○山田節男君 これは
岡咲副
委員長も昨年アメリカへ
行つてFCCのこういう
委員会の運営については十分御存じのことだと思いますが、これは何と
言つても
電波監理委員会はFCCと同じような準司法的な機能を持
つている。これは特殊な行政
委員会であります。ですから、すべてこの
委員会の議事というものは、たとえこれが散会にな
つても議事録はあるのです。私はその例を持
つております。
電波監理委員会の
委員会の議事録というものを、サンプルを三つほど持
つている。これはあなた新聞でも御存じでしようが、
委員会に
出席者があ
つても議事がないとか、
出席者がない、それでも、ちやんとチエアマンがお
つて、レコーダーがお
つて、発言者がない場合でも、その経過をちやんと一人の発言でも、チエアマンだけの発言でもちやんと議事録は正式に残しておる。FCCのあのミニユート・ブツクを見ましても、全会一致の場合でも、例えば全会一致の結果を宣言するというたつた一行にしても、これはミニユート・ブツクにしてある。法的にこれは必要なんだ。たしか
電波監理委員会の設置法の中にこの議事録に関するものがあつたと思う。第十六條の三項かなんかにあつたと思う。これは
電波監理委員会はあれの、FCCをまねて作つた、まねて作つたと言えば語弊があるかも知れませんが、とにかくFCCと同じような地位を持つた準司法的な行政
機関である。でありますから、議事録というものはやはり成規のものを持たなければならない。たとえ全会一致であ
つてもその
会議の模様というものはこれは記録しなくちやいけない。併しこれでは
会議の模様というのでなくて、ただ全会一致だ、これでは果してこの
委員会が成規な
委員会を開かれたかどうかわからない。これは法的の、
一つの
法律で定めた
一つのドキユメントにな
つている以上、こういう記載でやるということは余りに略式である。
電波監理委員会の私は権威にかかわると思う。そのために私は御注意申上げたので、こういう我々のもらつたような、今私が頂いたようなものでは、これは議事録の体をなさない。それから先ほど長谷長官が総理大臣に報告されだと言いますが、このものは、議事録を含めて作られるということもあるかも知れませんが、少くともあすこにおいて
一般の公衆に見せるという、体をなす議事録としては
ちよつと私はおかしいのではないかと思う。今後のこともありますから、殊にこの問題は
テレビジヨンの生命の問題である。もう
国民一般が関心を持
つているものであるだけに、こういうような議事録の先例を作るということは
電波監理委員会の将来のために私は非常にこれは注意すべきことではないかと思
つて私は御注意申上げた。私は実は今朝頂いてびつくりしたのです。今長谷長官の説明されるような
理由があつたにしても、これは議事録はもうドキユメントである、而も
法律によ
つて一般に閲覧をさせなければならないというものであるから、できればこの議事録というものは、いわゆる体をなした議事録というものにしてもらいたいと、かように私は御希望申上げておきます。これは今の長谷長官、
岡咲副
委員長の言われるような
理由でいいと言われればそれまで……、私はそうではないと思う。アメリカのFCCのどんな散会した
委員会の議事録というものもありますが、殊にこういうような、重要な標準方式の
決定ということになれば、全会一致でも私は議事録だけはとどめてもらわんと、これはどうも聽聞会のピリオドの打ち方としても足りないということを私は申上げておきます。