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説明員(
滝本忠男君)
地域給のときに特別C・P・Sというものを用いたのでありますが、あのときとしまして、特別C・P・Sを算出する際に出て参りますウエイトとして用いてあるのは、あの当時としては先ず先ず妥当であ
つたのではないかと思うのであります。
民間労組におきましてこのC・P・Sを使うということになぜ不賛成であるかと言いますれば、恐らくはC・P・S等を算出いたしまする際に
考えた、即ち言葉を換えて言いますると、それが表現しておるところの
一つの生活
内容、まあマーケツト・バスケツトというようなことを
言つてもいいのかも知れませんが、それは非常に窮乏した時期のものである、そういうものを
基準にいたしまして、そうしてその後それがどれだけ
上つたからそれだけ賃金の要求をするというのではこれは不十分である。従
つて経済が回復して参るならば、それに応じてやはり一般労務者の
給與というようなものも、生活
内容を拡大した意味において
考えるべきではなかろうか、そういう意味におきましてC・P・Iをとるのが適当であろうというようなことが言われておるのではなかろうかというように思うのであります。で全物量方式というものはいろいろな所でいろいろのことを
考えておるわけですが、例えば飲食物費でありまするとか、或いはそうい
つたはつきりした消費が眼の前で極く短期間の間に行われるというようなものにつきましては、これは成るほど或る
程度の意味は見出し得るというように思
つております。但し相当耐久的な被服でありまするとか、家具調度の類でありますとか、或いは食器或いは炊さんに要しまする用具、いろいろな用具がありますけれ
ども、それの耐用年限をどういうふうに押えるか、一体どういうふうに見て行くのが適当であるかということにな
つて参りますると、これは従来とてもいろいろな研究があるわけであります。その見方というものは、実は実証的になかなかむずかしいと
考える。みんながまあこれぐらいのところであろうということできめておるということが多いのであります。而も全物量方式によ
つて計算いたしますると、そういう最後のところに行きますると極め手のないような要素がたくさん入
つて参りまして、なかなか議論の余地が非常に多いのではなかろうか、そういう点から私は恐れておるわけであります。ですから本当に研究された後でありまするならば、金物量方式もなかなかいいのでありましようけれ
ども、現在の不十分な段階におきましては、そういう方式は非常に議論の多い方法ではなかろうか。従
つて只今のところにおきましては、飲食物費等につきましては、これはマーケツト・バスケツトというものを作
つて行く、これはいいようです、いわゆる全物量方式、併しそのほかの住居費でありまするとか被服費、そのほかの費用につきましては、現在
人事院がや
つておりまするようにC・P・S、このC・P・IでなしにC・P・S、現実に消費されておる平均値というようなものを一応の目安にするということが、これがむしろ現在の段階としては適当なことであろうというふうに
考えておるわけであります。その際にC・P・Sの
調査対象にな
つておるものが
公務員よりも層が違
つておる。或いは労務者よりも層が違
つておるというようなことを一般に言われる場合がある。又非常にその選択
対象が偏
つているというようなことが言われる場合がありまするが、それはそういうところを漸次解明することによ
つて補い得る問題ではないか、こういうように
考えております。