○松本(七)委員 先ほど文部大臣は、
行政簡素化の
立場からこれを提案したと言われたのですが、
行政簡素化も必要でありましようけれども、わずか五人の委員を三人にするということになれば、その影響も非常に大きいということが第一点。それから先般の高橋
委員長の御
答弁によりますと、どうしても三人にされたのでは困る、ぜひ五人のままにしておいてもらいたいという強い御
意見がありました。それから第
五條の第二項を削除するについても、森田局長の御説明では、
行政委員会が独自な
立場でやるということは当然のことで、むしろ一切
文部省と連絡しないでいいというような誤解を生ずるおそれがあるので、これを削るのだというような御説明があ
つたのですが、しからば、今まで何らかそういう連絡をしないでや
つた弊害があ
つたかということになれば、そういう例はない、こういう御説明だ
つた。そういう点から
考えると、むしろこの項を置いておく方が、
文部省もよけいな干渉をしない保証になりはしないかという
質問に対して、高橋
委員長も、その
通りだ、ぜひこの項もこのまま置いてもらいたい、こういう御
答弁だ
つた。そういう
委員長自身の御
意見から
考えてみましても、それから文化財というような非常に金目の多い大切なものを扱う
委員会が少数であるということは、これが私物化される危険が非常に大きいわけで、普通の
委員会とは違いまして、こういう非常に高価な、金銭に
関係するような
委員会は、なるべく多い方がいい。三人ということになりますと、どうしても私物化の危険が私は出て来ると思う。そういう重大な点を、ただ
行政簡素化の
立場からだけで簡單に
考えられるというところに、私は大きな危險があるように思う。そういう点まで
考えられて案を出されたのだとするならば、当然高橋
委員長あたりと、相当懇談をされた結果だろうと思うのですが、高橋
委員長あたりの御
意見をどこまで考慮されての上であるか、その点を伺いたい。私がおそれますのは、第
五條第二項を削るということも関連いたしまして、何かこの
委員会を私物化しようという意図のある者が、
文部省に圧力を加えて、そうして現在の
責任者である高橋
委員長なんかの意向を無視して、強行にこういう改正案を押し切ろうというような動きがあるのじやないかということさえ私疑
つておるのです。そういう点は、大臣に御
答弁を求めるわけではないのでありますが、以上の経過から、そういう点御考慮にな
つての上かどうか、一応
はつきりした御
答弁を願いたい。