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1952-02-21 第13回国会 衆議院 郵政委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年二月二十一日(木曜日)     午後二時四十四分開議  出席委員    委員長 尾関 義一君    理事 飯塚 定輔君 理事 風間 啓吉君    理事 受田 新吉君       池田正之輔君    石原  登君       江崎 真澄君    玉置  實君       坪川 信三君    降旗 徳弥君       牧野 寛索君    山本 猛夫君       田代 文久君  出席国務大臣         郵 政 大 臣 佐藤 榮作君  出席政府委員         郵政政務次官  寺本  齋君         郵政事務官         (郵務局長)  松井 一郎君         郵政事務官         (貯金局長)  小野 吉郎君         郵政事務官         (簡易保險局         長)      白根 玉喜君  委員外出席者         電気通信事務官         (大臣官房審議         室長)     金光  昭君         專  門  員 稻田  穰君         專  門  員 山戸 利生君     ————————————— 二月二十一日  委員高木松吉君辞任につき、その補欠として牧  野寛索君が議長の指名で委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  連合国占領軍の為す郵便物電報及び電話通話  の検閲に関する件を廃止する法律案内閣提出  第六号)  簡易生命保險法の一部を改正する法律案内閣  提出第二一号)  郵便貯金法の一部を改正する法律案内閣提出  第三六号)     —————————————
  2. 尾関義一

    尾関委員長 これより郵政委員会を開会いたします。  連合国占領軍の為す郵便物電報及び電話通話検閲に関する件を廃止する法律案議題とし、質疑に入ります。質疑通告がありますのでこれを許します。田代文久君。
  3. 田代文久

    田代委員 共産党としましては、大体こういう検閲制度が非民主的になされるということに対しては、もちろんこれは根本的に反対でありますから、これには賛成ですが、これが廃止された後にどうなるかというような点で、非常に危惧を感ずるわけです。なお申しますというと、こういう郵便物検閲というようなことが廃止された後に、これに類するような措置というようなものはとられる可能性がないかどうかという点を、まずお尋ねしたいと思います。
  4. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 ただいまとるような考え方はありません。
  5. 田代文久

    田代委員 これは実際上の問題ですが、私たち昭和四、五年ごろ共産党活動に参加しておりました当時、われわれの出す郵便物、あるいは電話なんかが聴取されるとか、それからまた書信が開封される。それがきわめて巧妙な形で開封されて、中の書いてあることが漏洩するというようなことがあつたので、非常に憤慨しておつたわけなんですが、現在もちろんないとは思うのですが、かりにこういうことがあるとすれば、これはゆゆしいことなんですが、こういうことは現在全然ないかどうかという点をお尋ねしたいと思うのです。
  6. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 現在全然ありません。御心配なしに、信書の秘密通話秘密は十分保たれております。
  7. 田代文久

    田代委員 もちろんそうだと思うのですが、実際にこれはそういうあれがあつたので、また最近いろいろ巻間聞くところによりますると、電話なんかの聴取、いわゆる盗み聞きというようなことがなされておるということを聞くわけであります。これは特審の方でやつておるのか、どこでやつておるのか知りませんけれども、実際にこういうことがあるということになりますと、われわれは現在の民主化された国家のもとで、われわれの自由というものは非常に制限されるわけであります。その点をくれそれも注意していただかなければならないし、占領軍のこういう検閲にかわるものが、今後はつきりできないということを大臣は今明言されたので、安心してくれということでありますけれども、実はわれわれは十分安心できない点があるので、この点は特に注意しておきたいと思つております。
  8. 尾関義一

    尾関委員長 他に御質疑はありませんか。——別質疑もないようでありますので、質疑は終了したものと認めます。  討論の通告がありませんので、本案についてただちに採決いたします。本案原案の通り可決すべきものと決するに賛成の諸君の御起立を願います。     〔総員起立
  9. 尾関義一

    尾関委員長 起立総員。よつて本案原案の通り可決すべきものと決しました。(拍手)  なお本案に関する報告書につきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 尾関義一

    尾関委員長 御異議なきものと認めます。さよう決定いたします。     —————————————
  11. 尾関義一

    尾関委員長 これより簡易生命保險法の一部を改正する法律案及び郵便貯金法の一部を改正する法律案議題とし、質疑に入ります。質疑があればこれを許します。受田君。
  12. 受田新吉

    受田委員 昨日この簡易保險法の一部改正法律案に対しまして質疑が行われたのでありますが、私が大臣にお伺いしたいと思いますることは、この簡易保險事業について、特に来年度は大いに増加契約考えたいというために、新規契約を大体十八億の予算を立てておられるのでありますが、実際にはこれが十三億くらい得られれば精一ぱいであろうという実情と伺つておりますが、この点予算実行とは食い違うのは当然であるが、初めからその想定をもつてつておられる点にいささか疑義を感じておりますので、お伺いいたしたいのであります。
  13. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 予算をつくります際には、あらゆるデータのもとにその予算案をつくりまとて、その実行を期すとことは当然であります。従いまして、お尋ねのように十八億が十三億程度しかできないのだ、そういうことを前提として予算をつくるようなことは絶対ありません。しかし今回の金額は、これはなまやさしい金額だとは考えられないのでありまして、その意味において保險関係従業員の積極的な活動を特に要望しておるような次第でございます。
  14. 受田新吉

    受田委員 政府が最初から十八億の予算を立てて、実際は十三億しかできないという、そういう前提のもとに予算が組まれているということ——非常に努力を要するということは当然でありまするが、この点初めから十八億組んだら十八億を目標に、実行もその線でやるべきじやないかと思うのです。これは保險事業は特殊の性格があるので、そういうことになるのかもしれませんが、十三億くらいしか実際にできないという目途しか立つていないものを、十八億とちやんと予算を組むということは——これが初めから目標としてやつたものである以上は、十三億くらいしかできないのだということを考えるのがいけないのであつて、十八億を断固としてがんばればいいのじやないですか。十三億という数字が出たのが私はおかしいと思うのです。
  15. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 十三億云々ということは私は非常に意外に思うので、そういうことはありませんということを先ほど申したのであります。私ども十八億というものは、あらゆるデータからつくり上げた数でございますので、これが私どもが実現を期する金額であるということを申し上げているのであります。今お話のように十三億しかできないのだ、それより以上に水増しした予算を立てているのだ、こういうことは絶対にないのだということを先ほど申し上げた次第でございます。
  16. 受田新吉

    受田委員 ちよつと今のことに対する簡易保險局長の御答弁を願いたい。
  17. 白根玉喜

    白根(玉)政府委員 この前御質問があつた際におきまして、十八億の目標である、その十八億の目標を期してやるということを申し上げたのでございます。ただ募集技術の面といたしまして、一応十三億は最低線にいたしまして、それで経費の面で相当増加する手を打ちまして、十八億を目標にしてやるということを申し上げたのでございます。また十三億でありましても、払込み回数が多いか少いかによつて、実際の收入は出るわけであります。十三億を目標にいたしましても、早期に吸收する場合と——一月にたくさん入つて来ますと、大体十二回の払込みが出るわけであります。それがもし六月以後から出て来ることになりますと、十八億にいたしましても、十三億の目標違つた目標を多くしたために、金額がそう多くなるというわけではないのであります。従いましてどんなにつらい郵便局におきましても、大体十三億を切つてはいけない、しかし余裕のあるところについては、さらに上げるように手を打つということを申し上げたのでありまして、これはわれわれといたしましても、今大臣がおつしやいましたように、十八億を目標にして努力をしておる次第でございます。一月なり二月までの出ぐあいも割合によくなつておるのでございます。
  18. 受田新吉

    受田委員 これ以上議論をすることは差控えます。ただ国家予算である以上は、十八億と目標を置いたら、当然実行も十八億でなければならぬはずだ。その線で、十三億を最低線とするというのでは、これは何だか幅があり過ぎて、ちよつと考慮の要があると思うのですが、もうこれは一応おきます。  もう一つ大臣お尋ねしたいのは、簡易保險契約最高限度を八万円にし、郵便貯金を十万円にしたのであります。簡易保險は五万円を三万円ほど増加したにすぎませんけれども郵便貯金の方は一躍七万円を増額することになつております。この点について今まで双方が互いに最高制限額引上げ参つたのですけれども、今回急にこの差異がつけられたことに対して、何か郵便貯金の方には大蔵省関係銀行その他においての摩擦が少いというようなことでもあつて、十万円を限度とすることに支障がなかつたのか。また簡易保險の方は特にそういう問題が考慮されたのか、この二つ比較して、限度引上げのこの大幅の違いを御答弁願いたいと思います。
  19. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 郵政委員であられますので、郵便貯金郵便貯金簡易保險簡易保險とはつきり区別してお考えは願つておると思います。その区別してお考えつておるように、両者の間を無理やりに結びつけて比較するということは、相当の困難があるのでございます。御承知のように、今のお話にもありましたが、郵便貯金一般銀行等との関係におきまして調整の点を考えてみたいと思いまするし、また簡易保險の方は民間保險業者との調整考えて参るわけであります。両者金額が、かつて郵便貯金は三万円であつたものが今回十万円になり、簡易保險は五万円であつたものが今回八万円になる。どうも上げ方が簡易保險は少くて郵便貯金の方は多いじやないか、こういうお話は、比較にならないものを無理やりに結びつけられた感がいたすのであります。私どもが今回いろいろ限度等引上げるに際しまして、それぞれの関係する民間機関等にも考慮払つてはおりまするが、銀行現状、また保險業界現状は、必ずしも同一ではないのであります。この引上げ率がただいま申し上げるような差ができるのは当然かと思います。
  20. 受田新吉

    受田委員 比較することのできない対象比較するということに例をおとりになつておられましたが、もちろんこれは郵政省二つの大きな国家事業であつて、この積立金はいずれも資金運用部に行くという点では、まつかく兄弟である。つながりがないものではないので、この間密接な関係があるものであることは大衆がよく知つておるので、大臣比較対象にならないと仰せられるのは、少し見当違いじやないかと思うのです。郵便貯金というものは、やはり大衆の零細な資金吸收に間違いありません。簡易保險もまた同様であります。その点では性格は非常に似通つておる。そうして同時にこれが郵政省の所管に入つて、互いに切磋琢磨して今日に至つておるという点では、これは兄弟だと思うのです。従つて郵便貯金最高制限額を十万自に引上げることに対して、銀行その他の摩擦をなくするようにしてやるということに対しては、これは非常にけつこうだと思いますが、簡易保險の方は——ここにも傍聴に来ておられるが、民間保險の方でも相当の要望もあつてのことで、従つてこの点民間企業を圧迫せぬ立場から八万円にしたと、きのうお言葉があつたのです。そういう点で経済界の情勢に応じてこの限度引上げられたと思うのでありますが、貯金の方は大衆資金吸收に際して、一般銀行業者がこれに反対しなかつた、これに対してあまり空気が悪くない。簡易保險の方はその点で相当の圧迫が外部からも、民間業者の方からもあるという点が幾分手伝いましたかどうか、その点の御答弁をいただきたいのです。
  21. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 郵便貯金の方で、特に私ども民間銀行業界との間で調整をはかるべく考えましたのは、金利でございます。限度の問題ももちろんありますが、最も重点を置いて参つておるのは実は金利でございます。金利の点につきましては、銀行の方の金利は今まで数回にわたりまして改正を行つて来ている。そうして郵便貯金の方は長い間すえ置かれておりまして、この関係において非常な懸隔を生じて来ている。しかも郵便貯金銀行と比べてみますと、その貯蓄自身は非常な恒久性と申しますか、長期性を持つのであります。そういうような点から考えまして、まず第一に民間調整をとるのはその金利の点にあると、これに非常に力をいたして参りまして、今回の改正銀行金利とほぼ調和がとれるように相なつた次第であります。限度そのものの問題は、簡易保險におけるような非常にむずかしい問題は、郵便貯金においては比較的ないのであります。またいずれ御審議をいただき、皆様方からも金利についてのいろいろな御批判があるだろうと思いますが、私どもの取扱いとしては、特に重点を置いたものが金利にあつたという点を御了承願いたいと思います。
  22. 山本猛夫

    山本(猛)委員 郵政大臣お尋ねをいたします。新聞紙上あるいはその他で目下巷間伝えられております行政機構改革話題の中に、郵政省もまた取入れられているやに伺うのでありますが、はたしてこのような問題が政府当局において取上げられて、御検討を加えられておりますかどうか、これを承りたいのでございますが、私どもは、郵政省仕事ひとり日本人千万の問題ではなくて、人類三十億を対象としておる事業でありますだけに、現在の機構をより拡大されるなり、あるいはより充足されるなりして、さらに人類二十億の幸福と隆昌のために郵政省仕事は貢献されなければならない、こう確信しておるのでありますが、そのやさきに行政機構改革というような話題の中にこれもまた投入せられて、そうして各省の廃合が行われるといつたようなことは、私どもにとりましては納得の行かない点もあります。はたしてさような事柄が現在政府当局でお取上げになつて、御検討を加えられておりますやいなやをお尋ねいたします。
  23. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 新聞にしばしば報道されております行政機構改革案そのものは、行政管理庁の案として一応あつたのであります。しかしまだ閣議等審議するという段階に相なつておりません。御承知のように吉田内閣行政機構の全面的な改革を行いまして、行政の刷新をはかる、これを一つの大きな政策にいたしておるわけであります。しかし改革は断行いたすといたしましても、原案をつくるに際しましては慎重審議いたしまして、国民納得するような機構改革をいたすのは当然であります。まだ一応の素案と申しますか、事務当局案と申しますか、審議原案になるようなものはあるのでありますが、まだそれにつきましても審議は進んでおるわけではないのであります。私がお預かりしております郵政省あるいは電通省等もいろいろ批判を受け、また行政機構改革に際しましては何らかの変更を来すのではないかということで、いろいろのお話を各方面から私も伺つております。そこで私もいろいろ各方面から参ります意見等を勘案いたしまして、最終的なりつぱな最後案を得たい、かように思いまして、ただいませつかく研究中に属するものでございます。経過といたしましてお話する程度はただいまの程度であります。また今後の見通しとしていつ時分までに原案をつくりますか、そういう点についてはまだ審議をいたしておらない今日でありますので、それらのことについてお話を申し上げるわけに参らないことを非常に遺憾に思います。ただ私の気持といたしまして、政府としても庶政一新という立場から、非常な強い意気込みを示してはおります。同時にその点は国民に寄與するようなりつぱな行政機構をつくるということが真のねらいでありますので、私どもその線に沿いまして十分確信のある、また国民納得の行くような案をぜひともつくりたい、そのために時間的な点で急ぐわけのものでは必ずしもないだろう。要はりつぱな案をつくつてそれを断行するにあり、かように実は考えておる次第であります。
  24. 山本猛夫

    山本(猛)委員 大臣の今の御説明によりますと、やがては省の廃合行政機構改革があるのだ、その場合には行政機構改革の点について国民納得し得るような方向に向けて行くのだ、こういうような御回答のように承つたのでありますが、大臣はさような場合に郵政省をいかようにお持ちになつて行こうとお考えになつておりますか、承つておきたいと思います。
  25. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 ただいまお話申し上げましたように、ただいま慎重に研究中でございます。
  26. 山本猛夫

    山本(猛)委員 先刻お尋ねの中に申し上げましたように、郵政省は、これからの日本人千万を生かすためには、八千万人たちだけを対象にしてやつて行く事業でありませんことは、明白な事実と私は思うのでありますが、さらに私どもは八千万を生活せしめますためには、これから貿易対象にして、外国に品物を売つて得た利益をもつてしなければならないということが前提要件でありますなら、貿易の先驅をなすものは取引取引の先驅をなすものは通信、この通信は期せずして郵政省のお仕事であろうかと思うのであります。もう一つには地球表面国際連盟でやつて参りましたのが、国際連盟運営が停止せられるような段階に入つて国際連盟が失敗をして、さらに国際連合に進展しては参りましたけれども、ともかく地球表面を見て参りますと、これまたまつ二つになつておるような状況であります。人間人間が相渡り合い、意思交流を行うところに、戰争があり得ないということを考えますならば、そこにも通信事業重要性があると私は考えます。とりもなおさず郵政事業郵便にありましては、人類二十億を対象にした大事な仕事であるのに、よその役所に間借りをするようなことは、まさか郵政大臣はお考えになつてはおられまいと思うのでありますが、郵政大臣は、省の廃合が行われ、行政機構改革が行われるといたしまする場合に、この郵政省をどうなさろうとなさつておられるのか、郵政大臣の御確信のほどを具体的に承つておきたいと思います。
  27. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 山本委員は私よりも郵政省においては先輩でありますので、いろいろ御意見がおありだと思います。私も十分御意見は承つて参りたいと思いますが、ただ、ただいまのお話のうちにありましたが、仕事が非常に重大だという点につきましては、私の認識山本さんの認識も別にかわりがないと思います。業務の持つ使命なり、これが非常に大事だということにつきましてはよくわかりますし、同感であります。しかし行政機構そのものがどうなるかということは、他の場所に行けばその事業重要性がそこなわれるのだと、一概に言つてしまうわけには行かないのじやないかと思うのでありまして、この点は私どもがなお検討をいたしまして、ただいまお説のように、業務が非常に大事なんだ、この使命を達成するためには他と一緒になることはまかりならないのだという結論になりますか、あるいは業務が非常に大事だ、しかしながら他の省へ行つたからといつて、その業務遂行に別に支障がないのだというような議論になりますか、こういう点が検討の問題になるわけであります。お説のようでありますれば、郵政省に関する限り行政機構改革は何ら考え余地はないのだと断定しておられるようでありますが、私ども庶政一新にあたりまして、十分の検討を加えるということは、一応もう大丈夫だ、何らくふう余地はないのだと考えましても、それに対しまして、一つの見方をまた新たにしていろいろ検討して見る、これがやはり庶政一新の目的を達成するゆえんではないか、かように実は考えてしる次第であります。
  28. 山本猛夫

    山本(猛)委員 郵政大臣のお答えで大体了承できるのでございますが、庶政一新のために、郵政省の現機構が、はたしてこれからの郵政事業運営に当てはまるやいなやということは、検討を加えなければならぬというお考えは了承いたしたのでありますが、私はさようなこまかい点に触れておるのではありません。郵政省全体を、行政機構改革話題が出ておりますことがさらに進展して、具体的になつた場合にどうされるかという、大臣の御所信のほどを承つたのでありまして、この点に対しましてはまたいずれの機会かにお尋ね申し上げることといたしまして、今日は保留いたしておきますが、さらにもう一つ郵政大臣お尋ねをいたしたいのであります。  それは近時世界の各所に、外国通信をする運動青少年の間にまことに盛んになつて参りました。郵政省郵務局におかれましても、そういう青少年考え方をお取上げになつて、それを何くれとお世話になつておられますことは、敬服に値するのでありますが、これをさらに積極的に御後援をなさるとか、御指導をなさるとか、さようなお考えがおありになつて、これらに関する予算を二十七年度の予算のどこかにおとりになつておりますかどうかを承つておきたいと思います。
  29. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 ただいまのお話のように、郵便業務には国境はないのであります。またお話にありますように、郵便関係される方が国境を越えて非常な親交を結ばれるというお話もしばしば聞くのであります。その点は特に切手收集というような観点で結びついているものも非常に多いのであります。せんだつて郵政省の大先輩である下村海南先生も言つておられましたが、先生が二十四、五歳のころでしようか、その時分自分はドイツに行つていたが、切手の交換ということで非常な友人をつくつた。そして長く交友関係が続き、自分活動する上において非常な仕合せを得たというお話がありました。そういうような実利的な事柄もあるだろうと思いますが、それよりももつと万国共通な郵便という点から結びつきができ、その結果が文化の交流になるとか、あるいは意思の疏通をはかるとかいうことは、しばしば見受けるのであります。そこで郵政省におきまして、かねてから国内において郵便友の会というものが発足いたし、この友の会を通じて国内各地間の子供同士つながりを非常につけて参つたものであります。その問題は、ただいまお尋ねのありました山本委員政務次官の際に外国に使いされたその機会に、各国、たとえばイタリアを初め、ローマ法王庁であるとか、あるいはフランス、英国、米国等の各郵政長官等ともお話合いされまして、これをさらに国際的な発展にまで持ち上げて行こうという強い願望を披瀝され、各国長官諸氏の心からなる賛同も得られてお帰りになつておるのであります。私どもはこの種の国際的運動、しかも敗戰後の日本の国内からかような意味運動が展開され、そして各国協力を得ることは、まことに欣快この上もなく存じておる次第であります。この意味におきまして、この種の運動につきましては、郵政省としてはぜひとも積極的に協力後援をいたしまして、これが一層発展することを念願いたしておる次第であります。本月の二十三日におきましても、この種の催しをいたすことになつておるのであります。御承知と思いまするが、今年はわが国の郵便万国郵便連合に加入いたしましてからちようど七十五年目に当つておるのでありまして、去る十九日が七十五年の記念日に当つておりますので、記念祝典を挙行いたしましたが、この行事の一環といたしまして、ただいま御指摘の郵便友の会、これを積極的に推進して参る、かような意味で特別に二十三日にこの種の催しもいたすような次第でございます。ただこの郵便友の会そのものを考えてみますと、ただいままでは郵政省自身が音頭をとつてつておるのでありますが、私ども考えてみますのに、この種の運動は、郵政省が積極的に後援すること、これはもちろんでありまするが、やはり民間団体として、特に郵便業務に理解の深い方々によりましてこの種の団体が結成され、そしてその団体の手を通じて、さらに国際的に発展して行くことが最も望ましいことではないかと考えまして、種々企画等をもくふういたしておるわけであります。山本委員におかれましては特に御因縁の深い方であります。従いましてこの種の運動につきましては一層の御批判を賜わり、また積極的な御推進もぜひともお願いをいたしたい、かように存じておる次第でございます。公式の委員会の席上におきまして山本委員の名前をあげましたこと、たいへん恐縮に存じまするが、皆様方もすでに御承知のことだと思いますので、その点を率直にごひろう申し上げ、さらに積極的な御活躍をお願いいたしておく次第でございます。
  30. 山本猛夫

    山本(猛)委員 御懇切なお答えでありますが、問題は二十七年度の予算の中に、これらを助長伸達せしめるための予算郵務局長さんがおとりになつておられるかどうか。昨年ローマに会議がありまして、私は他の代議士らと一諸に参りましたあと、イタリア、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ等の関係者の方々にお目にかかりまして、世界郵便友の会をつくることをお約束して帰つたのでございます。ことにアメリカのドナルドソン郵政長官のごときは、これをまつすぐにお取入れになつて、すでにワシントンには相当巨大な推進力を示して行こうとする事務局をおつくりになつたと伝え聞いておるのであります。私ども議員仲間におきましても、私と同期の政務次官をやりました君たち全部、現在国務大臣をされております当時の官房長官岡崎君、副長官の菅野君たちも加わりまして、終戰後外地へ行つてつて参りました衆参両院の議員全部が創立委員になつて、そして郵政省の今おやりになつております郵便友の会を御後援申し上げようという財団をつくろうといたしております。これは社会党にありましては淺沼稻次郎君、土井直作君などにも呼びかけましたところ、社会党の終戰後外地へ行つてつて来た全員の方々が大賛成、改進党におきましても、椎熊君その他の終戰後外地へ行つてつて参りました議員の方たちも大賛成、わが自由党におきましてもむろん大賛成でありまして、郵政省が苦心さんたんをせられて御助成をなさつて、今日までに五十万に近い程度郵便友の会をおつくりになつたものを、さらに基礎づけて行くための後援団体をつくろうといたしております。かようにいたしまして、国会の終戰後外地へ行つてつて参りました君たちが、全部をあげてこの問題を取上げておりまするさ中でもありますので、他分郵政省は二十七年度の予算のどこかで予算をおとりになつて、おやりになつているのじやないか。予算面を見ますると、費目にはさようなものを拝見することができませんが、予算実行をなされる部面に、かようなものをどれだけの数字をおとりになつておりますか。もしお話でさましたら、松井郵務局長からその数字を明確にお知らせいただきとうございます。
  31. 松井一郎

    ○松井政府委員 ただいま山本委員から、郵便友の会に対する非常な御好意のあるお話を承りました。私たちもできるだけこれを育成して行きたいと考えておるのでありますが、いろいろな予算の技術上の関係もありまして、正面切つてこれを予算の款項その他にあげてはおりません。しかし私ども従来からもできるだけ予算の許す範囲内において、これの育成助長をするように使つて来たつもりであります。今後もまたそういうふうにやつて行きたいと思つております。ただいまお話実行の面において、どれくらいというお話でありますが、実はまだ予算案も通過しておりませんので、私どもとしても来年度の具体的計画というものにまで入つておりません。ここで数字的に申し上げる時期に達しておりませんから、その点御了承願いたいと思います。
  32. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 ただいまの松井君のお話では、なかなか山本委員は御満足行きかねると思いますが、ただいま申しましたように、予算はせつかく審議中であります。友の会の発達につきまして積極的な支持をいたし、その金額そのものにつきましても、予算実行案をつくります際には、十分責任を持つということを私この席におきましてお約束いたしておきたいと思います。
  33. 山本猛夫

    山本(猛)委員 なるほど実行予算に関しましては、現在具体的にはなり得ないと考えるのでございますが、私はどの程度の御想定をお持ちになつておるか、伺つたのであります。ただいまの大臣お話によりまして、たいへんに御誠意のありますることには敬服するのであります。  さらにお願いを申し上げておきたいのでありますが、現下の国際情勢はどうあろうとも、行く行くの人類生活は、世界のびようぶを取去つて、世界の廃藩置県が断行されて、人類二十億が三十億になつても、すがすがしい戰争のない段階に入つて行きましようことは明らかな事実であります。かような場合に青少年たちが、世界のすみずみにまで一生懸命になつて兄弟以上の友人をつくろうとしております。スカンジナヴイア、リオデジャネイロ、ワシントンあるいはパリというように、一生懸命に子供たち兄弟以上の友達をつくろうとしております姿を見ますると、この青少年たちがわれわれの年配に達するころには、全世界のすみずみまで親しく、りつぱなお友達をつくつて人類平和のために貢献するであろうことは、まごう方なき事実でありますから、今の郵政大臣の御熱意のほどにはまことに敬服するものであります。どうか一般の御関心をここに集められて、郵便友の会の伸達のために御努力を願いたいと思います。  もう一つ郵政大臣に簡單にお尋ねを申し上げておきたいと思いますことは、郵政事業が重大なものであることは申し上げるまでもございません。ところが郵政従事員は、かりに法律で定員が減りましても、三十数万という厖大な従事員を持つております。私どもはこの人類全体を対象といたしまする作業に携わる者には、相当程度の教養の基礎がなければならないと思うのでありますが、郵政大臣はこの厖大な郵政従事員のために、教養を高める基礎として、郵政大学をおつくりになる御意思はないかどうか、承つておきたいと思います。
  34. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 お説のように従業員の地位が向上いたさなければ、利用者たる国民に対しましても十分のサービスができなくなります。また多数の従業員を擁しておりますだけに、向学の志の非常に強い青年も多いのであります。そこでただいままで職業教育には非常な力を入れて参つておりまするが、どうもこれだけでは不十分でございまして、さらに一般の教養を職場を通じて高める、人格の陶冶をするかような制度をぜひとも設けたいということで、積極的に教育制度の整備にも努力をいたしておる次第でございます。ただ最近の学制等の問題もありますので、過去におきまするような学制はなかなか創設することが困難であります。文部当局におきましても、事業の特殊性等につきまして多大な理解を得ておるやに感ぜられますので、ただいまお話になりましたような方向、ただちに大学ということを申しますか、あるいは別といたしましても、一層教育の面で、職業教育ばかりでなしに、その範囲を拡げました教育をする機関を整備するという方向で、いろいろ研究を進めておるような次第でございます。
  35. 山本猛夫

    山本(猛)委員 だしぬけの御質問のようでありますから、これ以上お尋ねをいたすことを差控えますが、どうか郵政省にさらに人材を吸收されるため、また郵政従業員の教養向上のために、現在の郵政研修所を卒業された方たちが学び得るような、たとえば短期大学でもけつこうでありますが、さような教養機関を設けられるように御研究をお願いいたしたいのであります。警察ですら——警察ですらと申し上げては言葉にあれがあるかもしれませんが、私は人口を対象にして申し上げるのでありまして、日本の警察は八千万の人口を対象にして、治安維持の任に当つております。郵政省人類二十億を対象にして商売をやつておるということから申しますと、警察ですら警察大学をお持ちになつておる現状でありますから、どうか郵政省は全人類を対衆にしております商売向上のために、郵政従業員の教養を高められて、一段と郵政省にも人材を吸收せられますように、郵政研修所の上にさらに教養機関をおつくりになるようにお願いを申し上げまして、質問を終りたいと思います。
  36. 田代文久

    田代委員 大臣一つだけお尋ねしたいのですが、きのうの質問に対しまする政府側の答弁によりまして、簡易保險の超過契約に関する内容がある程度わかつたわけであります。実際どれほどやつておるかということは、もちろん政府はわからないのです。けれども少くとも超過契約ということが相当の量なされておることは事実であるし、被保險者に事故が起つた場合に、これに対してかりに二十万円入つてつても、政府が二十万円を支払う、また実際支払つておるということも、はつきり答弁された次第であります。私はこの点に関しましてはなはだ疑念を持つわけでございますが、こういう超過契約に対する取扱いなり、あるいはまたこういうことが実際上行われておることに対しまして、大臣はこれを正しいとお考えになつておるか、あるいはそうでない、しからずと考えておられるか、その点を御答弁願いたいと思います。
  37. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 保險契約の超過契約と申しますか、あるいはそれが限度を越しておる、かような意味におきましていろいろ問題が起きておることは、ただいま御指摘の通りであります。もちろん私どもは法律によりまして保險業務を遂行いたしますので、法律を守つて行くことは当然であります。でありまするが、過去におきまして超過契約をいたしました分につきましては、当然郵政省、国自身が責任をもつて処理することはもちろんでありまして、加入者の方々に御迷惑をかけるようなことがあつては相ならないのであります。従いまして昨日も事務当局から、これらの点につきましては誤解がないように、すでに契約されましたものについては、もちろん責任をもつて跡始末をするということを申し上げておるわけであります。しかしもともとこの種の事柄が放任されることはいいことでないことは、もう御指摘をまつまでもないのであります。従いまして事務当局はもちろんでありますが、私ども嚴重に取締りまして、将来におきましてかような過誤が起らないように、最善の努力をいたしておる次第でございます。なおこの問題につきましては、民間の保險業の従業員組合の方からも問題が提起されておりまして、その間に調整をはかると申しますか、十分話合いをつけなければならないような事態にすでになつておるのであります。私どもの見ますところでは、今日の現場職員に対するわれわれの指導よろしきを得ますならば、今後はこの種の問題は解決いたしまして、この種の過誤は起らないのではないか、かような考え方をいたしております。
  38. 田代文久

    田代委員 私はただいまの大臣の御答弁ははなはだ不満でございまして、実際上におきまして、現在御答弁なさつたような形で、他の問題が処理されるというようなことをかりに仮定いたしますと、すでに既定事実というものを実際上においてやつてしまつておる。そうしてその後におきましてこれに対して、責任は国民に対してとりますということになるかもしれませんけれども、事実上において、これは大臣自身が御説明いたしましたように、これはいいことでないことであり、これははつきり法律上の用語で申しますならば、明らかにこれは違法行為であることは間違いないと思います。たとえば人を殺した場合に、その殺人がはつきりした殺人計画によつてなされたことであろうと、あるいは偶然になされたことであろうと、殺人という事実そのものはいなみ得ないことでありまして、実際におけるこの超過契約ということが多量になされておるという事実そのものは、嚴然たる事実でありまして、国民に対してこれに対する責任をとることはもちろん当然でありますけれども、それだけでは問題は解決しないのではないか、つまりこういうことがなされておればこそ、実際においてこれが民間の生命保險というものを非常に圧迫しておる、ここに大問題があるのではないかと考えざるを得ないし、また事実私はさようであろうと思うのであります。従つて私がはつきり念を押したいことは、つまり政府自身は、この超過契約そのものを、その意思のいかんに関せず、脱法行為、違法行為として正式に承認されるかどうかということであります。  それからこの超過契約に関する問題でもございますが、これはきのうも局長なんかの御答弁によりましても、また先ほどの大臣の御答弁によりましても、現場の従業員の指導よろしきを得るならば、今後こういうことが起らないと思うという希望的な御意見を述べておられますけれども、今までどういう指導をなさつたから、実際上におけるこういう過誤、こういう違法が出たのか。それに対しましては今後取締りを非常に強化いたしますということばかり、再三繰返されたのであります。ところが実際におけるこの超過契約というものは、どうして起つておるかという根本原因は、非常に苛酷な割当を従業員に課する。それに対して実績が上らなければ、非常に成績が上らないということを言われて、その人の給料に非常に影響するとか、あるいは首に影響するとかいうようなことになりますので、そこにこの超過契約をどうしてもやらなければならないように従業員は追い込まれたであろうと私は想像する次第であります。従いまして今までの実績から見ましても、また今までの現場指導の現実から申しましても、私はこういうことでは解決はできないし、事実民間資本——民間生命保險を非常に圧迫しておる。そうしてその問題は一つも解決されておらないということを、はつきり申し上げる次第でありまして、とにかくこれがはつきり、脱法行為であるか、違法行為であるかどうかということを、お認めになるかならないかを私は御答弁願いたいと思います。
  39. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 共産党田代委員の御質問は、民間事業簡易保險との競争の点を特に大きく取上げられるのか、あるいはまた従業員の職務が非常に苛酷であるという点をお取上げになるのか、その理由とされるところがまことに私には不明確であります。私は先ほど来のお答えで、十分その間の事情は御了承になつておることだと思います。私ども正しいことでありますならば、何ら取締る要はないのであります。ただ問題は、この種の保險契約と申しますものは、国民生活なりまた私法的な関係契約であります。従いまして、例にとられました殺人云々、こういうような問題と比較されることはまことに心外であります。過去におきまして契約がりつぱに有効に成立したといたしますれば、その責任を政府がとるのは当然のことであります。この過去の問題につきましては、政府が当然その責任をとるということである。責任をとらないということがありますれば、これはたいへんな問題だ、ことに私法的な関係契約考えますならば、その意味におきまして十分に処置を考えて行かなければ、国民も安心が行かないと思います。将来におきまして、この種の過誤が起らないように十分指導すること、これは当然私どもの責任であります。この点は別に誤解はないことだと思いますが、従業員に対しまして、これがために非常な苛酷な仕事の量をしいておるという問題はありません。また将来におきまして、十分の指導監督が行き届きますならば、過去において生じたようなトラブルも、またここに出て来ることはないのではないか、かように実は考えておる次第でございます。
  40. 田代文久

    田代委員 大臣は私のお願いした答弁を巧妙にそらされたわけでありまして、大臣民間保險の問題と、それから従業員のオーバー・ロードに関する問題と、どちらに焦点を置いているか、一向はつきりしないのだと申されましたけれども、非常に頭のいい大臣がこういうことをチヤンポンにして、逆に私に追られることは、非常にこつけいに感ずる次第であります。問題の焦点は非常にはつきりいたしておるのであります。事実民間の生命保險が、これによつて圧迫されておるということははつきりしておる。これに対する国家の政策として、特に自由党なんかは自由経済を主張されるわけでありまして、民間産業をいかに育成するかという点で、おそらくこれは急先鋒に立つておるわけである。またそうでなければならないはずであります。従いまして当然政府といたしましては、そういう民間産業の育成、あるいはそれに対する協力ということは、全面的に入れて参らなければならない。事実そういう超過契約そのものが、明確に民間の生命保險を圧迫していることは、もう否定できないと思うのです。非常に頭のいい大臣なんですから、これを一緒にそらしてしまつておるが、これの責任をどうされるかということを言つておるのである。それからまた第二の問題につきましては、従業員が非常に苛酷ではありませんということをはつきり御答弁なさいましたけれども大臣は郵政関係従業員に直接お会いになつて、これは苛酷であるかどうかということをお調べになつたかどうか、私は何回もお会いいたしました。それで非常に苛酷であるということを、現実にやつておる人が私に訴えております。従いましてこの非常にこまかい問題につきましては、後ほど次官なり、あるいは局長なりにお尋ねいたして、はつきりさせたいのでありますが、そのそらされました民間産業に対する責任、それとこの全体とひつくるめましてのそういうことが脱法であるか、違法であるかという点に対する見解を、あらためて私ははつきりさしていただきます。
  41. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 この業務が非常に苛酷であるということを共産党の代議士である田代さんが知つていて、郵政大臣である私が知らないとは、ずいぶん意外なお話を聞くのであります。私は郵政省を責任を持つて統括いたしております。共産党田代議員はそういう直接の御関係はないと思います。
  42. 田代文久

    田代委員 いや、あります。
  43. 佐藤榮作

    佐藤国務大臣 私は部内から直接末端の職員から聞かなくとも、それぞれの機構を通じまして、責任をもつてお答えし得ることであります。この席は公開、また最も大事な席でありますので、責任をもつて申し上げます。しこうしてただいまのお話でありますが、この点は過去におきまして、いろいろ超過契約の問題がやかましくなつておるのであります。従いまして私ども責任をもつて、十分取締つて参るということを申し上げておるわけでございます。
  44. 尾関義一

    尾関委員長 田代さん、ちよつと御相談ですが、実は分科会の方を待つてもらつて、あなたの質問のために飯塚さんの質問もやめてもらつたのですから、大臣に対する質問でしたら後日にしていただきたいと思います。
  45. 田代文久

    田代委員 承知しました。
  46. 尾関義一

    尾関委員長 本日の質疑はこの程度にとどめ、明二十二日午後一時より開会いたします。  これにて散会いたします。     午後三時四十六分散会