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1952-01-23 第13回国会 参議院 大蔵委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年一月二十三日(水曜日)    午前十時四十四分開会   —————————————   委員の異動 十二月十五日委員愛知揆一君清澤俊 英君、岡田宗司君、松永義雄君及び櫻 内辰郎君辞任につき、その補欠として 西川甚五郎君、波多野鼎君、下條恭兵 君、大野幸一君及び油井賢太郎君を議 長において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     平沼彌太郎君    理事            大矢半次郎君            伊藤 保平君            菊川 孝夫君    委員            岡崎 真一君            黒田 英雄君            山本 米治君            小林 政夫君            田村 文吉君            下條 恭兵君            波多野 鼎君            菊田 七平君            森 八三一君            木村禧八郎君   事務局側    常任委員会專門    員       木村常次郎君    常任委員会專門    員       小田 正義君   説明員    大蔵省主計局法    規課長     佐藤 一郎君   —————————————   本日の会議に付した事件理事の互選 ○財政法会計法等財政関係法律の  一部を改正する等の法律案内閣提  出、衆議院送付)(第十二回国会継  続)   —————————————
  2. 平沼彌太郎

    委員長平沼彌太郎君) 第六回の大蔵委員会を開会いたします。  先ず最初理事補欠選挙についてお諮りいたします。先般清澤理事委員を辞任されました。欠員となつております。理事補欠を互選いたさなければなりませんので、その方法成規の手続を省略いたしまして、委員長よりその指名を御一任願いたいと思います。御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 平沼彌太郎

    委員長平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。それでは清澤理事の後任として菊川委員理事に指名いたします。ちよつと速記をとめて下さい。    午前十時四十六分速記中止    ——————————    午前十一時六分速記開始
  4. 平沼彌太郎

    委員長平沼彌太郎君) それでは速記を始めて下さい。財政法会計法等財政関係法律の一部を改正する法律案について御審議を願います。当局から御説明願います。
  5. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 委員長、これはどういたしましようか、この法律案全部というお話なんでしようか、この継続費款項区分について御説明しましようか。
  6. 平沼彌太郎

    委員長平沼彌太郎君) 予算案との……。
  7. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 只今の要点を概略それじや申上げましよう。  継続費につきましてはいずれ予算で御覧願えることでございますが、只今関門のトンネルと、それから電源開発建設省が行います電源開発工事につきまして計上いたしてございます。御心配になつております防衛関係とか、そういう関係については目下ございません。  それから款項区分につきましては、これはこの前も、ちよつと比較表がないと非常に説明が抽象的になりますが、従来のいわゆる部と款というものを廃止しまして、項がいきなり頭に出て来るわけでありまして、それをできるだけ具体化しまして、項の数を殖やしてございます。結局皆さんの議論を伺いました結果、御説明する一番の重点移用流用制度との関係だと思いますが、従来よりも項の数を細かく刻みまして、そうして今度更に従来よりもその移用を困難にしてございます。警察予備隊関係でございますとか、特殊の極く僅かな経費につきまして、それも同じ組織の間で、部局の間で以て同じ名称の項の間で以て流用できる制度を極く最小限に認めておりまして、或いは又各給與でございますが、給與の算定は非常に機械的になされておりまして、余りに款項流用をきつくいたしますと、結局それぞれに不用額が立つて、一方に不足が生ずるというようなことがございますので、超過勤務手当のような給與関係についてはまあ移用ができるというような最小限のものを予算総則で書いてございます。従いまして先般から御心配になつておりました点につきましては、従来より一層移用流用が困難になるというふうな仕組になつております。これはまあ予算総則を今日持つて参りませんでしたが、間もなくお手許に予算が配られると思いますが、大体そういうことにしております。まあ今度の予算に結局現われておるのはその点でございます。極く簡單ですが……。
  8. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 ちよつとお尋ねしますが、この前にも認証制度について、大分こういういろいろ公務員汚職事件等がある際に認証制度の廃止をすることについて議論があつたのでございます。質問等においてその際……。この間実は当委員会から派遣されまして各財務局のほうを少し見て参りました。すでにもう小切手認証という制度は実際的には財務局ではもうやつておられないという話でございますが、これは一体法律の中ではまだ活きておるはずだが、なぜやめたのですか。
  9. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) これはちよつと前にいきさつを御説明しないとわからないのですが、こういうことをしたのです。例の支出負担行為制度が二十四年度でしたかできました際に、すでにもう直ぐ廃止するということになつたのでございますが、法律案の書き方が、大蔵省があれはたしか政令で定め、いつでも廃止できるという法律規定を出したのです。そうして正式には法文そのものとしては削つてなかつたのです。併し政令に讓りまして、そうして廃止できるようになつておりまして、正式に政令によつてすでに廃止しておつたわけでございます。條文だけ実は削つてなかつたのでございます。これはまあ当時司令部とのいきさつもございまして、急に小切手認証をやめるという経過的の暫く期間を置いてからやめろという話もございまして、本来でございますと支出負担行為制度ができたわけでございますから、小切手段階において認証制度というものはただ二重になるので、当然直ぐやめてよかつたのでございますが、まあいろいろなやりかけた事務その他の点も考えまして、暫くの間やりまして、それで法律で以て、それは法律にいついつからやめるという規定の仕方をしませんで、大蔵省政令によつて適当なときにやめるという規定を置いてございました。それに基いて正式に廃止したのであります。そういう関係があつて規定そのものは、そのときには直ぐに削除してなかつたものですから、今回如何にも目新らしく改めて廃止したような恰好になつて来たわけでございますが、正式の法律権限に基いてすでに廃止されておるわけでございます。
  10. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それでこの点につきましては地方財務局等においてもいろいろ調査しましたが、財務局側としては、この小切手認証は、あなたのほうの御説明によると、非常に二重認証になるから却つて複雑になるばかりであつて形式に流れる虞れがある、こういうお話でありますが、実際やつて見ますると、小切手認証を行う際にいろいろ関係書類を持つて来ると、そうするとそこでチエツクせられる場合が多かつた。でいろいろ関係の省庁においてこれを嫌うということは、何かその支拂の際に、最初支出負担行為の際に承認を得た分と、今度支拂の際と食い違い或いはその他が発見されるために、財務局において指摘されたために、小切手認証を手間取るのであつて、この支出負担行為が何も小切手認証の際と食い違いを来さないようなときにはスムースに行つて、決して事務の澁滞を来すような虞れはない、ましてや制定当時であつたならば、非常にまだ確立しておらなくていろいろ混雑をしておつたけれども、大体落着いて来た、この際にむしろ廃止するというのはおかしい、ああいう乱雑な際にああいうものをやられると非常に複雑であつたが、まあ落着いて来て、大体軌道に乗つて来た際に廃止するのはおかしいじやないかというような意見もあるわけです。結局やつてつたのは無益だつたかというと、そうではなくて、いろいろ間違いも発見しておる。たまたま今公務員汚職事件が連日新聞に載らん日はない。而も載るのはどういうところに原因しておるかというと、すべて請負関係、それから物品の購入関係に関連して起きておる事件なのであります。そうしますと、これだけやかましくなつておる際に、一つでもやはりこういうチエツク・システムを強化するのは、対策としては是非必要じやないか、あなたがたその説明の際にはモラルの問題だというので一齊に逃げてしまつておりますが、なかなかそれだけでは押し切れない段階に来ているのではないか。今度の電通省不正事件のごときも、まさにとどまるところを知らずというような状態だと思うのです、新聞で見たところでは。こういう際にそれをやめるというよりも、むしろ何らかの方法で強化する方法を考えるのが私は必要じやないかと思うのですが、ほかにあなたのほうで、それでは認証制度をやめる、反対にそれを何らかの方法でチエツクして行く方法を考えておるのかどうか、この点について一つ聞きたいと思います。
  11. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 小切手認証は御承知のように、今電通省の話をされましたが、極く特殊の経費だけに当時最初から入つてつたわけです。終戰処理費、それから公共事業費、それから賠償の経費、官庁の営繕費、大体五つか六つの経費に限つておりました。そうしてそれを財務局で……。
  12. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それが一番大きな……。
  13. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) ええ、財務局が実はやつてつたわけでありますが、これについてはおつしやいますように、私も全然効果がなかつたとは申上げられない。終戰処理費等については御承知のように非常に混乱が多かつたわけでありまして、小切手認証というものは或る程度その役割を果したと思います。まあその後だんだん安定して参つたのでありますが、御承知のように小切手認証については、一つ書面審査でありまして、殆んど現場には参りません。ですから御指摘なつたような本当の弊害を防止するということは実は極めて困難であります。ただ机上でいろいろな資料を山と積みまして、そうして小切手を睨み合せて、そのときに説明を聞くという程度で、その程度では本当に一番肝腎なところは却つて拔かされやすい、而も当時から言われておつたのでありますが、小切手認証につきましては非常に厖大資料が、どうしても書面審査でございますから要るのでございます。極端な例を取りますと、トラツクに資料を積んで来たというように誇張されて伝えられたように、実際に厖大資料を要求した。而もそういう資料を要求される割合には効果が、只今言いましたように書面審査でございますので十分現われて来ない。それから書面におきまして、小切手認証制度を布きまして、実際上チエツクした例は殆んどない。それはどうしてチエツクできないかと申しますと、各省がすでに契約を結んでおつてあと小切手を振出す段階になつておる。そこで仮に悪いということがわかりましても、直ちにそれを否認することができない。そうすれば結局債務不履行になりますので、結局注意はいたしますけれども、止むを得ず小切手そのものは認めざるを得ないというのが実際の現状でございます。当時から否認して、今でも問題の残つておるのは山形県に一件ございますけれども、そういうのは特殊な例でございまして、大体小切手段階で以て認証するというのは遅きに失しておるわけであります。そういうふうなところから廃止することにしたわけであります。財務局の連中はこれについて相当効果ありと認定しております。一面におきましては、各省においては只今申上げましたように、害があつて益は少い、こう断定しておるわけであります。国会におきましても、私どもしばしば各方面の委員会に、例えば公共事業関係委員会等にも呼ばれまして、当時から質問を受けておりました。特に地方行政委員会のごときは、いわゆる地方出先機関の一元化という見地から、財務局認証するというのはけしからんと言つて叱られたこともございます。いろいろな立場がございまして、財務局立場からすれば、これは非常によいと言つておるのでありますが、又その反対の説も相当強いのであります。彼此勘案いたしまして、結局小切手段階認証することは余り意味がないというので、これはやめたようなわけであります。今菊川さんのおつしやいましたように、その代りがあるかというこういうお話でありましたが、私この前根本モラルだということを申上げたのでありますが、勿論只今制度におきましてもいろいろな各種の制度があるわけでございます。まあ会計検査院の検査が一番根本でございますが、大蔵省でも監査をもう少し組織的に少しずつやつて行きたい、ただこれにはスタツフの関係等もありますので、必ずしも理想的には行きませんが、それでも徐々に監査をやつております。会計法四十六條に大蔵大臣監査をすることができる権限が與えられておるのでありますが、実際はこれを地方部局、即ち財務局に直ぐにやらせると弊害があるというので、法律規定が存したにもかかわらず、実際問題として財政法ができましてから二、三カ年というものは財務局一つ監査はやらせませんでした。それで、だんだんと模様を見ながら最近やらせておるわけでありますが、これについては又非常に非難されておる点もございますので、その運営については十分愼重に考えながら、具体的に例えば個々の災害の経費であるとか、こういう特定の事件をやれとかいうふうに大体できるだけ限定して目下やつております。その監査を十分にやるということが一つの防止の方法になると思います。それから御承知のように今小切手認証制度一つ最も非難されましたのは、大蔵省各省をチエツクするという点にあつたわけであります。今の財政法会計法建前各省大臣責任を持つてやる、予算編成大蔵大臣がやるけれども執行各省大臣責任であるというような、これは明治以来の一貫した建前でございまして、これは大蔵省と他の各省との権限関係等も考慮してそういうふうになつておるわけであります。又実際上仕事を円滑にやるというようなことも一面考慮する必要があるわけであります。結局各省においてどういうことをやつておるかということになるわけでありますが、そうなりますと、第一には各省部内監督が行届いておるかどうかということと、それから当該官吏にはその適正な人物が配置されておるかどうかということに帰着すると思うのです。各省におきましては、これは遅きに失すると言えば失するのでありますが、だんだん事故が出ました結果として、非常に各省においても内部監査官等を設けて、そうしてできるだけ、一種の行政監査一つの面になるわけでありますが、不正の発生を防止しておるという実情でございます。これは省によつて非常に違うのであります。事業費の多い建設省や農林省から、殆んど事務費だけの外務省というふうに各省において仕事の性質が全然違う、予算執行の仕方が違います。それでこういうものについては大蔵省で一律にきめるよりも、各省大臣責任でやらせるほうが時宜に適した場合が多いのでありまして、大体そういう方針で以てやつております。  まあ私たちは一番重点を置くものは人間をよくするという以外には最後にはない。結局公団の事件等でもそうでございますが、外部から、例えば形式監督権が安本の長官や通産大臣にございましても、大きな世帶をただ名義上の監督者というものがなんぼがん張りましても、結局書面審査の域を脱していないという実情でありますので、結局現場の人を教育するということになろうかと思うのでありまして、これについては従来から見ると随分力を入れております。それから事故発生でございますが、これは終戰直後から見ると少しずつは改まつておるというふうに私たちは考えております。それから事故一つの原因は法律制度が非常に複雑であるという点にあつたように思われるのであります。今度の法律制度簡素化ということは、実は一つその面を考えておるわけでありまして、法規が非常に複雑でありまして、而もしばしば変つた、これは従来司令部等関係もございまして、いろいろそういう面からも複雑化して来た傾向があるかと思いますが、まあこれにつきまして結局そのために不用意な間違いが随所にできるというような点がございました。そういう点も一つできるだけすつきりした法律にして行く、それからもう一つは、この制度としても勿論考えなければならんという点がございます。例えば小切手紛失事件があつたのでありますが、これなんかも従来小切手保管についての注意各省において足りなかつたのであります。そういうような具体的なものにつきましては、その都度それに即して大蔵省小切手保管等につきましても各省大蔵省令によりまして嚴重に今通告をいたしておりますが、徐々にできるだけ改められるものは改めて行く、こういう方式をとつております。問題は割合技術的な問題でございますので、そういうような改正は徐々に行なつております。
  14. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 次に継続費ですが、継続費が二十七年度の予算では、大体関門隧道工事とそれから電源開発土木工事だけに頭を出して来るだけだというお話でございましたが、これは大体今のところはあなたのほうはそれ以外には認めん、そういう工事以外には認めん方針ですか。
  15. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) そう思つております。それから又国会議論は十分反映さしたいと思つております。大蔵省のほうといたしましても、実は大蔵省立場からしますれば、この国会でも議論がございましたように、継続費を認めることは好ましくない。結局できるだけ毎年十分な審査をすることが大蔵大臣としても予算編成上の責任を持つ上からも必要なわけであります。まあ真に事業執行上、相手の省の要望が強いもので、止むを得ないものに限定して、国会議論もここでの議論もここに集中したわけでありますが、私ども首脳部もよくその空気は知つておりまして、それで今後は勿論できるだけ継続費の濫用は防いで行きたい。極力それを制限いたしまして、止むを得ないものに限るという方針を立てております。
  16. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 そうしますともう法律の面において、法律條文の現わし方でそういうふうに限定しても一向差支えないというわけですな。今のところは大きく漠然と製造その他の工事、何でもまああれで、あの法案によりますると、どういう事業でも国が、行う事業であるなら製造なんかでも、大砲をこしらえるにしたつて戰車をこしらえるにしたつて継続事業でできるというような法文になつておりますが、そういうふうな今あなたの説明された方向で進むということでしたら、極めて限定した法文の表現でも一向差支えない、こういうわけですな。
  17. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) そのつまり制限という意味は、これはどういう種類の事業が出るか、今後の……、内容が複雑でございますから、ちよつと予測はできませんけれども、つまり必要のないようなものは認めないという意味でございまして、私どもは実は継続費制限予算編成予算審議の問題であると考えておるわけでございます。それで政府としては、その都度新たな事態が起つた場合において法律を一々変えるというのも(菊川孝夫君「それが問題だ」と述ぶ)我々としては困るので、一応制度としては存置するが、あと予算編成並びに審議の問題としてこれは取上げて行きたい、こういうふうに考えておるわけであります。
  18. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 これは例えば今後の安全保障費なんか、これは予算委員会でも又聞かなければなりませんが、この内容がわからなければその継続費的なものになるのやら、又アメリカが来てからのいろいろな折衝でどうなるかわからないのですが、これはまだ具体的に費目がわからんのですから、そういうようなひつかかりが出て来ないですかね。
  19. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 内容につきましては、私も詳しくちよつと御説明申上げることはできませんが、結局継続費は御承知のようにはつきりと、例えば仮にそういう経費の中に継続費がございますれば、それと別に継続費としての提案があるわけであります。結局只今のところはそういう提案はないわけでありまして、その経費内容の問題は別といたしまして、継続費との関係におきましては、現在その関係では継続費提案してないわけであります。
  20. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 問題は、仮に継続費として承認された後において、毎年度の年次割ですね、年次割について国会が修正したり何かできるかどうかという点ね、この点の御説明がまだ明確でなかつたのですがね、これはどういうふうに理解していいのですか。
  21. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) これはまあこの前も小林さんから御質問があつた点なのでありまして、答弁があいまいであるというような御指摘を受けているわけでありますが、継続費、従来継続費については全然手を触れられないという議論がある、即ち国会はもとより、政府自身も一遍きめたものだからしてそれは尊重しなければならない、こういう極端な純理論を展開されるわけです。これは継続費予算を徹底すれば、そういうことになると思うのですが、それについては私どもは変えられる、そこで私のちよつと説明の仕方が足らなかつたと思うのでありますが、これは予算提案権との問題にもなるわけでありますが、政府改訂案を出すということは勿論拘束されない、従つて今度はその出された改訂案国会が修正されるということももとより可能であるというふうに考えているわけであります。この前結局議論になりましたのは、更に国会がこれを自由にできるか、こういうことに問題はなるわけでありますが、これは実は政府改訂案を出さない場合ですね、その継続費というものは提案されていると見るべきかどうかということに帰着するわけであります。提案権の問題になりますと、只今の憲法の建前としては、どうしても政府提案するということになつているわけでありますからして、国会のほうでそれを全然予算にない継続費提案するということはできない、こういうふうに政府としては解釈しているわけであります。そうしてこれについてはいろいろと政府としても実は議論があるのでありまして、只今のところでは、従来は政府改訂案以外については提案がない、従つて手は触れられないというふうに政府としては解釈しております。ただこの問題は実は法律論といいますより、実際の国会運営の問題になろうかと思うのであります。例えば予算増額修正の問題、この前金森先生お話になりましたが、予算増額修正につきましては、従来から政府国会増額修正できないということを言つて来ているわけでありますけれども、併しそうはつきりも言つていないのですが、併し暗黙の間にそういうようになつております。併し国会法規委員会は結局これができるという決議をしておられるのであります。でありますから例えば今後国会の慣行とされて、これをおいじりになるというような、継続費についても、というようなことに国会としてだんだん扱いがおきまりになれば、それも一つの考えだと思います。政府はこの予算提案権見地から、従来からこれは仮に政府が出した改訂案の場合は別としまして、国会で直ちにそれをいじることはできない、こういう解釈で通して来ておつたのであります。今回この問題が実は大蔵委員会で問題になりましたので、私たちも又改めて内部でいろいろ議論して見たわけでありますが、問題は解釈の問題にもかかるのですが、年割だけは全体の予算の中に当然入つておるわけであります。例えば関門予算の第二次分は二十八年度の予算に当然入つて来る。結局それを手を著ければ全体も動くのであります。やはり全体は形としては毎年提案されてないけれども提案されておるのだというような解釈をとり得ないことはないのであります。そういう解釈内部的にもしておるのもあるわけであります。ただ御承知のように二重議決の議論をどういうふうに解決するかということがあるわけであります。つまり改訂をしないのに全然同じ内容のものを、昨年度国会できめて頂いて、そうして又同じ内容のものを国会に議決してもらうというのは、これは理論構成が非常にむずかしい。継続費についてはその理論構成をどうするかということで私たちが悩んでおるわけであります。今のところは非常に廻りくどい説明になりましたが、政府提案があつた場合においてのみ手が触れられるという解釈政府としてはとつておるわけであります。
  22. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 大体專門家の問題点はわかつておりますが、それから結局実際問題として、長期財政計画というものがあつて、それでその中で継続費というものがわかつているというような点と、それから国会のあり方が公正にやはり継続費というものをきめられるあり方であれば、今おつしやるように一応予算をいじくれる、こういう解釈の下に、増額修正できるという解釈の下にそういう慣行を作つて行ければいいのですが、例えば具体的に衆議院で自由党が絶対多数を取つておる。そういうところで政府を構成しておる、この政府の考え方はいじくれない、こういう考え方で押して来られても、実際問題として継続費を非常に濫用される危険があるのじやないかということになつて来るわけであります。法律論と実際論の区別の説明はつきりして来たのですが……。
  23. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) さつきも菊川さんのお話もございましたが、木村さんの御心配になるところまで頭に入れて議論して参りますと、実は與党の勢力が強い、仮にこの法律制限しましても、結局法律そのものを変えるという問題になつて来るわけであります。私たちとしては、その都度そういう改正をするというよりも制度としては置いておいたほうがよかろう。併し審議の問題でありますから、そこで十分にやつて頂くというような建前をとつておるわけであります。
  24. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 そうすると、制度としては窮屈にして置いておいたほうがいいのじやないか、こういうふうに……。
  25. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) これは木村さんが今度内閣をお取りになつたときはどういう政策をおとりになるかわからないですが、そのとき継続費が特殊なものとして必要なものだという考えが立つかもわからない……。
  26. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 僕は継続費自体は反対しておるわけじやない。それは社会党展の過程で企業会計的になつておるのだから、その継続費自体を否定しておるのじやないが、それと審議権との調査を問題にしておるわけであります。
  27. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 ちよつと時間がありますからお尋ねしますが、第一條の、十四條の三の中で「予算成立後の事由に基き年度内にその支出を終らない見込のあるものについては、予め」、こういうのがありますね、これは「予算の成立後の事由に基き」というのならば、初めの予算審議の際にわかつておるのでしよう、繰越しなければならん、その年度内に使えないというのは……。
  28. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) わかつておるものは当初の予算のときから明許を取る、併しわかつてない場合もある、その後予算を組みましたが、事情の変化等によりまして、これは繰越をしなければ済むまいと見込まれるようなものが、起つた場合にどうするかというのを、今回制度を設けたのであります。
  29. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 そういう場合に繰越明許については事後承認を得るという例外と設けておく必要はあるのじやありませんか。予め国会で承認の場合には、その年度内に使うとして成立しておきながら、翌年度も繰越して使用することができるとなると、何でも予算だけは取つておいてどんどん翌年度に繰越して使用できるというか、十四條の三にそれを……。
  30. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 予め国会の議決を経て……。
  31. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 予算が成立してから、いつ議決を経ますか。
  32. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 二十六年度ならば二十六年度の例で申上げますと、昨年の四月から会計年度に入つておるわけでありますし、それから昨年の通常国会で当初の予算がきまつた、そのときにはまだ年度内にやれる見込があつたわけです。ところがその後去年中の事情から見てとてもこの三月の会計年度の終りまでには執行ができないということになつた場合に、この通常国会に追加予算を出すと同じように、その一部の経費について繰越の明許を取る、従来は当初予算においてのみしか繰越の明許を取る制度がなかつたのです。それをまあ今度はいわば繰越明許の補正というような制度を設けたわけであります。ですから今度の通常国会で二十六年度の経費の一部について、とてもこの三月までには見込みがない、どうか一つ繰越の明許をお願いしたい、こういうふうに提案するわけです。
  33. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 これはそうすると臨時国会等においてもやれる、いつでも機会がある場合にやれる。
  34. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 通常国会以後当初予算が成立しました後に開かれる国会で適当なときにできます。多くの場合においては大体繰越の見込が立つのはほぼ半年以上経過した場合が多いと思いますので、大体次の通常国会ということを私たちは頭に置いておるわけであります。臨時国会でもできないことはありません。
  35. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 平和回復費、今度の百億ですか、あれなんかはどういうのですか。平和回復費というのは大体二十六年度では使えそうもないのにそれは判定の違いにもなりますけれども、僕たちはないと思うのを、一体ああいうのを計上しておいて今度使うのでしよう、二十七年度に……。ああいうものなんかは一つの例ですか。
  36. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) それは結局繰越明許を当初に取つて置くか、それが取れない場合にはこの通常国会でやるか、どうしても国会の議決によらないで、実際上止むを得ない事由で繰越せざるを得ない場合には繰越ができるという制度が別にすでに昔からあるわけであります。ただその場合においては契約はして支出負担行為はあるけれども、併しまだ支出できないというところの事後繰越というのがあるのであります。具体的に今の場合にどうかということはちよつとこれははつきり私も説明できかねますけれども、一般論としてそういう途が開かれているわけでありますから、やろうと思えば繰越ができるわけです。
  37. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 そうすると第十五條の第一項の改正のうちで、「歳出予算の金額」の下に「若しくは継続費の総額」を加えるとあるのは、これは本当は継続費の年割額とすべきではないのですか、総額というのはおかしいじやありませんか。
  38. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) これは御承知のように継続費は全部契約できます。
  39. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 五年間なら五年間契約してしまうのですか。
  40. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) それは勿論やろうと思えばできるわけであります。そういう意味継続費というものは認めて頂いておるわけであります。
  41. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 契約そのものも五年間なら五年間全部それは契約できますか。
  42. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) やろうと思えばできないことはありません。
  43. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 実際問題として電源開発とか、その他五年間なら五年間全部契約してしまうのですか。
  44. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 具体的に見積りが立たなければ駄目でありますから、例えば非常に大きな基礎的な一つのことで非常に金のかかるような大きな機械とかというような場合には、一遍に契約しなければならんわけです。又大きな工事であれば、一括して請負わせる必要がある場合には、相当巨額のものが一遍に契約されます。併し大体工程の順序というものによつてやはり最初には土地の買収をします。それから次には道路を作る、そしてそれからいろいろな直接工事の契約をするというふうに、或る程度段階があります。これはちよつと私も詳しい御説明はできませんが、勿論継続費の性質は全部を契約できるという権能を與えられておるわけであります。ところが実行は見積りを十分に立ててやることでありますから、そう抽象的にいきなりぽかんと根拠なくして契約するわけではありません。
  45. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それは十六條の改正とも絡んで来ると思うんですが、「歳入歳出予算」の下に「継続費、繰越明許費」を加えたということですが、そうするとこれもやはり僕は継続費の年割額というふうにすべきじやないかと思います。そうするとあなたの今お説によると、継続費を初めに契約してしまつた、そうすると全然継続費と言つて一旦取つた以上は、これは審議権の問題だと言つておりますので、一旦国会審議して継続を認めた以上、それは法律上の観念からいつて動かすことができないという原則が確立するわけですか。
  46. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 非常に政府としては困る立場におかれるわけであります。契約しておいてあとで削られるということは……。従来の継続費の場合を見ましても、いろいろ開拓事業等随分ございますけれども、そういうものにつきましてもそれぞれ繰延が行われるとか、そのときの財政上の事情によりまして、結局それは全部工事内容、性質によることと思いますけれども、大体一遍にぽかんと初年度にやるということはないのです。これはやはり順序を踏んで毎年々々というふうに、それから工事実情を見て、大きな工事につきましては幾人もの請負業者に請負わせるわけであります。そうして場合によると初年度の成績が悪ければ次年度というように、それぞれ建設省や農林省等、その担当の省でよく実情に即して契約はしております。従来も継続費の改訂ということはしばしば行われております。
  47. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 十五條、十六條でこういうふうにきまつてしまいました場合には、或いは改訂はできないようにしようと思えば、その省においてできるわけですね。契約も全部してしまつて、当事者においてその準備をさせて置きながら、実際問題としてそれを削除とか繰延というようなことは、これはできないことなのですが……。
  48. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) ちよつと御説明しますと、十六條には予算というものはどういうものからなつておるかということの説明を書いただけであります。従来は予算総則、歳入歳出予算及び国庫債務負担行為だけだつたのですが、今回継続費という制度を設けましたから、この継続費予算の一部として御審議願うわけでありますので、ここに入れたわけであります。十五條は国が債務を負担する権限国会の議決を経なければならんということを言うておるのでありまして、ただその場合法律に基いて債務を負担する権限を與えられておる場合はやはり別に国会の議決は必要ございません。継続費としてすでに全体として国会の議決を経ておるものについても同様改めて議決は必要でないということを書いてあるのでありまして、継続費についてはそういうふうに政府が契約をなし、これを支出することができるという権能を当初国会に與えられておるということになつておるわけであります。又継続費制度はそれで初めて意味があるわけです。それから菊川さんがおつしやいましたが、各省がこれを削らせないように無理をして契約をするという話ですが、これはもともと大きな事業について支出をしやすくするという見地から認められた制度でありますからして、この仕事の必要上契約をどうしてもやるということなら、これは当然認めてやるべきでありますし、又必要もないのにぽかつと契約をするならば、勿論これは会計検査院の重要な批難事項が出て来るのでありますから、そこのところは或る程度政府運営を信頼して頂く以外にはないと思います。殊更制らせないために不必要な契約をするということは、これは実際問題としてはできません。会計検査院がやかましく批難されますし、結局その契約担当官の重大な責任でありますからして……。
  49. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 あなたの理窟はそういうふうになつているのだが、過去においての継続費の運用はすべて初年度においてやるのが頭をちよつと出しておいて、そうしてのつぴきならんようにしたという歴史がたくさんあるということは、この間証人に見えた学者連中も言つてつたことで、常にこの継続費を官僚が濫用をした歴史が日本の予算歴史のうちに明らかに現われているということはこの間も言つてつたし、我々も漠然と、どうも具体的に例を挙げよと言われると困りますが、どうもそういう傾向があつたと思うのです。これは否めない事実だと思います。それを今度再び復活するという工合に、十五條の改正のごときは今のそれをしやすいようにする私は傾向を持つているのじやないか。だからこれは年割額、あなたの今のお話によると予算審議の問題と絡みますから、年割額の範囲においてだけやつて行く、それからあとは保証されておるのだから国が債務負担行為をする場合においては年割額の範囲においてやつておいても、計画だけは立つて行くように大体これはやれるんでありますから、多少とも減るというようなことはあつても計画遡りは遂行するというんだが、初め初年度において五年分の契約も一緒にできるというようなことは、これはちよつと行過ぎじやないかと思うのですが、この改正は……。
  50. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) それはむしろ継続費制度そのものの問題ですね。第十五條はたまたま今申しましたように、国が債務負担の行為をする場合には国会の議決が要るんだというところへ引合に出しておるだけでありまして、菊川さんのおつしやいますのは、継続費制度そのものについてまあそういうことはけしからん、こういうお話なんで、十五條直接の問題ではないと私どもは思うのですがね。
  51. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 十五條に直接関連して来ると思うのですがね、年割額だけというふうに限定するのですから。
  52. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) まあ継続費制度を今まで随分議論があつたわけでありますが、結局根本についてもう一回継続費内容がそれじやいかんという議論になつて来るわけなんです。我我は当初からそういう意味で御説明申上げているのです。
  53. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 その次に第二十七條ですがね。この予算は十二月中に提出するのを常例ということになつていますがね。一体今まで十二月中に殆んど出ていないのだが、これはどうしても出ないのですか。出ないとすればこんな法律できめておいて、この際できないものならもう少しこれは……、これはどういうことですか。
  54. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 常例とするという言葉に疑義があるので御了解願いたいのですが、併しまあ今後はできる……。
  55. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 何のこつちやわけのわからん。
  56. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) それに近附くようにやつて行くべきものだと思つております。これは今までは御承知のような関係でなかなかアプルーヴアル等も予定通り取れませんし、いろいろな関係で以て一種の終戰後の変態的な事態であつた。それでも再開劈頭乃至それに近く出し得るような、今までの例から見ると進んで来たと思うので、これを更に一歩進めて十二月中に出すということに今後はなつて来ると思います。
  57. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 その次にお尋ねしたいのは、この二十八條の「事業の全体の計画」という所に、その次に各年度別の計画を入れる必要があると思うんですが、どうですか。
  58. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) 第九号ですね。事業全体の計画ですか。
  59. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 ええ。この事業全体の計画と同時に各年度別の計画もやはりこれに入れなければ年度割も審査はできないんじやないですか。
  60. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) これは勿論出します。当然全体の計画の説明をすることなんでありますからして、勿論何年には幾らというふうにやるつもりであります。
  61. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それから何年には、初年度にはどれだけの工事をやる、どこまで進み、それから経費はこれだけだということを……。
  62. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) そういう計画を当然出しまして、それでないと国会にお出しした意味がないわけですね。
  63. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 全体の計画ということになりますと、全体としては、例えばここから浜松までの国道を建設するという場合、全体の計画としてはこういうふうになつている。これを五カ年でやるのだ。その際に五カ年計画であるならば初年度はどこまでやつてどれだけ経費が要る、こういうことを出すということを法律には言つてないのだが、それを……。
  64. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) この予算継続費は、これは年度割が当然出で来るわけであります。案自体として……。ですから何年の事業費が幾らということまではつきりしているのでありまして、結局これはここに参考書類として上げてあるのであります。むしろ全体に力を入れてこれを解決して行くつもりなんでありまして、個々に細切れみたいものでなくして、全貌のわかるような調書を出すつもりであります。年度割を出す以上当然それに即応した事業計画の説明は当然出すつもりでおります。
  65. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それは当然出るものと、ちやんと附いて来るものという解釈ですか。
  66. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) はあ。
  67. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 その次に三十一條の二項ですが、継続費配賦の場合次年度分の目を区分することは実際問題としてできないんじやないですか、どうですか。
  68. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) これは結局さつきの議論に結着するのですがね。いつでも継続費を五年なら五年分使えるようにするには、結局この配賦ということがないと各省が使えないのです。でありますから全体を配賦する、この配賦というのは極めて簡單なことを言うのですがね。これは一つの手続なんですが、内閣が各省に通知することなんです。予算内容そのものを正式に国会で議決になつたということは各省は直接は、実際は知りますけれども、正式に通知されないわけなんです。内閣が予算内容そのものを通知するのです。  それからまあこれは継続費が五年間で関門なら関門これについて幾らということを建設省なら建設省に通知するということでありますからして、一種の手続であります。
  69. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それでは三十二條について継続費の目的外使用といいますかね、総額の承認を得る際に目の変更を来す場合は、そこへ出て来る五年先の目と、今日の提出した目とは相当差が出て来ると思うのですが、その辺の変更する場合の処置をどういうふうにしてこれを処置するのですか。
  70. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) それは制度流用の問題もおつしやつておるのですね。
  71. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 五年先の目までも……。
  72. 佐藤一郎

    説明員佐藤一郎君) これは三十二條と三十三條一つになつておるわけなんでありまして、三十二條はとにかく趣旨に反した使用をしちやいかんということを謳つておるわけですが、同時に三十三條で制度としても重要でない目等について流用ができるという制度を併行して認めておるわけでありますから、この三十三條によつて流用いたします。
  73. 平沼彌太郎

    委員長平沼彌太郎君) 本日はこの程度で散会したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  74. 平沼彌太郎

    委員長平沼彌太郎君) これを以て閉会いたします。    午前十一時五十九分散会