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小林(信)
委員 私も今
若林委員のお話にな
つた点は、
請願者の一人として、この問題をお聞きしておるわけですが、その問題はもう
若林委員からいろいろと質問されて明白になりましたので、この際これに関連して
文部大臣並びに
文部省、
特別調達庁お二人、そろ
つておるときにお伺いしたいのですが、接収によるところの児童
教育の上の
支障と同じように影響をこうむ
つておる問題が、その他にも多々あるのです。これは私の山梨県の問題ですが、岳麓に相当数アメリカの兵隊が駐屯しておるのですが、これか隣接しておる村へときどき出られるので、そこにいわゆる売春婦と称する者がたくさん入
つておるのです。御
承知のように、ああいうふうな不自由なところですから、
一つの村、
一つの町に、相当の兵隊の数であります。これを相手にするところの女の人
たちが多分に入り込んでおるのですから、その村の風俗というものが極度に紊乱してしま
つて、これが児童生徒に影響するところは甚大なものであります。
学校では、おそらく全国でもまれでしようが、日曜日に授業をや
つて、そうして月曜日に休んでおる、こういう方法をと
つておるのです。というのは、日曜日は外出の日なんですから、辺鄙な村なんですが、そういう連中の歓楽境に化してしまうのです。これから受けるところの影響というものは、非常に悪いから、日曜日はせめても
学校に収容して、そういうふうなものを見せないようにしようと
考えておるわけなんですが、こんなことでは、児童の環境として、先生がいくら
努力しても効果は少いわけであります。私は事実その
学校に二、三度参りまして、子供等にもいろいろつづり方等をつづらせて、その環境というものをうかが
つたのですが、とにかくその
学校の四百名くらいの生徒の中で、ぎゆうたという
言葉を知らない子供はないのです。しかもその中の一、二の例をとりますと、だれだれさんはぎゆうたをや
つた、しかし私はそういうことはいたしませんというようなことまで書いておる。つまり仲介をおとながや
つておるのをまねして子供がやるのです。もうここまで至
つては、いくら
学校で先生ががんば
つてみたところで、
教育の実は上らない。
学校の庭から、そういう行為をしておる姿が見えるところがたくさんある。いくら規則の上で、校舎から何メートル離れなければ、カフエーとかビヤホールとかダンス場というようなものはつくれないという規則があ
つても、現下の実情においては、そういう日本の法律は一蹴されておる状態なんです。しかも辺鄙な村ですから、自分
たちの耕作地まで演習地に没収されてしま
つたということで、やむを得ずそういうことに介在して生計の道を立てて行かなければならぬというような、父兄の生活上から来る問題もあるのでありまして、今極度に困窮しておるのですが、これらの問題については、相当各方面のいろいろな刺激によ
つて、この村にいろいろな団体が入
つて、何とか救済しなければならぬということにな
つておるわけなんです。
文部省に伺いましても、どうも手の出しようがない。またこういう問題について、
特別調達庁あたりに何か考究していただければということを盛んに言
つておるのですが、
特別調達庁からも、そういうような意見はさらに出て来ない。
特別調達庁に頼むとすれば、そういう婦人を一定のところに収容しまして、特別な地域をこしらえて、そこでそういう人
たちを相手にしてもら
つたらどうかということを、
地元の人
たちは言
つておるのです。
文部省といたしましては、その点は私
たちには何ら発言する道はないのだということを言
つておりますが、この際次官といたしまして、こういう問題は、今の
学校を接収される悲劇以上の悲劇なんですが、こういう点についてどういうふうにお
考えにな
つておるか、両方からひとつ御意見を伺いたいと思います。