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有田主査 それから主計局と
最高裁判所の方にお願いしたいことは、三権分立の建前ではありますけれ
ども、仲よくや
つていただきたい、主計局もお越しにな
つておられますから、私はこうお願いするのです。われわれの耳に、
予算に関して
最高裁判所と
政府とが対立しておるということが入
つておりますが、今まで
国会と
政府との間に、
国会の
予算について対立したということを聞いたことはないのです。裁判所としては、ただいま承りましたことは当然のことでありますけれ
ども、今日の與えられた事態というものが敗戰後の状態であ
つて——先般私靜岡に参りましたときに、靜岡の裁判所のビルデイングがりつぱに建
つておる。それに対して
一般民衆の声は、われわれは税金で困
つておるのにかかわらず、裁判所だけりつぱなものが建
つておる。これは占領しておるアメリカ側から見れば、もちろん裁判に対する権威をお考えにな
つてのことであると思いますが、アメリカと
日本とでは経済状態が違のうでありまして、しかも敗戰後の今日の実態をよくお考え
願つて——将来のことは別といたしまして、われわれの耳に、
最高裁判所と
政府との間において対立的なものがあ
つたというようなことを聞くことは、われわれも遺憾であるし、
国民もひとしく遺憾と思うところであろうと私は思うのであります。そういうことが表に出ない間に、十分主計局方面も
国会並びに
最高裁判所、あるいは
会計検査院というものとの間には、外に争いことが漏れないような方向に、政治的に十分解決し得るような御努力をお願いいたしたいと思うのであります。
これをも
つて裁判所の質疑を終ります。
他に質疑がなければ、これをも
つて本分科会における審査は全部終了いたしました。
この際お諮りいたします。本分科会における討論採決は
予算委員会に讓るべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕