城県等では、この匿名供出制度案施以前農家が自発的に相当量超過供出をやつておるのであります。匿名供出によらざる真の超過供出相当量出しておるわけであります。この関係現地では必ずしも明確ではないのでありまして、丁度私の参りました数日前に、農林政務次官現地お話をされたそうでありまするが、必ずしも匿名供出によらざる、いわゆるそれ以前の超過供出についての免税措置は明確を欠いておるのであります。これはもう私は供出が飽くまで均衡の問題であり、又かような政府の唱導によらず自発的に出した超過供出でありますから、これは免税措置にすべきことは当然だと思うのでありまするが、これが極めて現地では明確を欠いておりまして現地農民からも是非これは同様の扱いをしてくれなければ非常な不均衡を招来するということを申しておりましたが、この点につきまして政府当局の明快な御答弁を頂きたいと思うのであります。  それから第三点は、新学年も迫りました関係質問をいたしたいと思うのでありまするが、問題の学校給食関係でありましてこれはすでに配付をされました食管会計予算面を一覧いたしましても、実は学校給食がされるかどうかは実は何ら察知することができないのであります。これは恐らく表面上出ませんでも、食管会計運営でできるかとも存じまするが、その関係が新学年を控えてどうもはつきりいたさないのでありまするが、果して新学年学校給食を従来同様の規模において実施をされる方針でありまするかどうか。実は予算面を見てはわかりませんので、この際お聞かせを頂きたいと思う。以上三点につきまして御質問をいたしたいと思います。
  4. 東畑四郎

    政府委員東畑四郎君) お答え申上げます。第一の質問委託加工を何故に売払加工に三月中にやるか、食管資金繰りが苦しいのであるか、或いは統制撤廃というものをもう四月一日からやるのを前提としておるのであるか、こういう御質問の御趣旨だと存じます。食管の持つております原麦というものをどういう形で製品にするかということにつきまして、従来は委託加工でやつておるのでありまするが、麦類が比較的需給が安定いたしますに応じまして、フリー・クーポン制になりましたために、消費者選択がだんだん加わつて参りました。従いまして麦の加工をいたしましても、この加工の良否というような問題から、各企業消費者、その間に流通資本が介在するのでありますが、その聞が密接に連絡して行つたほうが、より企業もいい粉を作るし、だんだん合理化をされまするし、消費者の又選択にも適するのじやないか。需給が不安定でない場合はそこで食管委託加工をいたしまして調整をいたしておるのであります。漸次そういう方向に持つて行きたいということは、製品統制撤廃と別に実は考えておるのであります。それはいつから売払売却制をいたしますかにつきましては、従来ともたびたびやりたいという気持はございましたけれども、延長に実は延長を重ねて参つたのでございます。食糧庁といたしましては売払売却をいたします場合に、片柳さんの只今の御質問にありましたように、これは企業金融でありますとか、資金等の問題に非常に影響のある問題でありますので、我々といたしましては財政の許す限り延納措置を講じたい、こういうことの実は考えでおります。勿論企業にも大小いろいろございますので、企業の実態に即したような延納的措置を講じたい、こういうように実は考えまして、そういうものともからんで売払売却制に移行したい。又企業によりましては單独で買えない企一業も出て来るかと思います。そういうものは中小企業協同組合と申しますか、そういう共同購入、或いは共同委託購入というような方式等も実は目下考えておるのでありましてそういうものと一連においてこれを決定をいたしたいというのでございまして、実は只今のは四月から売払加工をやるという前提で、すでに加工割当もいたしておるのでありますが、四月からやるにしましてもいろいろ準備がございますので、三月中にその一部を実行してはどうかというので、業界に当つておる次第でございます。最後決定までは至つておりませんが、延納措置その他とからみ合いまして実施いたしたい、こういうように実は考えておる次第でございます。従いまして、食管資金は千二百四十億という三月末の限度がございますので、決して楽ではございません。従いまして我々といたしましては、農林中央金庫その他市銀等に対しまして、財政的に保たない面等につきましてはいろいろお願いをいたしておりまして、金の支払等農民に遅延をいたさない措置は勿論講じたいと考えておりまするが、延納等考えておる次第等もありまして、決して食管資金繰りが楽になるということで売払売却は……勿論三月にも考えていないということを一つ御了承おき願いたいと思います。又統制撤廃の問題はいずれ法案を提出して御審議を仰ぎたいと思いますので、これと切離して一つ法案審議お願いをいたしたい、こういうように実は考えておりまして率直に申上げますと資金も決して楽ではございません。資金を楽にするために売払売却するということではございません。これはむしろ延納すれば収入未済ということになるのでございますが、業者とも関係なく、これは消費者自由選択制に基く合理化一環として徐々にやつて行くべき問題だ、こういうように一つ考え願いたいと思います。  第二点の、米の供出につきまして、匿名供出以外の超過供出について免税措置均衡上やるべきじやないかという御質問趣旨だと思います。これは大蔵、農林両大臣のお話合いで、匿名供出については一つ免税をするという実はお話合いがありました。我々事務当局といたしまして、その範囲内においてどうするかという問題につきまして、いろいろ折衝の結果通牒を出したのでございまして、二十六年の所得といたしましてはこれを考えない。要するに飽くまで農家自家保有米を節米をして出すのだという考えで、二十六年に超過供出がありましても、反当収量をこれによつては上げないということ、或いは二十六年の収入として見ないということははつきりいたしておるのでありまするが、二十七年の米の問題になりますと、まあ来年の二月までの問題になるわけであります。その超過供出が県によりましては二千円ということになるのでありますが、この二千円に、匿名供出以外のものも免税対象にしてはどうか、こういう御議論でございます。今までの通牒は、匿名供出の超過分だけは課税対象外にするということを行政的措置、或いは立法的措置考える、こういうふうな通牒の仕方になつておりまして、片柳さんの今おつしやいましたような問題には実は何ら触れておらないのでありまして、はつきりしておらないのが実は事実であります。我々といだしましては、匿名供出制度というものを正式に本年認めましたのが、二月の二日の規則でございます。石二千円を集荷委託費の中から出すという通牒を出しましたのが、一月の実は二十八日でございます。一月二十八日以前に相当超過供出があつたかどうかということは、まだ食糧庁では、個々の農家がどれほど出しておるかということの実は集計は集まつておりませんので、匿名供出によらない二月二日以前のいわゆる超過供出量がどれくらいあるかということは実は現実的に把握いたしておりません。こういうものが相当わかりました上で、銀行問題等も考慮いたしましてやはり討議を進めたい、こういうふうに実は考えておる次第でございます。  第三点の学童給食の点につきましては、大蔵省から来ておいでになりますのでお話願いまして、私から又述べる点がありましたらお答えを申上げます。
  5. 片柳眞吉

    片柳眞吉君 大蔵省から来ておられますか。
  6. 東條猛猪

    政府委員東條猛猪君) 学校給食の問題でございますが、昭和二十六年度におきましては輸送費加工費、いわばCIF段階以後の経費負担父兄負担しておつたのでありますが、それ以前の原材料等につきましては、一般会計なり、或いは見返資金特別会計なり国庫側負担で、学校給食が行われておりましたことはお話通りであります。昭和二十七度は如何相成つたかという点でございますが、内容が二つに分れるかと存ずるのでありますが、一つは、脱脂粉乳と申しまするか、ミルクと申しまするか、そういうものに関する措置でございます。この措置は、政府といたしましてはいわゆる食生活改善措置一環の問題として、この学校給食に関する問題を考えて参りたいという観点から、このミルクの分につきましては、一つ利子補給を考て見たらどうかということで、九千七百万円余の金額に相成つておりまするが、これを農林省所管に計上いたしておるのであります。従いまして、この実際の運営に当りましては、従来とは父兄負担関係は変つて参りまするが、併し脱脂粉乳の問題につきましては、利子補給の遂によりまして父兄負担相当緩和せられて参るというふうに考えておる次第でございます。それからパン、或いは食管特別会計関係で参りまするならば、御指摘の通りに小麦の払下げの問題になつて参るのでありますが、これにつきましては、従来、御承知のように一般会計負担で処理いたされておつたのでありまするが、昭和二十七年度におきましては、御承知のような財政状況でもございまするし、一般会計におきましてはこの経費負担は見合せるという措置をとりました次第であります。ただ前に申上げましたように、食生活改善という観点乃至学校給食の極めて重要性に鑑みまして、父兄負担を、政府の何らの負担なかりせば生ずるであろうところの負担半額程度にとどめるという措置を、一般会計負担ではございませんが、講じたいということから、いろいろと考究の結果、そういう意味合いにおきまして食管特別会計において措置をいたして見たいということで考慮いたしておるわけであります。御承知通り食管特別会計の計数は、極めて何と申しますか、極めてふところのひどい会計でありまして、金額といたしまして計上ははつきりと予算面には出ておりませんが、この程度のことであるならば、今後の運用によりまして何とか食管特別会計で、右申上げましたように、CIFまでの金額半額程度のものを国庫側におきまして負担をするという措置食管特別会計措置できるのではなかろうか、かように考慮いたしている次第であります。
  7. 片柳眞吉

    片柳眞吉君 大体わかりましたが、なお若干質問いたしたいと思います。第一の問題で、延納については今研究中とのことでありますが、大体延納期間はどの程度期間予定されておりますか。と申しまするのは、私は食管会計資金繰りが、東畑長官の言われたように或る程度苦しいというのは、政府が従来委託加工いたしまして、精粉精麦等をやつておりますが、その製品がなかなか売れないというところから私は資金詰りが来ていると思うのであります。政府の麦が売れないという原因は、更にこれを穿さくいたしますれば、昨年の麦が非常なる豊作でありながら、政府はこれを全部キヤツチしようとしまするので、現に相当量の麦が横流れをしているわけであります。これが高く売れるというような関係で、そういう闇の製品が市場に跋扈いたしておりますことは周知の事実であります。そういうような関係から、政府手持製品が売れないという実ははね返りを受けていると思うのであります。こういうような情勢下業者が原料を買つて製品資金化するには、実は相当期間が要ると思うのであります。そういうような事情を勘案して相当期間をおきませんと、結局業者はその次の買取もでき得ないという問題に発展すると思うのでありますが、どの程度期間考えておりまするか。更に新聞等で書かれておりまするような、すべて銀行保証條件とするものであるかどうか。この点も十分お答えを頂きたいと思うのであります。  それから第二点の、匿名供出以前の超過供出は、これはもう是が非でも一緒の扱いをして参りませんと、これは私は今後の供出にも非常な悪影響を来たすと思うのでございます。更にできますれば、超過供出でない、最後の一割の、胸突き八丁にかかるところの最後の一割の供出につきましても一千円の奨励金が出るわけですが、これは全部免税ということも或いは適当でないかも知れませんが、併し或る程度、やはり税の査定上は、最後の一番苦しい一割を克服して一〇〇%の供出に漕ぎつけるわけでありまするから、これにつきましても私は或る程度の考慮をして欲しいと思いますが、その点を併せてお考えをお聞かせを願いたいと思うのでございます。  それから学校給食の点は、まあ余り詳しくは質問いたしませんが、ただ私は最近の食糧管理特別会計のやり方を見て参りますると、当初の食管会計趣旨を実は少し濫用しているという感じを持つのであります。まあ砂糖統制は四月から外すそうでありますから、この問題は大して問題にするに足らんかと思いますが、本来の会計の本質をやや乱して砂糖買つた、これがインベントリー・フアイナンスで、相当これが資金繰りの窮迫をしている原因にもなつているようであります。従つて学校給食というような一つの別途の政策に関するものを食管会計運営  でやつて行くということは、やや食管会計濫用ではないかと思うのであります。特にこれはどうなるかわかりませんが、一部の声としては、餌の需給調整法案議員提出をする、この場合にも食管会計の機能を利用するというような声を聞くのでありますが、いずれにいたしましても今年は予算が大体きまつておりまするから、或いはその辺の操作にお委せをするほかはないと思いますが、今後の問題としては、他に独立してやるべきものを、食管会計が如何に大きな世帶とは言いながら、これをやはり濫用するきらいがあると思うのであります。そういう意見を申上げまして、更に御答弁を煩わします。
  8. 東畑四郎

    政府委員東畑四郎君) お答え申上げます。第一の延納期間如何、こういう御質問だと思います。まあ食糧庁といだしましては、麦類加工する業界企業形態にいろいろ実はございまして、一律にきめて参りますこともどうかと実は思います。従いまして最高期間といいますと、我々といたしましては、まあ企業として回転ができて満足し得る間ということを実は考えておるのでありますが、まだ最後まで政府としてきまつておりませんので、売払売却がきまる際には、はつきりと申上げたいと思います。そう全部の企業に一律にというわけには参りませんので、企業々々に応じた延納措置を講じたい、こういうふうに実は考えておる次第であります。支払保証等につきましては、やはり銀行支払保証で行くということを考えておる次第であります。  それから第二の御質問でありました胸突き八丁ですか、完遂督励金超過供出でなく、完遂督励金につきましては、勿論これは二十六年の二月末までにきめます更正決定収入には挙げないと思います。二十七年度の所得課税につきまして九〇%から一〇〇%までに出します千円分というものは、今回の免税措置対象外に実はいたしておるわけであります。匿名供出によらない超過供出分につきまして、なお我我といたしましても数字等がかたまりました場合におきまして、均衡問題等もありますので、十分検討して見たい、こういうふうに只今考えております。  食管会計濫用等については、これは生産者消費者のために嚴に愼しむべきことだと私は了解しておるのでありますが、砂糖等につきましては、幸いに来年度特別会計予備費三十億がございますので、これらを一時運用いたすことによつて措置ができるのじやないか、こういうふうに実は考えておる次第であります。
  9. 木村禧八郎

    理事木村禧八郎君) 片柳君よろしうございますか。
  10. 片柳眞吉

    片柳眞吉君 もう結構です。
  11. 小林政夫

    小林政夫君 只今片柳委員の第一点の質問と関連して、延納の場合に銀行保証必要條件とするのかどうかという御答弁がなかつた。それについて是非銀行保証が要るというふうにきめられる予定があるか。又中小企業等協同組合を結成せしめて、麦の共同購入をさせるということでありますが、その場合にそのできた協同組合には一律に延納を認める、十分資金が廻転できるならば延納を認めるということになるのか。或いは協同組合資金を自己調達する場合にはどういう方法で調達するのか。例えば最近商工中金等にひつかけておる米麦協同組合もあるようでありますが、その点についてどういうふうにお考えですか。
  12. 東畑四郎

    政府委員東畑四郎君) 延納の場合における担保といたしまして、銀行支払保証を取りたい、こういうふうに実は考えておるのであります。それから共同購入の場合に、協同組合等ができました場合におきましても、この企業と同じように延納的措置を講じたい、こういうふうに実は考えております。その延納措置をとります場合におきまして、銀行支払保証を要求いたしますことも、只今のところ考えておる次第であります。
  13. 小林政夫

    小林政夫君 その銀行支払保証と言われますが、なかなか支払保証をするくらいなら融資をするというように、多く事業会社で金を借りに行く場合そういうことが言われるのです。銀行方面とはお当りになつておりますか。
  14. 東畑四郎

    政府委員東畑四郎君) 個々の企業でございますのでなかなか面倒な問題と思いますが、やはり政府といたしまして売掛代金というものの延納、と同時にそれの回収ということを考えますと、無担保ではなかなかこれは勿論できないのであります。それを個々の企業でできない場合に何らかそこに協同的な組合等を作りました場合には、よりそういう担保力が持てるのじやないか。支払能力も出るのじやないか、こいうふうに実は考えておるのであります。個々の企業によりましてこれは性質が変つて来るのではないか、こういうふうに実は考えております。
  15. 小林政夫

    小林政夫君 どうもそういう、ただお考えになつておることだけでかなり精麦業者は、その多くは中小企業でありますが、全国的に脅威を感じておるということは事実であつて、いよいよ買取加工に移されるという方針を発表されるならば、それと関連して心配ないという措置を十分講ぜられて、そういう方針を明示されることが然るべきで、今のようなことで大体担保力が出るだろうということでは、実際問題として、現在企業の状態等から考えて非常に私は危ぶんでおる。併しこれ以上やりますと討論的になりますからこれでおきますが、十分にその遺憾なき措置を講ぜられることを要望しておきます。
  16. 東畑四郎

    政府委員東畑四郎君) お答えいたします。売払い加工企業相当の影響があることも重々承知いたしておりまするので、これをいたします場合における延納措置金融措置等につきまして、只今お話申上げましたことを考えておるのであります。個々の費用等につきましては、もう少し精細に検討を加えて見たいというふうに考えております。
  17. 岩間正男

    ○岩間正男君 只今片柳委員の第三点の御質問に関連いたしまして伺いたいと思うのでありますが、只今東條次長の御説明でありますが、いずれはこれはこの問題明らかにしなければならない問題かと思うので伺いたいのですが、こういうような方法で食管特別会計の操作によつて、兒童給食の父兄負担の半額分くらいを負担する、そういう方法についてこれは一応伺つておきたいのであります。なおこれは半額というふうに一応決定されているようでありますが、この後の半額負担にしても非常にこれは父兄の過大な負担になる。この問題については、非常に父兄がこの負担には堪え切れないという声が今至る所に起つておるのです。従つて食管の操作、こういう操作の中で一体もつとこういう父兄の要求に対して応え得るのかどうか。それからそういうものが限度であるのかどうか。こういうような問題につきまして一応我我検討しなければならない。この点を是非明らかにしてもらいたいと思う。  又先ほどから問題があつたのでありますが、食管特別会計濫用の問題、こういう問題と又学童給食というような一つの公的な問題が、今度の特別会計でやるこのやり方についてはどうも何か我々も割切れないように感ずる。いやしくも次の時代を担う子供たちをここで養つて行くのでありますから、これについてもつとやはり明確な一つの国策としての線が出るのが当然じやないかと思うのですが、こういう点についても、非常にやはり父兄の間あたりから、どうもこの問題がプライベートな感じがして明瞭でない、こういうような意見も出ておるのですが、こういう点についても併せて伺いたい。
  18. 東條猛猪

    政府委員東條猛猪君) お答え申上げます。半額を父兄負担をして頂き、残る半額を国庫におきまして負担をいたしますという前提で計算をいたして見ますると、国庫の負担は約二十四億六千万円見当に相成ります。食管特別会計におきまして、適当に措置することを考えて見たい。先ほど申上げたのでありまするが、具体的な方法につきましては、先ほど片柳委員の御質疑に対しまして食管長官からお答えを申上げました通りに、これと直接見合うべき財源は食管特別会計予備費三十億というものが見合いに相成る次第であります。従いまして仰せの通り父兄負担の増加ということももとより考慮いたさなければならない点ではございましようが、右に申上げましたような食管特別会計におきまして、この小麦の売却価格を処理をいたすということに相成りますると、只今の形態といたしましては、右の半額を父兄側におきまして御負担を願うということは止むを得ない点であると考えております。先ほど片柳委員から、食管特別会計の制度本来の趣旨からいつて、多少考慮、反省すべき点がありはしなかろうかという御趣旨のお言葉を頂戴いたしたのでありまするが、まあ私どもといたしましては、食管特別会計が輸入いたしました小麦を国内に売却をいたすその価格の問題でございまするので、片柳委員の御趣旨は誠に御尤もでありまするが、法的に見まして処理できないものでもあるまいと、かような解釈をとつておる次第でありまして、併せて岩間さんにもそういう大体考え方を以ちまして、食管特別会計で処理をいたすということにいたしておりますことを御答弁と併せて申上げておきます。
  19. 荒木正三郎

    荒木正三郎君 ちよつと関連して……。今の学童給食の問題に関連して更にお尋ねをしたいと思うのですが、父兄負担の半額ぐらいを国家が負担をして残りの半分を父兄負担をする、そういうふうにしたいと、こういうまあお話であつたわけなんです。ところが私どもの聞いている範囲では大体従来通り学童給食を実施するということになれば、九十五億円ぐらいの金が要る。これはまあ文部省あたりの説明を聞いておるとそういうふうになつておるのです。そうすると若し全額父兄負担をするということになれば、九十五億ぐらい要るわけなんですが、その半額を国家が負担する、こういうことになれば、今お話なつた二十四億五千万円では少し少いのではないかと、こういうふうに感ずるのですが、この点はどういうふうになつておるかお聞きしたいと思う。
  20. 東條猛猪

    政府委員東條猛猪君) お答え申上げます。荒木委員の御計算の内容をちよつと拝見いたしませんと何ともお答え申上げかねまするが、先ほど申上げました学校給食の中に、ミルクと小麦と両方がまあいわば学校給食の内容になつております、ミルクのほうにつきましては、先ほど申上げましたように九千六百万円の利子補給で以て処理いたしたい。只今申上げました二十四億六千万円という金は、小麦関係の中に入つておる、かように考えておりまするが、或いはそこらあたりの差異ではないか考えまするが、若しいろいろお尋ねの点がございまするならば数字を拝見いたしまして、後刻申上げて見たいと思います。
  21. 荒木正三郎

    荒木正三郎君 私は学校給食として行われているミルクですね、ミルクとそれから小麦を合せたものを基礎として数字を言つておるわけなんです。実際父兄負担になるのは小麦だけでなくて、やはりミルクも一緒に負担になるわけなんです。この負担を合計すれば大体九十五億要る、こういうふうに言つておるわけなんですが、今の説明ミルクを除外して小麦だけの計算ということになれば、その限りにおいては私も数字的には合うわけなんです。  それからこの際お尋ねしておきたいと思うのですが、食管特別会計で二十四億六千万円ぐらいの金を出して行きたい、こういうことなんですが、これの基礎になつておるのは、外国から米を輸入する、その米の輸入数量を若干減して、それを麦に替えて、その麦を学校に配給する、こういうことによつて大体二十四、五億の金を生み出して行けるのじやないかというふうに聞いておるのですが、こういう点はどういうふうになつておるのですか。    〔理事木村禧八郎君退席、理事小林政夫委員長席に着く〕
  22. 東畑四郎

    政府委員東畑四郎君) お答え申上げます。只今大蔵省の主計局次長から申上げましたように、二十五億の金は食管予備費という項がございます。予備費消費者価格を算定いたします場合に除いてございます、消費者負担の計算になつております。その予備費の三十億という財源がございますので、二十五億、二十四億六千万円の金はこのほうから一時替え得るのじやないか、こういうふうに実は考えております、外国食糧購入費等から流用いたすということではございません。
  23. 荒木正三郎

    荒木正三郎君 そうするとですね、食管特別会計から二十五億余りの金を出していわゆるその予備費の中から出して来ることができる、これはまあはつきりしておるわけなんですか。大体出せるだろうというふうな程度のものでありますか、その点をまあはつきりしてもらいたい。私は今日ろくろく聞いておるのですが、この学校給食の二十五億がどうも危いと、こういうふうなことを聞いておりますので、この点をはつきりしてもらいたい。
  24. 東條猛猪

    政府委員東條猛猪君) 昭和二十七年度予算が編成されましたとき、政府といたしまして原案を決定いたしますにつきまして、学校給食の問題も実はいろいろと経緯のあつた問題でありまして、従いまして、先ほど来、用語その他におきましてあいまいな点があつて、そこに多少お叱りを受ける点があつたのかも知れませんが、政府といたしましては出すという方針を考慮したいというふうに考えております。
  25. 岩間正男

    ○岩間正男君 今の問題に関連して……。やはりこの問題は先々へ行つても非常に明瞭にしなければならない問題ですから、大体そういう資料をもらえないですか。検討しようがない、話合いだけでは……。
  26. 東條猛猪

    政府委員東條猛猪君) 資料の内容といたしまして、どういうわけで二十四億六千万円という数字になるかという計算の基礎につきましては、資料といたしまして提出いたします。
  27. 小林政夫

    理事小林政夫君) それでは吉川君。
  28. 吉川末次郎

    ○吉川末次君 先般参議院の院議によりまして靜岡県下の公共事業、電源開発事業及び重要産業の現況をば予算審議に資するために、第二班の視察団として視察に参つたわけであります。視察団の議員は、高良、内村、平岡の各委員及び私の一行でありまして、二月十四日から四日間に亘りまして、靜岡県下の各地を視察して、同月十七日帰京いたしたのであります。その報告は多少時間を要するかと思いますので、この委員会の席上におきましては、口頭を以て御報告を申上げることは若しお許しを願えれば省略をさして頂きまして、速記録に収載して頂くように委員長でお取運びを願えれば大変結構に思うのでありますが、お許しを願いたいと存じます。
  29. 小林政夫

    理事小林政夫君) 只今吉川君より出張報告は文書によつて速記へとどめるということに願いたいということでございますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 小林政夫

    理事小林政夫君) 異議ないと認めます。さよう取運びます。   —————————————
  31. 小林政夫

    理事小林政夫君) それでは政府委員の都合で外国為替管理委員会の大久保君より外為特別会計のことについて説明を聽取いたします。
  32. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) それでは只今から外国為替資金特別会計に関連いたします二十七年度予算の問題につきまして概要を御説明申上げます。二十七年度予算におきましてこの特別会計とも関連いたします点は、一般会計からこの外国為替資金の補足を三百五十億円いたす計画に相成つておりますので、この補足を必要といたします理由並びにこの補足の金額を算出いたしました一般の基礎的な事情について御説明申上げます。  三百五十億円を一般会計から繰入れますのは、專ら今回は国際収支の見通しからいたしましてこれだけの金額が必要であると認めたのでございます。二十六年度の一般会計予算におきましてこの補足額を算出いたしますのに、日本銀行の外国為替貸付制度の中のいわゆる甲種の段階の金額残高が変化いたしますので、その関係を考慮したのでございますが、今回は日銀の甲種貸付制度は従来通りを継続するという前提の下に、又年度中この甲種の貸付残高は大体増減がないものということを前提いたしております。それからなおもう一点、国際通貨基金及び復興開発銀行に加入の関係でございますが、これは私どもの所管ではございませんが、伺いますとまだその時期につきましてはつきりきまつておらないようでございますが、この予算を組みます当時におきましては、これは二十六年度中に加盟があるものと、こういうことを前提にいたしましてこれを彈いた次第であります。それで二十七年度の外国為替資金の円資金の不足は以上申上げました前提によりまして三百五十億円になるのでございます。これは丁度国際収支の面で受取超過を九千七百万ドルと見ましたので、これに合致するわけでございます。国際収支の見通しといたしまして、二十七年度はそれではどういう見通しを持つているか、その資料につきましてはお手許に配付いたしました二十七年度の予算説明と申します冊子を御覧願いたいのでございますが、これの第十頁の所に出資投資、これに外国為替資金補足と題しまして国際収支の見込を掲げてございます。これを御覽願いながらお聞取り願いたいと思います。二十七年度の外貨の受取といたしましては、輸出が十六億一千百万ドル、それから特需でございますが、これを三億三千万ドル、それから貿易外の受取といたしまして四億三千九百万ドル、合計いたしまして、受取の合計が二十三億八千万ドル、こういうふうに予定いたしております。それから一方支払の面におきましては、輸入が二十一億五百万ドル、この中に、これは輸入は一般の普通の輸入のみでございます。前年度にございました援助の輸入は見込んでおりません。二十一億五百万ドルは全部一般輸入と御承知を願いたいのでございます。それから貿易外の支払といたしまして一億七千八百万ドル、支払の合計が二十二億八千三百万ドル、そういうふうに相成ります。それで差引受取超過といたしまして、来年度どういたしましても九千七百万ドル、一億ドル弱の受取超過があるのではなかろうか、そう見たわけでございます。これは全部この受取超過がございますと、外為資金といたしましては外貨の受取に対して一方円の支払をいたすわけでございますので、これに相当いたします円資金はどうしても要るというので、この資金の補填といたしまして、従来の方針を踏襲いたしまして、これを一般会計から出資をするということにいたしましたわけでございます。  それから、只今申上げましたのは資金に対する出資の点でございますが、なおこの特別会計といたしまして歳出及び歳入の予算を御審議つております。これはお手許に差上げました二十七年度特別会計予算という、これの四十一質を御覽願いたいのでございますが、御承知通りこの特別会計におきまして、歳出及び歳入に計上いたしますのは、資金の受払そのものではございませんで、資金の操作によりますいろいろな収入、それからその支払、いろいろな経費その他の支払のみ歳出に掲げる制度になつておるのでございますが、この歳入と歳出の予定額は、前年度に比べますと非常に増加いたしまして、歳入歳出とも来年度は六十一億九百万円に相成つております。前年度に比べまして双方とも四十四億三百万、円の増加に相成つております。で、これの内訳でございますが、歳入といたしましては外国為替等の売買差益、これが一番大きな項目になるわけでございます。で、委員会が外国為替を売買いたしますのにレートに、相場に織込みまして若干の手数料的な収入を取つておりますが、これが売買に伴う差益といたしまして、来年度は四十五億円の収入を見越しております。これは外貨の収支が前年度よりもかなり増加いたしますのと、それから昨年末に、十二月にポンドの買相場を変更いたしまして、一ポンドについて四円九十七銭買相場を引下げましたので、その差益が増加するという点と、それから為替売買の予約の手数料を、最近になりまして若干の収入を上げる措置をとりました。そういう関係で売買差益は前年度が僅か十億弱でございましたのが、来年度は四十五億見当に増加する予定でございます。それから次に歳入といたしまして大きなのは、運用収入でございます。外国為替資金に属しますポンド及びドルの資金は、殆んど大部分貿易の決済資金といたしまして、運転資金といたしまして外国銀行に当座預金をいたしておるのでございますが、そのうち或るものはなお長期預託いたしまして、長期に預金といたしまして縛つても差支ないものがございますので、こういうものを指定預金にしまして、若干の利息収入を上げることにいたしております、その運用による収入、そういう利附の指定預金から上ります収入を主といたしまして、来年度は十四億円上る。本年度は七億程度でございますが、約倍増いたす、そういう見込でおります。それから一方歳出の面でございますが、一番大きなのは国債整理基金特別会計に繰入れます経費と申しますのは、委員会が必要といたします円資金の中で一時借入金によつておるものがございますが、これの利息及び外国為替資金証券を発行いたしますその割引料の支払、これが前年度の予算におきましては僅々七億円程度でございましたが、明年度は相当の借入金乃至融通証券の発行が予想されますのみならず、これをできるだけ市中に消化を図りますために若干の利上げをいたさなければならないかと存じまするので、その支払のために所要する経費を三十一億円程度見込みましたわけでございます。なおこの外国為替資金のいろいろな歳出におきまして、例えば借入金の利息とか、或いはその他の臨時の出資金におきまして、相当年度中変化も予想されますので、相当程度予備費を補充しておきたいという考を以ちまして予備費を二十八億円ばかり計上いたしたわけでございます。これが歳出の主たるものでございまして、その他の経費の歳出は、事務の取扱資金とか或いは委員会の仕事を日銀に殆んど取扱を委託しております関係で、日銀に対する事務委託費といつた経費が若干ございます。  外国為替管理委員会に関連いたしました来年度の予算の関連事項につきまして概略以上御説明申上げた次第でございます。
  33. 小林政夫

    理事小林政夫君) 御質疑はございませんか。
  34. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 国際収支の見通しですが、二十六年度補正予算に織込んだ見通しと、それから今年の一月末ぐらいまでの実績とはどんなふうな開きがあるか、大きな数字だけでいいのですから、ちよつと一月末の数字を一つ、二十六年度のですね。
  35. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 二十六年度の国際収支の見込は、昨年のたしか補正予算の御審議を願いました際に提出いたしました見込、これがこの予算説明の所に書いてございます。これと対応してお開き願いたいのでござ  ’いますが、二十六年の四月から十二月までの実績を申上げますと、十二月末までの実績でございますが、輸出が十億一千万ドル、それから特需は、ここに特需三億ドル、貿易外四億ドルとございますが、これを合計いたしまして七億七千万ドル、合計、受取が十七億九千万ドルと、こういうふうになつております。それから支払は輸入でございますが、これが十二億五千万ドル、それから貿易外の支払が一億五千万ドル、合計いたしまして十四億ドルで、差引、外貨の受取超過が三億八千万ドル、大体これが実績でございます。
  36. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 この貿易外の受取というのは何ですか。賃金収入のようなものですか。主たるものは連合軍に使われておる労務者の賃金といつたようなものですか。主たるものは何ですか、内容は……。
  37. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) これは一般のなには海運収入であるとか、それから外国人の国内における支出でございます。これは一般の外人のほかにここに進駐軍が所要します円の資金、これをドルを会計に渡しまして同時に会計から円を払つておる、そういつたもの、それから例の特別調達庁の関係で、労務費、役務費に当りますものを一部ドル払をやつておりますが、それの収入、そういつたものを含めまして計算しておるわけであります。
  38. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 その中で海運収入なんというのはどれぐらいの比率を占めていますか、貿易外収入の中の海運収入……。
  39. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 運輸関係収入といたしまして、先ほど申上げました四月から十二月までの実績では九百万ドルでございます。
  40. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 そうしますと、この貿易外収入というのは、要するに在留外国軍人或いは観光客、そういうのが主なんですね、これは。それと労賃支払、日本人に対するドル払の労賃。海運収入というものは九百万ドルといつたら殆んど問題にならない……。
  41. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 現状においてはそうです。運輸関係、保險関係、それから貿易関係の受取、こういうものは全体から見ますと少額でございまして、主たるものはやはり外国人の日本における消費、それから連合軍関係の消費、それに関連するドルの取得、そういうものでございます。
  42. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 そこで二十七年度の輸出を十六億ドルというふうに見込んでいるが、最近の輸出の状況は余りよくないし、こういう大きな数字を見込んでおる理由はどうなのですか、何か大きく見積り過ぎておるのじやないかと思うのですが……。
  43. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) どうもこの輸出全体の見積りを的確に只今予想いたしますのは大変むずかしいことなのですが、従来の趨向から見まして、例えば輸出の認証額の統計、或いは輸出信用状の到着の実績から見まして、現在までのところは輸出の増勢がちよつと頓挫しておるような傾向がございませんで、むしろ惰性的にでもやはり伸びるということが見込まれるのでございます。尤もポンドに対する輸出を若干でも調整して行くという措置を始めましたので、これがどれだけ響きますかまだ未定でございますが、そういう面の影響がございますれば、或いはこの輸出がここまで行かないかも知れない、そこのところ何とも申上げにくいのでありますが、従来の実勢その他から見まして、来年度まあ十六億程度のものは国際物価の関係もございますが、見込んでそう過大なものではない、そう考えます。
  44. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 今のポンドの手持が多過ぎてポンド地域への輸出を調整する、つまり抑えるということなのだろうと思うが、例えば最近問題になつている鉄鋼などをポンド地域に出すことを大体抑える方針なんでしよう、どうなんですか、あれは大分問題になつているようだが……。
  45. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) この問題は外為のほうが主管でございませんので、如何とも申上げにくいのでございますが、外為といたしましては或る程度調整の必要を認めておるわけでございます。
  46. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 調整の必要を認めているわけですね。
  47. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 それに関連しまして、今大久保委員お話ですと、外為に関係ないと言いますと、委員長の木内さんはそういうことを主張しておりますが、そういうことはいいのですか、関係なくて。
  48. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) どうも外為が関係ないと申しましたのは、只今波多野委員のお尋ねは、そういつた輸出の調整、抑制は外為の問題かというお尋ねと、まあ了解いたしたのでございますが、これはやはり通商政策の問題でございましようから、それで外為の所管とは申せないと実は申したわけでございます。ところで外為といたしましては、專ら外貨資金の殖え方、これは漸次殖えるのは結構と思いますが、非常に急激な殖え方というものに対して相当関心を払わざるを得ない。これは全体の経済の安定の観点から申しましても問題だろうと思います。同時に遺憾ながら今の状態では日本の対外決済通貨というものはドルのみならずポンドを使用しております。でこの間のコンバーテイブリテイがない現状におきましては、どうしてもこの通貨間の或る程度のバランスを考えなければならん、その調整、これはどうしても必要だということを考えますわけであります。委員長が申しましたのもそういう観点から意見を述べたんだろうと思います。
  49. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 どうも通産省のほうが来ていないと甚だ質問しにくいんですが、ああいうふうに逃げられてしまうとどうにもならないんです。
  50. 小林政夫

    理事小林政夫君) 只今参りますから……催促しております。
  51. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それではあとへその点は延ばしておきましようか。それから支払のほうをちよつと聞いておきたいんですが、一般輸入ですが、二十一億ドルというものを見ておりますが、これもどうですか、少し過大な見積りのような気がするが、やはりその根拠は今までの惰性的にこのくらい増加するというぐらいの根拠なんですか、或いは日本経済自立のためにこれだけはほしいという希望なのか、それとも昨年あたりの趨勢から見てこのぐらいにはなるだろうというのか、どちらなんです。
  52. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 尤もこの見通しも、或る一定の物の面からいたしまして、日本に輸入いたします必要な資材その他を積上作業で以て見まして、なおそれのみならず、従来の実績を加味しまして、比較的客観的にこの程度には達するであろうというふうなわけであります。決して計画だけではないわけでございます。
  53. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 先ほどですね、国際収支の実績のお話がございましたが、できましたらこれを資料としてですね、もう少し貿易外の収支などについても、例えばまあ進駐軍のほうはどのくらい支払いがあるか、或いはガリオアのほうはどのくらい、或いは又運賃収入、それから外資などの投資が多少あるようですが、そういうものを資料として提出して頂けませんですか。
  54. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) それは二十六年度の実績……。
  55. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 ええ、実績及び年度末見込をできましたら……。
  56. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) そうですが。
  57. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 よろしうございますか。
  58. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) それでは後ほど作りましてお配り申上げます。
  59. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 ついでにお伺いしたいのですが、年度末におけるその外貨ポジシヨンはどのくらいになりましようか。一月末の外貨ポジシヨンにつきましては昨日安本のほうから伺つたのですが、年度末ではどのくらいはまあ推定しておられますか。
  60. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) これはあの外貨の計数はここに掲げておりませんが、お手許に差上げました特別会計予算、これに外為会計の年度末におけるバランス・シートを書いております。予定貸借対照表、これが二十七年の三月末現在、これの借方を御覽願いますと、外貨預け金、円にいたしまして二千四十四億ということになつております。でこの内訳でございますが、ドルとポンドを合せまして、合せるとちよつと計算が面倒でございますが、ドルの四億三千八百万ドル、それからポンドをドルにいたしまして一億二千八百万ドル、これはキヤツシユの残高でございますが、なおこの貸借対照表を御覽願いますと、交互計算債権というのがございます、これはちよつとわかりにくい言葉でありますが、交互計算債権二百三十四億、これは借方にございます。それから貸方は交互計算債務五十四億、これはオープンアカウントの受取勘定の残、支払勘定の残、これでございます。これを差引いたしますと受超五千万ドルというものになりますが、ですからこの五千万ドルと只今申上げましたキヤツシユの残高、これを合計いたしまして六億一千七百万ドル、こういうふうな見通しを持つているわけでございます。
  61. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 それは二十七年度ですか。
  62. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 只今のは二十六年度でした。二十七年度におきましては外貨にいたしましてこのオープン・アカウントの支払残を加えまして、合計いたしまして六億六千四百万ドル、大体そのくらいに見ているわけであります。
  63. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 この今の御説明ですと、二十六年度末には六億一千七百万ドルですね、大体それだけの外貨の残高がある。これは最初の二十六年度の予算ですね、予算考えるときどの程度の外貨、ポジシヨンを考えていらつしやるか。
  64. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 先ほど申上げました二十六年度末の数字でございますね。六億千七百万ドル、これが二十六年度の補正予算の際に見込みました数字でございます。
  65. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 そうですね。それで実際には今後の見通し、昨日安本から伺つたところによりますと、一月末の外貨ポジシヨンが、ドルが六億ドル、それからポンドは八千二百万ポンド、オープン・アカウントの受取が一億一千八百万ドルになるわけですね。そうしますと三月末において多少これより殖えて行けば、今御説明なつた補正予算のときに考えた六億一千七百万ドルよりは更に大きくなるはずなのでございまして、その多くなるのはどれくらいなるかということを私知りたいわけなんです。
  66. 石原周夫

    政府委員(石原周夫君) 木村委員のお尋ねの、一体年度末にはどの程度になるかというお話でございますが、最近におきましては月にネツトで五千万か六千万の外貨が蓄積せられております。御承知のように、なかんずくポンドの蓄積が非常に多いというようなことがございまして、これは関係大蔵省外国為替管理委員会、通産省、安定本部というようなところでこれに対しまする対策を逐次やつておるわけであります。従いまして今後年度末までの間におきましてどの程度の蓄積額になるかというようなことにつきましては、そういうような対策がどの程度効果を生ずるかということと関連をいたしますので、我々といたしましては先ほど大久保委員からもお話がありましたように、急速に殖やさないような、いろいろ輸入促進でありますとか或いは金融上のいろいろの対策等をやつておるわけであります。その結果できるだけ今申しましたような、最近月々にドルにいたしまして五千万ドル程度増加をいたしておるのを減らして行きたいということを考えております。その結果どうなるかということは今日ちよつと申上げにくいことと思います。木村委員がおつしやいました先ほどの一月末、先ほど大久保委員が十二月と言つたと思いますが、それに今申しました月別の蓄積額を加えまして或る見通しを立てるということになるのではないかと思います。
  67. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 そうしますと、大体の推定ですが、昨日お尋ねしました一月末の外貨ポジシヨンはドルに直しますと大体九億四百万ドルくらいになる。ポンドをドルに一応換算いたしまして。そうしますと、更にこれから二、三月の外貨蓄積を仮に一億ドルと見て、そういたしますとざつと十億五千万ドルくらいの外貨ポジシヨンになると思うのです。そうしますと二十六年度補正予算のときに考えられた外貨ポジシヨンは、先ほど大久保委員から御説明がありましたように六億一千七百万ドル、これを仮に引きますと四億ドル以上の超過になるわけです。四億ドル以上の超過になりますと、仮に一ドル三百六十円として見ますと一千億円以上の円資金が必要だと思うのです。ところが二十六年度補正予算において考えたインベントリー・フアイナンス、これは二十六年度予算では大体合計八百億ですね。それに平和回復費、あれを使うとか使わないとか言つていて、大体千億、それを使つても更に足りないわけだと思うのです。こんなに外貨ポジシヨンがフエイヴアラブルになつておるのですね。そこで一体インベントリー・フアイナンスのほうはどうなるのか、こんなにたくさん外貨が蓄積される場合に、円資金の調達というのは一体どういうふうにやられるのか、それがどうもわからないのですが、その点円資金との関係はどういうふうになりますか。
  68. 石原周夫

    政府委員(石原周夫君) 只今お答えを申上げましたように、この年度末に従来の外貨蓄積の勢いがどういうふうに相成るかということによることでございまするが、木村委員がおつしやいましたごとく、当初の見込と比べまして相当な大きな食い違いを生ずる危險があることであるかと思います。それに対しましては木村委員御指摘のありましたように、現在まだ国際通貨基金への払込を了しておりませんので、これも若し年度内ということになりますれば、その払込が出るわけであります。併しながらそれを除きましても、現在その差額は借入金に待つておるわけでありまして、借入金は木村委員承知のように一年内に償還をいたすということになつておりますので、取りあえずこの年度の関所は越えることができる。これは限度は御承知だと思いますが、七百億になつておるわけであります。従いましてその限度におきまする借入によりまする調整というものは、この年度を越しますときにおおむね不可避ではないかというふうに考えております。  それでは一体お尋ねのインベントリー・フアイナンスとの関係は一体どうなつておるかということでありますが、先ほど大久保委員からもお話しのございましたように、本年度におきましてはポンドの御承知のような情勢でございまして、相当に受取のほうの面はよろしい。入るほうはなかなかむずかしい。又ドルのほうにおきましても、数字で御覽になるとおわかりになりますが、特需その他の関係相当多かつた、こういうわけであります。これはちよつとノーマルな状態を越ゆる状態でございまして、こういうような状態に対しましては先ほど来申上げましたように、私主務ではないのでありまするが、そういうふうな状況に対しましてどういうふうな対策を打つかということにつきましていろいろな対策を実施し、又これから実施するというようなことによりまして、それらの借入金というものを近いうちに返すというような形に持つて行けると思います。従いましてインベントリー・フアイナンスというような形におきまする、即ちキャピタルを充実するという意味におきましては、大体従来程度考え方でよろしかろう。こういうように考えておるわけであります。
  69. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 どうももう少し数字的に伺いませんと、我々素人考えで、先ほどのように相当四億ドル近い狂いが生じて来まして、そうして二十六年度補正のときに前提となつていた外貨よりもそれだけ多いのですから、インベントリーのほうも殖えなければならないはずだと思うのですよ、それから言えばですね。そこが今のお話しでは殖やさなくてもよろしいということになると思う。併し借入限度というものは一応あるのですから、その借入限度をオーバーするような場合には、これも又この予算総則にありますから、これを越えることができない。といつてインベントリーは予算できまつておる。どうしても更にはかに外貨が溜つて来てしまうというので、一体これをどうするか。どうして一体円フアイナンスをやるかということがわからない。非常に素人考えのあれですが、そこのところを一つ説明願いたいのです、我々素人にわかるように一つ
  70. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 数字によつて概略御説明いたしますと、これも先ほど申しました外貨の受払の実績、十二月までの、これの裏になつております円の実績、十二月末までですが、国際収支の面から受超がございます。先ほど申しました……。でこれで円の所要が千二百六十億円でございます。それから日本銀行の外貨貸付制度の甲種の減少、これが八百八十三億ございまして、円の所要額といたしましては合計二千百四十三億あつたわけでございます。ところでこれを補足いたします方法は、補正予算で以てきまりました一般会計からの繰入れ八百億の中を十二月末までには七百億いたしました。それから借入金は限度一ぱい、即ち七耳億円いたしました。それからなおガリオアの関係で、援助特別会計にこの資金から払いますものが百九十六億あるわけでございますが、これをこの十二月末にはまだ未払で置いております。それから前年度から現金を繰越して持つておりまして、これは前年度末の外為会計の円の現金でございますが、三百十七億持つておりまして、これを合計いたしますと千九百十三億ございまして、それでこの関係におきましては円の不足が二百三十億生ずる関係になります。でこれを調達いたしますのに、外為会計の持つておりますドルの資金を日銀に対してスワツプと申しますか、元売先買いたしまして三百億調達いたしました。ですからこの不足をこの三百億でカバーいたしましたので、十二月末までには七十億の現金を持つておつた。そういう実績になつております。
  71. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 そのスワツプは今度はどういうふうにしてあとそのしりが……。
  72. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) スワツプは外為の持つておりますドルを一時日本銀行売却いたしまして資金を調達するわけでございますが、これは極く一時的な円の調達方法だと私ども了解しております。それで例えばインベントリーがございますればこれで以て返すとか、或いはその他の買為替、一般の売為替がございまして、これが払います場合にこれで以て決済するという一時の橋渡しのつもりでやつております。
  73. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 そうしますとインベントリーがあれば、それであれが決済というわけではないですけれども、一応スワツプが消えるわけですね。そうしますと本年度においてはインベントリーがないわけです。来年三百五十億というものが予定されておりますが、そういう来年度に使うべきインベントリーを担保にするのと同じじやないのですか、このスワツプは……。こういうふうに解釈しては余り曲解になるのですか。
  74. 石原周夫

    政府委員(石原周夫君) 今大久保委員お答えになりましたように、本年度も百億ほど余裕がございますと申しますか、十二月末に繰入れたのが百億、それから先ほど申上げました国際通貨基金の繰入れの残ですが、これは来年の分は引当と申しまするか、先ほど冒頭に大久保委員から御説明がございましたように、来年の分になるわけでございます。従いましてそれらの金額は、一面今大久保委員のおつしやいましたようなスワツプの返還の資金であります。と同時に又将来におきましてはいろいろな対策をやつている、それらの対策の実現によりまして現在或る程度異常なる蓄積と申しますか、ノーマルな状況を超えた蓄積をしておりますにつきましての、これらの現象というようなことによりまして出て参りまする円資金、即ち簡單に申しますれば昨年の上期にありましたような又異常なことに相成つてもなかなか困る、今まで異常に殖えて参りましたものに対しまする若干の調整が行われるということによりまして、円資金が増加いたすというようなところによりましてスワツプの返還をして参るということに相成ると思います。
  75. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 まあ大体わかりました。過程がよくわかりました。これはいいか惡いかわかりませんが、非常に過程はまあはつきりいたしました。  それからもう一つお伺いしたいのですが、来年のインベントリーの問題ですが、これも我々素人考えで情勢も非常に変つてしまつたせいもあるでしようけれども、二十六年度はまあ非常にたくさん、インベントリーが八百億、平和回復費のほうを加えれば千近い、それを二十七年度は二十五億に減るわけですから、そこに非常な変化が来る、勿論これは国際収支のほうの関係でしようけれども、私は大久保委員にお伺いいたしたいのは、そのように非常にインベントリーが激減するかも知れないけれども、これは又日銀借入ということが多くなることを前提としているのかどうか、そういうような三百五十億程度のインベントリーフアイナンスで、まあ短期的なインフレのようになると思うのですけれども、インベントリーを減らして日銀から借りれば、そういう事態は起らないものかどうか、若し起らないならばどういう事情で起こらないか、本年度との比較において説明できましたら御説明願いたいと思います。
  76. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) お説の通り本年度は予想外に外貨蓄積が多かつた。来年度も若し従来の趨勢で行けば、或いはそこまでは参りませんでも、相当程度の外貨の蓄積が行なえるとも限らないと思います。それで又石原次長から申上げましたように、最近いろいろな措置を講じまして、余りにも急激な蓄積の起こらないように調整策をとつてつているわけでございまして、その結果によりましては相当程度の効果を挙げますならば、一方この蓄積が減少し、且つ輸入が促進されますことによつて、外為にそのサイドから円が入つて来る。従つて今年度において必要としましたああいつた巨額のインベントリーは必要ない、そういうふうに思われます。併し何分この日本の施策のみならず、海外の情勢がこの国際収支には非常に響くのでございまして、こちらだけの施策によつてこれを非常に適正にコントロールして行くということはそう容易なことではないのでございますから、場合によりましては一時的にしろ何かの蓄積増加、言い換えれば円資金の不足が起らないとも限らんと思います。で、それをタイド・オーバーいたしますために借入金で以て泳いで行きたいというので、来年度におきましては借入限度の拡張をお願いしておるわけでございますが、従来の実例から申しますと、外為特別会計の借入金は、本年度におきまして殆んど全部国庫余裕金によつて処理されておりましたので、これは私考えますのにそうそのこと自体がインフレ要因とは存じません。来年度におきまして果して外為の借入金を賄うだけの国庫余裕金がそうふんだんにあるかどうか、殊に年度の後半におきましては、少くとも或る程度資金証券の発行によらざるを得ないのではあるまいかということも予想されます。すでに本年度におきましても若干の資金証券を現在は発行しておるわけでございます。この例から見ましても、来年度は相当程度資金証券の発行が必要とされるのではあるまいかと思います。それで先ほど劈頭に私ちよつと申上げましたように、この資金証券を発行いたします際にも、これをいきなり日銀の引受に持つて来まするならば、これは問題もございますので、でき得るならばこれを市中消化を図りたい、で従来の資金証券でございますと、細かいことに相成りますが、割引料は一銭三厘を使つてつたのでございますが、これでは市中消化は困難でございますので、来年度におきましてはまあ平均率を日銀の公定割引歩合の若干上ぐらいに持つて来まして、そうしてこの資金証券の市中消化を考えて行きたい。それのためには先ほど申しましたように、三十一億も利息不払があるについては、一方収入のサイドにおいても相当程度収入を上げて頂かなければならない。そういう問題が派生するわけでございますから、大体そういうふうにいたしまして、仮にインベントリーが総体の何から見まして不足だという感がございましても、すぐ様それによつてインフレに結果するということのないようにまあ施策をして行きたいと、そう存じております。
  77. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 ちよつと借入限度というのはどのくらいまでの拡張を予定されておりますか。
  78. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 来年度は千億を限度にお願いしたいとそう思います。
  79. 小林政夫

    理事小林政夫君) 通商局次長松尾君が来ておりますので、貿易関係について説明を頂きます。なお、外国為替関係の関連質問がありますので残つて頂きたい。
  80. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それではさつきの続きなんですが、ポンド領域へ……。
  81. 小林政夫

    理事小林政夫君) 波多野君、ちよつと申上げますが、先に通商局次長から説明をお聞き願つて、関連して、まあ大久保政府委員はまだおつて何いたしますから……。
  82. 松尾泰一郎

    説明員松尾泰一郎君) 最近の貿易状況について簡單に御報告申上げます。  お手許に資料を差上げてありますが、先ず昨年の輸出入の概況から申上げてみたいと存じますが、お手許にお配りいたしてありますこの表の一ページ目の上の所を御覽願いたいのでありますが、昨年度の一月から十二月まで合計におきまして十四億ドル程度の輸出を見ておるわけであります。この数字はいわゆる為替銀行の認証統計でございますので、税関の船積統計と比べますと若干差があろうかと思いますが、これよりも少し減るかと存じますが、大体大観を御覽願うのにはこのほうが便利かと思つております。そこで年間十四億ドルの輸出ということは昨年度の、昨年と申しますか今年度、この三月までのいわゆる二十六年度の計画と比べてどういうふうな状況になつておるかという点でありますが、二十六年度の輸出計画としまして十三億四千四百万ドルぐらいを見通しておつたわけでございますので、少し食い違うわけでありますが、大体計画通りというか、計画より以上に行つておつたと申上げてよかろうかと思います。大体この毎月の進み工合を見ますと、この一月が一億三千万ドル程度になつております。昨年の十二月が一億五千万ドル、まあ年の終りというのはすべての処理を急ぐ関係で、年度末には多くなつておるのでありますが、これは毎年の例でございますが、大体月別の総額の所を横に御覽願いますればおわかり願えるかと思うのでありますが、一、二、三月ぐらいまでに非常に増加しまして、それから四、五とが一億二千万ドル台、それから六月になりまして又かなり減つておりますが、七月になつて又一億台に上りまして、八月、九月と又一億台を割りましたが、十月以降一億台をずつと維持して、この一月まで来ておるのであります。こういうふうな状況でありまして、現在のベースで進みましてもまあ一億三千万ドル程度、一月は一億三千万ドルでございますので、まあ今後いろいろな措置もとられます関係で、推定は非常に困難でございますが、いわゆる十五、六億程度の輸出ということは、大体現在の輸出状況から見てそうむずかしいことではなかろうというふうに考えております。なおそれを市場別に見ますると、昨年におきましてドルが二二%、スターリングが四四%それからオープン・アカウント地域が三四%でございます。これを二十五年度、いわゆる一昨年と比べてみますと、総額が、年間の総額が八億二千万ドル程度だつたわけでありますが、それがまあ昨年度におきまして七、八割方増加すると共に市場別構成も非常に変化いたしまして、ドル地域は一昨年は四四%を占めておつた、それが昨年は二二%に減つております。それからスターリング地域は一昨年は二八・六%を占めておりましたのが、昨年は四四%、それからオープン・アカウント地域は一昨年が二七・四%、これが昨年は三四%程度、こう変化して参つております。一言に申しますと、全体として昨年度は増加をいたしておるのでありますが、ドル地域への輸出の割合がスターリング地域、オープン・アカウント地域に対する割合と逆になつたような恰好になつておるわけであります。  それからこの輸出の状況を商品別に簡單に見て頂きますと、その下の表で大きな輸出商品別に出しておりますが、そう大した商品構成上の変化はないのでありまして、飽くまで繊維関係が大部分と言いますか、過半を占めておるのでありまして、全体の四七%を繊維関係が占めておるという状況なんでございますが、商品別の概して特徴的な出入りを申しますと、ちよつと表が御覽にくいかと思いますが、達成率の所で御覽願えばわかりますように、達成率のパーセントは九カ月を年間と比べておりまするので、九二%とか八〇%というふうになつておりますが、仮にこの二十六年度計画というのと、それからその一欄前の暦年の合計とを比較願えば大勢がわかるのでありますが、この両方の数字を御覽願つてわかりまするように、概してこの繊維の中でも化学繊維が非常に伸びて参つておるということと、それから下から四、五行の欄にありまする鉄鋼類が非常に伸びておるというのが目立つわけでありまして、あとは若干の異動はありまするが、そう従来と大きな変動はないというふうな状況でございます。  それから次に輸入の状況を御覽願いますが、五枚目に二十六年度輸入実績表というのがございますが、昨年度の輸入実績は一月から十二月までにおきまして約十九億五千万ドルに達しておるわけでありまして、一昨年、即ち、二十五年度の輸入実績九億七千万ドルに比べますと二倍以上に躍進をしておるわけであります。これは輸出のほうもそうでありましたが、終戰後例を見ない躍進振りでございます。なおこの月間の推移を見まするに、一昨年の末以来のいわゆる輸入促進と申しますか、それが現在いろいろな禍根を残した結果になつたわけでありますが、この輸入促進の結果といたしまして、四月頃から非常に輸入が伸びておりまして、大体毎月二億ドル台くらいになつております。四月、五月、六月、七月ともおおむね、二億ドルを突破しまして八月からずつと減つてつておる。十二月には一億四千万ドルという工合に減つておるわけであります。いわゆる一月、二月、三月と殖え、四月から七月までが二億台を維持し、それから八月から又それが減つてつておるというような推移を辿つておるわけであります。これを又輸出と同様にドル地域、それからスターリング地域等、オープン・アカウントの地域に分けて見ますと、この表の作り方がちよつとまずいのでございますが、米国及びその属領、その他の地域というものを合計して頂けば、それがドル地域になるのであります。十一億三千四百万ドルがドル地域から入つたわけであります。ポンド地域からは四億六千万ドル程度、オープン・アカウント地域からは三億四、五千万ドル入つておるわけであります。従いまして市場別の構成を見ますと、大体一昨年度と殆んど変りはないのでありまして、いわゆるドル地域が五七、八%、これは一昨年も昨年も殆んど変りはないのであります。それからスターリング地域、オープン・アカント地域は二、三%の差はございますが、市場別構成におきましては昨年度も輸出のようにドルとポンドの地域が変つたということはなくて、大体一昨年のままの姿を現出しておる。ただ金額は伸びて参つたに過ぎないという状況になつております。次に商品別でありますが、輸入を商品別に金額でこれをお示してあるので甚だおわかりにくいかと思うのでありますが、この一枚あとのその次の表に重要物資輸入実績表というのは、非常におわかりにくい細かい数字で恐縮でありますが、それを御覽願えば二十六年度の計画とそれから昨年度の案績の対比を掲げております。一言に申しまして大体順調に推移して参つております。特に輸入が不振であるというものもそうなかろうかと思いますが、最近の外貨事情からいたしまして、外貨予算の編成等も割にたつぷり予算が編成されております関係上、輸入につきましてはその原料が非常に少いという問題よりも、どちらかというと一昨年以来の輸入過多の現象が、最近になつてストツクが常道化し、軌道に乗つて来たと申上げたほうがいいかと思うのであります。  概観をいたしますと輸出入の状況はその程度でありまして、今の輸出と輸入とによつて御覽を願いますように、ドル関係は輸出が三億ドル弱に対しまして輸入が十一億ドル、それからオープン・アカウント地域につきましては輸入が四億四、五千万ドルに対しまして、輸出のほうが六億二、三千万ドルというような輸出超過を示しておりまして、オープン・アカウント地域も合計いたしまして一億二、三千万ドルの出超に相成つておるような次第でございます。そこでまあ先ほどからもいろいろ御説明になつておりましたような状況が起つてつておるのでありますが、我々といたしましては現在ドル地域から十億ドルなり十一億ドルの輸入が可能でありまするのは、正常輸出は僅か三億ドル、それにいわゆる特需なり或いは特需以外の貿易外収入が非常に多いためにこの十億ドルなり十一億ドルの輸入が可能であつたわけであります。正常な輸出入を比べますと、ドル地域についてはえらい輸入超過に相成つておるわけでありますので、できるだけ正常輸出を伸ばすというためにいろいろの施策をとる、又とらんとしておるような次第でございまして、ドル地域からの輸入も、ポンド対策と併せましてできるだけその他の市場に転換をする、そうして輸入をできるだけ減らすというような方向ヘドル地域については持つて参ろうということで、外貨予算の編成においてもそういう配慮をいたしておるわけでありますし、それからポンド地域につきましては、その輸出超過の結果といたしまして、ポンドはかなり累積いたしておるわけであります。そこで先ず輸入促進ということを第一の課題といたしまして、予算の編成に当りましても先ほど申し述べましたように、できるだけポンド地域からの輸入を殖やすということで予算の編成をし、実施をして参りますと同時に、関係当局にもお願いをしまして、それの実効を期するためのいろいろ金融措置につきましてお願いをしておるような状況であります。最近外貨貸制度の実施を見るに至つたのもその一例でございます。なおその他スターリング地域各国の代表者と話合いまして、できるだけ対日供給を殖やしてもらうような折衝も目下いたしておるような次第でありますが、輸入促進だけによつてなかなかこの辻褄を合せるということがいろいろむずかし点もありまして、或る程度の輸出調整をやらざるを得んのではなかろうかというようなふうに通産省といたしましても考えておつたような次第でございますが、まあでき得べくんば輸出調整というようなものは、産業、経済に及ぼす影響甚だ深刻でございますので、できるだけ避くべきことではありまするが、輸入促進だけによりまして問題の解決をし得ないとするならば、或る程度の輸出調整も又止むを得なかろうかと思つて、通産省としていろいろの案を立てておつたのでありますが、過般大蔵当局或いは外為当局のほうから輸出予約期間の短縮、或いは先物相場についてのスプレツドの拡大というようなことが発表せられたのでありまするが、まあ輸出調整方策としてとられたことでありまして、もつといい方法があるなしは今後の研究に待つといたしまして、現段階といたしましては、そういうふうな方策がとられたような次第であります。なお通産省といたしましても、根本的な輸出調整方策について目下研究を進めておるような次第であります。  次にオープン・アカウント地域でありますが、この地域もスターリング地域と同様な輸出超過の現象が現われているわけであります。これらの地域につきましても先ず輸入を促進をすることが第一の要請でなければならんと思うのであります。そのためには通商協定の改訂、これは目下准行中でございますが、これも無理が非常にたくさんございまして、一概には言えんかと思うのでありますが、通商協定の改訂によりましてできるだけ輸入の促進に努力する。而してなお且つそれでもなおバランスが非常に日本側に有利であるという場合におきましては、ポンド地域と同様な輸出調整を最小限度とる必要があるのではなかろうかと思いまして、これは国別に非常に事情も違いますのでやり方も変つて参りますが、目下研究をいたしておるような次第でございます。  状況を申上げますと大略以上の通りでありますが、あとは質問によりまして補足さして頂きたいと思います。
  83. 小林政夫

    理事小林政夫君) 御質疑ございませんか。
  84. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 今の輸出に関する調整というようなことを言つているが、輸出を抑えようというわけだと思いますが特に問題となつているのは鉄鋼と肥料じやないかと思うのでありますが、それから冷凍まぐろの問題もあると思うが……これは又違つた意味で冷凍まぐろは問題になつておりますが、鉄鋼の輸出を調整、減らして行こう、これは方針としてはきまつたのですか、どうなんですか、通産省の方針としては……
  85. 松尾泰一郎

    説明員松尾泰一郎君) 鉄鋼の全体の輸出としてはなお増加いたす必要はあろうかと思つております。海外の情勢を反映しまして、ドル地域からもかなり輸出注文がたくさん参るようになつておりますが、勿論根本的な価格等の問題もございますが、従つてその鉄鋼全体としましては、生産の上昇に連れましてやはり輸出は多くしなければいかんということは、これはどなたも御異論はなかろうかと思うのでありますが、ただスターリング地域につきましては御存じのような状況でございますので、勿論この鉄鋼のみならず、繊維も同じような状況でございますが、新らしく伸びて来た商品としては鉄鋼等が非常に目立つているような関係でございますので、そうえらく減らすというよりは、或る程度調整を加えざるを得ないのじやないか、このポンド地域等につきましてはそういうふうな考えを持つている次第であります。
  86. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 方針はきまつたかということを伺つているのです。ポンド地域に対する……。
  87. 松尾泰一郎

    説明員松尾泰一郎君) 大体そういう方針でございます。
  88. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 抑える方針ですね、それからもう一つ、肥料の問題がありますがね。最近東南アジア地方に、例えばイタリアの肥料などがどんどん進出して来ておる。日本が肥料の輸出を抑えているために、外貨市場をイタリアの肥料あたりに荒されてしまつているといつたような問題があるようですが、あれはどういう関係なんですか。国内の需給関係と併せて肥料の輸出の問題について。
  89. 松尾泰一郎

    説明員松尾泰一郎君) この東南アジアの要請からいたしまして肥料のやはり需要が非常に増大しておることは事実でございますし、特に又ECAによる東南アジアへのいろいろな援助の中におきましても、買付計画の中でやはり肥料が一番多いわけであります。できればこれらの地域に肥料をできるだけ輸出するということは、それらの地域の要請に応ずるだけでなくて、日本のドル獲得にも資するわけでありまして通商面から見ますと非常に望ましく考えておるわけでありますが、何分国内の需給から見まして、なかなか現地の要望に副い得ないような状況でございます。本肥料年度におきましてもたしか十五万トンほど増産をいたしまして、そのうち十万トン程度は輸出するという目標で進んで参つたのでありますけれども、増産計画必ずしもその案の通りつておらんということでありまして、今日まで硫安につきましてはたしかフイリピンと台湾に一万トンずつ程度しか輸出が許可できなかつたのではないかと思うのでありますが、なお過燐酸石灰等につきましてもいろいろ要望もあるのでありますが、需給関係からして各省との連絡に非常に暇取つておるということはこれはもう事実でございます。そのためにまああれは食糧の何と言いますか、一定の時期がございまするので、余りもたもた言つている聞に時機を逸するというようなこともあつて、そういう時機を逸したと申しますか、まずいことが起きたことも実はあるわけでありますが、この肥料の需給計画は私のほうはこれは專門でございませんので、專門のほうを一遍お呼びを願つてお聞きを願いたいと思いますが、なかなかいろいろむずかしい事情が多々ありまして我々通商面を担当しているほうから申しますと、できるだけ出して頂きたいという要望を出す側になつておるわけでありますが、なかなかその通り聞いてもらえんというような状況で非常に惜しいことだと思いながらも十分な輸出ができんというような状況であります。
  90. 加藤正人

    ○加藤正人君 最近のポンド過剰の対策としていろいろ昨今新聞上に報道されておるような対策が行われんとしておるのでありますが、昨今の新聞に書いてある対策は、主に大蔵省方面の立案にかかるものらしいのでありまして、全く暫定的の措置であるというようなことが言われておるのであります。これはできるだけ我々といたしましては、通産省がこの方面については常にほかの官庁よりも主務官庁であるために、貿易などの点については、それが商社に対する影響であるとか、将来の市場に対するいろいろな影響というようなものを勘案する資料もあり、そういう点もあるように考えております。あれはこの二、三日の間の新聞に報道せられておる通りに行われるのでありましようか、その点をお聞きしたい。
  91. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) お答え申上げます。先日政府から発表しましたポンド域に対する輸出の調整並びにポンド域からの輸入の促進に関する一連の措置でございますが、その中で輸入の促進といたしましては、あの当時発表しましたように、新たに日本銀行の外貨貸付制度を実施いたしまして、これは特にボンド域からの輸入で、一般の融資斡旋その他によつては十分な金融のつけにくいというものを補います措置といたしまして実施することに相成りまして、すでに日銀のほうではその措置の大綱を只今急速に作つておる模様に聞いております。ですから近いうちに実施になると、そう御了解願いたいと思います。  それから一方輸出の調整措置と申しますか、その中で外国為替管理委員会がいたしました措置といたしまして、ポンド域に対する輸出予約の期間の短縮でございます。それからもう一つ輸出入の直物と先物との聞の開きを新たに設けました措置、これはこの月曜日からすでに実施いたしております。
  92. 加藤正人

    ○加藤正人君 今お話になりました予約期間の短縮或いは信用状が返されて来なければ為替の要求はできんとか、為替の直物と先物の相場拡大とかいろいろなことが報道されておりますが、これは直ちに日本の輸出貿易に非常な影響を来すものと私は思うのであります。特に昨今の金融問題をめぐつての商社の今非常に困難な状態にある場合に、更にこういうような政策が用いられるということは、これは大変なことでなかろうかと思うのであります。これにはいろいろの手心と申しますか、実施につきましても、やり方が悪影響を及ぼさんような、成るべく程度にやつて頂けるというような方法を私が申上げるまでもなく、御如才なくお考えであろうと思うのでありますが、これに関連しまして業者間では非常なシヨツクを受けまして、今非常に心配しておるのでありますが、一日も早くはつきりとした、而も又或る程度の彼らに安心を与え得るような方策として、改めて御発表を願いたいと思うのであります。とにかくこういうポンド過剰というようなことのために、これが対策のために、我が国の大体の主なる商品がその輸出先がポンド地域であり、原料の輸入がドル地域であるということは、これは日本貿易の宿命である。そういう永年の間の習慣と申しますか、実際の問題がかような対策のために一概にこれを変更されるものではないのでありまして、この間には非常に予期せざる種々な損害を及ぼすということが考えられるんです。なおこれと同時にドル・ドライブを一層推進するというお話でありますが、そういうような器用なことが簡單にできるかどうか、この点についても御意見を承わりたいと思うのでありますが、然らば如何なる商品をどこの市場に何ほどの数量を輸出する目算が正確にあるかというような点について一応御答弁を願いたいと思います。
  93. 松尾泰一郎

    説明員松尾泰一郎君) 我々ごとき事務当局お答え申上げるのにはちよつと問題がむずかし過ぎると思いますが、先ほど大久保委員から御説明のありましたこの措置につきましても、今後できるだけ運用面におきまして余り無理のないようなお願いを通産省としてはいたしたいと思つております。正直なところ非常に急がれた結果といたしまして、やや矛盾のところも大分あるように通産省としては思つておるわけであります。逆にドル・ドライブの必要を認めながら、ドル向けの輸出についても悪影響のあるような場面もございますし、ポンド地域からの輸入促進と言いながら、輸入についてやや阻害的な面も出て来るというようなことで、やや手続上まずい面もあるように思いまするが、それらの点につきましてはできるだけ御訂正を願うなり、或いは根本問題としましては、運用上におきましてできるだけ無理のないような運用を願いたいというふうにまあ思つて連絡をいたしておるような次第であります。これはまあ意見の相違になるかも知れんのでありますが、輸出の調整をやる必要ありや否やという根本問題があろうかと思うのでありますが、通産省といたしましても、今日のあのポンドの状況から覚まして、調整の必要はやはりこれは認めざるを得んのじやないだろうか。先ほど加藤さんからお話のありました日本の宿命というもの、昔はドルとポンドの自由交換制があつたと、今はないと、そういつたような時代の変化もあるし、確かに日本の貿易構造といたしましては、スターリング地域への輸出超過になるという宿命はあるんですが、宿命だからといつて放任して置けないような状況だといたしますれば、できるだけそこに工夫をし、細工をいたさなければいかん。輸入もできるだけ努力するが、或る程度の輸出、調整ということも止むを得なかろうというふうに、我々通産省の事務当局としては考えるのでありますが、ただそのやり方につきましては、何分産業に響くところが大きいのでありますので、余り急激に行かないような、と言いますか、なだらかな影響と言いますか、そういうふうな配慮をいたす必要があるんじやないだろうか。信用状が来なければ輸出契約を認めんといつて……これはたしかに理論的には筋は通つておるんでありますが、私少くとも今日の現状から行きますと少し無理なような気がいたすんであります。ああいうような為替面、金融面の統制も必要かも知れんのでありますが、まあ直接統制といいますか、或いは計画輸出といいますか、大体輸出目標というものをきめてそれに合したような輸出をして頂くというほう」が、影響の程度もなだらかに行くのではなかろうかというふうに通産省事務当局としては考えておるわけでありまして、目下そういう線に沿いまして研究をしております。近く成案を見ることだと思つております。なおドル・ドライブのほうでありますが、これもポンド地域への輸出を抑えたから直ぐドル地域に振向けるという、そういう簡單なものでなかろうということは、これは重々承知をいたしておるわけでありますが、これはドル地域と日本の宿命的な関係かとも思いますけれども、輸入超過ということが従来の行き方だつたわけであります。従つて一挙に関係均衡せしめるとか、或いは逆転せしめるということは不可能でありますが、まあ毎年五千万ドルでも或いは一億ドルでも輸出がより多くドル地域に向くように努力はいたして行かなければいかんのじやないかということで近く御審議を願うかと思いますが、輸出保險制度に現行の保險制度に新らしい種類の保險を追加いたしまして、そういうドル・ドライブの一環にしようというふうに進んでおります。なおドル地域に輸出した人には、現在のところスターリング地域に輸出した人よりもより多くの輸出振興外貨が与えられておるのでありますが、それをもつと拡張したような、いわば輸出入のリンク制と申すか、そういうふうな構想、要するにドル向け輸出をした人につきましてはもつと大幅な輸入権を認めて行く、それによつて輸出を振興する。こういうふうなことにつきましても事務当局としては研究いたしておるような次第であります。
  94. 加藤正人

    ○加藤正人君 随分無理があるようでありますが、主としてポンド地域向けの輸出の主なる部分を占めておりますこの綿製品、これは大半六カ月以上先物の契約をするようなわけでありますが、これが信用状が到着して為替の予約ができても、その先物は予約期間が切れて、勢い為替レートの改訂というようなことがあつた場合に、その危險は全部業者が背負わされてしまう。これは今度の案などを見ますと、そのポンド貨の切下げということはないと英国も言い、日本政府もないと言われておりますが、そう言いながらもやはり肚では心配しておる。その措置が今日現われておる。それは成るほど八千五百万ポンドもあればそういうことに無関心でおられるはずはないのでありまして、その対策の犠牲が全部その業者に転嫁されておるようなところにも面白くないと感ずるところがあるのであります。そもそもかよう事情になつたということもいろいろな事情ももとよりあるでありましようが、日英支払協定においてドル・クローズを廃止した、こういうようなことがその主なる原因一つであろうと思うのでありますが、これらは全く政府の責任である。私はこの際伺つておきたいのは、外為のほうでは来たる三月の改訂期を待たず早速英国と支払協定をやり直すというような御計画がありますか、この際承わつておきたいと思います。
  95. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) お答え申上げます。外為が最近いたしました措置につきまして御意見承わりましたのでございますが、今度の措置はすでに御承知通り、現在すでにポンド域に対する輸出が、これは物にもよりますけれども、相当の物は非常に長期に契約されているわけなんですが、これをそう先物を契約しないで、先ず三カ月程度のところでやつたらどうかという措置でございまするので、自然その業界のかたがたには或る程度の影響はまあ止むを得ないのではないか、そう存じます。こういうボンドの蓄積の状況から見まして何らかの輸入促進のみならず、輸出の面におきましても何らかの調整措置が必要であるということはほぼ御意見が一致したところだろうと思います。まあその方法につきまして他に直接的な輸出のクォーター制とか、何かの為替管理の規定の枠内におきまして物による調整考えられるわけでございますが、その方法以外になお予約の制度を以て規正して行くということも或る程度調整するのに有効な措置ではないかという考えからやつたわけでございます。すでに御承知通りポンド域の物価は相当インフレートしておりますので、この地域に対して日本の輸出品は相当程度容易に輸出が可能である。すでにドル・クローズが撤廃されました暁、このポンド域における輸入規正がそう行われませんならば、日本の輸出は相当程度出るわけでございます。又一方輸入におきましては非常にポンド域の物価はドル地域の物価に比べまして割高でございまするので非常に輸入がしにくい、殊に先行き若しポンドの切下げ、その他の危惧いたしまするならば、これは私どもはそういう危惧は只今のところ恐らく必要のない懸念だろうと思いますが、そういうふうな危惧な業界の人が持つているとすれば、この輸入は非常に上にくいわけであります。若しこれを輸入いたしまするならば、勢い価格を通じまして只今のレートを二ドル八十のベーシスできめられている以上は、どうしても輸入価格を通じて日本の内地の物価にも反映して来るわけでありますのでそういう観点から見ましても、経済の総体的な安定ということから或る程度の規正は止むを得んのではないか、それにはこういう状況の下に余り先物まで契約しないでおかれたらどうかという措置を実はとつたわけでございます。そういう点でかなり輸出業界に対して反響があることは私ども存じておつたわけでございます。これはまあ方法がよかつたか悪かつたかは私どもはつきりは申せませんが、そういう考えの下に措置を実施いたしたわけでございます。併しながらこの措置は発表のときにも申上げましたように、輸出信用状の有効期限は三カ月とするということを標準決済方法にきめまして、その標準決済外のもの、例えばそのL・Cの期限が四カ月というものでありますと、これは標準外の決済方法といたしまして、通産省の承認を経て物によつては許すわけでございます。その通産省が承認いたしまするには、今の規定によりまして外為が同意を与えるという仕組になつております。標準外決済としてそういう取引決済を認めないという趣旨では決してないのでありまして、ただそれが標準外の決済として一つの審査のスクリーンを経るということにとどまるわけでございます。それからそのL・Cの期限だけ外為のほうでは予約に応じましようということをきめておるのでございまして、三カ月の期限のものが若し四カ月ということに仮になりますれば、その四カ月までは予約に応ずるわけでございます。それからなお物によりまして、これは取引の実際上どうしてもL・Cの到達が遅れる、併し確定契約はできているので、予約がなければ商売上非常に支障を来たす、そういうものにつきましては、これは特段の特別の理由のあるものについては予約に応ずるという  ことを認めておるわけでございます。そういう点におきまして只今措置をその効果を挙げることは、私どもどうしても期待しなければならぬと思います。実際のビジネスが円滑に且つ合理的に動きますように、実際の運用につきましては只今松尾次長からも申されましたように遺憾のないようにやつて行きたい、そういうふうに考えておる次第でございます。この点御了承を願いたいと思います。
  96. 加藤正人

    ○加藤正人君 今例外の特別の措置をとられるというお話でありましたが、さようなことは当然のことであろうと思うのであります。それから六カ月を三カ月に成るべく長期のものを売らぬでもいいじやないかと言いますが、そこが大変危險なのです。商機というようなものはなかなか、今は買気あるけれども今は売らないのだ、こつちの売ることの都合のよい時期になつたら買えと言つてもなかなか世界の市場はだめだ。なお日本が世界の市場を独占しているならいざ知らず。ランカシアのような競争者もあるのだから、不用意な措置をとつた場合には長年の市場を喪失するというような危險がある。我々が一市場を開拓するにも数年間人を派遣して、孜々営々として漸くこの市場に馴染みをつけたというような努力の結晶が今日の市場になつておるのであります。何も六カ月も売らんでもいいじやないか、三カ月くらいでやめたほうがいいじやないかということには簡單には言い切れないと私は思う。なお日英通商協定会議においてやる考えはないかということについては御答弁がなかつたのでありますが、これは私の質問が或いは無理であつたかも知れませんが、要するに我々として覚悟しておかなければならぬことは、なおこの措置、かようなドル・クローズ廃止であるとか或いはガツト加入について反対をされる。或いはコンゴー盆地の権益を放棄せしめられるというようなことは、もう計画的に我々も運命として甘受させられたような結果になつておるのであります。これは平和條約が和解と信頼の條約であると申しながら、その裏にはかようなことが伏在しておるということがこれからだんだんわかつて来るように私は思うのでありまして、政府当局といたされましては、かような点について、できるだけ十分御警戒下さいまして、我々の長年開拓した市場をむざむざと喪失するようなことのないように十分な御注意をお願いしたいと思うのであります。
  97. 小林政夫

    理事小林政夫君) 中山委員の発言は加藤委員の発言に関連いたしますか。
  98. 中山福藏

    ○中山福藏君 関連いたします。只今加藤委員の御質問、誠に私は重大な問題だと思う。殊に大半を占めておりまする、この貿易のいわゆる綿製品関係でございます。大蔵省と通産省のまちまちの意見、或る部分において食い違つておるような意見をしばしば新聞に発表されるということは、業者としても非常な御迷惑だろうと私考えておるのであります。従つて加藤委員の御質問に対しては、大蔵省と通産省と御相談なすつて、もう一遍統一した、筋の通つた満足の行くような御答弁一つこの次の予算委員会においてやつてもらいたい、私はかようにお願いするわけなのでありまして、余りに大きな問題だと思う。輸出貿易品の大牛を占めておる大きな問題であります。それで業者が非常に只今困り抜いておる。私は大阪において実際それを見ております。どうか一つ委員長においてそういうふうに御取計らいを願いたい。
  99. 小林政夫

    理事小林政夫君) 高良委員の発言は加藤委員の発言に関連しますか。
  100. 高良とみ

    高良とみ君 関連します。更に先ほどお話のあつたドル地域の輸出促進につきましても、すでにアメリカの国会におきましては、日本からの輸出等に関しては二、三の品目について、特にまぐろの問題乃至は瀬戸物の輸出組合等の結成についてヒアリングが過去何年か行われて来ておるのでございます。そういうこともございますので、若し理事会等において許されますならば、日本のドル地域及びスターリング地域に関する輸出関係の方面のかたがたを呼ばれまして公聽会を開いて頂きましたならば、ただに繊維方面のみでなく、その他の雑貨乃至は諸物貨につきまして適当な輸出方策を我々は伺いたいと思うのであります。  最近東南アジア地区におきましては相当日本品のダンピングがあり、価格を割つても随分小型の機械等が出ておりまするために、日本と商売すれば損をすると、そういうふうな忌避的な空気が多いということは海外通信等にも現われておるところであります。只今通産省と大蔵省お話を伺いましたが、貿易問題に関する政府の施策について、私ども誠に釈然としないものがあるのでありまして、そういうことを一つお取上げになることを議事進行の上に希望いたします。
  101. 小林政夫

    理事小林政夫君) 高良委員の発言については追つて理事会で検討いたしまして相談をいたします。  中山委員の発言は、委員長も御尤もと思いますので、明日通産大臣、大蔵大臣、外国為替管理委員長、三人の出席を求めて、加藤委員より改めて御質疑を願うことにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  102. 中山福藏

    ○中山福藏君 もう一つお頼みがあるのです。それは貿易表ですが、輸出入表の一月分のを一つ明日でも頂きたいと思います。これは去年の十二月までのは示してあるようであります。それで賠償問題が云々されるようになつてからどういうふうな変動を来したかということを一遍見てみたいと思います。それには一月のが是非必要だと思います。  それから一つ通産省のほうにお尋ねしておきますが、オープン・アカウント地域の輸出入の指数というものは、これはドル地域とスターリング地域或いはポンド地域の指数と重複しておるようなところはありませんか。そこを一つお確かめしておきたいと思います。
  103. 松尾泰一郎

    説明員松尾泰一郎君) 重複はいたしておらんつもりでございますが、先ほどお配りした資料が、実は輸入のほうにおきまして少しタイプの間違いがあるのじやないかと、ちよつとここで発見をしたのでありますが、いずれあとで訂正をさして頂こうかと思います。その他地域の加え方が少し間違つておるのじやないかという感じがちよつといたしますので、分け方といたしましては大体ドル地域、それからスターリング地域、オープン・アカウント地域、三地域に分けて処理いたしておりますが、重複はいたしておりませんつもりでございます。
  104. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 今数字の問題が出たから私も一つ聞いておきたいが、先ほど外国為替管理委員会のほうから説明された昨年十二月末までの数字、あれによると輸出が十億一千万ドル、輸入が十二億五千万ドルというふうであつたのですが、今通産省の数字を見ておると、輸出は七月から十二月までで十億ドル、輸入は七月から十二月までで十六億ドルというふうな数字のようですが、どちらがどういうことなんですか、大分開きがあるようだから……。
  105. 大久保太三郎

    政府委員大久保太三郎君) 外為のほうで先ほど申上げました輸出入の統計は、外国為替の受払等、つまり買取報告を銀行から取りましたのと、それからそういつた銀行の取引によりましての面から見た統計でございます。こちらのほうはお尋ねの輸出の変動統計といいますか、これは輸出をいたします際に為替銀行で以つて輸出の認証をいたしますその数字を通産省でまとめたものであります。この間にはかなり時期的なずれが、認証統計のほうが早い、昔の傾向を示しておるわけであります。相当の食い違いがあると思います。
  106. 小林政夫

    理事小林政夫君) ほかに御質疑ございませんか。
  107. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 先ほどお話が出たまぐろの罐詰の問題、これは重要な問題ですから、この経過も一応次の機会に説明を聞きたいのです。
  108. 小林政夫

    理事小林政夫君) それでは日程によりますと運輸関係説明を聞くことになつておりますが、衆議院の予算委員会とかち合いまして政府委員が参つておりません。暫らく時間がかかると思いますので、本日は時間も大分経過いたしましたからこれで散会いたしたいと思います。    午後四時三十九分散会