○木下
源吾君 今の話は逆なんで、財政的のいろいろなことをやらなければならんから片一方のほうがどうもやれないというようにな
つてしまうのですよ。国民は、第一に安いので、うんと働かしてなんということは
考えておりませんね。それは
考えておらん。先に、そのほうを先にしてそれからほかのいろいろなものはその次にするくらいの
考えでなければ、どうした
つて給与なんというものはやられませんよ。その
考えはてんで私は逆だと思うのだな。要るだけのものを使
つて丁度私企業の親方だ
つたら、自分が商売で儲けた金をみんな芸者買いしたり博打打
つたりして取られしまう。金がないからこれだけつきり払えない。一番やはり弱いですよ、使用人にそんなことで抑えつけて。さつきあんたが言
つた人事院の合理的な何とかかんとかというのは、そういうことでないように
給与をするということが合理的という根拠になるのですよ。今の場合どこから見た
つてこんな安い
給与ありませんよ。今の一体ベースというのはいつが
基礎ですか。それ以来一体どのくらい生活費が上
つておるか。こんなものは
計算も何もする必要はない。家へ帰
つて奥さんに聞いて見ればわかる。そういうのに、今僅かこのくらいのものをごたごた言
つて、そうして稼ぎ人同士喧嘩さして見たり、下の者に喧嘩さして見たり、そんなことをしているから赤字がだんだん殖えて来る、こういうことになると思うのですね。だからあんたも
一つふん張
つて、これはやはり何とか工夫して国鉄の分を出してやる、
政府が出してやる。これは又職
員局長もあんただけではどこからも金は出て来ない。だから、やはり大臣のほうへどんどん
一つ話してもらわなければ、あんた出納係長だけじやないんだから、それを
一つや
つてもら
つて解決してもらわんと、私らはもう腹の底から本気にな
つて言
つているんですよ。ただ聞いて
通り一遍の
答弁を伺
つてなんていう気持じやない。だからそういうことをや
つてもらわなければいかんと思うんだな。そうでないと、解決つきでません。何かくれという者を見れば泥坊みたいに思
つておる。そういう
考え方では駄目ですよ。そんな贅沢する金まで欲しいというて誰も言
つておるのではないのでしよう、今。そうではないのです。今日もらえば明日みんな使われる、店屋へ行つちやう、そういう金なんだ。それは国全体から見れば有効需要になるんです。そういうことは別として、とにかく
国家公務員は一割にきまるか五分にきまるか知りませんけれ
ども、きま
つたらやはりそれだけ国鉄はして上げにや。そのくらいの何がなか
つたら、何ぼ諸君が一生懸命働いておりますと誰も認めませんぞ。あんたたち役目でしよう、それの。あんたたちを私は悪く言うわけでもなく、責めるわけでもないが、御自身でやり得ないことは
一つそれぞれの
政府の責任のあるほうへ進言をするとか何とかして打開してもらわなければ、そうしてどうも国会できめても俺のや
つたやつは一番合理的なんだというようなことでは、これはしまいには収まりがつかなくなりますよ、こんなことをや
つてお
つたら。まるでそれじやわきの目から見れば独善的なように見えて。そうではなく、もつと
一つ、ここへ出ておいで願うのも、ただあげ足取りに我々は来ているわけでも何でもないのですから、この
法案を
一つ今きめるにしても、できるだけ
一つ政府の
関係、いろいろなもののバランスのとれるように、そうしないというと余計な又摩擦が起きたり、仕事の能率にも
関係したり、そういう
考えでや
つておるのですから、そこはやはり
一つ政府も又当局も
考えて頂かなければいかん。どうですか、
一つふん張
つて政府のほうへ、我々も若し必要があれば幾らでもお手伝いします。どうですか。官房副
長官お忙しいでしようけれ
ども、そのくらいのことおやり願えないかな。