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説明員(櫻井志郎君) 二十四日の朝午前九時に決壊したのでありますが、当日私が東北方面に出張していておりませなんだ
関係上、係員が二名現地に急行いたしまして、その後急遽帰
つて参りましてから、政務次官のお供をいたしまして、二十七日現地に参
つたわけであります。その
状況を簡単に御報告申上げます。
長良川堤防の決壊は、昭和二十五
年度農林省施工の勘定事業であります長良川国営
農業水利改良事業の取入口から決壊いたしております。この事業は、昭和二十二
年度農地開発営団の事業として
農林省の認可を受けた仕事でありますが、
農地開発営団が閉鎖機関となりましたので、そのまま
農林省に引継ぎまして、
農林省の国営事業ということで仕事を継続して、今申上げましたように、二十五
年度完了、こういう仕事にな
つております。この決壊した当日の水位は、長良川のその地点におきます
計画洪水位よりも約一メートル五十センチ
程度低い水位でありましたにかかわりませず決壊した、こういうことうありまして、
農林省の
関係者といたしまして、誠に遺憾に堪えないことであります。決壊の
原因につきましては、今後なお建設、
農林等で合同
調査をしたいと思
つておりますが、参りました当時は漸く仮締め切りができました
程度でありまして、まだ決壊口ば非常に深い冠水
状態にありますので、現地
調査等は非常に困難であります。今その手配をいたしておりますが、なお私
どものほうからも昨晩三者を現地に派遣いたしております。決壊しました
関係からいたしまして、高須、輪中のニヵ村を除きまして、その他の村全体に浸水いたしまして、約二日後の二十六日の午前十一時に最下流の西江村の方面にその水が到達している、こういう
状態でありまして、殆んど高須、輪中の二ヵ村を除きました全地域に対しまして非常に冠水
被害を及ぼしている、こういう
状態であります。決壊の
状態につきましては以上の
通りでありますが、二十八日に参りまして、三十日に帰
つたのでありますが、その朝再び現地へ参りましたのですが、相当減水いたしております。すでに決壊口
附近の
農地では植付けを始めておりましたが、なお下流方面では相当
程度の冠水をいたしております。従いまして、植付けをいたしました所につきましても、今後相当の改植をしなければならん。その改植の面積等につきましては、三十日の朝までにおよその面積え推定するという約束でありましたが、その数字が当日まだ出ませんでして、県の見込みとしては五百町歩乃至千町歩じやなかろうか、こういう
程度の数字でありまして、確実な数字
はつかんでおりません。
農林省といたしましては、直ちに現地に臨時事務所を開設する手筈も講じ、且つは改植用の黄を輸送する自動車を……
農地事務局に保有しております自動車等を動員いたしまして、知事の指揮下に入れて改植用の苗の運搬をやらせるとか、或いは現地の決壊口
附近の
農地復旧のために
農林省保有のブルトーザーを急遽現地へ廻しまして、その減水の結果、復旧でき得るような
状態になり得るように、復旧を講ずるそれぞれの一応の臨時
措置をいたして帰
つたような次第であります。以上簡単でありまするが……。