○
カニエ邦彦君
只今議題となりました
地域給に関する
請願陳情六十九件、新
恩給法制定に関する
請願陳情十二件、
寒冷地手当に関する
請願四件、及び
石炭手当に関する
請願一件、並びに
給與準則に関する
陳情一件に関しまして、
人事委員会における
審議の
経過並びに結果を御
報告申上げます。
先ず
地域給に関する
請願六十三件、
陳情六件についてでありますが、これらの
請願陳情は、それぞれの都道府県及び
市町村における物価の
実情その他の
特殊事情から、
現行支給割合を引上げ又は新たに指定されたいとの要望をその主なる
内容とするものであります。今回審査いたしましたこれらの
請願陳情のうち、その一部には、先に二月十二日附提出せられた人事院の勧告により、その願意が認められておるものもありますが、なお支給
地区分の
改正に関し、
法律改正の
審議過程にある現在、同
法律の立案
審議に当りて、でき得る限り正確な結論を以て、当該地方の要望を十分考慮しつつ再
検討することが妥当であるとする意味において、その願意を
採択すべきものと認め、これらの
請願陳情の趣旨要望についても、
政府をして十分研究
検討せしめ、爾後の所要
措置を講ぜしめる必要があるものと認めまして、これを議院の
会議に付し、
内閣に送付すべきものと決定いたしました次第であります。
次に新
恩給法制定に関する
請願十件、
陳情二件についてでありますが、その主なる趣旨とするところは、
恩給受給者の生活を擁護すると共に、現職公務員をしてその職務に專念せしむるため、人事院は、国家公務員法第百八條の
規定により、成るべく速かに
恩給制度に関して研究を行い、その成果を
国会及び
内閣に提出しなければならないことにな
つており、これに基き新らしい
法律が早急に制定されることが要望されておるのでありますが、これが速かに制定されないために、現
職員並びに退職公務員に與える精神的、経済的影響が非常に大きいので、民主的な新
恩給法を速かに制定されたいとの
請願でありまして、本
委員会は、今後
本件の法制化に当り、これらの趣旨、要望を重んずると共に、
本件を深く
検討することとし、又、速かに
政府をして、十分研究の上、所要の
措置をとらしむることが必要であると認め、これを議院の
会議に付し、
内閣に送付すべきものと決定した次第であります。
次に
寒冷地手当に関する
請願四件についてでありますが、その主なる趣旨とするところは、それぞれの
市町村の地理的気象
状況より
実情に即した級地として指定し、
現行支給割合を引上げ、又は新たに指定されたいとの要望でありまして、本
委員会におきましては、でき得る限り正確な結論を以て、当該地方の要望を十分考慮しつつ再
検討することが妥当であるという意味において、その願意を
採択すべきものと認めました。これら
請願の趣旨、要望についても、
政府をして十分研究
検討せしめ、爾後の所要
措置を講ぜしむる必要があるものと認めまして、これを議院の
会議に付し、
内閣に送付すべきものと決定いたした次第であります。
次に
教育公務員給與準則に関する
陳情一件でありますが、その願意とするところは、
給與準則を立案するに際しまして、小学校、中学校、高等学校の学校差、職域別による差別待遇が
本案に取入れられる場合は、新学制に盛られた精神を害する結果となるから、公正なる
立場から
本案を
審議せられたいとの趣旨でありまして、この
陳情の願意につきましても、本
委員会において妥当であることを認め、
政府をして積極的に研究せしめ、所要の
措置をとらしめる必要があるものと認め、これを議院の
会議に付し、
内閣に送付すべきものと決定いたした次第であります。
最後に、
請願第六百九号は、
北海道公務員に
石炭手当追加支給に関する件でありまして、
本件に関しても、
関係政府委員に
質疑を行い、審査を行いました結果、
法律に定められた
石炭三トン分を確保し得るよう
石炭手当の追加支給を要望する願意は妥当なものと認められますので、
採択して、議院の
会議に付し、
内閣に送付すべきものと決定いたしました次第であります。
以上御
報告申上げます。