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田代委員 私はただいまの
大臣の御
答弁ははなはだ不満でございまして、実際上におきまして、現在御
答弁なさ
つたような形で、他の問題が処理されるというようなことをかりに仮定いたしますと、すでに既定事実というものを実際上においてや
つてしま
つておる。そうしてその後におきましてこれに対して、責任は
国民に対してとりますということになるかもしれませんけれ
ども、事実上において、これは
大臣自身が御説明いたしましたように、これはいいことでないことであり、これははつきり法律上の用語で申しますならば、明らかにこれは違法行為であることは間違いないと思います。たとえば人を殺した場合に、その殺人がはつきりした殺人計画によ
つてなされたことであろうと、あるいは偶然になされたことであろうと、殺人という事実そのものはいなみ得ないことでありまして、実際におけるこの超過
契約ということが多量になされておるという事実そのものは、嚴然たる事実でありまして、
国民に対してこれに対する責任をとることはもちろん当然でありますけれ
ども、それだけでは問題は解決しないのではないか、つまりこういうことがなされておればこそ、実際においてこれが
民間の生命保險というものを非常に圧迫しておる、ここに大問題があるのではないかと
考えざるを得ないし、また事実私はさようであろうと思うのであります。
従つて私がはつきり念を押したいことは、つまり
政府自身は、この超過
契約そのものを、その
意思のいかんに関せず、脱法行為、違法行為として正式に承認されるかどうかということであります。
それからこの超過
契約に関する問題でもございますが、これはきのうも局長なんかの御
答弁によりましても、また先ほどの
大臣の御
答弁によりましても、現場の
従業員の指導よろしきを得るならば、今後こういうことが起らないと思うという希望的な御
意見を述べておられますけれ
ども、今までどういう指導をなさ
つたから、実際上におけるこういう過誤、こういう違法が出たのか。それに対しましては今後取締りを非常に強化いたしますということばかり、再三繰返されたのであります。ところが実際におけるこの超過
契約というものは、どうして起
つておるかという根本原因は、非常に苛酷な割当を
従業員に課する。それに対して実績が上らなければ、非常に成績が上らないということを言われて、その人の給料に非常に影響するとか、あるいは首に影響するとかいうようなことになりますので、そこにこの超過
契約をどうしてもやらなければならないように
従業員は追い込まれたであろうと私は想像する次第であります。従いまして今までの実績から見ましても、また今までの現場指導の現実から申しましても、私はこういうことでは解決はできないし、事実
民間資本
——民間生命保險を非常に圧迫しておる。そうしてその問題は
一つも解決されておらないということを、はつきり申し上げる次第でありまして、とにかくこれがはつきり、脱法行為であるか、違法行為であるかどうかということを、お認めになるかならないかを私は御
答弁願いたいと思います。