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政府委員(
石原周夫君) 私からお答え申上げることが適当かどうか或いは通産省、特別
調達庁のほうからお答え願うほうが本当かと思いますが、
お尋ねの点に関連しまして問題が二つほどに分れると思います。一つは十
二條の第二項も当然その意味であるわけでありまするが、一つは
駐留軍の
調達の計画、数量、そういうようなものにつきまして、例えば地域的にも或いは
石炭のような場合にはカロリー、時期であるとか、数量も検討の基礎になる。そういうような意味におきましてこの十
二條第二項にありますように、
日本経済に惡
影響を與えないような調整が必要である。この意味におきましては
駐留軍の
調達をいたしまする
物資につきまして、なかんずく
日本経済に重大な
影響を與えまするもの、
石炭でありまするとか或いは鋼材でありまするとか、その他の稀少
物資は当然入ると思いますが、そういうものにつきまして、
向う側の或る期間、まあ例えば四半期でありますとか、或いは物によりましては月でございまするとか、そういうような或る期間に亘りまする
調達の計画を打合せをいたしまして、この数量、地域、場所或いは品質というようなことにつきましての十分なる打合せをいたしまして、非常に無理な窮屈なところから多く取るというようなことをしない。又そういうような惡い時期に殺到しないようにするというような問題があるわけでございます。こういう点につきましては、現在予備作業班というものが御
承知のようにできておりまして、そこでいろいろ具体的なことにつきましての相談を始めておるように
承知をいたしております。
第二の点は契約の内容におきまするいろいろな條項の問題かと思います。この問題は
相当技術的な問題でありますので、私
どものお答えのできます
範囲を超える問題が多いのでありますが、大ざつぱなことを申上げますと、その契約の條項の中で著しく
日本側に不利であると認められるものにつきましての修正を求める、この点につきましても同じように予備作業班におきまして話合いをいたしておるのでありまして、これも早い時期に解決をするように
当局として努力されるように
承知をいたしております。それらの場合を通じまして一切を
間接調達にするということも一つの一方でございまするが、今
考えておりまするやり方は、今のような
調達の時期だとか方法だとか数量だとか、そういうような先ず
調達の
対象になりまするもの、第二にはその具体的な引渡しその他の
條件を律しまする契約
條件、その両者につきまして必要な調整をいたす。その場合に物によりましては
木村委員御指摘のように
政府の
当局を通じてやることにな
つておりますので、
日本側が物によりましては
間接の
調達をいたして
向う側に引渡すということがそういう事態に適当であるかということもあり得るわけであります。それらのどういうようなものがどういうような場合にそれに該当いたすかということにつきましては、なお今後の折衝に残されておる、具体的な場合に問題になるかと思います。
北大西洋條約の点の御指摘がありましたが、これは両方の
当事国とも軍を持
つておりますることを前提といたしまして、受入れ国、レシービング・ステート、即ち駐留せられておりまするほうの国の軍
関係の
調達の機関が同じような軍需の
関係でありますので、併せて
調達をいたすというふうに読まるべきものと
承知をいたしております。