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政府委員(
和達清夫君) 只今の
日本の気象本務につきまして簡單に御説明申上げます。
日本の気象
事業は、その機構は
中央気象台がこの中枢にな
つておりまして、その下に五つの管区気象台、四つの海洋気象台、五つの地方気象台、それに百三十の測候所、八つの航空測候所、そのほか附属機関があります。又千五百ほどの気候観測所があります。それでや
つております仕事を簡單に申しますと、先ず第一が観測をすることであります。でこの観測は気象が主でありますが、地球物理に
関係しております地震とか、海洋とか、地球磁気とか、そういうようなものを観測いたしております。又この観測の結果は、国土開発その他
一般産業に利用されるのでありますが、又この観測結果は気象台の大事な仕事であるところの予報とか警報を出す基にな
つております。この予報とか警報とか申しますものは、いわゆる天気予報でありますが、この内容には
長期予報とか、洪水のための警報とか、火災の警報とか、或いは鉄道、電力、農業というようないろいろな種類のものを持
つております。なお気象だけでなく、近年は地震、津浪の警報というようなものもいたしております。なお気象台ではこの仕事をするために器械を、つまり気象器械を検定するという仕事をいたしております。これは最近計量法ができましたが、これとこの気象台の器械を検定するということについては、計量法にまあ除外例のようなものが設けられまして、
運輸大臣がこれを行うようにな
つております。なお気象台の仕事は申すまでもなく非常に国際的の部面が多いのでありまして、以前にはIMO、つまりインターナシヨナル・メテオロロジカル・オーガニゼーシヨンという国際気象機関というものがございまして、我が国も加入しておりましたが、これが戰争でそこからまあ出ましたわけですが、現在はこの国際気象機関はWMO、ワールド・メテオロロジカル・オーガニゼーシヨン、つまり世界気象機関というものにな
つております。これに先ほ
どもお話がありましたが、我が国も当然将来加入をされるべきものでありますが、現在におきましても、すでにWMOの仕事を
中央気象台は分担いたしておるのであります。それはこのアジア地区の大陸放送と言
つて、このアジア地区の
日本附近の気象の情報を無線で放送するという仕事を受持
つておるのであります。なお現在この我が国の気象が、
行政協定の第八條によ
つてまあ
協定を結ぶことにな
つております。それを簡單に言いますと、四項目ございます。観測と、資料と、それから資料を通報することと、それから地震とか津浪とかに関すること、この四項目にな
つておりますが、この細かい細目の
協定を只今予備作業班でいたしております。なお附加えますことは、現在
中央気象台ではマーカス島、即ち南鳥島におきまして気象観測を行な
つておりますが、このマーカス島は我が国の領土ではございません。で只今は米国とドル
契約によ
つてこれを行
つております。その只今の
契約の期限は本年七月まででございます。大体これだけのことを御説明申上げます。