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1951-12-14 第13回国会 参議院 内閣委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十二月十四日(金曜日)    午前十一時十二分開会   ―――――――――――――   委員の異動 十二月十四日委員成瀬幡治君辞任につ き、その補欠として森崎隆君を議長に おいて指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     河井 彌八君    理事            松平 勇雄君            溝淵 春次君    委員            楠瀬 常猪君            郡  祐一君            竹下 豐次君            森崎  隆君            カニエ邦彦君            栗栖 赳夫君            三好  始君            三浦 辰雄君            館  哲二君   政府委員    内閣官房長官  岡崎 勝男君    総理府新聞出版    用紙割当局長  鈴木 政勝君    法務府法制意見    第二局長    林  修三君    通商産業省通商    雑貨局長    徳永 久次君   説明員    内閣総理大臣官    房財閥役員審査    課長      堀内 正名君    林野庁林政部林    産課長     藤本 和平君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○新聞出版用紙割当に関する法律を  廃止する法律案内閣提出衆議院  送付) ○財閥同族支配力排除法廃止する法  律案内閣提出衆議院送付)   ―――――――――――――
  2. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 内閣委員会開会いたします。  それでは新聞出版用紙割当に関する法律廃止する法律案、これを議題に供します。前回かなり質問がいたされておるのでありますが、なおこの際御質疑がありますれば御発言を願います。
  3. 三好始

    三好始君 私前回出ておらなかつたので、或いはすでにお聞きになつた問題かもわかりませんが、一点お尋ねいたします。新聞出版用紙統制が行われた当時の用紙消費量と現在の消費量とどの程度つておるのか、数字的に若しおわかりだつたら御説明頂きたと思います。
  4. 鈴木政勝

    政府委員鈴木政勝君) 統制が始まりました当時と申しましても、戰時中から始まつてつたわけなんですが、お尋ねの点は恐らく終戰後状況からだと思いますので、その数字を申上げますると、新聞用紙につきましては、大体御承知通り終戰直後非常に苦しい状態になりまして、新聞タブロイド版なつたり、そういつたような事態も起きたわけです。その当時といたしまして大体月千六百万ポンドが新聞消費量でございました。ところで統制撤廃になりました本年の四月現在割当てておりました新聞用紙は二千八万ポンド、そのほかに割当外でいわゆる夕刊とか、或いは超過発行業界ではいわゆる色紙と称しておりました統制外の紙の発行がそれ以外に大体五、六百万ポンドございました。従いまして実際統制撤廃の当時新聞界の使つておりました紙は三千五、六百万ポンドというふうに大体推定されております。
  5. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 前回機構改革のときに、我々は新聞用紙割当統制撤廃を前提としたのではないかということを繰返し繰返し政府に尋ねたのですが、いやそうではないのだというような話があつて、今日全くこれがもう野放しになり、そうして割当の機関もいよいよここでなくなつてしまうという形になつて参るのでありますが、こういうことであろうと思つたからお尋ねしたのです。ところが委員会におつける答弁は当時からもう騙すつもりでお答えになつてつたように思うのです、結果から見ても……。併しそれはそれとして新聞用紙統制撤廃して出廻つておるのかどうかは二段として、出廻つておるとしても、その根源をただして見ますると、やはり原料であるパルプその他の諸原料も殆んど無理をしておるのじやないか。前の委員会のときにも我々はそれを非常に心配して尋ねておつたのです。ところが今又こういうことになつて来ると、ますますその心配をする点はやはりその点なんです。御承知のように統制は外れたけれども、新聞社といたしましても、それから製紙会社にいたしましても、原料であるパルプ難にはほとほと当惑をして、そうしてそれが熾烈なる争奪戰を展開しておるというのが今の現実ではなかろうか。従つてその結果として現われて来るものは、伐採してはならないところの若樹でもつい無理をして伐採をしてしまうということになると思うのです。そうするとそれがただ新聞用紙の出廻り云々という問題でなくして、次に来たるべき問題は国民生活の上にも大きな影響を及ぼして来るのではないか。年々増加しつつある災害にもこれが影響して来るのではないか。かように考えて行きますなれば、政府の今お考えになつておるこのやり方は現実とは非常にそぐわないのじやないかという考えを持つのであります。従つてそういう心配は何もないのだというのなれば、一つ原材料、資材の現在の状況製紙生産状況等から具体的に数字を以て一つお示しを願いたいと、こう思うのです。私は特に林業並びにそういつた製紙関係の何ではございませんが、政府としてはさぞかしそういうところに万全の措置を講じられてかような法案をお出しになつておることと思うので、一つ詳しく御説明を願いたいと思うのです。
  6. 鈴木政勝

    政府委員鈴木政勝君)  お尋ねの点の木材パルプという全般的な問題になりますと、これは森林法とかそういう問題になりますので、私としてはそこまで広く知識を持つておりませんのでありまするが、私の所管しております範囲、つまり紙生産消費という面からお答え申上げれば大体御了解願えるのじやないかと存ずるのであります。先ず、紙の生産という面から申上げますると、終戰後紙が著しく不足いたしまして、相当強い紙の統制終戰後続いたのでありますが、その後経済界の回復に伴いまして逐次紙の生産が増して参りました。先ほど御質問お答えしましたように、終戰直後新聞用紙の面から見ますると、千五、六百万ポンドしか生産がなかつたものが、現在では三千万ポンド以上も生産ができておる。新聞用紙については倍以上の生産額になつておる。その他いわゆる印刷用紙の面から見ましても五、六倍くらいの生産の向上を示しておる、こういつたよう状態になつておるわけであります。それに従いまして消費の面から申しましても、終戰直後タブロイド版を出した当時、大体毎日二頁の貧弱な新聞状態から見ますると、今日では毎日四頁、而も夕刊が二頁という連続した形で、大体平常のような形に戻つて来ておる。こういつたように紙の生産の面も非常によくなつて来た。従つて消費の面もそれに伴つて平常状態に復して来た、こういつたよう状況からいたしまして政府といたしましては、この際むしろ統制をすることによつて却つて紙生産が阻害される、こういう実情にもございましたので、若干の、勿論紙があり余つてうしようがないという状態ではございませんでしようが、むしろ撤廃したほうが政策的にいいという見解に立つて撤廃したわけでございます。その後撤廃したあと、紙の需給状況などを見ましても、生産のほうは勿論撤廃した当時よりも若干でも殖えております。併し御承知通りこの夏頃からの電力  の問題が若干マイナスの効果を與えまして政府の予期したほどの効果というものはありませんけれども、これが電力という条件さえなければ、相当紙生産というものが伸びただろうということが想像されます。併しそれにもかかわらず生産力というものは逐次殖えております。又消費の面からしましても、御承知通り新聞界統制撤廃を契機としまして相当激烈な自由競争が始まりまして、紙の消費量撤廃した当時よりも相当殖えております。併しながら、この殖えたということは、一つ撤廃いたしました当時一般日刊新聞は週五回の四頁を発行して夕刊は別個の形で出しておつた。ところが最近になりまして朝夕刊が一本になり、そうして朝刊も毎日四頁という形になつた。こういつたところから紙の消費量が殖えて来たということです。併しながらこういつた状況の下において新聞界が行きますれば、必然的に発行部数というものが減つて来るわけです従つて発行部数が減るということは紙の消費量相当減るということでございまして、勢い紙消費量の面からいえば、おのずから限度があるということでございまするが、目下のところはまだ新聞界が相当激烈な競争をしておる過程にありますので、発行部数が減るという実は段階になつておりません。併しこれはやがて大きな新聞小さい新聞を問わず、発行部数というものは購買力その他の関係から相当減つて来るということは予想される。大体どのくらい減るのだろうかということは業界でもいろいろと推測が違うのでありますが、大体間違いないところは、現在の一割五分程度発行部数というものが今後減るということが予想される。従つて清貧量からいつてもそうべらぼうに殖えることはない、むしろ現在よりも減つて行く。そうしますと大体の消費量生産量と睨み合しても、そう今後紙の面で新聞社が入手に苦労するということはなかろうじやないかということを、大体そういつたような推察の下に私ども考えておるわけであります。従いまして一度撤廃しました紙の統制というものを再び何らかの規制をするということは今のところは考えていない、かように考えておる次第であります。
  7. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 いや私のお伺いしておるのは、紙の生産が増強した、だから需給関係が円滑になつて来た、こういうことである。従つてこれは必要がなくなつたんだというお答えなんですが、私はそうじやないのですよ、山の詳しいことは私はわかりませんが、紙の生産というものはどんどんとされるし、その紙は生産されるが、紙は一体何で作るかということ、この作る原料のほうが一体需要とマッチしておるのかどうか。こういうことなんですけれども、従つてその結果として出て来ることは非常な原料不足という結果になりはせんか。紙を生産することは、これは製紙会社原料が野放しであればこれはどんどん作のですよ。ありつたけ、あとのことは考えずに……。五年先十年先のことを考えずにとにかくどんどんとやつちやう。併しながらそのときはそれで間に合うのです。今あなたの言われるようにどんどん紙の生産をすれば間に合うのですよ。併しながらそのときはいいが、併し大きな国の施策の面から考えて参りますと、将来は一体どういうことになるか。そのためには一体今の国内でどれだけ原料があるか、その原料を今年年どのくらい作りつつあるのか。そうするとその原料自然成長量というものと消費量というものとの計算から申しますと一体余る結果になるのか、維持する結果になるのか、それとも五年なり十年先には殆んどまる坊主になつてしまうという結論になるのか。そういう観点から考えて見て大きな施策を立てなきやならんじやないか。とにかくまあ今さえ行つておればいい、その場限りさえよければいいという議論じやない。こういう点から考えて見て一体どういうことになるのか、そういう細かい行く先々の国民のいろいろな考えておる心配まで考慮に入れて考えておるのかどうか。恐らくそれは考えておるのだろう、考えていたとすれば、納得の行くように、そんな抽象的なことを言わずに数字を示して、そして、こういうことでこれだけの材料がこれだけ要つて、そうして年々今の生産の、紙の生産の数はこれだけ、そうしてこれだけ使うのだ、だから心配要らないのだと、こういうような説明を願いたいと、こういうのですよ、私は……。今の状態はあなたの言われるようにそうかもわからな。紙の生産も上昇して来た、或いは電力関係で多少の誤差はあつたとしても、併しとにかく消費生産が円滑になつて来たと、これはそうであろうと思うのです。併しながらそれは今の話であつて、当面の話であつて、これを何年も続けて行くと、一体我が国の資源というものはどういうことになるのだ、これを考えずして施策も政治もあり得ないのだから、これはどうなんだということを、それをはつきり聞いておる。納得の行くような数字を並べて、わからなければ林野庁のほうにでも行つて、統計のほうにも行つて、調べてちやんとした説明をしなさいというのです。わからなければ今よろしい、答弁ができなければこれから帰つて、そうしてよろしく関係各省と打合せをして、そうして出直してくればいいのであつて説明がてきればここでちやんと数字説明して言えばいいのですから、そういうことを言つているのです、私は……。
  8. 鈴木政勝

    政府委員鈴木政勝君) 先ほど御説明いたしましたように、私は紙の配給を受持つ職務の立場にあるものでございまして、お尋ね材料関係、特に木材の全般的な問題とか、木材と申しましても用材に使うものもありましようし、パルプに使うものもある。そういう総合的な問題は私としてはお答えする立場にございませんので、ただ私先ほどわら申上げておりますように、紙の面からして何ら支障がないという見解に立つて政府撤廃いたした。而もそれも正月に撤廃いたしまして、今日まで私どもの役所は残務整理という段階で今日まで至つておる。従つてその跡始末を今回の法律でいたす。こういう立場にあるのでございまして、お尋ねの点は誠に御尤もとは存じまするけれども、私としてはお答えいたしかねるという次第でございます。
  9. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 これは今の鈴木政府委員にお伺いするのは、或いは無理かもわからない。併しながら我々としてはやはりこれは国民経済の上からも、今後の日本の国の国土の上からもやはり考えて、そうしてこれで差支えないということでなければ納得は行かないと思うのです。従つてこの点については答弁のできる政府当局者出席を求めて、一つ我々が得心行くように、山もこれで持てる、又国内生産者も行き詰まらないというように取計らいを願いたい。
  10. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 速記をとめて。    〔速記中止
  11. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 速記を始めて。新聞出版用紙割当に関する法律廃止する法律案につきましては、一時この程度質疑はおきまして、次に財閥同族支配力排除法廃止する法律案について審議をいたします。
  12. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 実情についてのお尋ねは、あと事務のかたにお尋ねすることにして、官房長官二つの点をお尋ねしたいと思います。これは非常に大事な問題であると思いますのです。一つの点は、この法律に関連して起る問題は、財閥指定を受けるとか、或いは財閥関係役員として指定を受けた者か、その財閥関係において、就職を禁じられておつたのでありますが、又その財閥自身が株を持つことを許されなくて、持株会社整理委員会のほうで処分されておると思うのでありますが、この法律が與える制限は、この二つの点だけであるかどうかを一つ先ず念のためお尋ねしておきたいと思います。
  13. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 財閥関係の法令は幾種類もありまして、その中で大部分はポツダム政令によつております、財閥とそれから役員排除を規定しておるのが、この法律ですが、この人的の鎖といいますか、これを断ち切ろうとするそのことが法律になつておるのです。で持株整理関係は皆政令でやつております。そこで今度のは同籍者と主なる役員を除外する法律廃止しようというのであつて、ほかの、株の整理だとか、その他の問題は政令でずつと行なつて来て、持株整理委員会がやつております。これはもうすでに仕事が済みまして、政令廃止いたしまして、持株会社整理委員会解散しております。ですからまあいわば、これだけは議会が開会中でなかつたために不公平みたいに残つてつたわけであります。それを今度廃止しよう。但し政令の中でまだ一部持株会社整理委員会に関するものはなくなりましたけれども、ほかのもので一部残つておるものがあります。例えば今おつしやつたような多勢の人が同じ会社に入つちやいかんとか、或いは三井三菱等のトレード・マークを使わないということ、これは延期されて来年の五月まではよろしいということになつておりますが、こういうものがまだ残つております。でこれは今年の五月五日のリツジウエイ大将の声明に基きまして、どういうふうに取扱つたらよかろうかということは研究中でありますが、今のところはこれも必要ないから廃止するほうに入れようと思つて、今そのつもりでやつております。大体そういう状況でございます
  14. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 そうすると就職制限は、この法律制限しておるものは、これで解除されますし、それから又政令その他が残つておるものも政府としては解除されると、こういう御方針と承わつておいてよろしうございましようか。
  15. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 政府としてはそのつもりでおります。
  16. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 そうしますと、もう一つは例えば財閥関係役員が再びその財閥関係就職するということは、この法律がなくなつてしまえばできることになるわけですれ。
  17. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 原則的にはできると思いますが、この点は政令を全部廃止するのが適当であるか、一定の期間はまだ或る極く少い制限をしたほうが内外の感情を安心させるとか、まあ財閥再現というような心配がないためには、もう少し極く軽度の制限を残しておいたほうがいいのではないかというような二つ考え方がありまして、今関係方面ともその点は相談中であります。
  18. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 そうするとそういうように役員指定されたものが、就職はまあ原則的にできるということが確立しますというと、どうせ役員になれば、株を持たにやならん。従つて株を持つということについても無制限に将来もお許しになるつもりであるか。若しくは或る程度のだんだん制限を緩和して、相当程度までは許す、こういうような御方針であるかをこの際お尋ねするわけであります。
  19. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) これも研究    中であるのは、或る種のつまり財閥の同籍者といいますか、ほかの役員等については制限は全然要らないと思います。要するに財閥再現になるという懸念を内外に持たせないために、実際上はこの株だつてそんなに余計持てるような財力にはなつておらないのですから、放つておいてもいいわけでありますから、そういう感じを内外に與えない意味で実害はないのですから、或る程度制限を残しておいたらどうかという点だけが問題になつておるように私は思うのであります。
  20. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 大体今の方向としては、この目的を達せられたのであるから、再現するという慮れがない以上は、就職の自由を認め、又株を持つということも認める、こういう御方針と承わつてよろしうございますか。
  21. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 原則的にはその通りであります。
  22. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 私はそれであと法律問題はほかのかたにお尋ねします。
  23. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 本案につきまして、他の政府委員に御質疑があればこの際願います。
  24. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 それでは私が続けて十分だけ……。法律上の問題としてこの就職制限というものが、この法律の改廃によつて完全に解除されるか、或る程度残るかということを一つお尋ねしたい。
  25. 林修三

    政府委員林修三君) この財閥同族支配力排除法関係就職制限はこれで完全になくなります。併し只今官房長官の御答弁申上げました通り三井物産三菱商事関係につきましては、御承知のようにまだポツダム政令残つております。この関係でまだ今の就職制限の問題はございます。あとはまあ公職追放のものが、この二つ残つておればまだ就職制限があるわけでございます。それ以外にはございません。
  26. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 そうすると、まあこの法律廃止に伴うて、この財閥に曾つて指定されておつた者及び同籍者その他役員がその財閥関係会社の株式その他の出資を持つということについてどういうような制限がありますかどうかを一つお伺いしたい。
  27. 林修三

    政府委員林修三君) これは御承知のように、持株会社整理委員会令が昨年廃止になりまして、従来持株会社整理委員会の、いわゆる財閥指定者について一応制限しておりましたこれにつきましてもあの廃止と共に大体制限はなくなつたのでございます。ただ残つておりますのは、ポツダム政令経過規定におきまして、その指定者が旧財閥系統会社の株を持つております場合に、その解散会社がいろいろあります場合に、それを復活するという決議をしてはいけない、こういう制限残つております。でございますから、持株会社整理委員会としましては、昨年解散の際になお財閥関係会社の株でまだ処分済みでないものはたしか指定者に返還したはずでございます。返還したはずでございますが、今申しましたような議決権制限はまだ残つておるのでございます。それから勿論御承知のように独禁法に基く制限はございます。それから会社証券保有制限令に基きましては、これは大体処分済みと思いますが、個人の名義でも、会社制限になつておるものは処分いたさなければならない、かような制限残つております。
  28. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 いま一つは例えば三井なら三井を解体をして、そうして或る会社に今現存して再建されておると、こういう場合を想定しましてそれについての曾つて三井に働いておつた人員  の制限というものが、この再建された会社にも制限を受けるということになるかどうか。まあなつておるかどうか  の法律根拠一つ……。
  29. 林修三

    政府委員林修三君) これは今の関係一般的には一般役職員について  はございません。但し御承知通りに、三井物産三菱商事につきまして  は、特別な向うのメモランダムが出ておりまして、それが一昨年政令化されまして、御承知のように三菱商事三井物産の旧役職員就職制限に関する政令が出ております。これは実ままだ只今のところ残つておりますが、あの関係におきましては、旧三井物産三菱商事あとの何んと申しますか、役職員につきましては、それが職員につきましては百人以上、役員につきましては、五人以上かたまつて一つ会社作つてはいけない。但し一々大蔵大臣の許可を受ければいいということになつておりますが、そういう制限の下にその就職制限がなお残つておるわけでございます。そのほかについては、この法律関係、この法律がなくなれば殆んどなくなると存じます。
  30. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 それぢやこの今日までの数字財閥が幾らぐらい指定されて、そうして或いは訴願経過財閥関係役員でないということを立証して訴願をした考もあると思いますが、そういうような経過ですね、或いは現在はこの法律廃止によつても、訴願中の者とかその他の者で、廃止によつても特に附則拘束を受くる者はないということを一つ事務当局のかたから承わりたいと思うのでございます。
  31. 堀内正名

    説明員堀内正名君) 只今お尋ねの本法律対象となつております会社の数は、財閥会社が二百三十二社、それからその他従属関係承継会社が千五百四十二社、総計一千七百七十四会社が本法律対象となつております。それから次に人間のほうでございますが、この法律指定されました財閥の同籍者は二百五十二名、財閥関係役員は現在生存者でこの法律に該当しておる者は三千二百三十七名あつたのでございますが、そのうち内閣総理大臣に対して、自分は財閥関係役員に該当しないものと思う、だから承認してもらいたいという承認申請をいたしまして、承認された者が六百九十一名、不承認になつた者が五十名、計七百四十  一名あつたわけでございますが、それを差引きまして二千四百九十六名という者はいわゆる潜在該当者としてまだ残つております。
  32. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 その潜在該当者というものは、この法律廃止によつてもう何ら関係なくなりますかどうか。
  33. 堀内正名

    説明員堀内正名君) 潜在該当者及び先に承認申請をして不承認になりました五十名もこの法律廃止によりまして、一括して一切の拘束から解放されます。
  34. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 そうするとそういうようなこの法律廃止によつて知らず知らずのうちに附則拘束を受けるというものは実際誰もおらんわけでございますね。
  35. 堀内正名

    説明員堀内正名君) そういう虞れも全然ございませんし、もうそういう機会というものも全然なくなつたわけであります。
  36. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 それから今の財閥会社指定を受けるというか、或いは従属会社とか関係会社とか承継会社というものになつてこれはもうすべて解除されておりますから、或いは企業再建整備とかその他の関係でまだ完全に解除されてないで残つておるものがありますかどうですか。
  37. 林修三

    政府委員林修三君) 今お尋ね財閥同族支配力排除法でなくて証券保有制限令のほうの関係お尋ねかと思いますが、あちらの系統では御承知のように指定会社従属会社承継会社、実はまだ残つておるものがあるのであります。証券保有制限令のほうでまだ制限を受けておる会社が若干あります。
  38. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 そうするとそれあるがためにここでこの法律廃止されるということは早過ぎるとか或いは一方がびつこになつて残るというような虞れはありませんか。
  39. 林修三

    政府委員林修三君) 財閥同族支配のほうは大体個人々々のほうの会社財閥関係役員、同籍者等を対象といたしまして就職制限を大体規定したものでございまして、会社証券保有制限令のほうは大体証券の処分の計画、会社のほうが持つております指定会社承継会社従属会社についての会社の株を持つております処分計画の問題でございます。勿論トレードマークは別でございますけれども、こういう関係でございますから、直接ぶつかることはないと思います。
  40. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 直接ぶつかることはなくても、私の言うのは、一つ法律廃止されればそういう関連のものはみんな時期は多少凹凸がありましよう。これは止むを得ないですけれども、全部整理して頂くようにしてもらいたい、こういうことなんです。これは官房長官から原則的な御返事を得てこれ ははつきりわかつたのですが、そうすると今この法律廃止することによつてそれらに対して関連規定その他に不備とか或いは欠点というようなものが出て来るという慮れはありませんですか。
  41. 林修三

    政府委員林修三君) その点はないと存じております。それから先ほど官房長官からお答いたしました通り会社証券保有制限令につきましても、いずれポツダム政令の改廃に伴いました措置は政府としても今考えておるわけでございます。大体もう御承知だと思いますが、昔の証券保有制限関係も、証券の処分は殆んどできておりまして、多少どうしてもむずかしい部分が幾らか残つておりますが大部分済んでおります。多少むずかしい点が残つておりますものにつきましては、経過的な規定を設けて、独禁法との関係は緩和して行きたいと考えております。大体もう問題はないと思います。
  42. 栗栖赳夫

    栗栖赳夫君 私の質問はこれで終ります。
  43. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 他に御発言がありませんならば、御異議なければ討論に入ろうと思いますが、御異議ありませんか。
  44. 森崎隆

    森崎隆君 カニエ君もおりませんが討論、従つて今採決をやるというお考えでございますか。
  45. 河井彌八

    委員長河井彌八君) そのつもりですが……。
  46. 森崎隆

    森崎隆君 午後に一振してお願いできませんでしようか。
  47. 河井彌八

    委員長河井彌八君) それもいいですが……。
  48. 森崎隆

    森崎隆君 できましたならば私のほうはそのように希望いたしたいと思います。別に他意あるわけじやございませんが、暫く時間を頂きたいと思います。
  49. 河井彌八

    委員長河井彌八君) ちよつと森崎君に伺いますが、討論をすぐなさるという意味ですか、質疑残つておりますか。
  50. 森崎隆

    森崎隆君 多少十分か二十分ぐらいいろいろお尋ねいたしたいと思います。
  51. 河井彌八

    委員長河井彌八君) それではなお質疑の継続があると認めましてこの際一時半まで休憩いたします。    午後零時五分休憩    ―――――・―――――    午後二時二十分開会
  52. 河井彌八

    委員長河井彌八君) これより引続いて委員会開会いたします。  財閥同族支配力排除法廃止する法律案につきまして引続いて御質疑があればこの際御発言願います。……御質疑も盡きたと認めますから討論に入ります。御意見のあるかたは御発言願います。……それでは御発言もないようでありますから、本案につきまして採決をいたします。本案に賛成の諸君の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  53. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 過半数であります。可決すべきものと議決いたしました。つきましては賛成者の諸君の御署名を願います。   多数意見者署名     栗栖 赳夫  松平 勇雄     館  哲二  竹下 豐次     楠瀬 常猪  三浦 辰雄
  54. 河井彌八

    委員長河井彌八君) なお、委員長報告は、委員長に御一任願います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  55. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 御異議ないと認めます。   ―――――――――――――
  56. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 次に新聞出版用紙割当に関する法律廃止する法律案を議題といたします。
  57. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 関係政府のかたから午前中も説明があつたのですが、午前中に話の出ましたのに引続いて二、三この際質問を申上げたいと存じます。午前中出ましたように、この新聞用紙割当に関する法律廃止する法律案に関連いたしまして、今日の日本の山林というものが非常に資源的にも、又従つては国土保全的にもその荒廃が非常に憂えられている。そこでこういうふうな際に山林の行政、或いはその林産物を消費するほうの面において、どういうふうにこれを見ているかというのが問題だつたと存じます。そこでお尋ねいたしたいのは、先ずこういつたどうしても森林の産物によらなければならないパルプ工業のようなものがどしどし殖えて行くかどうか。今日は自由企業でありまするから、それを殖えて行く場合にも抑えるという方法は法的にはないと存じますけれども、これに対して紙のほうの、或いはパルプのほうの担当でありまする通産省方面ではどういうふうに考えているかということを先ず一点お伺いいたします。
  58. 藤本和平

    説明員(藤本和平君) 今の御質問通産省のほうに対する御質問のように伺いましたが、私林野庁の林産課長でございますが、この問題につきましては、私どもは通産省のほうとも常時連絡をとつております。森林資源の面から非常にパルプの増産という面と競合して参りまするので、林野庁といたしましては通産省に対しまして特にパル プ工場の増設、将来のそれに伴いますところの木材の需要というものが非常に殖えて参るという見通しがついていろいろ伺つておるわけでございまするが、現在のところ通産省といたしましても物調法によりまするところの例の建築に対する政府制限というような措置がとれない、物調法の改正によつてとれなくなつたということで、先ほど三浦委員からもありましたやうに、何ら各工場増設に対しては政府としては直接に手を打てないというふうに聞いておるのでございます。併しながら林野庁といたしましては、ぱルプに対しまするところの原木資材の供給の面には一応の限度がございましてそうして通産省側に対しましてはこの原木事情を認識してもらつて、行政指導によつて工場側に対して、パルプ生産者に対して今日の森林の実情を認識してもらい、旦つ又一面におきましては、針葉樹のみを殆んど今日までパルプ資材として使つてつたのでございますけれども、今日我が国の森林の実情からいたしますと、用材として使われておりまするところのものは針葉樹が約九割、闊葉樹が一割、資源の面から申しますと約半々ぐらいになるのでございますけれども、こういうふうな資源の面とマッチしない需要状況にあるということを訴えまして、闊葉樹のパルプ生産ということに対して、極力これを指導してもらうというふうにつねつねお願いしておるわけでございます。本年度は闊葉樹のパルプに使われまする量が、大体パルプとしては、一千五百万石ぐらい木材を本年度は使う予定でございますが、その中で今日まで僅か七十万石か八十万石程度しか本年度は使われておらんという実情でございまして、こういう少い使用量でなしに、将来はせめて三割程度まで闊葉樹の混入を一つつてもらいたいということで話を進めております。取りあえず翌年度におきましては二百万石の闊葉樹をパルプに使つて参りたいというふうな打合せで、今日まで進んで参つております。
  59. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 通産のほうのかたはおられないのですか。
  60. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 三浦君に申上げます。通商雑貨局長徳永政府委員が見えております。
  61. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 今の農林省のほうからの一応のお話はありましたけれども、私はそれで必ずしも満足しない。例えば昨年でありましたか、業界新聞等で見ますというと、山林の非常に荒れているので有名な中国方面に、パルプ界では非常な勢いでもつて工場の新設をしようと競つてその工場の新設地を求め、それに対して工場を新設しようとしたことを見てとつた農林省側は、それでは困る、何とかもう少し資源のほうを睨み合せた計画に御指導を願えないか、―言葉を換えて言えば、もう少し一山林が回復して来るまでは或る程度抑制してもらえないかといつた意味のことを協力を求めたのに対してどうも一方法がないので自分のほうでは何とも処置なしといつたような何か木で鼻をあれしたような回答が来た。そこでこの始末はどうなるだろうといつたようなことを業界新聞は伝えたことがありますがこれは事実でしようか。
  62. 徳永久次

    政府委員(徳永久次君) 私今お尋ねの件につきまして、事情をよく存じませんので、そういう正式の照会があつて正式に返事を出したことがあるかどうか、言訳のようで恐縮でございますが、私この八月に雑貨局長を拝命いたしまして、あつたといたしましてもその以前のことであろうかと思いますが、事実としてさようなことがあつたとも、私ども常識では想像いたしかねる気もいたしますけれども、調べましてお答え申上げたいと思います。
  63. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 御存じがないとすればそれ以上質問しても仕方がありませんが、今のお話の中に、自分の常識としては考えられないというお言葉がございましたが、今後パルプ工場方面が更に拡張をしようというようなことが企てられてました際に、通産省のほうではどういうふうな大体考え方で御指導をなさるお気持でございますか。
  64. 徳永久次

    政府委員(徳永久次君) 先ほど林野庁からもお答えがありましたように、この日本森林資源の問題としまして、大局的に見ますればいろいろな見方もございますが、目先とにかく非常に過伐に階つておるというのも明らかな事実でございますし、又パルプ工業が使つております原木が日本の森林資源の面から見て針葉樹に偏しておる。これは過去における、或いは現在までにおきまして到達しておりまする技術の限界ということも影響があるわけで、好んで針葉樹ばかり使つておるわけではありませんが、技術の難点も若干残つておるということもございまするし、又供給面から見ましても闊葉樹が比較的奥地にございまして、これを供給すると申しますか、コストの面からも非常に高くつくというような事情もあるように思います。そこうの点から非常に遅れておるということも事実でございますが、併し私ども業界に対しましては、このパルプ工業というものが、パルプはそれ自身一つの最終目的の産業ではございませんが、その先に繋がる需要、人絹工業か、或いは新聞紙その他の事業というものの需要を賄う要請が強いがために、パルプの要求が出ておつて伸びようとしておるということがあると思いますが、又その需要というものがそれぞれ立派なと申しますか、今の日本としても必要なそれぞれの動機というものを十分持つておるということはあるわけであります。併しそのパルプを供給するとしまして、資源の問題に突当つた場合に、国内原料を相手にするということになりますれば、先ほど来申します闊葉樹を極力使う、その方向で増設も考えるということであるならば、まだ何がしかの日本の資源の面においても疏通の道がなきにしもあらずという事情もございますので、その方向で考えてもらいたいということは、業界にも指導いたしておるわけでございます。又その指導を容易ならしめるように、現実に新らしい技術による闊葉樹も使えるような設備の増設を容易ならしめるような輸入機械の取得を容易にするとか、或いはその分に対する租税特別臨時措置法による優遇とかいうようなことを講じながら、その方向で問題が解決されることを期待しておるような次第でございます。  なお、国内の面におきまして、パルプや製造の技術を研究してもらうというばかりでなしに、更にその奥にありまする化繊関係の業者につきまして、闊葉樹を原料としたパルプを化繊の原料として十分使いこなすような技術的な研究というものを或る企業で成功したものは、すべてそれを同業者に公開して普及さすようなこともやつてもらつておるよろな次第でございます。又そういう国内資源の問題のみならず、少しでも輸入の途がありますれば、輸入の途を考えて行くべきではないかということで、その方面につきましても、或いはOITの割当物資になりそうでございますが、それに対して日本側の要請量を出して輸入が阻害されないように手を打つたり、或いは更に商談として、樺太材或いはカナダ材等獲得のために、あらゆるルートから可能性のありそうな商談を極力援助する方向で考えておるというような次第でございます。  又細かい問題になりますけれども、代用パルプ資源としまして、竹とか藁とかいうような原料を使うということにつきましても、御承知通り、今政府のとつておりまする施策の中には鉱工業技術奨励金というような制度がございますが、そういうもので助成するなり、更に或いは研究の成果として固まつたものの技術の工業化のために開発銀行の資金を斡旋するなりという方法で、少しでも森林資源、木材資源のほうの御迷惑を少くする方法を考えたいということで努力いたしておるような次第でございます。
  65. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 まあ大変いろいろ各方面について御配慮を頂いておるようでありますが、一つそれに関連して申上げて参考にして頂きたいのでありますが、従来パルプ工場等をいわゆる統制下に置いて許可制にしていた頃でも、先ず初めはバツカスであるとか、或いは葦のパルプを使う、ないところの木材資源というものを荒しませんということを大体許可の条件にしてやるけれども、何といつて経済界でありますので、採算がものを言うのであります。そとに参りますというと、木材にかなわないからして、すぐ木材に転化されます。闊葉樹ならいいというと、それでは俺は闊葉樹でやると言つておるけれども、技術の今日の階段の点、或いは歩留まり收支の関係からいいまして、これ又針葉樹に転化することは大よそ想像がつくと思うのであります。そこで是非そういう点もお考えの上に極力おやりになりませんと、折角御協力をされようというそのお気持が結果においては協力ではなしに、むしろ破壊のほうに非常に何と申しますか、非常に悪い、又立場からいつても困難なところに行くのではないかと、それを非常に心配するので、この点をくれぐれもお考え願いたいことをお願いして、これに関連してただ一つ質問をしたいのは、只今ソ連樺太材という言葉がございました。これはこのソ連の木材というものは、是非今日の日本の山林資源との関係からいつても欲しいという意味で、二回ほど通商方面の者とも話したのでありまするけれども、現在通産省がおきめになつておりまするソ連へのいわゆる見返物資的なものとして、僅かにりんご、それから歯ブラツシといつたよう程度のものしかどうも出せそうもない、石炭も十ドルそこそこで、何だかこれもいろいろな関係上実現しないという当時話がありました。ところが最近は石炭というものが日本にソ連圏から参る、私はこの見返らに出すものをもう少し彼らの希望する線のものを考えれば、非常に豊富なそうして而も用紙、殊に新聞用紙に最も向くところの樺太材が而も安く入つて来ることを私は見通しているのでありますが、通産省はどうでありましようか、これに対して……。今言つたりんごだとか、歯ブラツシといつたようなものでなく、いろいろの事情もありましようけれども、もう少し簡單な言葉で言えば、気の利いたもの、それは軍需に直接云々といつたものは、これは到底問題にならないことも承知しておりますけれども、それまでして行かないでも、もう少し気のきいたものといつたようなものが出せそうかどうか、或いは買入れできそうかどうかということを念のために伺いたい。あなたの所管でないかも知れないけれども、大体のところを……。
  66. 徳永久次

    政府委員(徳永久次君) 只今お尋ねの事項、私責任者としてお答え申上げる資格を持ちませんが、ただ私どもいろいろ中共なり或いはソ連との通商の取引きの話を一、二いろいろな機会に聞かされておりますけれども、その動きは今御指摘がありましたほど窮屈なものでない。これはまあ向うからもらえるものの、日本としての需要度といいますか、そういうものと見合いでもう少し彈力性を以て考えるというふうに私了解ておるわけであります。木材も日本として大事な欲しい品物の一つでございますけれども、只今御指摘のございましたようなりんごとか歯ブラツシというよりも、もつと気の利いたものとのバーターというような形では十分考える余地があるというふうに私は了解いたしているわけであります。さようなつもりで多少の関連のございます商社の話も我々従来から聞いておるというような次第でございます。
  67. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 カニエ委員御都合で午後出られないのですが、カニエ委員からも私にくれぐれも言つてつたのは、とにかく今日の山林事情が極めて荒廃その極に達したともいうべき実情なので、どうしても政府におかれてはああいう長い、目立たない仕事ではあるけれども、又当面としては国家財政として非常にやらなければならぬ事柄が多いのに、その歳入も必ずしも何と申しますか、思うように行かない引き手あまたの財政を、長い、而も目立たない山林方面に入れるということは困難とは一応思われるが、併しこれを今日にしてしなければ、到底日本の本当のいわゆる農山村のみならず日本の地形、気候等からいつて都市方面におけるいわゆる落つきも、国土的な安心感さえも失われて行く。ですからこの際山林というものの造成については、できるだけただ單に一省ということだけでなしに、政府と関連するあらゆる部門を挙げて、そこに密接な連繋の下にこの強い行政を行なつてもらうように、この機会に強く要望したいということをカニエ委員も言つて出て行かれたの目でりありますが、それにつきまして今日漸く山林の行政も森林法であるとか、造林臨時措置法という法律を制定或いは改訂され、或いは経済的にも長期金融の途を開く、或いは森林の伐採を抑制するために若木の林地の伐採を制止するために、いわゆる伐採調整資金というような特別な金を融資する途を開くなと、いろいろな措置をやつておられますが、そうしてあと残るのは未開墾地買收について行き過ぎたものの林地を早く元の所有者に還えし、その土地の持つ経済的な生産力を最高に発揮させなければなりません。又税についても山林の事情に合わないからこれを変えなければならないというようなことを実現するならば先ず先ず一応法制的には一応整つたと言えるかも知れませんけれども、これらの法制というものを活かして、そうしてその目的である山林の復興というものをさせるためには、相当の多くのそこに経費或いは技術というものを導入しなければいけない。こういうことになろうと思うのです。そこで一つには需要供給が非常にアンバランスであつて、経済安定本部が自立経済計画を立てます場合に、若し木材が、八千五百万乃至九千万石の丸太を供給することができないならばすべて日本の自立経済は木材の面から破綻してしまうのだというのが結論の一つであつたのは御承知通りであります。そういつたアンバランスの際でありますので、政府消費の合理化を図らなければならない。そこで今年の八月二十四日でありましたか、奥地の山林を速やかに開発して、この需給のアンバランスに馳せ参じさせるということを第一番に謳つたそのつ閣議の決定の第二番目には、木材消費と利用の合理化を図らなければならない、これについて必要であれば立法的措置をもするという決定をされたのであります。それについて通産省のほうではその法律を作るように御計画だと聞いておりますが、今日の段階ではどうでありますか、一つこの際にお聞きしたい。
  68. 徳永久次

    政府委員(徳永久次君) 通産省の抱えております産業は、森林資源とありまするが、需要者の立場になる面が大きいわけであります。それだけに日本の森林資源という問題が、これは時間のかかることだと思いますけれども、時間はかがるかも知れないが、今から手をつけなければどうにもならない仕事だということで、本当に我々としましても本気になつて農林省の森林対策にお手伝いをするようなつもりでいろいろなことをやつておるわけであります。例えば御指摘がございました閣議決定の線が、これを具体化しておるわけであります。その中に使用の合理化のためにいろいろな対策が謳われておりまするし、そうして必要ある場合には法的措置も行うということも謳われておるのであります。合理化の面としまして使用規正に関連を持ちますのは、只今のところ、木材防腐を只今特定の用途に強制するというようなことが政府部内で今相談中であります。これによりまして木材を生木で使うのに比しまして、数倍の壽命を以て使えるというようなことが出て参りますのでその面から消極的ではございまするが、木材の対策に貢献するということに相成りますので、目下関係各省と相談中でございますが、恐らくこの国会中に提案できる運びに相成るかと思います。相当各省間の打合せも進行いたしております。なお強制の面以外に、例えば私どもは繊維板と申しておりますが、木材を板材として建築関係にいろいろ利用いたしますことで、これは少し誇張したことになるかも知れませんが、生木から考えて見ますると、木材が板材になる場合の歩留りが二、三割にとどまる、あとの八割はいろいろ一な形でいわゆる利用困難な、合理的に利用されないようなことになつておるということを聞いておりますが、それを殆んど一〇〇%活し得る、板として活用できるという技術が外国にあるようでありまするし、それを農林省と私どもと両方で、国内にそういう産業を興そうじやないかということで、外国の特許を輸入し、それによる企業化を今推進しうつあるような次第であります。
  69. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 私新聞関係法律案を審議しておるときに、林業政策までお尋ねするつもりはなかつたのでございますけれども、ここまで来ましたから、ちよつと簡單にお尋ねしたいと思います。実は今年の春の国会だつたかと思つておりますが、予算総会であつたかと思つておりますが、私パルプ木材関係につきまして大臣に質問したのであります。希望を含んだ質問をしたのでありますが、結局木材を節約  しなければならない。ところがいろいろ行政措置で業者とも図つてそうして適当に節約するように努力しておるのだ、こういうお答えであつたのであります。それは御尤もなことだと思います。併し私はパルプ会社というのは商売人である。大きい会社であるほどたくさんの株主というものをうしろに控えておるのだ。株主の利益を図るということが先ず会社の社長さんの主たる仕事であるのであつて、どこまでも儲けて行こう、こういうふうに考えるのが普通の会社の社長さんの考え方であつて、国家のために、国土保安のためにということをそう深くお考えになる人は、甚だ申しにくいことだけれども少いだろうと思います。そうすれば行政措置でかれこれするといつて奨励するということを言つても、なかなかそういうことは聞かれるものではないと思うから、やはり何かこれは法的の措置を講じて、そうして縛つて行くという、言葉は不穏当ですけれども、そうでもしなければしようがないだろうと思います。まあ例えばパルプ材を何か使うならば、その何%は闊葉樹でなくちやならないとかいうようなことが、技術的にできるものかできないものか私はよくわからないけれども、そういう方法でも考えて行かなければならないだろう。このことはそうして山の番をしておる農林省が主になつて、お考えにならないというと、通産省のほうではどつちかというと、商売人と一緒の仕事をしていらつしやるのだ。品物を作るということが主になつて、山を荒さないということは通産省の主たる仕事ではないのだ。だから農林省でしつかりやつて頂きたい。法的の措置を考えてもらいたいということを申しましたところが、それは十分考えて見る、御希望にできるだけ副うように山の木を節約をしなければならないからという御返事があつたように記憶しております。恐らくその後通産省と農林省とその問題についてお打合せがあつたか或いは農林省だけでも御研究になつておりますか、のことと思いますが、どんなことになつておりますか、林産課長さん一つ御存じでございましたら……。
  70. 藤本和平

    説明員(藤本和平君) 御趣旨はわかるのでございますけれども、直接の工場の統制をやるというふうなことにつきましては、これはやはり所管の関係で農林省でできない問題でございます先ほど申上げましたように、いわゆる森林資源の利用の集約化と申しますか、合理化というふうな問題につきましては、極力通産省と連絡いたしまして、私のほうで指導いたしております濶葉樹の問題、或いは古紙回収の問題、或いはパルプになりますところの歩留りの問題等、技術的な検討を加えておつて頂くのでございますが、ただ森林の面から今日におきましては、第十国会で御審議頂きましたような森林法によりまして、森林の保護育成という目標に立ちまして森林法が改正されましたその線によりまして、森林の面におきましては完璧ではございませんけれども、或る線が引かれておる。むしろこれにマツチして困られるのはパルプを直接作られる会社のほうである。そういう意味におきまして農林省は森林法に基いたところの将来の需給の見通しを極力立てまして、そうしてパルプ業界も早く認識をして、業界自体のためにもなることなので、資材節約とか或いは他の木材以外のパルプ生産というふうな方法に向けて頂くように常に交渉しておるわけです。
  71. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 そうすると別に法的の措置をとられるととは御研究になつていないのですか。端的にお伺いします。
  72. 藤本和平

    説明員(藤本和平君) 今のところは先ほどお話ありましたけれども、パルプについては闊葉樹の混入について必要とあれば法的措置を講ずるというふうな閣議決定が、ございまして、それはやはり所管の関係で通産のほうでお考えを頂いておる、こういうことであります。
  73. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 先ほどの闊葉樹をなるべく使うというふうなことですが、これは全体の使用量の何パーセントぐらいですか。
  74. 藤本和平

    説明員(藤本和平君) パルプも先ほど申しましたけれども、明年度パルプのほうの要求は通産のほうから私どもに頂いております要求は大体千九百万石であります。これに対しまして現在の技術面等いろいろ考えて二百万石濶葉樹を使う。
  75. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 先ほど通産省の政府委員のかたからいろいろ詳しい御説明を承わりまして、木材節約の面についてもいろいろ御意下さつているようでありますが、どうも私などの感じから申しますというと、手ぬるくてとても濫伐を防ぐことはできない。それは森林法の改正などもありました。それでだんだん植樹も盛んになつております。併しそれはいつものになるかということを考えてもらわなければならないのであります。伐らなきやならないということは今いろいろ各方面から差迫つた要求があるのですけれども、そこは何とか考えてもらわなければならない。通産省のほうでは先に申しまするように、作ること、金儲けさせること、そうして貿易も盛んになつて行かなければならないということが主たる仕事になつておりまするから、実際山のことを考えて下さいということを直接注文申上げるのは通産大臣に対してはお氣の毒の感じを私ども持つておりますけれども、これは併しよほど考えて頂かないというと、農林省と通産省の立場が違うからというようなことでだらだらだらだらやつておられたら、国民が困るということになるのであります。その点のことは私から申上げるまでもなくあなたがたもよくお考え下さつていることだと思うのでありますけれども、どうも今までのお話を承わりましても、いつ効果の拳がることやら、片つ隅からどんどん伐つおるのが今日の現状である。二百万石節約して見たところで一体どうなるのかという感じしか私ども感じられないのです。その点を農林省でももう少し強い、強いという言葉は言葉が悪いかも知れませんが、通産省のほうとよく御協議を願いまするし、通産省も單に通産省の立場だけでなくて、国全体の立場をよく御考慮下さいまして、農林省の相談にしつかり乗つて頂きたいと思うのであります。先ほどいろいろ御説明ございましたけれども、どれだけの節約についての確信がありますのか、通産省のほうにおきましてその点をお尋ねするということは、これは御無理なお尋ねかも知れませんが、若し御説明ができたら承わりたいと思うのであります。
  76. 徳永久次

    政府委員(徳永久次君) 森林資源の問題が議論になりますけれども、どうもパルプ工業が目の仇にされる議論をいろいろ聞くわけでありますが、先ほど私申しましたように、このパルプ工業の背後をなしておりますものは、日本として非常に稼ぎ高の大きなものを占めておりまする化学繊維工業が一つ、それからもう一つは紙の需要でございます。紙は新聞紙或いは教科書用紙その他いろんな大事な需要を控えております。ただ需要は、過去の数字に比べて見ますと、いろんな日本の民生安定の目標だしてありまする基準年度の消費量等に比べますると、まだ非常に低いものでございます。ほかのいろんな繊維その他の復興、国民生活の向上に伴う需要の増加等の関係から見ればまだ低いものでございまして、その意味では潜在的なまだ必要性というものを相当持つておるのじやないか、それを調達するための原料部門をパルプ工業が担当いたしておるというふうに私ども考えておるわけであります。従いましてパルプ部門が日本の経済の基盤から考えまして或る程度の規模に大きくなるということは、これは相当の、日本全体としての合理性を持つておるものというふうに私ども実は考えておるわけです。ただそれを広く日本の森林資源対策というものとどう調和して行くかというところに問題があるわけでございまして、先ほど申しましたように森林資源の現下の陷つておる状況というのは非常に今深刻なものでございます。日本の経済再建のためにこれを何とかしなければならんということも非常に重大な問題であるということは重々承知いたしておると思います。それを私どもとしましてはパルプが伸びるから目の仇にされておるというようなきらいもございますけれども、総合的に積極的な解決と見合つてパルプも先ほど申しますように、それ相当の伸びるべき十分の必要性と合理性を持つておるというふうに思いますので、そういう形で解決すべきでなかろうかということを私ども考えておるわけでございます。直接パルプ工業が使います原料対策につきましては、先ほど申しましたような極力闊葉樹を使う技術の問題とか、或いは差当り輸入材を何とかするとか、或いは代替資源を何とかするというようなふうに多角的に少しでもプラスになるものを考えて行くということもいたしておるけわであります。それから更に御承知通りパルプ工業は目先は比較的採算條件に恵まれた産業でございますが、それだけ私どもとしてはその全力というものを、森林資源の培養といいますか、植林面にその力を注ぎ込ます。目標は自分の要る材料は自分で取つて、切つただけのものを植えて行くというだけのことをやつて行くということも指導いたしております。これは私今数字的に説明をする資料を持合せておりませんけれども、これはこの一両年来の数字というものは十分にその業者の誠意を証明するに足るだけの成果を挙げておるものと私どもは思つておるような次第でございまして、そういうこともやらしておるわけであります。  それから更に消費節約の点も先ほど申上げましたけれども、例えば、もう一つ申し忘れたので、例を挙げて恐縮でございますが、この包装用材という項目がございます。これはやはり年間一千五百万石ぐらいの木材を使つておるわけであります。これが最近眼につきます段ボールというような容器がございますが、あの形に改造いたしますると、理論数字では十三分の一で済むというような数字が出ております。理論数字通りには参らんといたしましても、この五分の一ぐらいの木材消費量で十分包装の目的を達するということになろうと考えております。でこの産業も現にあるわけですが、現在それが復旧いたしつつありまするが、また生ま木をそのまま包装用材に使う場合とはコスト的にも若干高い、或いは品質その他についても若干問題があるというようなこともありまするし、又その必要性が需要者の方面に認識されていないというような点もあつて、その段ボールで置換えらるべき用途が依然として生ま木のまま相当使われているという面が相当残されているのであります。この面にも私どもいろいろ努力をいたしているつもりであります。最近新聞紙上等で御承知だと思いますが、東京の青果市場と連絡をとりまして、りんご輸送をこの段ボール輸送に切換えてやつて行こうということで長野のりんごをやりまして、非常にいい成績を挙げております。更に青森のりんごを大量的にやろうということでやつております。利用者全部から今までの木箱よりもよほどよろしいという結論も出て参つております。むしろ反面では、今度はこの生産力を殖やすということも、アメリカの優秀な機械を入れて設備を拡張するということもやつておりますが、最近では宣伝のほうが利き過ぎまして、日本の生産力をオーバーする需要が出て来て参つているというようなこともありまして、私ども少し工場の拡充のほうを先に急ぐべきで、宣伝は少し手控えなければならんかなという工合に考えているような状況であります。そういう面で、今まで木材が或る程度不合理に使われている向きも節約するということに、通産省はこの面からはみ出しますものは積極的に落しますし、反面伸びるべき性質を持つているものは、資源の状況の許す限り伸ばすというように考えて行きたいというつもりで考えているのであります。
  77. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 いろいろ細かいお話を承わりまして有難とうございました。私どもは何もパルプ業者を目の仇にしているわけでも何でもないのであります。これはやはりそういう事業が盛んになつて来るというのは、国の富むわけでありますからこれは非常に結構なことであります。今問題になつているのは山の問題でありますが、この点についても多少の犠性を払つてもらいたいという希望を持つているわけなのであります。  それから地方で自分で山を持つようにしろということをお奬めになつていることは、私ども田舎などに行くと、あつちこつち行きますからその事情はよく知つております。それを尋ねたわけですが、そり一面には山を買い漁つて、高く買過ぎて山林業者はそれがために非常な打撃を受けて困つている。これは金が余つているからそういうこともやはりできるのです。そういう弊害も伴つております。そういう点もやはりお考えおきを願いたいと思つておりますのですがね。これは併しお考えとしてはいいことなんです。ただ私どもの心配いたしますのは、役所のほうではまじめにお考えになるのです。役所では一生懸命お考えになつてつても、業者がなかなかついて行かないというのが今日の業者の態度であるという……これは普通の状態だと思います。そう言つちや業者を非常に悪者扱いにするようでありますが、少くとも長い間の経験から見て、その事実は蔽うべからざる事実だと私は思うのであります。だからこういう計画をしてこういうことを進められているということだけでは、これはどうも生まぬるいのじやないか。やはり法的な措置で、或る程度の犠性は止むを得ず払つてもということにまで行かなければ、成績は上らないのじやないか。実際その日その日が食い込まれつつあるのですから、山林のほうは……。その意味で特に通産省のほうでもよくお考え下さいまして、農林省のほうに御協力を願つて山の保持に一つ加勢して頂きたいと、こういう気持を持つているわけであります。いろいろ申し方が下手なところもあつたかと思つておりますが、そういう意味で申上げているのでありますから、なおこの上とも両方でよく連絡をとつて頂きまして、どうか成績の上るように御努力願いたいと思います。もう御返事は必要ございません。私の質問はこれだけであります。
  78. 溝淵春次

    ○溝淵春次君 新聞出版用紙割当に関する法律廃止する法律案について、竹下先輩より、その他先輩諸氏よりも御質疑がありまして、当局のこれに対する極めて詳細な御答弁がありましたので、この程度質疑打切りの動議を提出いたします。
  79. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 溝淵君の質疑打切りの動議に御異存ありませんか    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  80. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは討論に入ります。
  81. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 私はこの新聞出版用紙割当に関する法律廃止する法律については賛成をするものであります。併しこの際ただ強く希望をしたいことは、今日は山林の荒廃がいわばその極に達したというときでございます。而も一方この日本の自立経済のためには、その荒廃した山から相当の林産物を収獲し盡さなければならないというのであります。従いましてこの際一層政府におかれましては、消費の節約、利用の合理化に努めると同時に積極的に山林資源の培養を図つて頂きたい、広い意味におきまして山林行政の一段の推進を是非お願いしたいことを強く要望いたしましてこの案に賛成をするものであります。
  82. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 他に御発言…
  83. 溝淵春次

    ○溝淵春次君 只今三浦委員の賛成の御意見がありました。私も賛成いたします。討論を打切つて採決の動議を提出いたします。
  84. 河井彌八

    委員長河井彌八君) それでは討論は盡きたと認めまするから、これから採決に入ります。本案に賛成の諸君の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  85. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 全会一致と認めます。本案は可決すべきものと議決せられました。  つきましては、賛成の諸君の御署名を願います。   多数意見者署名     カニエ邦彦 溝淵 春次     森崎  隆  松平 勇雄     三浦 辰雄  郡  祐一     館  哲二  竹下 豐次     楠瀬 常猪
  86. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 又委員長報告は、委員長にお委せを願いたいと思いますが……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 御異議ないと認めます。
  88. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 午前中でカニエさんが退席いたします際、若し自分が午後来られなかつたならば、一つ恐縮だけれども委員長さんの報告のうちに、山林行政を一段と推進しろという強い要望をお加え頂きたいということを私に頼まれましたし、私も同感でありますので、よろしくお願いいたします。
  89. 河井彌八

    委員長河井彌八君) それでは諸君に申上げます。委員長報告のうちに只今三浦君の述べられました趣旨を強く主張いたしますことにいたしますが御了承を願います。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  90. 河井彌八

    委員長河井彌八君) それではさように決します。有難うございました。これで散会いたします。