○菊川孝夫君
大蔵大臣にこの間から出席を求めてお
つたのですが、今日お見えになりましたので、私は貸付信託の問題と、それからもう一つはこの間のメーデー当日の宮城前広場における騒擾
事件に絡みまして、税務署が今年にな
つてから特にほうぼうで襲撃を受けておる。これもやはり一貫した関津性を持
つておると思いますので、これが対策その他について、この二点についてお伺いしたいと思います。
先ず順序といたしまして、この間から用意しておりました税務署の襲撃について若干御質問いたします。第一は、税務署が現在相当襲撃されるというのは、新聞にも出まするし、又新聞に出なくても小さいいやがらせであるとかいうのがあると私は聞いておるのでありますが、中でも今年の三月でしたか広島の国税局管内に起りました海田市であるとか、可部、あそこらの税務署の襲撃
事件の際には相当税務職員もいろいろ危害を受けたというようなことも、新聞にも載
つておりまするし、又現地へ我々が参りました際にも聞いて参
つたわけでありますが、これにつきまして
大蔵大臣としてこれは特にこの際注意しなければならんのは、今の国際情勢から考えまして、
日本が両勢力の接触点にな
つているということは、これは争われない事実だと思います。従いまして、一方
アメリカのほうではここで共産主義の侵入を防ごうとするし、又ソヴイエトのほうは何と言
つても
日本から、
アメリカがここに勢力を扶植することはこれは何としても堪えられないところであろうから、できる限りこれは追い返して、そうして
日本におれなくするようにしたい、こういう戦術をと
つて、これは地下において相当猛烈な暗闘が繰返されていることは、これは誰でも情勢判断しなければならないと思うのでありますが、その一つの方法としまして、先ず
日本の行政機構、治安機構等を麻痺させる、そうしてそういう
條件を作り出して行くという戦略も戦術の上に出て来ておるだろうと思うので、そこで狙われるのは先ず警察官、警察官が安い月給で、そうして大衆からは馬鹿にされると、殊に子供なんかからでも、よく警察官と大衆と衝突した場合に、朝鮮人等は子供を先に立てて行くのであります。
従つて、そうな
つて来ると警察官はもう馬鹿らしくな
つて来るので、どうしても横を向くと、こういうことにな
つて来る。又、そういうふうに向かせよう、その間隙に乗じて共産主義の思想を吹き込もうと、まさかの場合には、これはあなたがたの狙
つておる、即ち木村法務総裁の言
つておる暴徒を捕まえるどころか、時の権力者に梶棒を向けて来るということに仕向けると、これが狙いだと思うのであります。それから又税務署に向
つては徴税機構を麻痺させてしまうと、毎日々々襲撃を受けるかも知れない。或いはほうぼうにちよつと行くといやがらせをする、実際には危害を加えないかも知れないけれども……。そういたしますと、安い月給で而も他人にはいやがられる、どうせそんなことならばお座なりに済ましておけと、こういうふうな気風を起させることが一つと、もう一つは、たくさんの人間を、今税金が高い、税金には国民が皆苦しんでおりますから、税金が高いからこれをまけさせようじやないかというような大衆煽動をやりますると、どうした
つて集まる。その連中の先に立
つて行
つて、事と次第によ
つては税務署襲撃
事件等に煽動すると、こういうふうに狙
つて来るのではないかと私は思うのでありますが、そこでこれに対して大蔵省としてどういう対策を
大蔵大臣立てておるか。
それからもう一つ、特審局等を通じまして、これはどういう戦略戦術に出て来ておるかということについてあなたのほうに情報も入
つておると思うのでありますが、その入
つておる
範囲の、例えば吉河特審局長あたりは新聞にも堂々と発表されてお
つたのであるが、自由党の総務会その他において、すでに軍事教練をや
つておるとか、武器の製造の用意をしておるとかいうようなことまで堂々と
宣言しておられるのですが、当然今後税務署に向
つてもそういう行動が執拗に繰返されるのではないか。而も
大蔵大臣としては、そういう構報を得て対策を立てておかなければならないと思うのでありますが、第一点は、差当り今日まであ
つた事件の中で主なる、先ほど申上げました広島国税局管内に起
つた事件の被害の一番大きか
つたものについての対策、どの
程度のものがやられたか、それから情報等においてどういう戦略に出て来ておるか、それからこれが対策についてどういう対策を考えておられるか、この三点についてお伺いしたいと思います。