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説明員(靱勉君)
只今おつしや
つたのは一々御尤もでございまして、私の申上げたのは、それは止むを得なか
つたと申上げたのじやないのでございまして、そういう
ような
事態もあ
つた、すべてが初めから惡質で、犯罪という
ようなことで出発したものではないのでございますけれ
ども、今御指摘の
通り、そういう
ようなことがまあまあということになりますと、大きな
事件に発展する。それから又それ自体も正確に論ずれば、これはやはり公文書をそういう
ように改変するということ、これ自体も勿論正しいことではございませんというふうに申上げたつもりでございますが、その点は
只今御指摘の
通りでございます。私
ども全くさ
ように考えまして、この
事件を反省いたしまして、そういうことを一切禁止いたしまして、監督を厳重にいたしました次第でございます。
そこでそういうふうに
なつた原因はどうかということにつきまして、長く発見されなか
つた原因はどうかという点につきましては、これは結局若干まあまあという
ようなこともなきにしもあらずと思いますが、終局的に申しますれば、やはり遵法精神がその間において欠けてお
つたのではないか。今おつしやる
通り必ずしも法律の改正ということをいたさんでも、
工事担当者がそれぞれの所属にそういうことを、どうしてもこれでは
工事ができんということがあるならば、要求されまして、それを
本省全体とどうしたらよいかと考える、又
会計検査院のほうからは
相当平素からもいろいろとそういう問題につきましても御協力を得まして、御指示を得ている
ような事例もあるのでございますから、今おつしやられた
通り、確かにそういう
ような点を直して参る手は絶対になか
つたかとおつしやるならば、あ
つたのであります。ただ長く発見されなか
つたという点につきまして、これはもう非常に申訳ない
事態でございますが、御承知の
通り電気通信省も逓信省から分離しまして、而も復興整備に非常に急を要する問題がありまして、なかなか一時は困難な
事態にもあ
つたわけでありまして、
電気通信省の機構も
相当それぞれのラインによりまして責任を持
つているという
ような恰好に相成
つたために、全体的ないろいろな調整操作が必ずしも十分に行われてなか
つたという
ような
事態も認めなければならんと思います。正直に申上げまして監察、監査の機能と申しますものは、
電通省におきましては郵政省と同じ
ように、非常に多くの機関を持
つておりますし、職務も非常に大きいのでありますから、郵政省と比較しましても、郵政省は監察局を置き、地方にそれぞれ地方監察局を置いて監察するという態勢でありましたが、
電気通信省設置の機構におきましては、それぞれのライン、営業なり建設なり施設なり建築なり、それぞれのラインが末端までみずから自分の
仕事を最も正しくするという制度が固められていたのだという
ような意味合におきまして、監察課は勿論残されたのでございますけれ
ども、
通信局等におきましても、監察室ということになりまして、そこへ行かれるかたは必ずしも非常にいい重要なポストに就いたという
ような感じではなく、実際の業務の面、それから施設
関係の面、この
二つが事業の本筋をなしまして、
経理、人事、そういう
ようなものは一つのサービス・デパートメントという
ような形の下に機構が整備されまして、その精神でそれぞれのラインは
仕事をや
つて行
つたという点において、他からこれを監察するということについては、むしろ自己でみずからや
つて行くという
ような態勢にあ
つたのであります。その後監察につきましても、この問題を契機としまして地方に監察部というものをそれぞれ置きまして、
相当人も充員いたしましたし、人事も、
通信局における
局長の下に
次長もございますが、
次長級の人物を持
つて行くというふうに改めたわけでございます。当初の出発といたしましては、それぞれのラインがおのおの正しい心を持
つてそれぞれの責任を完全に遂行すれば、そう非違事項はないという
ようなことも考えられまして、非常に郵政省と比較しましても多くの人を擁し、又
相当多くの金を使う役所といたしまして、そういう
ような点も我々大いに反省させられた点でございます。原因につきまして的確に御
説明できないで甚だ申訳ない次第でございますが、一つの原因としまして申上げた次第であります。