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小笠原二三男君 どうもこの
労働委員の
派遣については、
議運である立場の
中村君の
発言と、
労働委員長である
中村君の
発言と、同一人間ですから止むを得ませんが、こつ
ちやにな
つて答弁されたり、
説明されたり、
意見が出たり、混線する状態がしばしばあ
つたように私は思います。それで、まあこういう問題限りにおいては、従来ともに
委員長をここへ呼んで事情を聽取するということは、まあ異例に属する
程度のことで、問題を解決し、
議運は
議運で、独自の
議運の
意見をきめて、或る場合には当該
委員会に対しても要請し、再考を促すという場合があ
つたやに思うのであります。それがまあ直接答弁できるような環境と基盤にあるもんだから、やつさもつさと話合いをするということで、却
つて話合いが
議運としてまとまるのが混乱するのじやないかと思うのです。率直にこれは各
会派で
意見を述べたほうが私はいいと思うので、うちの
会派の
意見を申上げますが、うちの
会派ではこの趣旨による
地方への
議員派遣については賛成でございます。但しこれにつきましては、うちのほうとしましては、従来の各
委員会における班別で行く場合に、
委員長であるからどこまでも行かなく
ちやならんとか、行くべきであるとか、そういうようなことも、前例と申しますか、例として固くあ
つたものでもないし、又先ほど来再三言
つておりますが、
地方において
意見を聽取するということが主たる仕事であ
つて、それは法律上の
公聽会ではないわけでありますし、こういうやり方については各種の
委員会においてもや
つておることであります。
人事委員会は
人事委員会で、或いは例えば私は電通
委員会の
委員でございますが、最近
大阪に行
つて各階層のかたがたより
意見を聞きましてこういう場合もこれは
公聽会類似のものでございます。或いは去年私行きましたが、選挙法の
改正などというのは、各派から分れて行
つて、各階層の
意見を
公聽会形式を以て伺
つたことがあります。で、
労働委員会において
労働委員会だけは
委員長が主宰すべきである。
従つて委員長はどこにも行かなければならない、こうおきまりにな
つておるということであれば、これについては、私、
議運の一人としてはいざこざ申上げません。併しそういう方法でなくとも、
地方の実状を的確に把握し、或いは各階層の
関係者から
意見を聽取するということは、これは班別に分れてや
つてやれないことではない、従来各
委員会でや
つていることであります。即ち
地方においてデイスカツシヨンして、
委員会はそれによ
つて豊富に資料を取
つて、そうして的確に持ち帰
つて委員会に客観的に報告され、それをそれぞれ有効にお使いにな
つて審査を進められるだけの手段に用いられる特別の
議員派遣なんでございますから、
従つて、
中村君のおつしやるように、それは
議運の問題でないということではなくて、短時日を以て
結論を出して行こうということのためには、
労働委員会として人を差し換えてでもやはり同時に開催してや
つて行けるような、そうして延
日数にならないように工夫して頂けないかということについては、
議運として扱
つて扱えないことではないと思います。それを
労働委員会としてこれは認められないということがあ
つていいと思うのですし、まあ一部認めてその考えを練りましようということもあ
つていいと思うのであります。だからこの点は、私は、かたくなに当該
委員長としてお託しになるという点ではなくて、一応はそういう
議運の
意見として出たということであるならば、持ち帰
つて頂いて御
相談になるという私は雅量はあ
つていいと思う。
それで、うちの
会派としての
結論としては、第一として、
委員長が
各地に行
つて、延
日数にな
つて議員海溝が行われる点については、必らずしも賛成いたしません。どうしても
労働委員会に再考して頂きたいと考えます。
それからもう
一つは、
公聽会類似のものであろうが、何であろうが、いずれ
出身地に対する
議員の
派遣は原則がある限りこれはいけないということであります。それで、この原則はゆるめてしまえというようなことで、今後はそうはしないのだということであれば問題は別であります。別でありますが、従来採
つて来たものが、このことに関してだけは
派遣はこうこうだからというようなことにな
つている、この原則を覆えすことは、うちの
会派としてはできない。これは根本的なものを少しゆるめて行こうというようなことにな
つて行くならば、私はその
派遣も賛成でございます。どこに誰が行こうと自由だという線になるならばこれは賛成でございます。これは附言しますが、長年
議運においていろいろや
つて来た
中村君が、そつちのほうの
委員会で
公聽会のようなもので
委員長が主宰しなければならぬという事情があるから
出身地に行
つてもかまわぬ、こういうふうに持
つて来られることについては、個人的には私は大変困る立場に立つ、そういうことを附言したいのであります。
それから第三点としましては、当然この費用のことでありますが、先ほど
中村委員長はこの費用の超過分については予備費から出してくれということでございましたが、それは立替えて出してくれということでなくて、保有分は保有分として
委員会のものは持
つて行きたい。そうして今回予備費からその超過分は別途支出をしてもらいたいというふうに私お聞きしましたのですが、これについては、私のほうの考え方は又別でございます。二十七年度会計にな
つてこれは当初の
派遣等の問題ですが、そういう場合から、こういう予備費をここへ持
つて来て使うということについては、私は望ましくないと考えます。
労働委員会が賄えるだけの金は年間分の金として持
つておるはずでございますから、一応それから出すとして、そして現実的に支拂の問題になる場合に金がないということであるならば、予備費から立替えて拂う、こういうことでや
つて頂きたい。そうして各種
委員会が第一
四半期、第二
四半期とそれぞれ使
つて行
つて、最後のほうに行
つて、
労働委員会は最初に余計使
つたがために
議員海港の必要があるけれども
予算がない、こういうような問題に
なつた場合に、改めてこれは予備費から出すのが至当であろうというような実態に印して
労働委員会においても動脈硬化にならないように運用して行くというふうにして頂きたい。始めからその分は取り得だ、そうは
労働委員会としては全然お考えにならないでございましようが、そういう結果になることは各種の
委員会の今後の会計年度前半中における
議員派遣等に望ましい影響を與えるものではないと私は考えます。
従つてあと先の順序だけのことになるだろうと考えますが、
形式上は、やはり
労働委員会自体の持分をお使いに
なつたという形にして頂いて、航空便等で行くというようなことは特殊な事情でございますから、これらは会計年度後半に行
つてそれぞれの
委員会の金の使い方等を勘案して、予備費のほうと振合いを付けて
労働委員会も困らないように考えて行
つたらいいと、私はそういう考え方を持
つております。
以上三点、條件と申しますと固くなりますけれども、再考を願うようにしたいというふうに思います。