○相馬助治君 私はこの問題に対して財政措置が非常に大切だと思
つて、大蔵大臣の出席を要求してお
つたのでありますが、
只今主計局次長が見えられたというので、特に具体的な問題について主計局のほうにお伺いしたいと存じます。その前に
発議者に二点伺
つてからやりたいと思いますが、先ず第一点はですね。今問題にな
つておるのは
大学を開くか開かないかである。而も
計画を見ると、本年度からもう
生徒を
募集して
学校を始めようとするにもかかわらず、四月十六日に衆議院に
提案されております。
従つてこれから両院を通過するのを常識的に数えて見ましても、相当の日時を要することは、これはおのずから明らかでございます。而も又議会においてこの問題が議論が紛糾して、妙な時期にこの法案が成立したということに相成りますと、本年度の学生
募集その他について多大の支障を来たすことも、これ又明白な
実情であろうと思うのであります。そこで私は
発議者に伺
つておきたいのはですね。四月の十六日にいわば普通の
学校が、常識的に、新学期が開始されてからこの法案を提出した前後の
事情並びにこれによ
つて学校側が事実
学校を開設する場合に起きるであろうと思われる支障があるかないか、なければそれでいいです。あるとすればこういうことが予想されるという一点を伺いたい。実はこの議案の主体とな
つておりますものは
国立学校をどうするかという問題です。御案内のように、
教育というものは一連の系統を持つものでありまするとともに、横に又
一つの
関連性を持
つておるものでございます。而もこれが
国立学校の問題であ
つて、地方における、即ちこの場合は
神戸市ですが、
神戸市が財政負担を予想されております場合には、仮にこの法案が成立いたした場合には、補正
予算は地方議会は通さなければならないという問題が起きて参ります。これは
平島議員の御
説明によ
つて、補正
予算は成立し得る十分なる
見通しがあるということでその点は了解しておりまするが、国費におきましても、本年度は暫定的に予備費というようなものを使
つてやらなければならないというような問題がここに生じて参るわけです。従いまして立地
條件その他の
事情を勘案されて、
平島さんほか何人かのかたが本問題を発議された努力に対しては深甚なる敬意を表しまするとともに、真実にこの努力を実を結ばしめるためには、又立法府にあるものとしての筋を通すためには、
政府提案にすべきではなか
つたか。勿論議員提出の
法律案というものの価値を私は云々しているんじやなくて、この議案が内容としている筋から
考えれば、当然
政府提案にすべきではなか
つたか。そうでないが故に、今日
船員局長並びに
大学の学術
局長が来て、見るも無残な、お気の毒に堪えないような
答弁をせざるを得ない。(笑声)これは私は全く御同情に堪えない。(「同感」と呼ぶ者あり)そういうふうな
立場から当然これは
政府提案であるべき筋のものでなか
つたか。こういうことを
考えるのでありまして、これに対しまして本員をして満足せしめる明快率直なる御
答弁をお願いいたします。
それから私はずつと続いて
質問だけや
つておきます。主計局にお尋ねいたします。
只今議案とな
つておりまする問題は、
神戸に
大学を作るというのであ
つて、作るとするならば、直ちに以てこれに対する
予算措置が行われなくちやならない。その
予算措置の内容は何であるかということを
質問したに対しまして、
文部省側より
説明がなされております。
従つてこの
予算措置に対して、大蔵省としては
文部省側とどのような経緯をと
つて、どのような話が具体的に妥結されているのかということをお尋ねするのが第一点。
それから第二点は、
神戸市が実に莫大なる地方財政の支出を見込まなければならない。
従つて私私見を以ていたしまするならば、当然起債その他を
考えて
政府に協力を求めて参るのではないかと思う。
従つてこの場合において、大蔵省の資金運用部等の金を廻して起債の求めに応じなければならない実態が予想されるのでありまするが、これら地方債の問題について何か具体的に、この場合は
神戸市です。兵庫県の一部を含めての
神戸市ですが、この地方公共団体と直接の
お話合があ
つたかどうか。勿論主計局自身が自発的に話をすべき性質のものではなくて、向う様からそういう相談がございましたかと、こういうことを聞くのでありまして、それは具体的になければないで問題は片付くのでありますが、あ
つたとするならば、それはどのような枠で考慮されているかという問題であります。即ち
学校設備に関しましては、六三制の
設備費でも、実に大蔵当局は起債の枠をくれることについけちけちしている。私の俗語を以てすればけちけちしている。吝薔であるという意味です。(笑声)そういう
立場において、この
大学に対していわゆる起債というような問題についてどんなふうに基本的に
考えておるのかということなんです。これを承わ
つておきたいと存じます。
それから第三点は、この
大学が必要であるか不必要であるかという議論の焦点をなすものは、日本の
造船計画というものが今日構想されている
通りに進むか進まないかという一点にかか
つて参ります。
発議者の
説明によりますれば、現に
運輸省が
考えておるところの
造船計画が予定
通り進行するという建前に立
つて考えられておるのでありまするが、この
発議者の
考えている
通りの
造船計画というものが財政負担の面からいたしまして、即ち大蔵省の見解からいたしまして、自信のあるものであるかどうか、これらに対しまして、
一つ明快なる御
答弁を煩わしたいと存じます。