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政府委員(河野通一君) 最初にお答え申上げます前にお断りいたしておきますが、今油井さんの
お話は、この百五十億は資金運用部からの預託というふうな
お話でございますが、そうではないのでありまして、一般国庫の余裕金を預託したということに相成
つております。この点はそういうふうに訂正いたしておきます。先月の末に百五十億の国庫の余裕金と申しますかを各金融機関に預託をいたしたのでありますがこれは
趣旨は二つに分れております。そのうちの百億は銀行に預託をいたしました。これは将来あるべき資金運用部における金融債の引受或いは買入等に資するために、それまでの間これらの金融債を一時銀行において保有をしてもらうというための資金としてこれを放出いたしたのであります。なおこれに関連いたしまして、直接債券を
発行いたしまする銀行、興業銀行でありますとか、勧業銀行でありますとか、それから北拓でありますとか、こういうところにもその百億の中から或る
程度の預託をいたしております。それから残りの五十億が今
お話のような中小金融の疏通のための資金として預託をいたしたのであります。これは内訳を申上げますと商工中金に六億いたしました。なお商工中金にはすでに約二十二億の預託をいたしておりますので、今般の預託を合せますると二十八億の国庫の預託をいたしていることに相成ります。それから農林中金に五億、農林中金にもすでに預託をいたしておりまするものが数十億でございますので、それに……、そういうふうに御了解願いたいと思います。それから相互銀行に三十七億、信用金庫に十二億、こういうふうな割振りにいたしているのであります。そのうち商工中金と農林中金につきましては特に御
説明申上げることもないと思います。これらの金庫が中小の商工
関係の金融の疏通に当
つているわけでありまして、これらの資金源を拡充するために
とつた
措置であります。相互銀行及び信用金庫、まだ相互銀行に転換いたしておりません無盡
会社も含んでおりますが、又信用金庫には転換の終
つておりません信用組合も若干含んでおります。これらに預託をいたしまする相互、銀行二十七億、信用金庫十二億の配分の仕方は、昨年八月にこれらの中小金融機関に預託をいたしましたときと同じような方針でこれを配分をいたしたわけであります。
原則といたしまして、大体資金量に応じましてこれを何段階かに分けた預託の
方法をと
つているわけであります。資金量の多いものに多く行くという形にな
つております。数は相互銀行につきましては現在五十八行ございますが、これに全部。それから相互銀行にな
つておりません無盡
会社七社、相互銀行
関係で六十五行社ということに相成
つております。それから信用金庫におきましては百五十一金庫、それにまだ金庫にな
つておりません信用組合で
相当大きいものがございますので、これを一組合入れまして、百五十二金庫及び組合、こういうものに按分いたしております。そういうふうにいたしたのでありますが、金庫等につきましては、御案内のようにすでに二百数十の金庫ができているわけでありますが、そのうちから特に百五十一だけを選んだのはどういうことであるかというお尋ねがあるかと思います。この点は去年の八月にいたしましたときにも同じ問題が案はあ
つたのでありますが、国庫の指定預金という性質から言いまして、
余り小さい方面に万遍に数多く分けるというのも如何かという氣もいたしまして、又この資金は御
承知のように極めて短期の資金でありますので、これが何カ月か後に回收いたされる場合に非常に小さい信用組合におきましては、これらの回收がうまく行くかどうかについて、資金全体の金廻りの
状況から見まして若干不安を感ずる点もございます。国庫金を預託いたしまする
立場から申しますと、その点についても若干或る
程度の枠をきめざるを得ないというような観点もあるわけであります。この点はむしろ金融行政をや
つておりまする私どもの考えよりも、むしろ国庫金を預託いたします
立場にある国庫の
管理者としての
立場のほうからそういうふうな或る
程度金庫等につきましても数を制限して、割合資金量が大きくて、何カ月か後にこれを引揚げます場合に、そう金繰り上制限のないようなものを選んで参るということに
なつたわけであります。従いまして金融行政の
立場から申しますと、すべての中小金融機関に万遍なく割振るということが適当であるという意見も実は成り立つわけでありまして今申上げました国庫金の
管理者という
立場からそういうような制約が出来る。かたがた資金量も五十億という限られた資金量でありますので、これを
余り多くのものにばら撒きますと、一金庫当りの預託資金量というものも
相当小さいものにな
つてしまいます
関係で、單位を
余り落さないようにして行かなければならないというような点も考慮いたしまして、
只今申上げましたような方針でこれを配分いたしたわけであります。