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国務大臣(
高橋龍太郎君) この問題は私は私の
責任で公正に処置するという決心をしておるのですが、
只今のその
ガラス張りということが、こういう問題ですから、検討の途中に何もかも
発表するということは又
却つていろんな混雑、弊害も出て来るわけですから、併しその結果はどこへきめるにしても、こういう
理由でこれが、一番この
会社が適当だということは
発表するつもりでおります。それからもうつ
一つ御了解を得ておかなくちやいけないのは、この
拂下げ、いずれは
拂下げということになるのですが、私の担当しておるのは、どこへ
拂下げるのが一番適当であるか、それを
通産省はどう
考えておるか、それをきめるのが私の
仕事であ
つて、実際どういう
価格で、或いはどういう
條件で
拂下げるかという
拂下げの
仕事は
大蔵省のほうへ移りますので、私は
関係ないのです、何も……。それから私はこの問題について
考えているのは、
両方とも、問題にな
つておりますのは
四日市の
燃料廠、
播磨の
造兵廠が問題にな
つているのですが、いずれも敷地から申しましても数十万坪の広大なる
工場であ
つて、そうしてその中に残存している設備も
相当価値のあるものです。
四日市のほうは不幸にして
戰災に
会つてひどく損傷しておりますが、
播磨のほうは
戰災は免れたのでありますが、
工場の
機械の一
部分はどの
程度か私にはわかりませんが、
相当の
部分ほかの
重要産業に軍の命令で移転して使
つております。が、いずれにしても
相当の
財産であるので、それからそういう大きい
工場であるので、今双方とも
相当競願者が出ておりますが、昨年未来、それらの
競願者の
書類を調べ、又直接に
代表者と
会つて話を一
通り聞きました、五人の
委員諸君と一緒に……。で話を聞いて見るとですね、どうもまじめでないように感ずる面もあるのですね、或る
意味では……。で、ああいう大きなものが
拂下げになるのだから、ともかくも
出願をしておこうという面も多少あるように思うのです。私はこれを
拂下げるのに第一の
條件は、これを
拂下げて、この
工場が動いて如何に多く
日本の
産業に貢献するか、又そういう力を持
つておるか、そのためにはこういう
出願者が一番適当であろう、それを主にして私は
研究しておるのであります。で、
拂下げる
価格がどうであるとか、こうであるとかいうことは私はタツチしておりません。で、仮りに
通産省のほうで、この
会社に
拂下げることが適当だという
結論が出ましても、この
拂下げの
條件というものがそれへ付くわけですから、或いは
値段で折合わんとか、やれ何とかいうようなことで、必ずしもそこへ行かんかも知れません。現在までの何は……。それで
播磨のほうは割合
簡單なのですがね。この
工場の半分以上を
国鉄の
修繕工場に使
つております。半分ちやんと区切りがついて、境界がついて、これからこつ
ちの施設は戰後
相当国鉄のほうで
施設を持込んだり、
修繕をしまして、今盛んに動いております。ところが
四日市のほうは
戰災をこうむ
つて機械施設が燒けておる。その
あとを今三つの
会社に
部分的に仮
使用を許しておるのです。それは私就任前のことでありますが、例えば
肥料の増産が必要で、
肥料会社があれを使い、それからその当時のことでありますから、
司令部でもそれへ賛成して仮
使用を許しておる。で、そこへそれぞれ又
相当の金を注ぎ込んで修理をして今動いておるのです。これが仮
使用と言いますけれども、その当時はその
工場がどうなるのかわからない、或いは賠償になるのかもわからないのだからして、仮
使用と言うより仕方がないですね。現在でも何でございましよう。若し今
四日市の
施設を処分する、或いは誰かに使わすということになれば、まだ
返還は受けていないのですから、やはり仮
使用ということになる。併し適当な手続を経て仮
使用を受けておるので、それを何月何日までに立退いてしまえと言うことは、
相当今使
つているところでは問題にするだろうと思うのです。そういうような
事情があるのですね。と
言つて、それを買受けるほうから言えば、それは非常に邪魔になるわけです。少くとも幾ら讓歩しても、隅のほうへかためて、ここだけは讓るけれどもというような問題が起きて来るだろうかと私は想像するのです。そのほかいろいろ複雑な
事情があります。で、
出願者の計画などについては一応
両方とも聞いたのですが、
播磨のほうは大体そういう、何かこれ以上
出願者から資料を出さすような必要はないと思いますが、私は昨年
行つて視察をして来たのですが、五人の
委員諸君がつい数日前
視察に参りまして、今日二時からそれぞれ
諸君の
意見も聞くことにしておるのですが、その
意見によ
つてこれもすぐきまるということは、まだ二、三週間ぐらいは早くともきまらないだろうと私は思います。それから
四日市のほうはそういう
事情もありますし、もう
一つこの五人の
委員諸君から希望があ
つて或る
調査をする、それから
経験者の
意見を聴取するということにな
つておるのですが、いろいろ先方の
事情などがありまして、この月の二十日頃まではそれができませんので、そういうことでこの
委員会の
調査も遅々としておる次第であります。
只今までの
経過を御
報告いたします。