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説明員(
高谷高一君) 六月五日のこの
委員会におきまして、
浜松市の
復興計画につきまして、
石破局長から再
調査いたしまして善処するという発表がありまして、それに基きまして私がその翌日の六月の六日に
浜松市へ参りまして、
市長及び
市会議長、市の
建設委員の
かたがたとお会いし、なお現場の実情も
調査いたしましたその結果を御
報告申上げます。
この
浜松市の今問題にな
つております
国道一号線のところの
区域は、
浜松の
戦災復興の第一工区と名付けておりまする
区画整理をまあ施行しておるところでございますが、この
区画整理をや
つております面積は三十二万一千坪ありまして、現在までの、これは
昭和二十六年三月末までの
進捗状況でございますが、
確定測量においては一〇〇%、建物の移転につきましては五五%、
街路の整地につきましては六二%、
工作物除去につきましては六七%、それから
街路の側溝につきましては八五%、それからその中にあります
公園施設の
公共空地につきましては五九%、
移設、
地下埋設物の
移設でございますが、これのガスの
移設ば一〇〇%、上水道におきましては四六%、下水道では三六%、平均いたしまして五九・五%の
進捗率をも
つておりまして、現在ではこれを再検討いたしまして、元にやり替えるというようなことは到底不可能のように思います。そしてなおこの
区画整理の
区域におきましていろいろその問題が起きております点は、一番この
調査の
換地のやり方に不合理な点があつたということと、それから
区画整理委員会の中に、
適格者でない者までもその
委員会の
構成メンバーにな
つておるというような点などにつきまして、この
反対者のかた
たちが余計の
反対の気運を醸成しているというような点が感じられました。この
換地の不合理があり、
区画整理の
委員の
構成が不公平であるというような点につきましては、これは
只今のこの
区画整理は、元の
耕地整理法を準用しておりまして、多少この中に、この
法律でこの
区画整理を推進して行くことは不合理な点があるのでございまして、これはどうしても
単独法の
土地整理法を作
つて行かなければならないというふうにまあ感じております。それで
建設省といたしましては、今議会には間に合いませんでしたが、次の
通常国会では、是非この
土地整理法を提出いたしまして、
委員の
皆様の御
審議を願いまして、これを一日も早く成立して実施して行きたい。それによ
つて、この
換地の
整理或いは
委員の任期の問題、いろいろ不合理な点があるところを是正して行きたいと考えております。
それからなお
反対者の
意見といたしまして、この
幅員の拡張問題の
反対の
意見といたしまして、
市長が昨年当選いたしましたその直後に、この
区画節理を実施いたします
路線の拡幅の
事業は、
駅前の
通りから実行するということを
市民に約束をしておきながら、その先のほうの
国道一号線のほうに先にかかつたという点がこの
反対者の
人たちを刺戟しております。この点などにつきましては、
市長に、
建設省といたしましても、やはりその
反対者をなだめる
意味において、やはり
市長が一番初めに声明した
通りの
駅前の
路線から始めたらどうだということを勧告しております。
それからなお
建設省といたしましては、
国道一号線の二十五
メーターの
街路につきましては、これは将来の
交通などから考えまして、どうしても将来の
都市といたしまして、或いは
商店街といたしましても、幅の広い
歩道を設け、それから
自動車交通に耐えるような
車道幅員をた持たせたいという考えでございまして、二十五
メーターはそのままにして、
計画通り実施して行きたい。それは、要するに
換地がもうすでに全部きま
つておりまして、これを縮小いたしますというと、おのおの又
換地の問題で、相当全般に亘りましてやり替えをやらなければならんというような問題も起きまして、
幅員の縮小ということは不可能なように感じております。この三十六メートル及び二十五メートルの所は、いずれも
商店街でありますので、
土地の高度の
利用を図らなければならんというふうに考えますので、最近できました
耐火建築助成法に基く
不燃建築物を作りまして、その
歩道の部分はアーケードにいたしまして、その上は住宅
なり或いは貸事務所のようなものに
利用させるというようなことを若し実施するならば、それに応じて行きたい。そういう
方法によ
つてこの
反対者あたりの
意見を緩和し、そしてそれに向
つて進むように
市長に努力して頂こうかということを、
局長も、それから私もともどもに勧告しております。それで今後この
反対派の
市民の人達を要するにこの指導して行くと同時に、この
事業の
責任者である
市長が真つ先に立
つて、納得の行くように、今のような
方法でまとめて行くのが一番妥当じやないかというふうに考えますので、そのように
市長に勧告して、
市長に善処するように申し渡しておるわけでございます。それでなお最後に申上げたいことは、
浜松市の
復興が非常に遅れておりまして、このように長引いておるのは、要するに初めのスタートが悪かつたことと、一面又この
戦災復興の
事業費が少なかつたというような点で、まあこのように遅れたわけでございまして、
建設省といたしましては、今後この
事業の促進につきましては、
皆様の御協力を得まして、
戦災復興事業費の増額をして頂きたい。今後この
復興に全力を尽したい、かように考えておるわけでございます。