○国務
大臣(野田卯一君) 今の国土調査法による八千八百万円は、これは
特定地域のものと限
つたものじやないと思います。勿論
全国やるのでありますから、
特定地域に触れると思いますが、これは別個の観点から調査されるのじやないかと私は思います。それから
特定地域に関する千二百万円でしたか、それにつきましては私どももつと大きな金が欲しか
つたのでありますが、諸般の事情からそういうことにな
つたのであります。これは全く
特定地域の調査に関する経費でありまして、各
都府県におきまして
特定地域に関するいろいろな
総合開発計画を立てるために経費を
政府から出してやろうという金であります。この金額は僅かでありますが、なおその他
公共事業関係におきまして、調査費が五、六億円あるのでありまして、その中からこの
特定地域の調査のためにも当然使える金が一億円以上当然あると考えております。それから
特定地区を作つだのだから、
特定地域とか或いは
総合開発どいうところに予算を立てて、そうして
特定地域に関する、例えば
河川の改修であるとか、山林或いは砂防或いは道路或いは鉄道とい
つたものを、全部一括して上げたらどうかという御
意見もときどき承わるのでありますが、これは予算技術上非常にむずかしいと思います。と申しますのは、
特定地域に抜き出して
河川とか何とか集めますとかいうことは、事実上十九カ所あるのでありますが、それを集めることはなかなかむずかしいのと、それからあとで予算執行におきまして、なかをかれこれ
河川……、あれこれとあらかじめ変更しなければならぬ場所も出て来たりいたしまして、なかなか実行上困難であろうと思います。その上なお
特定地域の
総合開発というものは、極めて範囲が広くて、單に一般会計の予算のみならず、或いは鉄道の問題もあれば、或いは通信の
関係もある、或いはその他いろいろの
関係を含んでおります。それから純然たる民間の企業も入
つておる、こういうわけで一部のものを集めただけでは全貌をつかめないという点もあり、かれこれ勘案いたしまして、予算的に
一つの項目に集約して挙げるということは今のところはやろうというところまで至
つておりません。併し内部的には十分その点も勘案いたしまして、
只今お示しがありましたが、今までもあとで、予算ができましたあとでは、この
特定地域の
河川関係、森林
関係、或いは道路
関係その他どれくらいの金がどうな
つておるだろうかということを集計して、その推移を見守るということは
事務的にはや
つておる次第であります。