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小野哲君 なお
料金の問題その他
法律案の各論的な問題があるのでございますが、一応私としてはこの
程度にとどめておきたいと思います。どうも
交通行政と申しますか、
交通政策全般から申しまして、鉄道と
道路の関係であるとか、或いは又その
道路によ
つて運営される
自動車運送
事業の問題であるとか、そういう点についての総合的な
考え方が、どうも欠けているのではないかという印象を持つわけであります。従いまして
財源の問題につきましても、
政府としての
考え方と申しますよりも、
政府部内の各省の
考え方によ
つて左右されている、こういうふうに私は受取れるわけでありまして、
道路の
整備をやるということは、
自動車交通をいよいよ発展させるという
意味におきまして是非これは促進しなければならない。そういう大きな
目的から
考えますというと、どうも
財源措置その他がこれに伴
つておらない。そのためにこういう過渡的な
方法をとらざるを得ないということは、
道路行政なり
道路政策の貧困と言われても私はどうも弁解の
余地がないのではないか。然るにかかわらず一方におきましては東京—神戸間の多額の資金を要する彈丸
道路を新設するというふうな計画が発表される。誠にこれは何と申しますか、総合的な計画がない、
道路政策については計画性がない。又
交通機関との相互の間における調整というふうな問題もどの
程度考えておられるのか、どうもこの点について私どももの足りない感じがいたすわけであります。
従つて只今までの
道路局長の御
説明を伺いますと、賃取
道路制度というものが止むに止まらん過渡的な方途で以て
考え出されたという御
意見であります。併しもう少し根本的な問題を解決されることに懸命な
一つ努力なり重点を置くことが必要であるし、我々も又そうしなければならない。こう
考えているわけでありまして、どうも
交通政策に対する
政府の
考え方というものについて疑問を持
つているようなわけでありますが、これは
道路局長にお伺いすることが不適当であろうかと思いますが、さような気持を持
つておりますし、又さような観点からこの賃取
道路制度というものを私は
考えて行くべきではないかと思いますので、一応所見を述べて私の
質問はこれで打切りたいと思います。