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岡村文四郎君 今局長から一応の経緯を承わりましたが、そこでこれは局長のそういうお
考えかどうかちよつとわかりませんが、国内バターが高いということ、それからポンド
地域のポンドが非常に余つたということ、そこでポンドが余つたからバターを入れて国内の高いバターを買えない者に振り向けたらいいじやないかというような
お話がございました。それでこれは我々は消費者に非常に有利にな
つてそうしてそれが実際の国のためになるというお
考えなら話は別でありますが、バターそのものは、現在や
つておりまする天然バターは成るほど今の
価格は安くはございません。併しながらこれをあらゆる面に協力をしてその
価格を下げるという方法をとる。それから人造パターを盛んに作
つておりますが、それに対して非常に必要なポンド
地域からコプラを入れて何も不都合はないと思
つております。そこでコプラを入れますと、粕は飼料にして、その油で天然バターの三分の一強、半分以下のバターが幾らでも作られます。そこで問題は結核病のような、或いはその人の体質によ
つてバターを食べてそうして胃から腸へ行
つてのその吸收力は、人造バターと天然バターの違う部分はあると思います。その部分の相違だけで、あとは人造バターはバターとして何にも遜色はございません。余りバターを食うことに上達しておらないかたは目をつぶ
つて食べれば
相当食べられます。上等なもので一ポンド百六十円の、ハターは、決して天然バターか人造バターかわからんと私は思
つております。私は始終食べておりますからわかりますが——。そういうわけで、
日本の政策で、国内で止むを得ないというもの以外は輸入することはいけないということを
農林大臣に話してあります。
農林大臣も同感だと、いつでありましたか、
日本が、再建をしてそうしてこれから弱い
経済で立
つて行かなきやならんのたが国内生産でできるものは安い高いを言わず万全の利用をし、止むを得ないものを輸入するのでなければならんということを申上げております。ところが大臣は、あなたの言う通りで、国内生産を一〇〇%利用して然る後に輸入を
考えるべきだと、こういう御返事を頂いておりますが、今度の行き方は、だんだん話を聞きますと、本元は、農林省で何だか食糧庁の或る課長さんが食糧という立場から輸入しようというので立てた案がもとに
なつたということを囲いております。そこで業者というのは非常に徹底いたしておりますので、金を何とかして儲けようということについては、国内の規定も或いは酪
農家の規定も決して顧みぬことはわか
つております。併しながら
日本の酪農が何とかして立上
つて、そうして永久に
日本の農業を酪農化しようとしておる矢先に、特に
畜産局長は無家畜
農家の解消の提唱をいたして骨を折
つてもら
つておりますが、それとはおよそ逆行した政策であり、私に言わせますと、た
つて馬機を切
つて反対しなければならないという立場にあると思
つておりますが、併しながら局長を責めても止むを得ませんからそう責めはいたしませんが、通産省か安本かどつちがそうしたかを実ははつきりお聞きしたいのですが、若し通産省がそうならば糾弾をするし、安本がそうならば糾弾をいたしまするが、
計画は安本が立ててそうして通産省にそれを持
つて行
つたのじやあるまいかということを聞いておりまするが、長官に聞くとそれは知らん、おれは知らんと言うのでなかなか取りつく島がないのでありまするが、私が本当に聞きたいのは、前に申上げましたように、これ以上聞かなくても結構でありますが、どこが本当にやつたかというその首謀者を知りたいのであります。それによ
つて糾弾をする以外に途はございません。
そこで今聞くと又それが十分きま
つておらんのでありますが、これは何とか抑えなければならんと思います。そこで逆に
考えますと、あのアメリカのかちかちのバターを持
つて来て少し食わして見たらいいのじやないか。そんなに馬鹿に安いわけでもないのだから、安いというならわかる、こうも言えましようが、それではいかんことで、どうしてもポンド
地域からバターを入れなければ何にも入れるものがないというならばこれは別であります。そうではありません。もうコプラが欲しくててんてこまいをしているが入
つて来ません。これが何よりのいい方策であるにもかかわらず、その方策をと
つてないで、こういうことをとつたことは誠に遺憾でございまするが、私はこれにどこまでも反対をして、
畜産局も農林省全体が一緒にな
つてこのバターの輸入に対しては万全の策を講じて、これを防ぐ方法を
考えてもらいたいと思いますが如何でございますか。もう一度局長にお
考えがあればお聞きしたいと思います。