○山下(知)
政府委員 ただいま軍側に專用せられておる回線が現在三割
程度、人員が三万とか四万とか仰せられたのでありますが、私
どもの調べではそんなにはな
つておりません。これの数字をパーセンテージだけで申しますことも、始終いろんなことでかわ
つておりますから、資料としては十分につかみ得ないのでありますが、しかし軍に提供しておるものの割合は、今おつしや
つた数字よりははるかに下まわ
つておると
考えます。それから先方に提供いたしております人員は約二千人でございます。仰せられた三万とか四万というのは、それはもちろん公衆通信も扱
つておりますから、その中継所とか、あるいは電話局、電信局の中には、
日本の公衆電話の線もあるが、また向うの線も入
つておる。それを一緒に保守したりなんかしておるものもありますから、それをあげて来れば
相当大きな数字になりますが、それは料金も
相当割のよい料金をもら
つておるのが事実であります。現実に向うの手助けのために提供しておる人間は約二千人であります。これに対しましてはわれわれの方は一文も経費を
負担することなく、先方から経費をもら
つております。それから全体的に申し上げまして、ただいまのあなたの方の御
調査がどういうところから、どういうふうにおとりに
なつたか存じませんが、大体において食い違
つておると
考えます。仕事の上において少しでもレベルを上げるように要求はされております。しかしできないことはできないと言
つてや
つております。
一般の公衆経営にも、よいことであればわれわれも努力してそれだけのサービスは上げるように努力しておりますが、より以上に進んだような圧迫、あるいはさらに今残念ながら起
つておりますところの汚職に、何か軍側の圧力があるかのごとく、聞き違いかもしれませんが伺
つたのでありますが、そういうことは私の知
つております限り、みじんもないということを断言いたしたいのであります。
それから行政協定についてどう
考えるか。これはなるほど今まで
占領下いろいろなことで、
日本の国内にないようなサービスも間々要求されて参りまして、ある
程度応じておるものもございますが、こういうものはできるだけ
日本の国内サービスと同じサービスの線に、またレベルも同じレベルにおいてやるように、いわゆるあなたのおつしやいました自主権を完全にとりもどすことに対しては、深い配慮と熱意を持
つておるわけであります。まだ先方と何ら折衝する時期にな
つていないのでありますから、折衝はいたしておりませんが、決意だけはさように持
つておるわけであります。