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1952-05-21 第13回国会 参議院 地方行政委員会 第36号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年五月二十一日(水曜日)    午前十一時二十七分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     西郷吉之助君    委員            岩沢 忠恭君            石村 幸作君            高橋進太郎君            若木 勝藏君            原  虎一君            林屋亀次郎君            岩男 仁藏君   政府委員    地方財政委員会    事務局長    荻田  保君    地方自治政務次    官       藤野 繁雄君    地方自治庁財政    課長      奧野 誠亮君   事務局側    常任委員会專門    員       福永與一郎君    常任委員会專門    員       武井 群嗣君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○委員長の報告 ○地方財政平衡交付金法の一部を改正  する法律案内閣提出衆議院送  付) ○地方公務員法の一部を改正する法律  案(内閣提出衆議院送付)   —————————————
  2. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) それではこれより委員会を開会いたします。  先ず御報告いたします。二十三日の公聽会の人選が大体きまりまりしたから申上げます。最初に自由党推薦の小倉庫次君、並びに小関普一君、自由党並びに緑風会推薦猪間験一君、社会党右派の御推薦中村哲君、東京都の春副知事、特別区は千代田区長、又は新宿区長新聞界の代表は東京新聞論説委員立川克捷君、社会党左派の御推薦野村カツ君、なお一般から下村金太郎君、中山幹君、笹川作八君、それから目下自由党佐藤功君に交渉中でございます。以上に大体決しましたから御報告申上げます。   —————————————
  3. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) 本日は、地方公務員法が昨日衆議院を通過して本審査に付せられましたから、同法案について質疑を開始いたします。この法案につきましては、先般政府委員より提案理由説明並びに逐條説明を終つておりますから、直ちに御質疑をお願いしたいと思います。速記をとめて……。    〔速記中止〕   —————————————
  4. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) 速記を開始して……。只今答弁する鈴木次長衆議院におりますので、来る間先日来質疑を継続しております地方財政平衡交付金法の一部を改正する法律案質疑をいたします。
  5. 若木勝藏

    若木勝藏君 私は単位費用の法定について、これは極めて重要なものであると、そういう点からして十分これは審議をしなければならんと考えているものでありますが、特に教育関係方面で先般詳細に質問をしたのでありますが、一、二その点につきましてまだ不審な点がありますので、伺いたいと思うのであります。  先般政府委員質問してその点がはつきりしなかつた私自身も又はつきりしなかつた点があるのでありますが、結核教員枠外にしているかどうかという問題でありまするが、その点につきまして、先般の御答弁では、行政規模の中に〇・六だけを含んでいるというふうなことから御答弁があつたのでありまするけれども、これは單位費用を決定する場合の問題であつて、性質から言つたら恐らく枠内に入らなければならん、こういうふうに考えられるのでありまするけれども、要は私の伺いたいところは、財政計画全般から見まして、基準財政需要額というような立場から、定員の中に枠外としているか、枠内としているか、その点を伺いたいと思います。
  6. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) 結核関係等の先生につきましては、地方財政計画の上では一・三三%のものを見ておつたわけであります。それに対しまして平衡交付金法におきますところの基準財政需要額の面におきましては、結核休職関係を二・四四六%、より多く見ているわけであります。ただ従来地方財政計画をきめますときに用いておりました数字が、最近の教職員の結核患者の数の増加の傾向からいたしまして、最近の実績に基いてこれだけの数を加算して平衡交付金の面では計算するようになつて来たわけであります。
  7. 若木勝藏

    若木勝藏君 そういたしますと、それだけは枠外に見られているというわけになりますか。
  8. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) その通りであります。
  9. 若木勝藏

    若木勝藏君 それでは三級の代用教員方面はどういうようになつておりますか。
  10. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) 三級は〇・八八八%だけ枠外に見ております。
  11. 若木勝藏

    若木勝藏君 枠外ですな。
  12. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) そうです。
  13. 若木勝藏

    若木勝藏君 その点はそれでいいです。  それから更に昨日御答弁のありました寒冷度の問題でありますが、これにつきまして私も帰りましてから少し調べてみたのでありますけれども、昨日頂いた資料が今どこかへ行つているからはつきりしないのですが、四級地を決定する場合には、零下九度というようなものを以てしたようでありますが、それは実際において零下九度というような方面は、内地方面では山間でなければ見られないのじやないか、そういう点をきめられるのはどんなものですか。
  14. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) 四級地は地方財政委員会規則でそれらの地域を指定しておりますので、今具体的にどういう土地が指定されていまするかということを申上げます。北海道旭川市、帯広市、そのほか室知支庁管内の一部、上川支庁等がございます。そのほかの地域では四級地はないようであります。
  15. 若木勝藏

    若木勝藏君 それはですね。四級地というものはいわゆる内地方面にもありませんか。どこか新潟のほうにあつりませんか。
  16. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) 新潟県では一級地と二級地だけであります。
  17. 若木勝藏

    若木勝藏君 福島のほうにありませんか。
  18. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) 福島県も一級地と二級地だけであります。
  19. 若木勝藏

    若木勝藏君 四級地はありませんか。
  20. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) ありません。
  21. 若木勝藏

    若木勝藏君 そうすると、実際において寒冷度がマイナス九度以上ということによつて内地方面では四級地に指定されている所がないと、こういうふうに承知して差支えありませんか。
  22. 奧野誠亮

    政府委員奧野誠亮君) その通りであります。
  23. 若木勝藏

    若木勝藏君 私はあるように考えておつたのでありますが、ないということになればそれでいいのでありまするけれども、実際において北海道においてはこういうふうな場合はあり得るけれども、内地は殆んど山間でなければ〇・九度以下になることがない。従つてこの四級地の規定は、寒冷度規定内地においては空文である。強いて平衡交付金配分するといいうことになれば、山間の場合、何も人家もないようなところに平衡交付金が渡るというようなことになりはしないか、そういうふうなことを考えたので御質問を申上げたのであります。大体今のところその程度にとめておいて又あとで……。
  24. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) 他に御質疑ございませんか。
  25. 石村幸作

    石村幸作君 もう大抵質疑は、皆さんが質疑されたので、特にこの中で消防費なんですが、これは現行法は、家屋面積人口に直したわけですが、そこで町村の場合ですと、今消防団が出動するというような場合は、殆んどこの家屋の火災よりも、早くいえば野火山火事、殆んであのほうが出動人員も多いくらいで、金もあのほうがかかる。それで今非常に町村は困つておるわけであります。そこで特に町村、これは山岳地帯町村が多いのですが、町村の要望としては、常に床面積測定軍位山林を考慮に入れてくれということを要望しておるわけで、私らも自分でそれを見て、確かにそう要望する理由もあると、こう見ているのですが、当局はどういうふうにお考えになりますか。
  26. 荻田保

    政府委員荻田保君) 消防費測定單位家屋面積から人口に改めましたことについては、たびたびの説明等で申上げたのでありますが、そこで人口單位費用にとります場合に、如何にして如何なる補正係数を用いて、どれだけの差をどういう方面につけるかということが問題になつて来ると思います。これにつきましては、国家消防庁で出ておりまする、いわゆる消防基準というものが出ておりますが、これにもやはり人口段階にして、これは段階得に出しておると思いますが、一定の消防基準施設というものがきまつております。そういうことを基準にいたしたいと考えております。その際その基準では、人口段階、或いはできれば市街地的なところと農村的なところというふうに分けたいと思いますが、おつしやいますように農村方面におきまする山林野火関係というようなことは確かに考慮しなければならんところがあると思いますので、今後補正係数をきめる際に十分考えたいと思います。
  27. 石村幸作

    石村幸作君 今の大いに考慮する、補正係数をきめるときにこれを考慮するという御答弁で満足いたしましたが、一つ十分考慮して頂きたい。それからこれは特別交付金の率の改正ですが、現行は百分の十、それが今度は大体百分の八になつたわけです、これは何か根拠があるのですか。
  28. 荻田保

    政府委員荻田保君) 平衡交付金配分につきましては、全般的に、我々。といたしましては、成るべくいわゆる行政範囲というのを少くして、法律はつきりときめて、そうして機械的に団体配分できるという方向に大きな数字として持つて行きたい。そういう意味で、この普通交付金のほうにつきましても、交付基準等成るべく法律に持つて行きたいというふうに考えておるわけであります。そうはいたしましても、どうしてもこの特別交付金そのものは残さなければならない。従つてそういう意味からいたしますれば、できるだけ少くしたいというのが我々の考えであります。今まで特別平衡交付金を施行いたしまして二年間でありまして、なかなかその基準等もまだ具体的にはつきりいたしておりませんし、それから又過去の制度の遷り変りということも考えなければなりません。従いまして総額の一割程度のものを持つてつたのでありますが、過去の経験から見ましても、或る程度これは少くしてもいい、こういう考えから総額の八分、百分の八、こういたしたわけでありますが、なお特別交付金につきましても、できる限り客観的な基準を示して、ただ基準なしに出すなんということは成るべく避けて行きたい、そのほうに向つて改善を加えて、それと、成るべく考えられるものは一般交付金基準の中に入れまして、特別交付金を成るべく少くして行きたい、こういう考えを持つております。
  29. 石村幸作

    石村幸作君 これは二十七年度限りになつておるのを継続されたのですが、これは主として災害その他の特別な事情によつて配分するということで、今の御説明通りなんですが、この特別平衡交付金配分がどうもはつきりしていないようなんですが、何かつまり地財委の手心というとおかしいが、それが割合に自由に裁量できるというように思われるのですが、何かはつきりした基準がこれにありますか。
  30. 荻田保

    政府委員荻田保君) 先ほどお話申上げましたように、成るべくはつきりした基準で分けるというのが我々の考えであります。併しながら何分にも一万有余の団体に分けるのでありますから、如何なる基準を作りましても、いわゆる杓子定規的なことになる。やはりどこか手直ししなければならぬところがある。その意味特別平衡交付金を置いておるわけでありますから、先ほど申しましたように、特別平衡交付金につきましても、相当詳しい基準を、客観的な基準を出して行くということも考えておりますけれども、或る程度はどうしてもそこに自由裁量が入るということは、この交付金の性格として止むを得ないと思います。併し先ほども申上げましたように、成るべくこれを客観的な標準によつて……、御覧になりますとおわかりになると思いますが、二十年度と二十六年度とを比べれば相当この二十六年度におきましては基準はつきりしておりまして、どういう事情がどの程度考慮されたかということもはつきりしておる。はつきりさす方向に向つておりますから、二十七年度は更にこれをもう少しはつきりして、成るべく将来は機械的に……、特別交付金といえども、やはり地方団体側自身がもうそれはわかるというような恰好に持つて行きたいという方向におきまして努力しております。
  31. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) 他に御質疑ございませんか……。それでは質疑がなければ平衡交付金法質疑は今日はこれにて打切ります。   —————————————
  32. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) お手許に地方公務員法衆議院修正案をお配りいたしましたが、これについて藤野政務次官説明いたさせます。
  33. 藤野繁雄

    政府委員藤野繁雄君) 衆議院のほうでは、第七條の第四項の「当該都道府県」というのを当該都道府県だけに限定するよりも「他の地方公共団体」にも委託したほうがいいというふうなことで第四項の修正をしたのであります。従いましてこれに関連して、第九條第九項においても、「都道府県」というのを「地方公共団体」と改め、又「当該都道府県」というのを「他の地方公共団体」、こういうふうに改めて、公平委員会を置く地方団体の委任するところの範囲を拡大したのであります。それによつて公平委員会の運用をよりよくしよう、こういうことなのであります。
  34. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) 本日は鈴木次長並びに長野公務員課長衆議院質疑のためにこちらへ参れませんから、本日の公務員法質疑は明日に譲ります。  本日はこの程度で終りたいと思いますが御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) なお午後から委員長は、全国の市長会の大会がございますので、そちらへ参りますので、本日は午後は止めたいと思いますが、如何ですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 西郷吉之助

    委員長西郷吉之助君) それでは本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十二分散会