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原田委員 その前に先ほどの次官からの
お話に次いで私責任者としてお答えしておかなければならぬことは、賭博行為をやらなくてもいいじやないか、現に
狂犬病予防法というものは
個人の金を取上げて自治をしておるのではないか、これは重大な問題と
考えます。この
狂犬病予防法をつくりましてやつた結果は、
竹村さんも
愛犬家でよく御承知だと思いますが、非常に負担が重い。なぜ重いかといいますと、
登録料を出す。それに注射料を二回出す。それに注射済証の証票をもらう。その他にまだ
畜犬税をかけるところもあります。そういうところは一顧犬を持
つておると九百円から千円の負担をする。また少いところで六百五十円から七百円の負担をしております。これではせつかくつくりました恐しい
狂犬病予防法の
目的達成ができないうらみがあるのであります。先ほ
ども申し上げました
ように、
登録犬が約百五十三万五千おりますが、これは
登録を受けたもののみがこれであ
つて、
登録を受けないものは、確かに二倍か三倍おる。負担が重いために、
予防週間等にはつないで出さない。
登録料が高いから出さないといううらみがあるわけであります。これをどうしても徹底して、
狂犬病というものを国内からなくすためには、
野犬撲殺、つまり
野犬の掃蕩、こういうものに力を入れなければならない。ところがこれには
相当な金もかかるのでありますが、結局注射料等の負担も少くして、すべてが
登録を受けて、雑犬を淘汰するということで一掃ができる、こういう大きなねらいを実は持
つておるのであります。
もう
一つは、先ほ
どもお話がありました
通り、犬には
登録事業というものは完備しておりません。これがために
頭数の統計等もはつきりいたしません。これに
相当の助成をいたしまして世界水準の
登録事業をつくらなければならない。日本は非常に欠陷があります。ところが日本のシエパードは対外的に重要な位置を占めております。現に毎年五百頭から六百頭の犬が軍用犬として南方地域に輸出されております。本年からは警察予備隊にも
相当数が入ることになりますし、あるいは極東軍の方でも
相当の犬を買うことになります。そういうことになりますと、
竹村さんの方ではおきらいかもしれませんが、結局警察犬として、軍用犬として利用価値がどんどん高
つて来ることは事実であります。そういう面からいたしましても、どうしても犬の
登録事業の統制と、繁殖助成というものの改良、振興に金を向けなければならぬ。犬の行政をやりますには、やはり犬から上つたもので行政をやらなければ、
政府は見てくれません。ただ鶏の輸出の問題でさえ補助いたしませんので、非常に困
つておる状態でありますから、こういうものに有効、適切にこの利潤を使
つて行きたいというわけであります。
さらに賭博行為でないということは申し上げられませんが、いわゆる健全娯楽で、われわれは、これを見て楽しむという方向に導いて行きたいという
考えを持
つております。しかも各
競技に比較対照いたしまして、諸
外国の例を見ましても、必ずや
全国でも他の
競技は放棄いたしましても、これだけは高揚するのではないかという自信を持
つておりますので、その点はぜひ委員方の御
了承を得まして、これが実行のあかつきに成績を上げ得ることをごらん願いたいと思うのであります。
それから第二の問題で、幾つも市がある場合に、二箇所では困るのではないかということでありますが、これは五大都市は別として、その選択権はその
地方の
都道府県で
お話合いになりまして、それによ
つて農林大臣が、その要素を備えて、しかも完備した
組織であれば、そこに持
つて行かなければならぬ。だからそこまでにはあるいは取残される市があることも事実でありますが、これは何とい
つても夜間にやる、あるいは日曜にやりますので、晝の勤務時間には何ら支障のない
ように、諸
外国ではや
つておりますから日本もその例になら
つて日曜なりあるいは土曜日の午後からまたは夜ということで、家族同伴で、夏ならばゆかたがけで子供とともに楽しむという立地條件のいい所でなければ入場者がないわけでありますが、それはその
地方地方によ
つて選択権がありますので、選択権のある者が申請いたしまして、
農林大臣がその適当なる所を指定する、こういうことであります。まだ
法案の
内容をよくごらんでないと思いますから、いろいろなところに質問等が起
つて来ると思いますが、先ほど
足鹿委員の
お話のこともほとんど
條文の中にうた
つてございますから、どうかさ
よう御
了承願いたいと存ずる次第であります。