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秋山俊一郎君
只今の問題でありますが、前回から数回に亙りまして
水産庁及び大蔵省御当局に
質問をいたしておりますけれ
ども、未だ我々の納得の行くような御回答を得ませんので、この審議が継続されておるわけでありますが、過般も
質問を続けておりますところのこの「通常生ずべき損失」という損害額の算定をする算定方式とでもいいますか、そういうものにつきまして
質問を申上げておるのでありますが、御回答によりますというと、かような補償の経費というものが単に
日本国だけのものでなく駐留軍の方面からも比率を以て出て来るという関係もあり、いろいろ複雑な点があるというお話でありましたが、そのうちで大体かような補償に充てる額が九十二億円程度である、そういうものを一応押えておるために算式というものもまだ決定をしないというような御回答があつたのであります。我々といたしましては、操業を
制限する等によりまして漁業者に損害を与えて来る、その損害を補償するのであるから、先ず以てどれだけの損害の補償をするか、どういうものに対してはどれだけの損害を補償するかという基準が一応きまつた上で、それを累算した額が出て来にやならん。それが逆に予算を押えてお
つてそれに割当てるような算式を作りますというと、その補償というものは極めて妥当性のないものができて来る虞れもありますので、私は先ず妥当なる算式というものを一応きめて頂いて、そしてそれによ
つて大体どれくらいの損害が予想されるかということから総体の金額を見積
つて頂きたい。現在では九十二億とな
つておるかも知れませんが、そういうことによ
つて若し不足するならば補正予算その他においてこれを補
つて行くし、大体不足しないならこれは何も
質問はありませんが、そういつた順序によ
つてや
つて行かなければ、逆に持
つて行くと補償が補償にならないじやないかということを非常に心配しますために、この点をしばしば
質問をしておるわけでありますが、大蔵当局として、そういうふうに大体損害額の「通常生ずべき損失」というものの算定式を至急にきめて頂いて、
水産当局と十分折衝されて早急にきめて頂いて、そうして妥当なる方式をお示し願いたい。で、これを私
どもは審議しておる過程においてこの算式を出してもら
つてこの
法案を審議することが最も必要であり好ましいのでありますが、先ほど来しばしばお尋ねをしましても、なかなかそう今急いでおるが急速にはむずかしいという御答弁であります。併しむずかしいということは、要するにそういうふうな逆算をするためにむずかしいのではないか、妥当なる線、どこから見てもこの程度の算式で行くならばいいのじやないかということであるならば、そうむずかしくないと思いますが、その点について大蔵当局は我々の意図を汲んで処置されるような御意思があるかどうかお尋ねしたいと思います。