○
政府委員(
塩見友之助君) 県別割当につきましては
関係者間で協議を進めてもら
つてそれで納得の行く線でできるだけやりたい。こういう
方法をと
つて参
つたのでございまするが、私直接その席上に出られませんでしたけれども、やり方としましては昭和十年から十八年までの出漁実績というものを五〇%取りまして、それから五十トンから七十トンの適格船、適格船と申しますとジーゼル船であ
つて方向探知機を備えるものということでございますけれども、大体底曳網
漁業が一番内地
沿岸としては
資源的に見ても逼迫しているし、過去における出漁の実績等を見ましても多いものですから、そこへ大体重点をおいて適格船を選んだ。この比率を大体五〇%というふうにとりまして、それで大体
府県別に割当てて行つた。こういう形にな
つておりまして、なお北海道につきましては、東北の方面からの底曳の入会がある、今後ともそういう点で北海道のほうの協力を得なければならんという
関係からして、北海道のほうに二十三となりましたところを二隻だけ内地のほうから譲
つて頂いた、こういうふうな形でまとま
つて来ておつたわけです。それから内地の
関係各
府県のほうは
最初の出漁でありまするし、各
府県とも
計算をしますると一隻に満たない、勿論零点何隻というような所もありまするし、それから相当な隻数が割当られる所もあるというふうな
関係で〇・五隻以下になるような
府県も相当にございまして、その
関係からして、そういう
府県に一隻も割当てられないというふうなことでは
余りに気の毒である。県としても北洋出漁労務者を相当持
つておつたり、或いは県として先々の問題もございますので、できるだけ挙県一致でそれで北洋のほうのとにかく「さけ」を見させたい、又そういうふうな経験を
漁業者に十年後の今日でございますけれども持たせたいという希望が非常に強いものでございまするから、相当隻数の多くな
つている宮城であるとか、或いは福島或いは新潟であるとかいう所が何隻かずつ
先ほどの
計算方法によ
つて出て来たものよりも控え目に隻数を供出しまして、それでそれを東北北陸の各
府県のほうに一隻ずつ割当てて行つた、こういうふうな形にな
つております。それで大体山形につきまして考えると〇・二隻ぐらいになりますか、それから
石川につきましては〇・三五ぐらいになりますか〇・五に満たない。富山その他も似たような所でございますけれどもそれでまあとにかく数の多い県から少し出してもら
つてそれで一隻ずつ割当てられるようにしたい。こういうふうな形にな
つておるわけでありまして、この点については内地における隻数が割合余計割当てられ得ることに
なつた
府県の協力によ
つて、これは是非ほかの
府県のほうにも均霑させたい、こういう希望もありましたので、そういうふうに
なつた次第であります。
それから北海道庁においての内部の割当の問題でございまするが、これは次長から、その割当の
方法としましては空権にな
つてはならんというふうなことと、飽くまで過去における経験というふうなものを尊重し適格船というものを具体的に押えてそれで船名をきめるようにという
通牒は、たびたび話してあるというふうな話でございまするが、
先ほどお尋ねにありましたような風評も私耳にいたしましたので、これは私から知事宛にも厳重にそういう方針でや
つてもらうようにというふうなことを念を押しました。即日に電報を打
つております。それが空権にな
つて最初の北洋出漁に汚点を残すようなことがないように、北海道庁に強く希望はしておるわけでございます。青森県については四隻ということにな
つております。これは一隻割当てられた県としましては一番多い県が大体岩手県にな
つております。岩手県も数字から見ますると一隻には
計算上は満たないわけでございますけれども、宮城福島、新潟というふうなところの諸県からの協力によ
つて一隻で以て来ておるわけです。その最高の岩手に比べまして青森は丁度四倍に当
つておるというふうな
関係で、当初三隻にな
つておりまして二隻だけが残つたわけでございますけれども、その割当をどうするかというふうな点についていろいろ問題がございましたが、これは青森県において特に底曳網の隻数も多いというふうな点、その他
北洋漁業との関連が比較的濃いというふうないろいろな諸点を考えまして、青森とそれから秋田という所に一隻ずつ割当てることにしましてそれで五十隻全体の割当を了しました、こういうふうな形にな
つております。