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山崎恒君 この問題につきましては長い間
政府にも要望して参
つておりますし、昨日も当
委員会におきまして
野原政務次官の御
出席を得まして
政府の
方針を質し、その所信を伺
つてこれが結果を
期待しておる次第でありまするが、只今
農林大臣からも概括的に一応資金の問題、或いは水飴、葡萄糖の物品税に関する今後の処理等の問題について力強い
お話があ
つたのでありますが、本問題につきましては、先ず私は、昨日
野原政務次官からも非常に意を強うする御
答弁を得たのでありますが
大臣に最後の二、三の点について決意をお
伺いいたしたいと、かように思うのでありまするが、その
一つといたしましては、澱粉の
価格の維持の問題でありまするが、去る二月の二十九日に、
政府は
閣議を以ちまして、砂糖の、四月からの統制撤廃を発表するや、その前日の二十八日には、全国の澱粉業者三千九百の工場の代表者が集まりまして、衆議院の第一議員会館において大会を開いております。大会を開いて、それぞれ十項目に亙るところのいろいろの要望事項を持ちまして、
政府等に陳情に参
つております。その翌日
閣議が開かれたのでありますが、その
閣議が開かれた途端に澱粉は五十円乃至百円下落しております。これはもう
大臣も御承知の
通りだと存じまするが、さような工合で、砂糖と澱粉の
価格とは、全く密接不可分であるということを思わせられますので、ここで私どもは砂糖の管理の継続というような問題につきまして、今一応
大臣の所信を質したいと、こう思うのでありまするが、自由党におきましては、昨年の十二月党議を以ちまして、輸入糖は一切
政府が買上げて、
価格を操作する
制度をとるべきであ
つて、このための
特別会計を残すべきであるというような党議がきま
つたように発表されたのであります。この点、昨日
野原政務次官に対しましてもお
伺いしたのでありまするが、この問題に対しましては、
野原政務次官は、十分
一つ意のあるところを伺
つて検討して見たいというふうな御
答弁であ
つたのでありまするが、
農林大臣がこの点につきまして
政府管理の継続ということについて、すでに
政府は十万トン現在ストツクを持
つておる、又今後の買上げる問題についても、管理の方法をとられるかどうか、この点についてお
伺いいたしたい、かように思います。
次は工場手持澱粉でありまするが、これは、昨日も申上げたのでありまするが、消化されないものが現在五千万貫くらいあるのであります。この五千万貫くらいあるものを幾分でもこれを大量に、一カ所に消化するということが澱粉の
価格の維持の政策であると、かように思われますので、
政府がこれを買上げまして、これをアルコール工場等に廻すなり、或いは現在配給する小麦粉にこれを混入するなり、或いは又只今
予算に計上されておりますところの学校児童の給食、二十六億円の給食がありまするが、この方面の給食に廻すなり、そうした方面のために一千万貫乃至二千万貫のものを買上げる方法はないか。同時にこれは輸出澱粉として、只今塩の問題等も出ましたが、朝鮮あたりともバーターの方法がとれないか。こうした問題について、
政府は一応買上げというふうな問題について、如何ような
見解をお持ちにな
つておるか、この点について
一つ大臣にお
伺いいたし見たいと思います。
それから、次は只今
大臣から御発表になりました物品税の廃止の問題でありまするが、これは当
委員会におきまして、
農林大臣、
大蔵大臣、安本長官に
委員会の名においてお
伺いを立てたのでありまするが、その
回答が来ておりまするが、その
回答にかかわらず、この水飴、葡萄糖の物品税の撤廃の問題については、只今衆議院等、或いは政調会等で
相当研究されておるようでありまするので、この問題を急速に実現する方法をと
つて頂きたい、かように思うのであります。その次は、資金の問題でありまするが、資金の問題も、昨日
野原政務次官からそれぞれこの工業組合系統に流れておりますところの二十数億の金でありますが、これはそれぞれ二月の末に吸い上げるべき確約にな
つておりまするが、これを
一つ延ばして欲しいというようなことで、
政府にも再三
申入れして、その斡旋方をお願いしてある。それに対しまして、
政府は、この問題は手を打
つてあるという
お答えであります。昨日も
野原政務次官からもその問題については、もうすでに手配済であるというような
お話でありまするが、本日今朝その問題を一部調査いたして見ましたところが、商工中央金庫では、
政府からどういう手を打
つたのかわかりませんけれども、強く取立をしておる、こういう現状であります。これは業者が本日も傍聽に来ておりますが、業者はこういう状況で、これはもうすでに手を打
つて下さ
つたとこういうことであるが、きつい督促で、どうも困
つておる、こういう状況でありますので、なかなか空念仏に終らないような方法を
一つと
つて頂きたい。この点について特段の
政府の温かい手を差伸べる方法をお願いしたい。
次に、最後に今後におけるところの
いも作の保持育成に対してでありまして、この問題につきましては、昨日
野原政務次官の言明をお聞きいたしまして、私どもは非常に意を強うし、速かにこの徹底的対策を
期待しておるのでありますが、最後に、
大臣がお見えになりましたので、私は今
一つ問題を取上げて
大臣の御
意見を
伺いたいのですが、いもは、すでに三百万戸の農家が作
つておる、而も六十万町歩に及ぶとこちの、北は北海道の馬鈴薯から、南はいも所であるところの鹿兒島、長崎に至るまで、いもは全く日本の畑作作物としては、いずれも作らない所はない、かような状況でありますが故に、いもの又利用価値も非常に多い。只今
大臣がおつしやるように、立派な酒ができる、かような状況でありまして、又燃料にいたしましても、ブタノールにいたしましても、或いは葡萄糖にいたしましても、いずれも化学工業品として立派な役割を演ずるものでありますだけに、いもだけの研究所を作る意思がないかどうか、而も欧洲地方におきましては、砂糖に二割ぐらいの精製葡萄糖を混入して砂糖を
販売しておる、こういうことを聞いておりまするが、さようなことになりますれば、飴を、直ちに作業転換いたしまして、立派な葡萄糖を作る、その葡萄糖を砂糖に混入して市販にいたしますれば、砂糖の輸入が減ぜられる、而も
国内資源が高度に活用できる。かようなふうにも相成りますので、
一つそうした点等を考えましていもの研究所を作る意思がないかどうか。本
年度は、農林省には多分八百万円ぐらいの研究費用が
予算に載
つておるかと思いますが、そうしたもの等の御所信を
一つお
伺いいたしたいと思います。