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政府委員(
石原幹市郎君)
只今委員部のほうから
朗読がありました
通りでございまするが、つまり
研究する
法條としては
旅券法第十三條第五号第十九條第一項第四号の解釈問題並びに
旅券法全体の
精神を
研究しておるわけであります。それから次は
只今どういうことを事実の
認定について
検討しているかということにつきましては、
経済会議の
性格であるとか、それから
ソ連の現在の
一般事情、それから
渡航申請者の
適格性、その他を
外務省の
主管局と、それから
在外事務所等におきましてもできる限りの
資料を集めたい。又総
司令部を通じましてもいろいろな
研究をや
つておるわけであります。そこでこれらの問題を総合的に全部を勘案して
決定して行かなきやならんわけでありまするが、こちらといたしましてはできるだけ
結論を早く出したいとは思
つておるのでありますが、
只今までの集
つておりまする
資料からだけではまだ最後的の
結論を出し得るという段階に至
つておりません。今後できるだけ早くやりたい。
それからこれまでもたびたびここでこの
委員会を通じ、或いは
衆議院等においてもたびたび話しておるのでありまするが、
ソ連圏内にはなお多数の
抑留者が残
つておる。それらのことについていろいろ
情報の
提供を求めたり連絡をしておるのでありまするが何らの通信も通報もない。先方が発表しておりまする
数字とこちらの
数字には余りにも開きが大き過ぎるわけであります。それでなおこの
抑留中の者には、いわゆる
外務省の職員といいまするか、
外交官の身分を持
つてお
つた者も総
当数まだ
向うにおるのでありまして、こういうことにつきましては誠に遺憾であると思
つております。それからこれ又御案内のごとく、
引揚問題につきましては、国連におきましても
特別委員会まで設定されまして、過般ジユネーヴにおきましてその
特別委員会が開かれまして、我がほうからは正式の代表が二名も参加したのでありまするが、この
国際会議に際しましても
ソ連側は
招請状に対する
回答すらも来ていない。
出席のないことは勿論でありまするが、
回答すらも来てないというような
事情があるのでございます。それから
漁船の問題につきましても、これ又ここでたびたび申上げておるのでありまするが、詳しい
数字は
資料として添附しておりまするので、それによ
つて御覽を願いたいと思いまするが、
相当数のものが拿捕されまして一部帰
つておるものもありまするが、まだ帰らないものが
相当ありまして、
向うで拿捕されました
船員等に対しましては、いろいろ蹴るとか
平手打とか
相当な
暴行等も加えられておるような
状況でございまして、又それらの
抑留者を訊問するに際しましては、
日本の
国内情勢であるとか、或いは
米軍及び
警察予備隊の
状況、
施設等について重点が置かれていろいろなものを聞かれておる、こういうような
状況でございまして、これらの
資料等からいろいろ
判断いたしまして、果して
相手国において
旅行者の
生命身体、そういうものの
保護が完全に行われるかどうかということにつきましても、国の
立場として
政府といたしましては、これは
愼重に
研究をしなければいけない問題であると
考えて、
只今調査研究を続けておるところでございまして、大体本日提出いたしました
資料の
説明をいたした次第であります。