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衆議院議員(
福田一君) 先ず
外資の問題について申上げますならば、
外資にもいろいろありまして、
民間から
民間に入
つて来る
ような
外資もあるのでありまして、そういう
ようなものは最も利益に敏感でございます。非常に金が儲かるものでなければ入
つて参りません。併し
開発銀行等を通じて参りますものは、先ほども申上げました
ように、全く違
つた意味で入
つて来るのでありまして、そこで私の最初に申上げてお
つたのは、
民間外資という
ようなものを
考えられるのであるならば、これはなかなかどんどん利益が出
ような
会社でなければ入らないでし
よう。こういう意味を申上げたのであります。後段に申上げておりますところは
開発銀行等の問題を今度重点的に取上げて
考えると、なかなかこの
政府の
保証という
ような問題、その他に重点がなるので、
外資が
電力会社には私は入らないと申したのではないのでありまして、
外資が入
つて来ればそれは結構であるけれども、今すぐそれを早急にこれができるかどうか非常に疑問になる。というのは
電力の再
編成がありましてからもう一年余経ちますけれどもまだ
外資は一文も入
つて来ておらないのでありまして、今まで
電力の再
編成を主張なさ
つていた
かた、我々も含めてそうだとおつしやればそうなるかも知れませんが、余り
外資が入らなか
つたことはこれは事実でございます。こういう
ような意味で申上げたことを御
了解願いたい。なお私が
電力会社に対して大
部分の発電の
仕事をや
つてもらうことにしておる、
特殊会社のほうはその比率が非常に少いのである、そう下ると今の
ように儲からない
会社でいわゆる
電源の
開発はできないじやないか、こういう御
質問でございますが、排しそれはそれだからこそ
政府は見返
資金等も
相当出しておるのであります。なお又今度
電力料金の値上げの問題で今ここに
松永さんもおられるのでありますが、今度
電力料金の問題で、私は党の
意見としては申上げませんが、個人の
意見として
松永さんが
電気料金の値上げを断行したことはやはり立派な
一つの
仕事を残したと私は
考えております。この点は或いは党に帰
つて叱られるかも知れませんが、これはなかなか
結城の要ることでえらいことをやられた、一般から見ますとこれは非常に
電気料金は上
つたのでありまして非常につらいことであります。併し今の
電気料金をほかの物価に比べて見ると、又而も今の
電力会社の
相当電源の
開発を担当させるところの義務を負わしております以上は或る
程度の
電気料金の値上げは或いは止むを御ないのではないかという
考えもあるのであります。そこでこの
電気料金の値上げの結果、巷間伝うるところによれば一割五分の配当をし、そうして増資もできる
ようにな
つて、漸く配当ができる
ようにな
つたわけでありまして、
従つて自己
資金の調達即ち増資とか
社債の募集という
ようなものも今よりはよほど私は緩和されたと思う。でありますからして自己
資金の調達というものが或る
程度これによ
つて緩和されて参
つたのでありますから、今後は私は
電力会社としては今まで予定されております
ような二百五十万キロワツトという
ような
電源開発はかなり私はできる公算がついて来たと思う。併しそれができない場合におきましても、
政府としてこの本
法案の中にも書いてあります
ように
資金調達について
努力しなければならないと
言つておるのは決して
特殊会社だけを指しておるのではないのでありまして、
電力会社についてもそういう義務を負わしておる以上、これは大いに
努力して上げなければならない。か
ように
考えておるのであ
つて、そういう場合にいよいよにな
つて御相談を受ける場合、
電力会社にもこれは私は大いに協力すべきものだと
考えておるわけであります。以上の
ような理由でございますからして
電力会社は余りたくさんは儲けられない、それは公共性というものが一面においてある、電灯とかそういう
ような面がありますから、それだからたくさんは儲けられない、とにかく一応の利益が上げられる限度に一応来ておるということであれば、かなりこの
電源開発も促進されるだろうと思うのであります。又将来の
日本の
電気事業のあり方から言いますれば、この石炭の
ような動力と
電気の動力とが、そう私は差があ
つて然るべきものではないと
考えるのでありまして、実を言えば今までの
電力業者が少しぼんやりしてお
つて、ほかの
産業に押されてこの
ような結果にな
つたので、まあいろいろの事情もあ
つたでありまし
よう、併しこれが均衡を保
つて行く、石炭の場合も
電気の場合も均衡を保
つて行くという
ようなことになるのは、我々としてはむしろ望ましい
状態なのではないかと思うのでありまして、順次この点は訂正されて行くべきものであると
考えるのであります。余り割安におかれることがいいことかどうか、ただ民需用のものについては、これは値上げをされることはいろいろの面において非常なあれがありますから、私はにわかに賛成いたしませんが、動力の問題については、動力資源としての
電力というものは、やはりまだまだ
電気は順次値上げされて行
つて然るべきものじやないか、まあこういう
考えも持
つておる。そういう意味合いから言いますれば、まだまだガスを焚くよりは
電気のほうが安いのだという
ような実情というものが正しいことかどうかということは
考えて見なければならないのでありまして、そういう意味合いで
電気会社には
相当のまだ発展力といいますか、利益を上げる能力があるものだと
思つておる。私は
民間の、これが結局において物価高を刺激するという
ような
議論は、これは勿論出て参るのでありまし
ようが、併し経済全部が跛行
状態でなく正常な
状態において運行されて行くということが正しいのだと思うのでありまして、こういう意味合いから申しまして、まだまだ
電力会社には建設の余力が、できる可能性がある、か
ように
考えておるわけであります。