○井上(良)
委員 ただ長官は、
政府がよけい持
つておるから
市場価格が不当に上ることはないというようなお
考えでございますが、またそのことで市場の
価格があまりに大きく動くということはないと、こういう
考え方ですが、今幾多の例を私が
お話いたしましたように、そんなら何ゆえに大豆をあんなに長い間、一年に一億円に近いところの金利と倉敷を払
つておるのか、どういうわけでそんなものを抱えておくのです。国内で大豆は足らぬのです。国民は十分に油を消費していないのです。一体どういうわけで、倉敷と金利を合わせれば一年に一億円も払わなければならぬようなたくさんの量の大豆を抱え込んでいるです。これをわかるように
説明しなさい。それならば私は納得しますよ。これを払下げしてもらわなくては油糧会社はもうからぬ。引合う
価格ならば引受けるということじやないか。この事実を見てごらんなさい。
政府はもつと国民に安いよい油を食わそうとするならば、これを払下げたらいいじやないか。しかし
業者は
政府が言う
価格じや払下げを受けない。それならば現実に油は余
つておるかというと、余
つてない。大豆が余
つておるかというと余
つてない。一体どういうわけでこの払下げをしないのです。これは油と米と麦とは違うといえばそれまでですけれ
ども、私は同じ筆法で言い得ると思う。商人は自分の
利益を無視して営業はいたしません。そこに私は根本的にあなた方の見込み違いがあると思
つておる。必ず
市場価格は商人に左右されますよ。そして商人の最も巧妙な入札に対するいろいろな牽制や要請や誘惑に動かされて、結局国が大きな損をすることしか現実に起
つて来ません。そう
なつた場合あなたは責任を持ちますか。現実はそこに行きますよ。私は事実そう
考えておる。(「そうならんよ」と呼ぶ者あり)ならんと言
つたつて、現実に損をする商人はありません。現実に
利益を上げようとして営業をやるのです。その
食糧が
限度がきま
つておりますから、
政府が何ぼ
手持ちしておる、
手持ちしておるとい
つたところで、たかだか三、四箇月分です。そのくらいのものは、商人の
考え方でどちらにも動かすことができ得る、
価格操作ができます。そういう商人を甘く見てお
つたらたいへんな間違いを起します。そういう点に対してもつと
政府は愼重な検討を加えてもらわなければなりません。同時に
政府が
市場価格を上まわる
価格で
農民から買上げます場合には、
農民は
政府に売りますが、
政府のきめました標準
価格が中場
価格を下まわります場合には
政府によう売りません。何ぼ
政府が買い上げる買い上げると言いましても売り得ないのです。そういうことになりましてその上
つた分が、いわゆる
農民が生産費を償う
価格にな
つて帰
つて来るならよろしい。しかしそれは中間商人の搾取の対象になることははつきりしておる。そういう見地からもつとわれわれは麦の生産費について検討を願うとともに、今
一つ従来麦に対してもバツク・ペイが採用されて参りましたが、そうすると、
政府は今度六月の中ごろに開かれます
米価審議会では標準
価格を
生産者価格と
消費者価格できめるだけで、きめたら一年間その
価格ということになりますか。それとも月々の標準
価格を発表いたしますか、どういうことになりますか。その点ひとつ物価庁の方から御
説明を願いたいと思う。