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小林(進)
委員 教育の機会均等とともに、おつしやるように、
中央集権あるいは
教育の統一性というものは、防止しなければならないということで、おそらくこの
法案の提出で
中央集権を強化するという言葉が、一番強く響いて来るのではないかと思うのでありますが、しかし、この
財政的処置を
国家が持つことのみによ
つて、どうして一体
中央集権になるのか、これが私にはまだのみ込めない。どうも言葉としてばかに強いのでありますが、
内容を私
ども分析するときに、どうして一体これが
中央集権になるのかということをいわざるを得ないのであります。あわせてこの
意見書の中にも、
中央政府の官僚の権限を強化ならしめるというような言葉が強く出ているのでありますが、どうして一体官僚の権限を強化するのか。
法律に基いて明朗闊達な形で配賦せられる、それだけの話でありまして、あとは一切
地方の特徴を生かして、
教育委員会なり
地方の知事の意向で
教育を推進してもら
つて、そこには何ら官僚の干渉は、ないのでありますから、その言葉に盛られる
内容の懸念はないのではないかと私は思う。あわせて、もし官僚の権限の強大ということをおつしやるならば、岡野国務相に失礼でありますけれ
ども、今の
地方自治庁のあり方が、はたして
中央集権の官僚の権限を強化していないかどうか。
地方へ参りますと、
平衡交付金なんかで、
文部省が圧迫を
——私は決して
文部省の肩を持つのではありません。私は
文部委員会では、大いに
文部省の攻撃をやるのでありますから、これはお含み願いたいのでありますが、
教育費に
わくがついたということは、
中央集権が強化されたというような非難はありませんが、この
平衡交付金については、まさに知事会の頭痛の種でございまして、いかに政治的折衝を続け、暗中飛躍をして、そうしてこの
平衡交付金の
増額を望むかということは、もう
地方自治あげての苦難の道であります。先ほ
どもお話がありましたように、
地方自治庁に一箇月もすわり込んだというような方もある。私
ども地方へ参ると、あの市長は政治力旺盛だから、本来二百万円程度の
平衡交付金を九百万円に
増額して来た、あれは実に手腕家である。あの市長はどうも力がないから、
平衡交付金も何にももらえない。今年は運動をまずくやつたものだから、去年六百万円もらつた
平衡交付金が、わずか八十万円に減らされたというように、他方へ行けば侃々諤々の非難の言葉がありまして、まさに官僚の威力を一番発揮せられているのが、私は
地方自治委員会にあらざるやの感を深ういたしているのであります。こういう点とあわせて、できれば
——話が非常に附随的な話になりますが、一体
地方財政委員会では一千二百五十億円
——これは
一般と特別
平衡交付金にわかれていましようけれ
ども、その
算定基準を、一体今まで公に発表せられたことがありますかどうか。各自治体が納得するように、
一般国民が納得し得るように公表せられたことがあるかないか。なければ、将来公表せられる意思があるかないか。この点をひとつ私はお尋ねしておきたいと思うのでありまして、あわせて、
文部省がこの
予算を持つことによ
つて、一体
中央集権が強化されるのか。彼我思い合せて、この点ひとつ岡野国務相の御
答弁を承
つておきたいと思うのであります。