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栗山良夫君 これはですね。えらい強い意思を御発表になりましたが、私は少くとも
地域差を減らすという意図でこういう表が結論として出たとは考えません。これは
電源開発をやりまして、そうして
特殊会社のいわゆる
計算に載
つておりまする電気を、現在の九ブロツクの
電力会社の
電力と混みにしまして送
つて、送つた場合にひとりでに、昨年二十六年度においては、一番低い北陸を一〇〇といたしました場合に、全国平均が二二二にな
つておりましたのが、二〇四、二〇下り、こういう結論が出ておるのでありまして、これは自然的にそう
なつた。私のお聞きしているのは、それを更に強く意識的にやるお考えはないかということをお聞きしておるのでありますが、どうも大分繰返してお尋ねをいたしましたが、大体お考えはわかりました。そういうような積極的な、船橋さんなどが要望されたような意図はお持ちにな
つていないということが明らかになりましたので、この点はこれで止めておきたいと思います。
私はその次に、これは先ほど
下條君が大分質問せられました人の問題につきまして、
提案者並びに長官にやはりお尋ねしたいと思います。先ほど国鉄の山辺
発電所の工事の従業員を調べてもらいましたところが、これは土木建築と電気機械を合せまして三百四十五人、国鉄が全部直営でやつたということでありますから、そう理解して三百四十五人にな
つております。最盛期と書いてありますが、これは国鉄の工事の仕方がどういう工合であつたかは知りませんけれ
ども、私
どもが承知しておる間においては、その土木建築工事というものはそう大して、全期間を通じて技術者の移動はないはずでありますから、大体工事期間の過半数に亘
つてこの
程度の人が稼動したものと見て差支えないのであります。この山辺
発電所の従業員の数は三百四十五人でありますが、私がこの間六月の初めに調べて参りました木曾川の丸山
発電所、これは
発電所の機能は丸山のほうが
ちよつと大きいのでありますが、国鉄のほうは尤もあの
程度まで拡張し得る工事まで引続いてや
つておりますから、
〔
委員長退席、
経済安定委員会理事郡祐一君
委員長席に着く〕
大体同じ
規模の
発電所と見て差支えないのでありますが、その木曾川
発電所の工事は、
会社の直営の技術要員が百六十名、請負工事に従事する、これは労務者じやございませんが、技術要員が二百名現に働いているわけです。三百六十名でありますから、大体あの
程度の
発電所の機能ですと、三百五十人
程度の人が要るということが、これは現実に証明されるわけであります。請負、直営入れて三百五十人
程度の人が要る、そのうちで直営だけにいたしますと、百五十人
程度が要るということに相成るのであります。ところがこの出されました
資料によりますと、工事現場が十カ所であります。大体六百名
程度の現場の従業員が要るということでありますが、これは五十乃至有名という基準を基にして出されておりますけれ
ども、十カ所でありますならば、この例をとりますと、丸山或いは山辺の
発電所よりも更に大きな
地点があるわけであります。
従つて十カ所でありますれば、千五百名
程度の人が要ることになるのではないか、こう考えるのであります。これは先ほど来、そんなに人は要らんということを力説をされまして、
意見の
相違であると言
つておられましたけれ
ども、現実に私は具体的な実例を以てお話をしておるのでありますから、
従つてその点はどうか
一つ提案者においても、率直に先ず実例をお認めを願いましたその上で議論をして頂きたいと思うのであります。そういう工合にな
つて来ましたときに、私が聞きます点は一点でありますが、この
説明書を見ますと、六百人要りますけれ
ども、大体二百四十名
程度にしまして、
あとの三百六十名
程度の人は
電力会社等の協力を得て参りたい、こういうことでございます。ところが原案で大体三百四十名、千五百名
程度要るということになりますと、外から非常に協力を得なければならないのであります。そのときに今外からの協力機関と申しますと、一番対象になりますのは
電力会社でありますが、
電力会社においては、
只今電産の組合において、この
特殊会社への技術要員の転出は絶対に反対であるということで強い意思表示をいたしております。
従つて私は、恐らく
電力会社からはこの
特殊会社へ技術要員は期待できない、期待薄ではないか、仮に
会社の首脳部との話が付きましても、従業員の身分というものはその人の自由意思によるものでありますから、そう大した期待はできない、こう考えるのでありますけれ
ども、現に丸山
発電所なんかを見学いたしまして、森副社長等の説を聞きましても、更に電源の
開発を進めて行かなければならない、最高首脳部を、或いは最高の技術陣営の人は、これ以上増す必要はないけれ
ども、中級以下の技術要員というものは、今後どんどん殖やして行かなければならないということが言われております。恐らく外へ転出させる余裕はない。又最高首脳部が転出しますれば、その関西
電力なら関西
電力の全国の
開発計画が崩れて行くわけでありますから、それは不可能なことであります。そういう点からいたしまして、実際にこの
特殊会社ができましたときに、技術要員の充足というものは非常に困難になるのじやないかということを懸念するのであります。下請けに次ぐ下請けを以てすると申されましたが、これは恐らくいい工事ができませんので、私はこの前指摘をしておきました
通りに、おやめにならなければならんだろう。中心になるところだけは直営で是非ともやらなければならん。国鉄のごときにおいても全部直営でや
つておる、こういうことでありますから、そうならなければならないだろうと思います。そこでその他の充足期待と申しますと、この間内海さんがここで証言をされたように、海外の引揚者であるとか、或いは又停年退職をした、老境に入つた人がたくさんおるということでありますが、そういう失業救済的な組織では、私はこの画期的な大工事というものは、なかなか能率的にも、又質の点においてもうまく行かないのではないかということを懸念するのでありますが、私が申述べておりますことは、決して架空の議論ではなくて、現実の事態を直視しまして心配をしておる点でありますから、
一つ慎重にお答えを頂きたい。特に
電気事業技術員
調査というものを頂いております。二十七年四月末のを頂いております。技術員は全国で九万三千三十六人あるということにな
つておりますが、これは恐らく私は全技術者のことであろうと思いますが、この中で
電源開発に従事し得る人というのは極く僅かである、こういうことを言わざるを得ない。
資料要求のときに、
電源開発に直接従事し得る人が何人かということを調べて頂くことをお願いしましたが、これは全部の総員が載せられておるようでありますが、この中の極く僅かであろう、こういうことを考えます。
従つて只今の質問に対しまして、
一つ提案者或いは長官等から、今まで御
計画に
なつた技術要員の充足の
計画というものは、これは根本的に私は工事の施行に支障のあるような数であろうと指摘をいたしますので、お考えを重ねて伺いたいと思うのであります。