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委員外議員(
三浦辰雄君) 大変どうも御回答が丁寧であり、非常に上手と言うと大変失礼でありますが、そつがない御答弁で、そうそう私も追つかける気もいたしませんが、併しこの特殊の
開発会社が取扱うであろうと思われるところの第一期の
九つですか、八つですか、ああいつたものについてまあ非常に
補償関係については未だ育
つて他の
会社がやつたこともないような極めて理解のある見積りを内々策定しているという
お話である。一方において現在の九
電力と言いますか、現在の
電力会社、或いは公共
企業体等の新らしい
電源の
ダムの開設についても、これは
政府としては、ここに何條かにありますように、援助をして相ともどもに助けて全体の
電力量を至急に多く上げたいということをはつきり言
つている。そうして今までの
電力会社の
関係から言うと、発電の原価として水力で一キロワツト・アワーが二円六十五銭、公営のが二円七十三銭、今度の
会社でやるだろうと
考えているのが二円四十五銭ということで安いということを言
つておられるのも又事実だ。でありますから、私ども大変
お答えそのものについては一応満足しなければならない
お答えなんですけれども、一方において今までの九
電力の
会社も新らしいのをやるし、こういうようなものはこういうようにやるし、大きいものはこれでやるのだ
といつてお互いに相協力しまして更には技術、
資材等までも協力を求めてやるのですと答えているようなこの中で、ひとり
特殊会社だけがそういう
補償関係について非常に手厚いところのあれをして済むか済まないかという問題も
考えなければならんと私は思う。でありますから、そうして又一方から言えば、この
電力会社はさまざまなんですが、主として国費で以てできた施設というものを譲渡或いは貸興する際に何らかの評価
委員会というものも設けないで、いろいろとコストを計算し、かかつたものは通して計算するから間違いございませんということを答弁しているけれども、第三者が見て、正しい評価であつたかどうかというようなことはしないで、非常に
特殊会社には
経費を大いに拂
つている。そういういわば何と言いますか、非常に権力のある、いわゆるお偉い人の恐らく
理事者等になられるこの
会社が、他に率先して非常に手厚いところの
補償等をして他に範を垂れるといつたところまで行けば結構だが、私は前の他の
電力会社とのお互いの相互援助によ
つてやるのだといつたような建前から言うと、ひとりこの
会社だけがそういうふうにやれるかどうか非常に疑問だと思う。そういう
意味から言
つても、今
お答えのような
補償の問題を是非入れることについてはお
考えを願いたいと思うのです。
それからもう
一つ。第三條のところで、
基本計画というものを作らなければならん、こういうふうにして作らなければならんということを明らかにしろということで、あなたのほうの再考を促したのですが、同時にそれとの関連におきまして、第四條のところで、国の
行政機関の長は
自分の
仕事をするために支障を及ぼすような虞れがあるときは相手の
行政機関の長に対して協議することができるという、そうしてその中の
審議会に持込むことができる前提にな
つておりますけれども、同時に
ダムを作
つても、殊に
ダム発電の場合においてはもつと
影響が多いと思いますが、上流のいわゆる山林が非常に荒れているが故に、非常
なつまり思い違いをして、耐用命数などは甚だ心細いのがあるのは御承知の
通りであります。庄川の小原
ダムなどは、私どもの知
つている小原
ダムなどは昭和十七年くらいに竣工したのが、二十二年か三年にはもう四九%幾らというものが埋つちや
つて……天龍川にも何か有名なのがあるはずですが、こういうようなのが相当にある。だから勿論あなたが附帶
事業として植林までするのだといつたようなことで十分
気持はわかるのです。それだけに私はなお
電気を扱う
行政庁としては、この第四條の、ときに
自分のほうの
仕事をするためにだけの支障があるときというのでなしに、今の治山だとか治水だとか、そういうようなものに、この所に
ダムを作り発電しようとすれば非常な影警があると
考えたときには、進んで協議をするという線を新たに作
つてはどうか。そのこと自体が、或いは僅かばかり、十年
程度を目標としている
会社がみずから附帶
事業として植林をしないで済む場合があるかも知れない。多額の工事費を出して治山、砂防工事をしないでも済むかも知れない。そういうようなことが欲しいとき、つまり治山、治水等が非常に
ダムを作ることについて影警のあるような際には、進んでそのほうに協議を求めるということもこれに加えたらどうかという問題については如何でございますか。