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衆議院議員(
坂本實君) 暫定立法と恒久立法とにおいて
予算の獲得はどちらが効果的だという
お話だろうと思うのですが、もとより私
ども昨年のまあ二十六年度に発生いたしました梅雨期における降雨とか、或いは九月のルース台風というものは異常なものでありましたことは御
承知の
通りでありますが、そういうことを救おう、そういうことに対してこの
法律を
適用しようというのが、当初
政府で立案いたしました原案であろうと思うのでありまするが、併しいずれにいたしましても、
農業災害に対して、今まで公共
土木との
補助率の
均衡がとれてないということは言い得ると思うのであります。でこれを
一つ是非直したいということが私
どもの
一つの目標であ
つたのでありまして、将来ともいろいろ
災害が起
つて参りますが、それに対しましても、公共
土木災害に対しては
スライド制による
高率補助の
適用を受けているのに、
農業は全くその考えがないということは非常に遺憾であるという点を考えたのであります。そういう
意味でむしろこれを
一つ恒久立法に改めよう、又恐らく二十六年度発生しました
災害にのみ
高率補助を
適用するということにつきましては、将来これが必ず
一つの踏み台になるといいますか、橋頭堡にな
つて、将来とも又再びそういうことが起
つて来るだろう、そういうことになればむしろこれは恒久立法にしたほうがよかろうということであ
つたのであります。
それから
高率補助を
適用するために過年度
災害に非常に迷惑をかけないかということであります。これは実は私
ども非常に心配をいたしている点でありまするが、これは今後大蔵省にも十分
予算要求をいたしまして、過年度
災害に御迷惑をかけないように是非しなければならない。先ほど
災害復旧課長からも御
説明がありましたように、取りあえず例えば八万円という
基準で
政令がきまるとしますると、今年度に要しまするものは二十三億でありますが、これを一どきに出すということになりますと、過年度
災害に非常な御迷惑をかける、そのために
事業が遅れて来るということになるかと思いますが、これも大体初年度においては四億
程度でいいということになりますれば、その辺のやりくりは余り残
つた仕事に対して御迷惑をかけないでも済むのじやないか、こういう考え方をいたしております。
それから
政令で定める額、いわゆる
政令に讓
つたということでありますが、これは先ほどの十勝沖震災の扱い方を今後どうするかという問題もいろいろあろうかと思いますが、私は
被害の状況をよく存じませんが、これが特殊な非常に大きな
被害であるといたしまするたらば、例えばそれに対しては
政令で定める額よりも多少北海道に対しては講ずるというようなことをきめてもいいのじやないか、こういう実は気持もいたしております。或いは更にこれは
被害の
程度により、或いは又
政府或いは国会等においてこれは是非とも臨時立法にしなければならないという考えが出て来ればおのずから別個でありますが、私はこの
政令で定めるというところが非常に先ほど来御意見も出まするように盲点ではありまするが、又考え方によれば、これをそのときその場合によ
つて非常に有効に使い得る道でもあるのじやないか、こういう気持もいたしております。そういうことで、併しながら三十六年度というものを一応考えてみまするならば、少くとも一
農家において五十万円或いは又七十万円というような大きな
被害をこうむ
つておりまするから、こういう点については是非とも
一つ五万円
程度の
基準を設けて私としては
高率の
補助を
適用してもらいたい、こういうことは先ほど来申上げている
通りであります。できるだけ
予算の
措置に
おきまして、私
どもといたしましては今後
提案者の責任において
努力をいたしたいと考えております。又
政令で定める額につきましての御意見等がありますが、いろいろこれは又
災害の常習
地帶の扱いかたとか、或いは又その地方々々によ
つていろいろ
災害の起
つた事情は異なろうと思いますけれ
ども、そういうことによ
つてきめ得る彈力性もあるというふうに考えております。