○稻村
委員 どうも私はそこにおる河野
主計局長の入れ知恵でや
つたと思うのでありますけれども、文部大臣の
考え方というのは、国鉄や何かだけで言うと実は四割になるということだと、たいへんな違いです。これは河野
主計局長少し思い違いではないか。私は平均という
意味で先ほど言
つたのであ
つて、実は国鉄などの
ように、ほとんど生産財をおもに使
つておるところは、日銀の物価指数によりましても、安本の統計を見ましても、実にあの当時の六割以上の騰貴にな
つております。それを国鉄の
方面だけでも
つて述べたのだということになりますと、私は先ほど
予算全体に対しての
質問をしたのでありますから、河野
主計局長は前の
答弁を取消さなければならぬ、こういうことになると思うのであります。それはとにかくといたしまして、私国立学校に行
つてみますと、国立学校の費用不足のために、たとえば講座はあるけれども講師が雇えない、こういう
ような国立学校が事実あるのであります。それが今度の
予算の
範囲内だというと、講座はあるけれども、とても教授どころじやない、講師も置けない、こういう
ような大学が至るところの県單位の国立学校にはあるという事実を、文部大臣は御存じなのかどうかということが
一つ。
それから育英
資金の点でありますけれども、先ほど
漸増しておるということを言われたが、それは私も認めます。
漸増はしておりますけれども、物価が漸次高くな
つております。
従つてどうかというと、もしも対象学生を一〇%ふやすものだとするならば、それでは一人当りの育英
資金の給付額をどれくらいに見積
つておるのか。去年はどれくらい見積
つてお
つたか。その点を聞かないと納得できない、ことに学生一人の生活費というか学資という
ようなものは、去年とおととしではこの
予算の上に現われた額に、非常な相違が来ております。その点も考慮してどういうふうにな
つておるかということをお尋すると同時に、ついでですから、私は最後に申し上げますが、こんなふうな状態のもとに、今度学校の給食を廃しております。しかもこの学校給食は、私たちが知
つておる限りにおきましては、文部省の方で強制に近い
ような
立場で、これは奨励したはずであります。そのために、地方の都市に行きますと、学校給食問題については、相当の異論が父兄の中にあ
つたのにもかかわらず、はなはだしいのになりますと、この学校給食に入らないというと、いろいろな恩恵があ
つても、その恩恵から除外するなどという
ようなことまで言
つて、通牒でいろいろここに書いたものがあるという話であります。そういう
ようなものまで出しておいて、そしてこの学校給食に判をつかしておる。私はこの学校給食を強制的にやるということが、決して悪いというのではありません。この学校給食によ
つて兒童の栄養が非常によくな
つたということを、私も
自分の子供が学校に行
つておりますから、よく知
つております。
従つて学校給食を奨励したことは私は非常にいいことだと思
つている。しかし、そのためにどうかというと、今まで学校には全然設備がなか
つたものを、父兄がPTAでも
つて大部分を負担いたしまして、そうして多額の金をかけて炊事場をつくり、栄養士を雇い、そして強制的にそれまでさしておいたものを、今度は
予算がないからとい
つて、これをやめたのはどういう
理由であるか。文部省ではそんなことをした覚えがないというかもしれません。しかし私は新潟県のその担当者の話を聞いておりますが、京都でこの給食の係官の協議会をや
つたときに、担当の文部省の課長がこういうものを強制したという
ようなことの覚えはないと言
つたときに、前の
会議には確かに言
つたことを食言するとは何事だとい
つて糾彈されたときに、一言もなか
つた、こういうことを報告を受けております。私たちはそういうふうな無理をや
つてまで父兄に負担をさせて、
税金が高いとい
つて苦しんでおるこのときに、あれだけの負担を父兄にさせて、炊事の設備から何からしておいて、そうして給食の
予算は今度ない。今度お前たちか
つてにやれ、これでは学校給食を文部省が奨励した
責任をどうするか、この辺
はつきりした御返答をお願いします。