○
国務大臣(
野田卯一君) 私はこれは大蔵省でも、財務部と財務局といろいろありまして、ブロツク別と県別にな
つておるのですが、県別のでやるという行き方も確かにあると思いますが、先ほど申しましたように、成るべく
各省ごとに
各省内部でやらせようと、これは
外部から刺戟するような、或いは督励するような
働きを持せようという感じを持
つておるわけであります。先ほども
ちよつと申上げたと思いますが、各県に割振
つておりますような人は、大低二十人とか三十人とかいうような非常な少数の人であります。だから
役所としましても二十人とか三十人とかいうような人では、働く人の数から申しますと、それから給仕を差引き、門番を差引くというと、非常に働ける人というものは少数にな
つてしまうので、
従つてその
スタツフにしても非常に優秀な人材を揃えるということはなかなかむずかしいことになる。相手は、今までの
経済統制の項と違いまして、県であるとか市であるとか、非常に大物にな
つております。又
各省の出先の何々局というような相手でかいものにな
つております。こちらが非常に貧弱なもので向うがでかいものになると、実際問題といたしまして、
監督する立場におきましては、悪く言いますと力
関係と言いますか、なかなか小さな少
人数では歯が立たないというか、初めから非常にやりにくいところが出て来ると思う。そこでむしろ、そういう
人員を
各地にばら撒いておかないで、
管区別くらいに集約しておきますと、そうして百何十人、二百人というような人が固ま
つて参りますと、
相当優秀な
スタツフを固めることもできる。お互いにトレーニングもできる。情報の交換もできる。そうして相手が非常に大物でありますから、必要なところに随時機動的に行
つてよく調べる、必要があれば大きな
人数を動員するとともできるというわけで、相手が大物でありますので、そういうふうに行
つたほうがいいのではないか。
それから、これは
ちよつと話が違いますが’今税金の問題にいたしましても、全国的な組織を持
つておるようなものに対しましては中央でやり、
相当大きなものはブロツクでや
つて、小さなものは
税務署でやるということにな
つております。やはり相手が大きいと、こちらのほうも
相当大きな局でないと調べにくい点があります。これは行政の実務の問題でありますが、余り小さく分けて行くよりは、やはり或る
程度固めておいて、立派な
局長さんがおりまして、立派な
スタツフを持
つて、必要に応じて出て行くというほうが、私は或る
程度権威を持
つて、そうして弾力を持
つて仕事ができるのではないか、こう思います。それから又
各地に固定させてしまいますと、お互いなずむというようなこともできましてそこに行政の闊達な、或いは明朗な運営を期しにくい強力にやりにくいという点もありますので、地域別の中核をきめておいて、機動的に適時適材を派してやるというふうにや
つて行きたいというので、今回いろいろと御指示の点は随分
内部でも研究いたしたのでありますが、研究の結果そこに落着いたというような事情にな
つております。勿論、御注意の点につきましては
十分注意をしてや
つて行きたいと思
つております。