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説明員(原末一君)
只今森先生からの御
説明で、大体その
通りでありますが、とにかく広島の財務部におきましてやりましたものと、福岡の財務部においてやりましたものと、同一
案件のものがあるのでございまするが、これは
当局といたしましては、相当穴のあいたものとか何とかいうような補修をするものについては、一応一〇%引いてもよろしいという通知は出してお
つたのでありまするので、更にそれ以上に余計に引いてしま
つたということは誠に申訳ないと
思つておる次第でございます。
それから次に発生器材を売拂いましたときに、増価値
価格というものを大体向うで差引いたということなんであります。これは例えば十万円のものに対して一万円の補修費を掛け、
会社が骨を折
つて十三万円なら十三万円に売
つた、こうしますると、その売
つた価格から補修費だけを差引いて十二万円取
つてしまうのでは余り酷じやないか、やはりこれは相当
会社側の努力が要るんだから、努力の賜物で二万円だけ増額したのじやないか、こういうような
関係から一応引いてしま
つた、こういうことなんでございますが、これはほかでは余り例がないような状態でありまして、誠に申訳ないことと存じております。
それから修繕費の自家流用をいたしました機材器具の問題でございます。これは
会社の庫出
価格というものが非常に高いものに思われましたことと、それからあの当時の
艦艇の
解撤によりまして発生しました機材というものは、そのまますぐ持
つて行
つて修繕船なりに使うというわけには行きませんので、必ず発錆等は掃除しなければならんし、補修もしなければならん、そういうような状態で、必ず何か手を加えられたのじやないかと考えられるわけなんでございますが、
会社の
帳簿を見ますると、補修費を加えたというものは全然出ていないわけであります。ただ当時の状況から考えまして、当然補修費というものは加えられなければ直接には使えなか
つたのだ、そういうような観点から行きまして、一応補修費として見込むのを引いてしま
つた、こういうわけでございます。証拠
書類も何もないのに引いてしま
つたわけでございます。これは誠にどうも申訳ないと考えております。
それから次の四百三十七号の問題でございますが、これは最初
会社と財務部におきまして
価格の折衝をやり、まあ大体
価格の決定はしたわけでありまするが、何分にも広島の財務局というところは
艦艇の
解撤が一番多か
つたわけであります。相当数量十二万二、三千トンの数量を取扱
つてお
つたわけであります。ところがこれも
事務担当者が手不足のために、
人間が少なか
つたためにだんだん処理が遅れてしま
つてお
つた。そこにマル公が改訂されてしま
つたというような結果になりましたので、勢い前にきま
つた価格と現在のマル公
価格というものがどうも一致しないような結果になりましたので、まあそうかとい
つて前にきめた
価格を、更に新たに
価格をきめ直すというようなわけにも行きませんので、一応契約は遅れてしま
つたのでありまするが、前のマル公
価格で契約をしてしま
つた。こういう結果になりましたので、手続その他が非常に遅れたということについては誠に申訳ないと存じております。
それから最後の東京財務部におきまして東洋サルベージに売拂
つた発生材の代金の徴収についてでありまするが、これは当時これと一緒に関連しました
解撤作業費というものを
支拂わなければならないことにな
つておりますので、発生材の売拂代金を確保する
意味におきまして、
作業費を
支拂う場合に、若し発生材の収納しなければならないものがあれば、その分だけは一応確保して、そうして
あと残余があれば残余だけ
支拂え、こういう通知を出してお
つたわけなんであります。それで
事務費のほうも十分
承知してお
つたのでありまするが、会計のほうと
事務担当者のほうとの間のちよつとした手違いによりまして、収納代金を考えることなく、そのままぽんと
会社のほうに支
拂つてしま
つた。そうすると
会社は丁度又非常に困
つてお
つたような
関係だ
つたものですから、早速使
つてしま
つたというようなことで、まあ
あとであわてていろいろ交渉しました結果、百万円だけは徴收いたしまして結局ここに載
つております三百五十四万八千円何がしというものがまだ現に残
つている、こういう状況にな
つております。それでこれも財務部のほうから法務府に依頼いたしまして、刑事訴訟なりの手続をと
つたわけでありまするが、一応昨年の十二月十日に和解が成立いたしまして、十二月の末に五十万円、一月の末に五十万円、二月末に五十万円、三月末に百万円、四月末に残額の百四万八千七百八十一円八十銭、これを
支拂うという和解が成立いたしましたのですが、未だに一文も入
つていないというような状況でございます。どうも誠に不手際なことをいたして申訳ないと
思つております。