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説明員(
尾中悟君) 一枚目の紙は、これは
昭和二十六
年度の
小型の
減船予算の
行使計画の
順位でございます。
方針といたしましては、本
年度の
補正予算によりまして御承認を受けました約二億円の
減船整理費の
使い方につきましては、先ず第一に、総トン数十五トン以上の
小型漁船でございまして、この船を
制限以下船に改造することが非常にむずかしい、こういつた場合には、このものを先ず最優先的に
減船整理の
対象とする。そこで第一
順位としましては、今
言つた十五トン以上の
小型機艦、こういうことに
なつております。第二
順位以下は、それぞれ
瀬戸内海とか或いは
伊勢湾その他の
特殊海域におきまして、或る
制限馬力以上船につきまして、
小型底びきの廃業を希望するようなもの、こういうものを
順位として挙げておるわけであります。
その次の頁を御覧頂きたいと思いますが、ここで具体的に
県別の築
磯漁業に
転換するもの、或いは他
種漁業に
転換するもの、或いは
運搬船に改造するものといつたものが載
つております。がここに載
つておりますのはいずれも十五トン以上のものでございまして、これが大体一億九千万円で、
予算の殆んどがかか
つてしまうわけでございます。当初
予算面では、本
年度の
補正予算におきまして八百五十八隻の
整理を
予定しておつたのでございますが、十五トン以上だけに限定しました
関係上、
転換費用も相当多額にかかりましたので、結局
只今のところ十五トン以上の船二百十五隻を
整理いたしますと一億九千五百万円かかる、あとの約六百五十二万円につきましては、
瀬戸内海における特に高
馬力のもの、このものの
転換に充当したい、こういうふうに思
つております。隻数はこういつたふうに非常に減
つて参りましたのは、昨年の
漁船の
検認の結果トン数が相当殖えて参りましたし、又我々が当初予想しておりました
船齢等も若干食い違いがございまして、比較的最近にできた船も相当ございました
関係上、こういつた結果に
なつたわけでございます。各
県別に見て参りますと一番多いのはやはり
伊勢湾の
関係でございまして、愛知県が築磯にするもの六十九隻、それから他
種漁業に
転換するものが二隻、三重県が三十七隻でございます。それから
瀬戸内海関係では徳島の七十隻、岡山の二十五隻その他若干、こういうふうに
なつております。それから築
磯漁業に
転換するものが殆んど大部分でございまして二百十五隻、それから他
種漁業に
転換するものは三隻、それから
運搬船に変りますものが二はい、こういつた
計画に
なつております。これはいずれも各県におきましてそれぞれ具体的に
船別に当りまして
県知事から
大臣宛にこの
転換の
計画が出て参
つておりますので、それに従いまして各
県別の
転換費用の
配賦をやつたわけでございまして、近く正式に各県のほうにも通知して参りたいと思
つております。
それから二十七
年度の
減船整理の
予算の
行使方法でございますが、二十六
年度の
補正予算で十五トン以上の
大型艦につきましては全部
整理転換を完了いたしますので、第二段階といたしまして、二十七
年度においては
瀬戸内海とか
紀伊水道、
東京湾、
有明海等において、今度
漁業法に基きまして告示を出すことに
なつておりますいわゆる
制限馬力を超ゆるもの、これを
対象にして参りたいと思
つております。
最後の表を御覧になるとおわかりになりますが
瀬戸内海につきましては十五
馬力以上の船につきまして
転換を進めて参りたい。この
関係の
経費が一億二千七百万円ということに
なつております。それから
紀伊水道の
関係でございますが、これは一応三十
馬力で
制限馬力を押えることに
なつておりますので三十一
馬力以上の船につきまして
転換を進めて参りたい。この
関係の
経費が約千三百万円ということに
なつております。それからその次に
伊勢湾、三河湾の
制限馬力以上船の
整理でございますが、これは二十一
馬力以上の船が
対象になるわけでございます。この
経費は約一億円ということに相成
つております。そのほか
東京湾、
有明海等につきましても、それぞれ
制限馬力以上の船について
整理を進めて参りたいと思います。こういつた
制限馬力を超ゆるものにつきまして
減船整理をしまして、金額は若干残るわけでございまして、これは一番
最後の所の四の所に書いてございますが、大体予想されますのは七千五百万円
程度は、残
つて来ると思います。で、この金の
使い方の問題でございますが、
只今各県から
減船整理を早くや
つてくれという希望が相当出ております。今まで集一計いたしましたものでも約十六
県分で二千五百隻
程度のものが
減船を希望して参
つております。この中にも
ちよつと書いてございますが、例えば広島県の
中部海区だとか、或いは青森県の
陸奥湾関係だとか、或いは愛媛県の宇和海区といつた所では、海区
漁業調整委員会がその
海区内における
小型底びきの全廃を決議いたしまして、成るべく早く国庫からの補助を期待しておるような現状でございまして、今後こういつた十五
制限馬力以上船の
整理が済みますれば、そういつた自発的に
減船を希望する、又その
海域の
状況から見て当然
減船すべきであるといつた場合には、優先的に取上げまして
減船を更に進めて参りたい、こういうふうに考えております。