○岡本
愛祐君 私はここに
府県制の根本問題があると思
つております。そういうふうな脆弱な
財政基礎しか持ち得ない
府県というものが多い。而も
国家の
平衡交付金に依存しているということにな
つて来ると、その
府県というものが
地方公共団体、つまり
地方自治体であることがおかしくなりはしないか。これは
税法を
改正して、その
府県というものが自分で取れる税種が多くなるようなことがあり得るとすれば、私の今言
つた議論は成り立たないのでありますけれ
ども、あなたのおつしやるように、もうどんなに工夫してみた
つて府県というものは自分で賄いができないというようなことにな
つているのだと、こういうことにな
つて来ますと、私は
府県の自主性、
府県の
地方自治体というその存立の
可能性というものがだんだんなくな
つて来る、こういうふうにまあ
考えるのであります。これは今議論しても仕方がないのでありますが、これは
考えようによ
つて、全部自賄いはできないまでも、今言
つたようなひどい県税の有様、不公平、それを打開する
方法がありはしないかと私は思います。例えばアメリカにおきましても、カウンテイ、郡と言いますか、県と言いますか、そのカウンテイが固定資産税は自分で徴収をしまして、そうしてそれを州に分け、又
市町村に分ける。
市町村のごときはその固定資産税が一番よく、七〇%ですか、六七%は自分から払う。徴収するのは郡がする、
府県のほうも、それからもらう。もらうというのは、まあ代りに郡に取らしているというのですから、そういうような
方法も加味して
考えられるのじやないかと思うのですが、まあこの点は今ここで議論しても仕方がないから、こういう
意見だけ申上げておきます。